春の話題と今日のテーマ
番組冒頭、二人は季節の話から入り、この回のテーマである地方での広報キャリアへと話をつなげていきます。
ひろがるローカル、地域のための広報実践録。この番組では、地方に移住やUターンをして広報の仕事に取り組む二人が、日々の実践からの気づきを語ります。皆さんこんにちは。さとととし広報の川島飛鳥と。
企画百貨代表の小林祐太です。よろしくお願いします。
いやー、暖かくなってきましたね。
そうですね。あの、僕今日ちょっと寒いなと思ってるんですけど。雨が降ったりしてて。でも本当にちゃんと春来てよかったなと思いました。
本当に。もう来週からゴールデンウィークに入るんでね。私の住んでる茨城県ひたちなか市は、ひたち海浜公園でネモフィラがすごい有名で、見頃を合わせて皆さんお花の手入れをしているので、すごいプロフェッショナルだなっていつも思いながら、地元民として応援してました。
僕も今の家の庭に梅の木とかがあったりするんですけど、気がついたらめちゃくちゃ実が大きくなってるので、もう少ししたらまた収穫してっていう。庭仕事的なこともこれから発生します。
そうなんですよ。というところで、4月になったので、今日は地方で広報のキャリアの始め方、歩み方みたいなテーマでお話できればなって思っています。小林さんの方で持ってきてくれたテーマとか、こういうの話せたらみたいなのがあったら教えてください。
広報のキャリア、いろんなパターンがあるので、人によって結構全然違うのかなと思いつつ、自分の経験も振り返りながらですけど、これから都会でいろいろ経験を積んだ上で、地方にUターンなのかIターンなのかされる方も一定数いるのかなと思ったので、そういう方に役立つ話ができたらなと思ってました。
ぜひ振り返りながらやっていければと思います。私も逆に、地方にいながらどこまで今後やっていけるのかみたいなところをちょうど考えてたので、後半は私の相談も聞いてもらいながら話できればなと思います。
地方に移住して、広報の仕事をどう作るか
小林さんは東京のPR会社を経て、愛媛県今治市へ移住しました。地方で広報の仕事をどう作るかには、いくつかのパターンがあると語ります。
僕自身も東京で新卒で入った会社がPR会社で、6年か7年ぐらい東京で働いた後に、今愛媛県の今治市っていうところにいるんですけど。都会から地方に移住する時って、仕事をどう作っていくのかでいろいろパターンあるなと思っていて。最初は事業会社の広報を調べてみたり、わかりやすいところでいくと広告代理店とか、経験が活かせそうなところを探したり。
あとは最初から独立する、フリーランスになってとか、起業してみたいなのもあるなと思いつつ、どういうパターンを目指すかはそれぞれかなとは思ったりしてます。僕の場合は印刷会社、ウェブ制作もやってたり結構幅広くやってる会社で働くのがいいかなっていうステップでしたね。
前のキャリアの回でも言ってたかもしれないんですけど、これはなんで事業会社の広報とかじゃなく、その選択をしたのかって改めて。
前提でいくと、エリアにもよるかなっていう気はするんですけど、やっぱり地方だと、いわゆる事業会社の広報の仕事って、都会でイメージされるような専門職というよりも、結構総務的な仕事のものも結構あるなっていうのは思っていて。
それは結構調べる中でそう思ったって感じなんですか?
