日曜恒例のコメント返し回とお知らせ
この回は毎週日曜日恒例の、各SNSに寄せられた質問やコメントに答える「まったりゆったりコメント返し回」です。
1月25日の日曜日、島根は曇りで最高気温6度。ようやく寒波が過ぎたものの、風は冷たいままだと川上さんは話します。
冒頭ではいくつかのお知らせが。川上牧場が運営するnoteのメンバーシップには、酪農業界向けのプラン「ファームエコー」があるそうです。
これからね、働いている人、酪農で経営している人、そして酪農を志す若い方が、問題や悩みや課題に振り回されることなく牛に向き合える、そんな酪農業界を作っていきたい
また、Instagramで進めている「#未来の牛乳」という企画も紹介。リスナーが「こんな牛乳・乳製品があったらいいな」というアイデアをAIアートにする支援プロジェクトで、集まった支援は子ども食堂や食育、中高生の学びに生かされるそうです。
3月6日に岡山で行われるAIセミナーは、川上さんも講師として登壇予定。参加者が一気に増え、人数に達したら締め切るとのことで、早めの検討を呼びかけていました。
産業動物としての酪農への理解の声
YouTubeで毎日コメントをくれるメイプルさんからは、先週の「産業動物との違い」の配信への感想が届きました。
牛はペットじゃなくて産業動物として飼っていますもんね。だから今まで「牛に餌やりできます」の配信に疑問を持たなかったけど、私もそういう見方の人がいるのかなと勉強になりました
この背景には、先週動物愛護の立場の人から「動物を使って金稼ぎしている」という批判が届いたことがあります。ただ、川上さんによれば大きな炎上には至らなかったそうです。
炎上でもなかったのかな。トロトロ火でしたね
もう一人、和牛農家の家庭で育ったちゃこさんからは、若くして頑張る姿を尊いと感じ、日々の恩恵に感謝しているという丁寧なコメントが。
川上さんは、和牛農家でも高齢化や離農が進み、家業を継がない選択も多いと語ります。自身の子どもたちの進路についても、やりたいと言えばやらせてあげたいが、この先どうなるか分からず心配だと本音をこぼしました。
学校給食の牛乳をめぐるやりとり
研修生との配信を切り口に、いろいろな話題のコメントが続きます。混合すると乳脂肪率が高くても意味がないのか、牛1頭が一生でかかるお金の話など、酪農のリアルに触れる質問が並びました。
そんな中、Xでは学校給食の牛乳について、無償化に反対で、給食を牛乳固定にせずチーズでもいいのでは、という感想が寄せられました。
これに対し川上さんは、以前の配信で伝えた別の視点に触れます。学校給食が酪農を支援しているという構図だけでなく、給食でしか十分な栄養を取れない子どもたちがいる、という点です。
一日一食、給食でしか栄養を取れないような子供たちもいるので、そういうことを考えてほしい
ただし、これは感想としてありがたく受け止めつつ、各自治体の現場で学校給食の牛乳がどう議論されているか分かってよかった、とも話しています。
海外リスナーやご夫婦からの相談
TikTokやDMには、海外や現場の酪農従事者からの反応も届きます。カルシウムと骨の話の配信には、海外のリスナーからサングラス絵文字のコメントが。
ご夫婦で同じ牧場に勤めるという方からは、川上さんのライブ配信を見て「もう少し酪農を頑張ってみようかな」と思えた、というDMが。
川上さんは、酪農情勢が厳しく給料も上がりにくい中でモチベーションが下がる気持ちはよく分かるとしたうえで、これから酪農を目指す人のためにも、苦しくても頑張る姿を見せたいと応じました。
苦しくても頑張る姿っていうのは、やっぱり僕も見てきたんで、いろんな酪農家さんのそういう姿を見せられたらいいなと思ってます
さらにネパールの方からは、家族が牛の飼育をしており、日本の技術や知識で支援や助言をもらえないか、という長文のDMも。
川上さんはネパールの情勢や日本との関係、これまでの酪農支援の歴史をリサーチして返信したものの、まだ返事は来ていないそうです。以前はインドの方ともLINEでつないで情報交換したことがあると振り返り、海外からの相談も歓迎したいと話しました。
分娩動画に届いた「可哀想」という声
最後に取り上げたのは、逆子で生まれた子牛を助ける分娩動画へのコメントです。この動画はInstagramで再生回数が5万回近くまで伸びていました。
寄せられたのは「オスなら放置するのをテレビで見た」「力むタイミングは無視ですか、力任せで苦しそう」といった、率直な感想でした。
川上さんはまず、オスとメスで生まれたときの気持ちの違いを、給料日にたとえて説明します。
今週はオスが生まれたからお前の給料なしだと言われるのと、メスが生まれたから給料はいつもより多くしてやると言われるのと、そういう状況だと思ってもらったら、酪農家の気持ちが分かっていただける
そして「力任せに引っ張って可哀想」という声については、逆子ならではの命の危険を知ってほしいと語ります。
川上さんは、GoogleのAI「Gemini」に動画を解析させ、獣医の専門家という設定でアドバイスを出してもらいました。その内容を読み上げる形で説明します。
AIの評価は、逆子と分かって介入し引き出した一連の行動がなければ子牛は助からなかった可能性が高い、自信を持ってよい対応だ、というものでした。
川上さんは、可哀想だと思う気持ちは分かるとしたうえで、この仕事の現実を静かに語ります。
自分が一生懸命育てて、自分が選んだ牛が目の前で死んでいく姿を見たことありますかね。そういう経験をいっぱいして、もうこの子みたいな子を出したくないという思いで、一頭一頭向き合ってます
まとめ
日曜のコメント返し回では、産業動物としての酪農への理解から学校給食、海外からの相談、そして分娩動画への「可哀想」という声まで、幅広い声に川上さんが一つひとつ向き合いました。批判的な感想にも、現場の現実とそこにある命の重みを丁寧に返しているのが印象的な回でした。
- 日曜恒例のコメント返し回で、川上さんが各SNSの質問・感想に答えていく
- 学校給食の牛乳は、酪農支援だけでなく、給食でしか栄養を取れない子どもたちの視点もあると強調
- オスとメスで生まれたときの気持ちの違いを、給料日の例えで説明
- 逆子の分娩では、へその緒の圧迫による窒息を防ぐため、後半は一気に引き出す必要がある
- 「可哀想」という声に対し、命がかかった現場で一頭一頭に向き合う思いを語った
