一人の男の子の声が風になった
昨日立ち上げたのは、飛行機に乗って一足先に『映画 えんとつ町のプペル 〜約束の時計台〜』を見た宮古島の小学生がきっかけです。
その子は、友達にも島のみんなにも見せてあげたいと、毎日ポスターを貼ってくれるお店を当たったり、フライヤーを配ったりしていました。
こんな子を一人にしちゃダメだろうと思って、クラウドファンディングを立ち上げた訳です。
これは支援100%のクラファンなので、リターンは僕からのお礼メールしかありません。
にも関わらず、わずか1日で400名を超える大人から、150万円以上の支援が集まっています。
まずはこの件に、本当にありがとうございます。一人の男の子が上げた声が、風になったという感じです。
150万円で子供1000人。この金額が破格な理由
ここからが今日の本題なんですけれども、映画というのは、言ってしまえば150万円ぐらい集めれば、子供たちを1000人招待するイベントになるんですね。
イベントを運営したことがある人からすると、これは破格の金額感なんです。
1000人を動かして、1000人に1時間半のエンターテインメントを届けるのが、この金額でできてしまう。他のエンタメではちょっと考えられません。
これを可能にしている要素は2つあると思っています。
1つは、映画というメディアそのものです。美術費も照明費も設営費も送料も出演者の人件費もかからない。映像を見ることがエンタメ体験としてカウントされるという、こういう異常性があるんですね。
これがやっぱり映画の力だなと思います。
内容の面白さではなく「ギフト性」があるかどうか
ただ、映画というだけでは今回のような運動は起きようがありません。
たとえば『プロジェクト・ヘイル・メアリー』を、島の子供たち1000人に届けたいという企画は成立しないんですね。
これが成立する条件は、内容が面白いか面白くないかじゃなくて、ギフト性があるかないかなんです。
まず大前提として、エログロ暴力が含まれているものはギフトになり得ません。
次に、中身がわからないものもギフトになり得ない。
『映画 えんとつ町のプペル 〜約束の時計台〜』にはエログロ暴力がなくて、かつ中身を知っている人がいる。そして前作を見て、おおよその中身を知っている人がいる。
つまり、エログロ暴力が含まれていない続編だからギフトになり得る、という話なんですね。
この作品に僕が見ている最大の可能性は、このギフト性なんです。
僕が狙う「二の矢」は、向こう10年続けられる
これを向こう10年間、毎週末全国各地で続けたらいいよね、という話です。
ここを真っ正面から突いて仕組み化してきた映画は、映画史上ひとつもないと思っています。
子供向けのサービスを展開している企業は、このメディアを放っておくわけがないんですね。
よくわからないところに150万円の広告を出すぐらいなら、そのお金を映画館に出して、子供たちとその親に自社サービスをPRした方が確実です。ここに企業のスポンサーがつく、という話です。
AI時代というのは、こういったオフラインの体験をどれだけ抑えるかが一つの戦いだと思うんですけれども、そう考えると、結構可能性がありそうじゃないですか。
ただ、この可能性をすべて台無しにしてしまう打ち手が一つあって、それがサブスク配信なんです。
家で食べれてしまうものはギフトになり得ないという話ですね。
なので、『Netflix』や『Amazon Prime』から何億円積まれようが、これは差し出しちゃダメなんです。それぐらいの金額はいずれ回収できるので。
まだ可能性としてあるのはDVDぐらい。もうほとんどの家にDVDプレーヤーがないので、DVDの販売は今回のギフト戦略にはあまり影響が出ないと見ています。
そしてもう一つ。僕はずっと前から、地方で起きている問題として、立派な箱はあるけれど中のコンテンツがない、というところが気になっていました。
アーティストも芸人も、今はもう劇場が足りないと叫んでいます。確かにそうなんですけれど、正確には人気がある劇場が足りないんですね。
平日は誰も使っていない1000人キャパの劇場なんて、地方に山ほどあります。そこで流すコンテンツがない。ここだなと思っています。
以前、この映画は超長期戦に持ち込むと言いましたが、今日話したのが、その二の矢でございます。
ギフトとして届けるのは、向こう10年いけるなと、そういうふうに見ています。
宮古島の子供たち1000人を招待したいというクラウドファンディング、実施中です。ぜひよろしくお願いします。
それでは素敵な一日をお過ごしください。じゃあまたね。
まとめ
映画は150万円ほどで子供1000人を招待できる破格のメディアで、その鍵は内容の面白さではなくギフト性にある、というのが今日の話です。エログロ暴力がなく、続編で中身がわかるからこそギフトになり、これを全国で10年続けるのが僕の狙う二の矢です。
- 映画は美術費も人件費もかからず、150万円ほどで子供1000人を招待できる破格のメディア
- 運動が起きる鍵は面白さではなくギフト性。エログロ暴力がなく中身がわかる続編だから成立する
- 子供向けサービスを持つ企業のスポンサーがつく余地があり、AI時代のオフライン体験として可能性がある
- この可能性を台無しにするのがサブスク配信。家で見られるものはギフトになり得ない