そうですね。求人の作りが全然違うというか。調べてみると結構如実にあるなと思うんですけど。広報の仕事というよりも、コーポレートの中で総務プラス広報ぐらいの感じで、仕事としてはウェブサイトの更新業務ですみたいな。そういう仕事が広報で調べてきた時に結構出てくるなと思って。事業会社の広報っていう仕事自体があんまり確立されてないなっていうのは、その時に改めて感じたりはしましたね。
どうやって求人を探したのか
続いて、小林さんが実際にどう仕事を探したのか、その具体的な方法へと話が移ります。
ちなみにちょっと一旦止めちゃうんですけど、小林さんはどうやって探されたんですか?ハローワークとか、普通に求人サイト登録して、エリアで絞ってとかで見たのがそういう内容だったのかとか。気になるなと。
いわゆる転職サイト登録して。大手のところもあれば、各地域だとそれぞれに特化した求人サイトとかもあったりするので、そういうのをいろいろ見てたっていう感じですね。
キーワードはどんな感じでやってたんですか?やっぱ広報とか。
そうですね、広報とか、コミュニケーションとか。いろいろですかね、制作とか。やっぱり地域によっても結構規模感違うというか。
僕は愛媛県の今治市にいて、愛媛県の中でいくと2番目に大きいくらい。ただ県庁所在地は松山で、テレビ局とか、いわゆるメディアはそこにありますと。松山の中だと広告代理店とか制作会社とか、テレビ局とかのメディアも含めて結構あるんですけど、規模の小さいところに行くと、急にそういう系の仕事って一気になくなっていくんで。なかなかやっぱり探しにくいなっていうのは、その時はすごい感じましたね。
なので結果的に最初転職した時は松山に働きに行ってましたっていう感じだったので。
「地域」ではなく「この会社」から選ぶ
企業規模の話から、小林さんは事業会社の広報を目指すなら「地域で探す」よりも「この会社に行きたい」から選ぶ視点が大事だと語ります。
そうですよね。結構企業規模とかもあるような気がしてて。小規模とか中小企業とか、ちょっと大きめの企業とかっていう感覚、私は今感じてるんですけれども。
あと、あんまり企業の規模というよりも、この会社ではこういう仕事が求められそうというか。地方でこう目立ってる会社さんってあったりするじゃないですか。そういう会社ってすごい広報を探してますというよりも、割といろんなことができる前提の上で、広報的なところもできるとより活躍可能性ありますというか。いわゆる隠れ広報人材というか、そういう人も結構多かったりするなっていう気もするので。
なので事業会社の広報とかで考えると、その地域の中で探すみたいなことというよりは、もうこの会社に行きたいですっていう、その上でエリアとしては、じゃあ長野県でしたとか、九州の方でしたとか、新潟でしたとか、そういう選び方なのかなとは思いますね。
確かに。小林さんもその転職された時にも、正直なんでも屋みたいな感じでやりながら、そこのPRの試験とかがあるから、そっちの部署にちょっとずつ異動したりとか、求められるようになったみたいな、ざっくり感じだったのかなって聞いてて。
そうですね。都会から地方にキャリアチェンジみたいな話しておきながらですけど、あんまり職種というか、採用枠として用意されてるものではないっていう前提で考えるっていうのが、働く側としては必要なのかなと思いますね。
そうですよね。だから本当、いろいろ検索して探して、広報でやってもないなって諦めるっていうよりは、そもそも書き方的にもそういうふうにあんま出してないからっていうので、気になる会社ベースで探した方が良かったりしそうだなっていうのは私も肌感覚で感じます。
PR会社で働いてたとか、コミュニケーションの仕事されてる方って、前提のビジネススキルというか。いろんな交渉したりとか、企画考えたりとか、そういう素養って結構ベースライン高いかなと思うので、活かせる場所としてはたくさんあって。その中で広報的なエッセンスをどう活かせるかっていうのを見つけていく、そういう作業だなとは思いますね。
独立4か月目、川島さんの模索
ここから後半は、今年からフリーランスとして動き出した川島さんの相談です。地方でどうキャリアを築けるのかを模索していると語ります。
川島さんの場合は、この茨城にUターンっていう形ですけど、エリア的なこととかって考えたりされてます?
エリアというか、私がもう今ど真ん中で。最初はフルリモートになったのをきっかけにこっちに来て、元々やってた仕事をしてたんですけれども、今年から一応フリーランスという形でやっていこうって決めて動き出して4か月目っていう感じになります。
今は茨城の会社さん1社と、他の地域の会社さんを5月ぐらいから始めて2社という感じでやっていこうと思うんですけど。一旦今年1年できるかを決めて動いてる最中なんですけど、ふと来年とか再来年とか、どういうふうにやっていけるのかなって考えた時に、まさにこのキャリアじゃないですけれども、地方で広報っていう職種でやってる人ってどうやってるんだろうっていうのが今気になっていました。
移住した時は、移住しましたとかで目には留まる。その後、消息を絶つと言ったらちょっとあれですけど、その後って意外と追ってないよねっていうのありますよね。
そうなんですよね。今その状態で、自分でもどういうキャリア築けるのかなっていうのを模索しながらやってるっていう感じなんですけど。私が最近思ったのは、事業会社の広報というところは、なんとなく名前を聞く企業さんはしっかり広報職で募集してるなっていうのが、茨城県内でも広く見た時にあるなっていう印象がいまして。
