新年最初は年末年始の振り返りから
『ひろがるローカル〜地域のための広報実践録〜』。この番組では、地方に移住やUターンをして広報の仕事に取り組む二人が、日々の実践からの気づきを語り、地域ならではの難しさや面白さ、そしてこれから広報に取り組むためのヒントをお届けしていきます。皆さんこんにちは。さとととし広報の川島明日香と。
企画百貨、代表の小林祐太です。
あけましておめでとうございます。よろしくお願いいたします。7回目になりましたね。
そうですね、いろいろ話してきたんですが、年末年始もあったので、いろいろ振り返る時間とかもあるかなという。どうでした、川島さんは。
年末年始、仕事始めもあってっていうところなんですけれども、今、広報で入らせていただいてる会社さんがありまして、その会社さんの、これまでの歴史だったり、過去の露出とか発信とかを、もうこの休み期間に一気にインプットしました。
それは、もう川島さんのための研修って形だったんですか?
年末のときに行って、それをなんでやったかというと、仕事始めがあってから、その会社の社内研修に2日間同席させていただくとかもあったので、それまでに、これまでの歴史の中でどういう変化があったのか、どういう文脈の露出があったのか、ある程度自分が知っておきたいなというのがあったので、行ったっていう感じですね。
5年後の見出しを考えるワーク
川島さんは、同席した社内研修で印象に残ったワークをシェアします。
ちょっとその研修のところで面白かったことがあったので、ぜひシェアしたいなと思ったんですけど、してもいいですか?
お願いします。
2日間にかけて、お互いのことだったり、今後の会社どうしていくかみたいなことを考える2日間だったんですけど、その中の1個ワークがありまして、それが、その社員の皆さんで5年後にどんなニュースで話題になっていたいかみたいな、ニュースの見出しを考えるワークがありまして。
面白いですね!
面白かったんですよ。何個かピックアップしてたんですけど、5年後ってこういうタイミングでこんなことがあるから、この時こういうニュースになってたいよねっていうのがあったり。あ、そのタイミングってそういうことがあるんだって、私も知ることができました。
あとは、このテレビ番組にこんな文脈で出てたいよねっていうのがあったり、県内最大のマルマル会社になってたいだとか、今一番熱いマルマルを作るマルマル株式会社に迫るみたいな見出しで特集読みたいよねとか。部署ごとに向き合ってることが違うので、出てくるものが違かったり、みんな5年後はこう考えてるんだとかが見えてきて、会社のことや社員さんの考えてることを知るっていうだけでもめっちゃ面白い枠だなって思ったんで、今日喋ろうって思ってました。
すごい、いいですね。それって広報の人だけじゃなくても、もう全社で。
そうですね、全社でやってましたね。ぐちゃぐちゃにチームはなって、出すみたいな感じでやってました。
さっきの、このタイミングでこういう風に取り上げられたいみたいなやつって、そこに向けて、じゃあ事業としてどういう状態になっていかないといけないのかって逆算して、こういうことやっていこうっていう、想定露出が旗印というか、出すゴールみたいな形になっていくのって、すごい良いなと思いました。
皆さんの大喜利力じゃないですけれども、見出し作るのがうまいなと思って。今一番熱いとか、県内最大のとか、ちゃんとニュースになる要素をもう持ってたっていうことも、皆さんそういう意識ある人たちなんだって知れたので、すごくいいワークだったなって思いました。もし皆さんもやってみてもいいかもしれないですね。楽しいと思います。
2025年はAIの年だった
私の話ありがとうございます。小林さんはどうでしたか、年末年始。
ちょっとあんまり何かを読んでとかっていうことはなかったんですけど、パッと振り返った時に、2025年、ちょっとAIの年だったなっていうのをすごい感じて。働き方とか仕事の進め方とか、もうかなり変わったなというのは、年末にふと思い返してました。
せっかくなんで今日はAIと広報みたいなテーマで、小林さんが考えたことをちょっと軸に話していけたらなって思います。
ちなみに川島さんってAIって業務の中でどれくらい、どんな感じで使ってたりします?
昨年2025年は、例えばインタビュー記事を書くときに、文字起こしから執筆まで、あと誤字脱字チェックまで結構パートナーみたいな感じで使わせてもらったり、プレスリリースのたたき、構成を一緒に壁打ちしながら作ったりとか、主にそんな感じで活用してました。
思ったのが、昔それこそ書き起こしも人にお願いしてやってたなっていう。ですけど、それこそこのポッドキャストの収録とかも、もう同時並行で文字起こししてて。それを少しアレンジしてって投げれば、それなりの形で出てきたりもするんで、もう全然働き方変わったなって思います。
変わりましたね、本当に。
僕も広報の観点でも、リサーチとか企画の切り口とかも、粒度そんなに最初は高くなくていいんで、とりあえずわっと投げるとそれなりにザザッと降ってくるんで、たたき台として、最初にとりあえずAIに持ってる情報を一回投げてみるみたいな。基本的にはするようになりましたね。
それってこういう情報を求めてるんで、一回出してくださいみたいな指示を出すってイメージですか?
