番組の紹介とパーソナリティの自己紹介
番組冒頭、あきさんが「生命科学の冒険者」の趣旨を紹介します。
この番組は、生命科学に魅了された研究者たちが、どんな人生をたどり、どんな発見にたどり着いたのかを伝えるものだと話されています。
アシスタントはインタビューを務めるとみーさんです。
あきさん自身の経歴も語られます。学生時代に生命科学が好きで専門学校に進み、PCRDNAの特定の領域を人工的に増やす技術。遺伝子検査や研究の基盤で、新型コロナの検査でも広く使われましたや遺伝子工学の技術を学んだそうです。
その後、研究者の研究補助員を経て、バイオテクノロジー関係メーカーの営業マンへ転職。以来二十数年間、営業マンを続けていると話されています。
最先端の研究をしている先生方に、よくものを売り込みに行ってお話を聞かせていただく、そういう仕事をしております。
仕事を通じて、生命科学と最先端の研究に日常的に触れてきた立場だと言えます。
番組を始めた「悔しい思い」
番組を始めた動機を尋ねられ、あきさんは「悔しい思いが一つある」と切り出します。
生命科学の知識がないために病院に行くのが怖いと言って、健康を崩してしまう知り合いがいたそうです。
健康被害が出ているのに「大丈夫だから」と病院に行かず、癌が手遅れになってしまった人もいたと話されています。亡くなった先輩もいたとのことです。
正しい知識があれば早めに対処して助かった命だったはずだ、という無念がにじみます。
さらにコロナ禍では、デマに引っ張られてよくわからない行動を起こす人がいたことにも触れています。報道でもSNSでも、そうした様子を目にしたそうです。
正しい知識を伝えることによって、そういったことがないようにしたい。微力ながら、私の力で皆さんにお伝えしていきたい。
これに対し、薬に関わる医療関係者であるとみーさんも共感を示します。
医療に拒否反応を示す人や、薬を拒否する人が実際にいると語られます。
必要な時は必要、ただし薬にはリスクがあるのも事実だと述べ、その両面を情報として受け止めてほしいと話されています。
科学の面白さを次世代へ
もう一つの思いとして、あきさんは科学の面白さを若い世代に伝えたいと語ります。
科学の知識を知ることで「この世界は面白い」と感じ、科学者になりたいと思う若者が出てきてくれたら嬉しい、という願いです。
話は自身の子育てにも及びます。あきさんは虫や昆虫が好きで、息子と虫取りに行ったり、水路で拾った亀を飼ってみたりしたそうです。
離婚して息子は今遠くにいるものの、たまに会うと相変わらずいろんな生き物が大好きでいてくれると話されています。
自然に触れて、それを愛でて、これはなんでだろうって考えてくれているのは、すごく僕としては楽しい。
ゲームばかりではなく、外に出ていろんなものに触れてほしい。番組がその一助になればと考えていると語られます。
とみーさんも親として、デジタル社会の中で子どもに自然への興味を持ってほしいと感じると応じています。
最初に紹介したい人物、カタリン・カリコ
これから最初に取り上げたい人物として、あきさんはカタリン・カリコ教授の名前を挙げます。
二年前にノーベル賞を受賞し、コロナワクチンの元となったメッセンジャーRNAワクチンmRNAという設計図を体に入れ、細胞自身にウイルスの一部を作らせて免疫をつくらせる新しいタイプのワクチン。従来型とは仕組みが大きく異なりますの考え方を研究し、実証した人物だと紹介されます。
私から言わせるとちょっと大げさかもしれないんですけど、コロナ禍を終わらせた人だと思えます。
「医者は一人しか救えないが、薬を開発すると万人救える」という格言を引き、それをまさに体現した人だと語られます。
カリコ氏の人生についても触れられます。あきさんより年上の女性研究者で、当時は白人社会でも女性が研究者になるのは厳しい時代だったそうです。
そうした状況を乗り越え、社会主義国からアメリカに亡命して研究を続けた努力家だと話されています。
あきさんは、この人物の人生を社会背景も通して語り、最後にはメッセンジャーRNAワクチンがどう見つかり、どうコロナ禍を終わらせたのかまで話せればと考えていると述べます。
カリコ教授との出会い
あきさんとカリコ教授との出会いのきっかけが語られます。
最初は、メッセンジャーRNAワクチンが報道された時に「これすげえな」と思ったことだったそうです。
従来のワクチンとは全く概念が異なる新しい考え方で、大量生産に向き、死に至るような重い副反応も起きにくい仕組みを持つワクチンだと説明されています。
これを発見した人はもう天才というか、もう何と言い表していいのだろう、そういう感銘を受けて。
その後、日本の女性記者がカリコ教授にアプローチして書かれた自伝に出会います。
読んでみて「この人は発見だけじゃなくて人生がすごい」と感じ、人生も含めて語りたいと考えるようになったそうです。
とみーさんは、テレビ報道から本の深読みへと進み、人物像の魅力に惹かれた流れを整理し、次回その人物像を深掘りしていくと締めくくります。
まとめ
初回は、生命科学に長く携わってきたあきさんが、正しい知識を届けたいという思いと、科学の面白さを次世代に伝えたい願いを語る回でした。最初に取り上げるのは、コロナワクチンの基盤を築いたカタリン・カリコ教授です。
- 番組は、研究者の人生と発見を通して生命科学を伝えるキュレーション番組
- パーソナリティのあきさんは、バイオ関係メーカーで二十数年営業を続けてきた
- デマや知識不足で失われる健康・命への悔しさが、番組を始めた大きな動機
- 科学の面白さを知り、科学者を志す若者が増えてほしいという願いもある
- 初回に続く回では、カタリン・カリコ教授の人生とmRNAワクチンを掘り下げる予定