でもやっぱり中小企業が多いじゃないですか。そういう時って、そもそも広報一人雇える体力が、優先順位的にそんなにないっていうところで、社員として入るっていうのはなかなかハードルが高いんじゃないかっていうふうにも思う。もし社員で入るんだったら、他のこともやりながら、売上も作りながら広報もやるとか、兼任っていう感じで。
実際にそういう広報を力入れてきますっていう知り合いの会社さんいるんですけど、やっぱり体制的には兼任で、この人は広報やりたいか、じゃあ広報お願いしようとか、この人はSNSやってみたいって言ってるから、じゃあそういう担当でみたいにしてるなっていう印象があるので。今のところ、ただただ広報だけっていうより、他のメイン業務や売上につながるところもやりながらプラスでやってるパターンか、がっつり社員で入るっていうより、何社か少し広報として関わるみたいな感じの2パターンなのかなっていうのが最近感じてたことですね。
確かにそうですね。まあ結構一回フリーランスになってからまた会社に戻る人って最近結構話聞いたりはするので。フリーランスになったから、もうあとはもうそれだけですってことでもないなとは思いますね。
それは本当にありがたいなっていうか。一回今年やって、また会社所属でも全然いいしっていう、一回試しにやってみようぐらいな気持ちで今やってるんで。広報の先輩の方の動きを見て、なんとなく私はどうしていきたいかなっていうのを今模索中ですね。
一人で抱えず、チームを組むという発見
川島さんは、フリーの広報がチームを組んで動いている事例に触れ、一人で全部やらなくてもよいと気づいたと語ります。
その中でもう一個気づきがあったんで言ってもいいですか?本当に最近考えてた時に、結構私今一人でやってるなという感じがあるんですけれども、でもチームを見つけてやればいいのかっていうことに気づきまして。
広報の方が喋ってるYouTubeをこの前見てたんですけど、フリーでやってる広報のお姉さん、お兄さん方ってすごくたくさんいらっしゃって、どうやってるのかなと思ったら、チームを組んで、例えば全体戦略を考えるのが得意な人と、SNS回す人がいるとか、メディアリレーション得意なんでっていう、全員でチームを組んで大きい企業さんの案件を対応するとかっていうやり方をしてるって聞いて、そっかみたいな。
チーム組んでやればいいのかって。勝手に私全部自分でやんなきゃ、回さなきゃってすごいなってたんですけれども。今後ライフステージも変わっていく中で、そんなにがっつりできなくなってもって時は、一部を切り出して、得意なところでみんなでっていうので広報チームを作ってやるっていうのは面白そうだなと思って。横のつながりは増やしていきたいなっていうのは、本当に最近思ってたところでした。
確かに広報の仕事、前にも話す中で、一人で一から十までやるというか。動画もやるし、SNSもやるしみたいな。ちょっと強みに応じてチームがあったりすると、お客さんの要望に応えやすかったりはしますよね。それがもう固定でこの人でやってますなのか、その都度案件ごとで様子を変えて。僕も他の方にご依頼させていただいたりとかも実際あったりするので。
そういった形をしていくと、ゆくゆく会社にした方がいいよねみたいなのがまた発生してきてっていう、よくある景色というか。僕も一応フリーランスにはなったんですけど、結果的にすぐ会社にした方が取引的にも良いよねっていう中で、結局会社になったっていう感じだったりはするのと。
これ個人的に感じてることなんですけど、結構2020年前後ぐらいはすごい独立ブームというか、広報とかコミュニケーション界隈の方々が独立する動きを結構見ていたなという一方で、最近どんどんまた束になっていってるというか。お客さんの課題の多様化とか、一人でやり続ける体力、サステナブルかどうかみたいなことで、改めてまとまっていって、会社になったり、ギルド的なものになったり、そういう動きになってきているかなという気はして、全体のトレンド感として。
そういう動きがあるってことは、そこの仲間に入れば、都内の企業さんともお仕事できて、リモートで茨城にいながらもできるっていう可能性もあったり、タイミングがある時に行くとか。茨城だけで考えずに、いろいろそういう仲間とか、一人なのか、チームなのか、茨城の企業なのか、他の県の企業なのかとか、もっと柔軟に考えられそうだって気づいて安心しました。
僕もですけど、地方にいると、東京に出張とかで行けるにしても、ずっといるとかってわけにはいかなくて。メディアのアプローチ周りとかは、そういう人たちにお願いして、自分は地場で情報を作っていくというか。そういう切り分け方もありますし、ライティング寄りとか動画制作とか、広報ど真ん中の人じゃないけど、同じ温度感で動ける方とペア組んでとかはやりやすいですよね。
そうですよね。それを全部自分でやろうって思っちゃうと、回せるものも回せなくなってしまうなっていうのが本当に最近の気づきで。簡単だけどチーム組めばいいのかっていう。
最近気づいたんですけど、プレスリリース配信しましょうとかってなって配信するんですけど。その後にこれってお知らせ、会社のホームページに載せるんですよね、SNSとかこういうの投稿した方がいいですよねって、そういうのがめちゃめちゃ多いなっていうのは最近改めて思いましたね。
それは小林さん自分で全部やられてるんですか?