そうですね。あとは、こういうテーマで過去の露出、どんなものなのかみたいなこととか、今までだと一個一個手で調べてたものは、そっちにも一回お任せして。ただ、こういう観点で出てくるかなみたいな、ちょっとニッチなやつとかは、とはいえ自分でやった方が、こういうの求めてるなっていうものが出てくるかどうかっていうのが、まだもうちょっと時間かかるかなと思ったりはするんですけど。
でも、データの蓄積の仕方とか、依頼の仕方、プロンプトの書き方みたいなところで、もう解決するよなっていうのは思ってます。企画とかもこういうテレビで取り上げてもらいたいとか、こういう風に見られたいみたいなものとセットで投げてみると、それなりの形で返ってくるので、仕事の進めやすさはかなり変わったなと思いますね。
でも2025年の最初の方ってそんなに使ってなかったなっていう気はするので。まだまだ過渡期で、もっとより進化していくから、ちゃんとついていかないとねっていうことは思ってますね。
NotebookLMで資料づくりが激変
川島さんは、小林さんが使うNotebookLMGoogleが提供するAIツール。音声やドキュメントを取り込み、要約や資料、インフォグラフィックなどを自動生成できます。の使い方に興味を持ちます。
小林さんの使い方をちらっと見させてもらった時に、NotebookLMを使われてるって聞いて、私があんまり使えていないので、どういう風に使ってたのかなっていうのはめっちゃ気になったので聞いてみたいです。
それこそこのポッドキャスト、これ音声あるじゃないですか。音声をもうNotebookLMに全部入れて、少し時間かかるんですけど、そしたらもうスライド、まとめ資料みたいな感じで、こういうこと会話してますよねみたいなものがパッと出てくるんで。話したことの振り返りとか、いろいろ使えるので。
例えば、セキュリティとかそういう兼ね合いもいろいろあるんで、どこまでやれるかはですけど、過去の定例ミーティングとかを蓄積していって、どういうことを1年間話してきたのかとか、まとめ資料を作ったり。スライドじゃなくても、インフォグラフィックで一枚絵で出してくれたりするんで、今年のサマリーこれですみたいな、社内資料的な使い方とかは多分めちゃくちゃしやすくなってるだろうなと思いますね。
あと、時々ちょっと登壇というか、勉強会をさせてもらったりすることあるんですけど、プレゼン講座みたいなものとか、そういう時に、一回最初のたたきは自分でザクッとドキュメントで作るんですけど、それをAIでちょっと広げてもらって、膨らましつつ、それをもう一回NotebookLMに入れてスライド化ってすると、20枚とかぐらいのスライドに落としてくれたりするので。
社内だったら多分それそのまま使うでいいと思いますし、対外的なところでいくと、それベースに自分用にちょっとアレンジして作ったり。登壇資料とか作るのに、1週間ぐらいかけてちょこちょこ作ってたりするやつが、もうバッと2、3時間とかでグッとまとめられたりするので、そこはもう劇的な変化だなと思いました。
確かにスライドって大変ですもんね。ある程度デザインとか構成が20ページにまとまってくれてると、こっちもイメージが湧いて、そこからオリジナルに落とし込むことができる。そのゼロイチがね、一番大変なので、こうやってくれるのはありがたいです。
普通の仕事とかでも、着手してないからちょっとあれだなと思うけど、やってしまったら別にサクッとできるものって結構あるなと思って。そこを助けてくれるっていうのも、まあちょっと広報に限らずですけど、良いなという。
業務のところでいろいろAI使いながら、少しずつ自分も使い方が上手くなってた感じだったなっていうのを感じますね。
AIが信頼するプラットフォームとは
話題は業務活用から、AIが情報源としてどこを信頼するかという広報視点へと移ります。
今のは業務のところだったと思うんですけど、この年末にAIと広報について考えてたってあったと思うんですけど、他にはどんなことを考えてたんですか?
