そもそも生乳と牛乳は何が違うのか
この回で取り上げられたのは、リスナーの「おこめさん」から届いた「生乳は何日間ぐらい保存できますか?」という質問です。
川上さんはまず、多くの人が混同しがちな「生乳」と「牛乳」の違いから整理していきます。
スーパーやコンビニで一般的に売られているのは「成分無調整牛乳」など、殺菌処理をされた牛乳です。
一方、酪農家が牛から搾って何も処置をしていない、そのままのものが「生乳」だと説明します。
酪農家が牛さんから搾って何も処置をしてないそのままのものを生乳といいます。
そして乳業メーカーに運ばれて殺菌処理をされたり均一化されたものを牛乳と言うんですけども。
川上さんは、消費者から「生乳」という言葉が出てくること自体がすごいことだと話し、質問した「おこめさん」を熱量の高いリスナーだと評していました。
生乳の中には菌がいるという前提
川上さんが強調するのは、生乳は殺菌されていないため、菌がそのまま存在しているという点です。
これは特別なことではなく、空気中にも牛の体の中にも菌はゼロではない、という自然な前提として説明されます。
これはいい菌もいて悪い菌もいるっていうことを知ってもらえたら嬉しいなと思います。
つまり生乳には良い菌も悪い菌も含まれている、というのがまず押さえておきたい出発点です。
冷却しても2〜3日、生乳の保存目安
肝心の保存日数について、川上さんは「条件によって全然違う」と前置きしたうえで、目安を示します。
適切に冷却された生乳、具体的には4度以下で保存された場合、目安は2日から3日程度だといいます。
適切に冷却された生乳、4度以下で保存されていた場合、目安は2日から3日程度となっています。
生乳は時間が経つほど菌は増えて、風味は落ち、安全性も下がっていきます。長く置く前提の飲み物ではありません。
保存期間が短い理由はシンプルで、生乳は栄養が豊富すぎて、菌にとって最高の餌になるからだと説明します。
さらに、搾乳のときに完全な無菌状態はほぼ不可能なため、時間とともに菌が増えていくのは自然な現象だといいます。
川上さんは、口をつけたペットボトル飲料を置いておくと菌が増えるのと同じ理屈だと例えます。
水だからあんまり菌が増えにくいですけれども、牛乳の場合、もうめちゃめちゃ栄養豊富ですので、爆発的に菌は増えていくということですね。
市販の牛乳とは完全に別物
ここで川上さんが「超重要」と念を押すのが、市販の牛乳との違いです。
スーパーの牛乳は低温殺菌や高温殺菌など、いろいろな方法で殺菌されているため、数日から1週間以上もちます。
生乳と牛乳は、保存という観点で見ると完全に別物だという点を、あらためて強調していました。
搾ったまま未殺菌。4度以下で保存しても目安は2〜3日。菌がそのまま存在する。
乳業メーカーで殺菌処理済み。数日から1週間以上もつ。
酪農現場での扱いと、酪農家だけの特権
川上さんは、酪農現場での実際の扱いも紹介します。
搾った生乳はすぐに「バルククーラー」で4度以下に一気に冷やし、長期保存はしないといいます。
酪農現場では搾ったらすぐ冷却します。長期保存はしません。牛乳は新鮮なうちに出す前提となっております。
集めた生乳は、毎日乳業会社のタンクローリーが集乳に来ます。遠方の牧場では2日に1回集める「隔日集乳」の地域もあると補足していました。
話の締めくくりで、川上さんは配信中に自分が飲んでいる牛乳が、実は加熱していない生乳であることを明かします。
これは酪農家だからできるというか、あんまり皆さんは真似しない方がいいです。
理由として、自分の牧場ではバルクの細菌数がほとんど1000以下で、搾りたてで菌が少ないため、そのまま飲んでいるといいます。
ただし、これはあくまで検査に裏づけられた酪農家の特権であり、リスナーには必ず加熱するよう繰り返し注意を促していました。
まとめ
この回は、生乳が搾ったままの未殺菌の状態であり、冷却しても保存の目安は2〜3日と短いこと、そして市販の牛乳とは別物であることを、酪農家の現場感覚を交えて解説する内容でした。
- 生乳は搾ったまま未殺菌で、良い菌も悪い菌もそのまま存在します。
- 4度以下で適切に冷却しても、保存の目安は2日から3日程度です。
- 栄養が豊富なぶん菌が増えやすく、長く置く前提の飲み物ではありません。
- 殺菌された市販の牛乳は数日から1週間以上もち、生乳とは完全に別物です。
- 酪農現場では搾ったらすぐ冷却し、新鮮なうちに出すのが基本です。