いや、そこは僕もチームを組んでというか、パートさんであったりとか、社内でうまく配分しながらやってるっていう形ですね。
そうですよね。小林さんも愛媛にいながらチーム組むの、別に愛媛だけにいる人のチームじゃなく、これまでの繋がりで、全国各地にいる人と組みながらやってるイメージなんですかね。
そうですね。案件的にこういう方が相性良さそうだなとか、このお仕事受けるにあたってはこういうスキル持ってる方がいた方がいいよなっていう前提なんですけど、本当にエリア問わず、今は全然仕事できるし、下手に現地でミーティングするよりオンラインでやった方が書き起こしも残るし。
逆にオフラインというか、現場になればなるほど、情報共有の難易度が上がっていく感じはあるので。膝を突き合わせてしっかり話したいねっていう時は集中してやりつつも、定常的なコミュニケーションはオンラインで可視化されてる方が、チーム組んでやる時はむしろやりやすいなとは思いますね。
広報のポートフォリオはどう見せるか
最後に川島さんが、広報の実績をどう外に見せて仕事につなげるか、小林さんの工夫を尋ねます。
ちょっと今日のこのテーマの流れで一個だけ小林さんに聞きたいなと思ってたんですけど。ポートフォリオじゃないですけれども、例えば地域の人にも川島さんってこういう動きできるんだみたいなのがなんとなく伝わってた方が、他の会社さんから相談が来たりするのかなって思ってて。私は全然まだそういう発信とかできてないんですけども、小林さんは事例だったり、やってることとか、仕事や関係性を作っていくっていうところで、意図的にとか工夫しながらやってることありますか?
そうですね。あんまりできてないねっていう前提ではあるんですけど。一応、調べた時に、人となりとか含めて、どこで何をしてどういう人なのかとかはわかるようにっていうぐらいですかね。なのでウェブサイトだったり、Xとかnoteとか。そういうアカウントがあるぐらいなんですけど、そこで常日頃すごい発信してるかっていうとそういうわけではないのと。
僕の規模もやっぱりまだ、全然知らないところからというよりは、何かしらつながりのある中でご相談いただいたりとかが多いので、今はそこをすごい頑張るとかはやってはないですかね。
ただ、今治においては、今治経済新聞っていうウェブのニュースメディアやってるのもそうですし、今治移住芸人的にいろんなところに顔出したりとかっていうのはあったので、そういうのがある程度積み重なってると、いろいろ相談とかが舞い込んできたりとか、そういう土壌はあるかなとは思います。
今治経済新聞がもう完全にそれで、そういうことができる界隈の人なんだなっていうのは一個大きいです。
そうですね。なかなか広報の人って、事例的にこれですってポートフォリオを出して言いやすいものがなかったりはするので。人によっては、どこかで外部講師で登壇しましたみたいなことであったりとか、わかりやすいものがある人はそれになりますし。そこを何を立たせるかっていうのはちょっとコツというか、工夫はあるかなと思いますね。
そうなんですよね。この辺のテーマはぜひ他の皆さんにも聞いてみたいので、感想とか送ってくれたら嬉しいなって個人的に思ってます。というところで結構時間が経ったので、今日はここまでにしたいと思います。
ありがとうございます。
ひろがるローカル、地域のための広報実践録、ここまでお聞きいただきありがとうございました。番組への感想はハッシュタグひろがるローカルで投稿いただけると嬉しいです。それでは次回もお楽しみに。ありがとうございました。
まとめ
この回では、地方での広報キャリアの始め方と続け方が、二人の実体験から語られました。地方では広報が専門職として確立されていないことが多く、事業会社なら「地域」より「この会社」から選ぶ視点が有効だと話されています。フリーランスも一人で抱え込まず、チームを組む動きが広がっていると共有されました。
- 地方では広報が総務兼任のかたちで扱われることが多く、専門職の求人はレア
- 事業会社の広報を目指すなら、地域で探すより「行きたい会社」から選ぶとよい
- フリーランスでも一人で完結させず、強みごとにチームを組む選択肢がある
- オンライン中心なら地方にいながら他地域の案件にも関われる