結構Xとかでも話題になってるものですけど、じゃあAIが何をエビデンスとして、有効なものとして判断しているのかみたいなランキングとかが調査できてたりしてたんですけど、その中でいくと、例えばnoteとかPR TIMESとか、あとYahooニュース。そういったものが参照元として信頼されやすいですみたいなものが出ている中で。
情報発信するときにも、今まではもちろん一般生活者、エンドユーザーもそうだし、メディアに対してどう認知を取っていくのかっていうことも重要だったと思うんですけど、そのそれぞれの人たちとの間にこのAIが絡んでくるというか。メディアもAIから情報をもらっているし、一般人もそうだし。ってなってきた時に、このウェブ上にどう情報を適切に配置していくというか、AIからレコメンドがもらいやすいようにしていくのか、っていうことも考えないといけないなっていうのはすごい思ってます。
確かに。AIに聞いた時にちゃんと出てきてもらうように、こちらも意図的に仕掛けたり整えたりする必要があるよねっていうことですよね。
そうですね。これが、それこそネットとかが出てくる前のいわゆるマスメディアの役割だったと思うんですけど。昔って、自分たちで調べきれなかったり、情報を自発的に取得することに限度があったので、そういう中で第三者のマスメディアが独自で取材をして、より良い品質の情報として届けてくれるっていう役割だったと思うんですけど。
今の世の中ってもう情報が爆発的に増えていて。僕たちもそれ全部調べることってできないですってなってきた時に、今まではSNSであったり、メディアが中間的な役割、良し悪し選別してくれていい情報を届けてきてくれるっていうところを担ってたと思うんですけど、これからそこにAIが入ってくるというか、AIがレコメンドしてくれるものを自分たちも摂取しようとするっていう、自然な行動になってくるんだろうなと思ってるので。
なんでメディアリレーションズって言った時に、マスメディアでインフルエンサーだけでもなくて、このAIみたいなものも、その対象として考えるっていう。その中で、じゃあどういう情報発信が求められるかっていうところは、まだ解明しきれてないところというか、いろんなアルゴリズムによる部分なので、確証的なものはないんですけど、意識的にそこも考えておかないとなっていう。
多分AIでまず最初ざっくり聞いて、でもちゃんとその後に自分の目で見て確認するためにも調べたりっていう流れになるのかなと思うので。そっちで調べた時にも、AIだけでは得れなかった情報がちゃんと整っていると、よりいろいろ機会につながっていくのかなっていうのも、その行動を想像した時に感じたので。AIが普及してるからこその変わってくる行動に合わせた情報をどこにどう置いといて、どう体験してもらえるかみたいなのも、大事なんだなって、今話しながら思いました。
とはいえ、簡単にできるものじゃないなと思ってるんで、ちょっと試行錯誤かなと思うんですけど。
AI最適化と濃いリレーションの二極化
最近、いわゆるホワイトカラー的なお仕事が減っていくみたいな話ってすごくあるじゃないですか。そういうのを見ていってる中で、じゃあそのメディアリレーション、昔ながらのメディアの記者の人たちとのワンツーワンのコミュニケーションみたいなものってどうなるんだろうかと思った時に、個人的にはこれ自体はすごく残り続けるんじゃないかなと思ったりしていて。
すごい二極化というか、もうAIにめちゃめちゃ最適化していくっていうお話と、とはいえこの人たちとは濃いつながりをしっかり持っていくみたいな。一次情報として、お互いに話ができる状態になっているっていう、この両極端をやっていく必要あるのかなと思うんです。
今聞いてて思ったことなんですけれども、ある程度大きい会社さんだと情報が揃っていて、AIで出てくるとかあると思うんですけど、私がいる茨城の全然人数多い地域だと思うんですけど、やっぱり情報が整ってなかったり、ちゃんと出せてない会社さんもまだまだあるなと思ってて。
そうなると、やっぱり対面で会った時に最新情報を、記者さんだけじゃなくてお客様とかもそうだと思うんですけれども、そこでしっかり今困ってることだったり、今こういうこと取り組んでるとかを受け取るなって、何年間かこっちにいるようになって感じるので、そこはしっかり会いに行くっていうところをやっていく必要があるなって、今聞いてて思いました。
本当にその、もう一人一人というか、より解像度というか、濃いつながりっていうのを求められるんだろうなというのは思っていて。逆に言うと、これはAIでもわかることだよねというか、この人に聞かなくても別にパッと調べれば出てくるよねってなってくると、やっぱりそこで繋がりを持つ価値って、持ってもらいにくいなとは思うので。
本当にこの人だから知ってる情報。AIだと、実際にそこに訪れて何かを体験したりっていうことってまずできないので。もちろん体験ブログ的なものとか口コミを集積して、これはこういうこととかってある程度言えることはあるのかなと思うんですけど、とはいえ実際に体験してるわけではないので、やっぱそのフィジカルな情報が、より価値としては高まっていくのかなと思います。
地域のPRパーソンは狭く深く
事前にもらってたところで、地域のPRパーソンの新戦略的なワードももらってたので、これはどういう考えなのかなっていうのをお聞かせいただきたいです。
先ほどの話とちょっと重複はするんですけど、PRパーソンって割と世の中のトレンドをしっかりキャッチしていて、いろんな情報をキャッチしているみたいなポジションとして言われること多かったのかなと思うんですけど。今後でいくと、つながりを維持するみたいなことにおいては、むしろどんどん狭く深くというか、ここの領域においてはAIに聞いても出てこないようなこととか、入り込んだ人だからこそ知ってるものを話せるかどうかっていうのがすごい重要だろうなと思っていて。
より濃い情報を持ってる人として認知される。声かけてもらえるようになるっていうのが必要なんだろうなと。地域のPRパーソンって、首都圏の人たちから忘れられないと言ったらちょっとあれですけど、やっぱこの人たち面白いことやってて、この人の話聞くと面白いんだよねっていう、昔ながらのつながりみたいなものを維持できるかっていうのにかかってるんだろうなというのは最近感じてますね。
私も、川島明日香イコール茨城の情報を持ってる人なのか、この分野のことについて詳しいよねだったり、これからお仕事する会社さんに合わせてその色は変えたいなと思うんですけれども、そういうふうに思ってもらえるように、自分も知見を貯めたり、一次情報をいろいろ駆け回って集めて、いざという時にそういう話ができる人でいたいなっていうのはすごく思ってたので。そういう像を描きながら、意識してやっていくのが必要だなって、今すごく背筋が伸びたというか、そうしようって思いました。
僕らもネット上で情報を拾い集められる分、行かなくてもいいかなって思うことが多分増えてきたと思うんですよね。よくその現地に行ってみて、実際にその人たちと話してみて、感じられる情報みたいな。机と椅子に座ってるだけだと、拾い集められないので。そういう意味では、作業的なことはどんどんAIに預けて、より自分たちも取材する人、一次情報集めをする人として、AIとコンビ組んでいかないといけないのかなという。
これも、年末年始に広報の記事とか読んでたんですけど、すぐサービスのこととか会社のことを喋るんじゃなくて、コミュニケーションを取る方の興味の範囲の話から、最後にほんと2パーセントぐらいちょろっとサービスのこととか会社のこと言えるような、ちゃんと会話ができるところ、改めて目指したいなって思ったので。今日の話の中で結論、そこがやっぱ大事になるし、自分もキャリアとしても成長していく上でも大事なことだなっていうふうにしみじみ感じました。
メディアの人も、一般論としてこういうこと興味ありますよねっていう話と、実際その人が興味持ってるものとか、結構違ったり。よく書いてあることと全然違う行動習慣だなみたいなこともあるので。そういう意味でも、総論としてはAIとかで抑えつつ、本当に一対一っていう時には、今まで通りの人と人との。
そうですね、人と人のコミュニケーション。
改めて小林さん、このテーマについて何か感想とかありますか?
なんか分かったように話したんですけど、1年後とかには全然違うことになってると思うんで。AIの流れというものにはちゃんとキャッチアップしておかないといけないなと。やっぱりこのポッドキャストでもずっと地域のPRパーソンって本当にいろんなことをやらないといけないっていうお話もあって、一人で何役もしないといけないっていう時に、このAIをどう駆使していけるのかっていうのが、リソース問題の解決策の一つになるような気はしているので。
そういう意味で、ポジティブに、地域のPRパーソンでもAIとかを駆使しながら、うまく一人でいろんなことができるような型作りみたいなものは、引き続き考えていきたいなと思ってます。
よりコミュニケーションに時間を割けるためにっていうところですね。ありがとうございます。年末年始の振り返りで、新年一発目としては、始まりの会話としてはすごくいい内容だったんじゃないかなと思います。じゃあ今日も聞いてくださりありがとうございました。続きはまた次回にしたいと思います。番組への感想はハッシュタグひろがるローカルで投稿いただけると嬉しいです。ぜひフォローお願いいたします。
それでは次回もお楽しみに。
ありがとうございました。
まとめ
新年最初の回は、年末年始の振り返りからAIと広報のこれからへと話が広がりました。二人はNotebookLMなどでの業務効率化を実感しつつ、AIが情報源として信頼するプラットフォームの存在にも触れます。そして、これからの広報は「AI最適化」と「濃いリレーション」に二極化し、地域のPRパーソンほど狭く深く一次情報を持つことが価値になると語り合いました。作業はAIに任せ、人と人のコミュニケーションに時間を割く姿勢が印象的な対話でした。
- 5年後の見出しを考えるワークは、逆算して事業のゴールを描く手法として全社で使える
- noteやPR TIMESなど、AIが信頼しやすいプラットフォームを意識した情報配置が重要になる
- これからの広報はAI最適化と濃いリレーションに二極化していく
- 地域のPRパーソンは狭く深く、AIでは得られない一次情報を持つ人として認知されることが鍵
- 作業はAIに預け、現地での取材や人と人のコミュニケーションに時間を割く
