年末は来年の年間計画を立てるタイミング
番組冒頭、お二人は前回の実践編を振り返りつつ、年末に来年の計画を考えている話題から入ります。
皆さんこんにちは。さとととし広報の川島飛鳥と。
企画百貨、代表の小林祐太です。よろしくお願いします。
前回が実践編っていうところで、私のやってるプロジェクト「ためしもいち」についてお話をさせていただきました。
すごく具体的な話ができたのかなと思うので、ああいう回すごい良いなと改めて思いました。
なんか私も茨城にいて、地域で広報やってる方って一人で何役もこなさなきゃいけないから、大変だったり。だからこそ優先順位をつけたりとか、計画的に動くの大事だよねみたいな話をさせていただいたんですけど、これって広報だけに限らず、地域で少数精鋭で取り組んでいる組織の方ってみんな共感する部分があるのかなっていうのがあって。リアクションが多かったです。
もう年末に今突入してきておりまして、試しのほうも今来年の年間計画を考えている最中で、多分そういうのを考えてる広報さんも多いのかなと思うんですけれども。小林さんもご支援してる企業さんとか、ご自身の会社とかでもそういったの考えたりしますか?
そうですね。やっぱりこの時期になると来年度の計画であったりとか、もう春先以降のこと考えてたり。そんな感じで今動いてますね。
まさに私たちもいろいろ考えてる中でも、来年は茨城デザインセレクションっていう賞があったりとか、都市景観大賞とか、そういうアワードにエントリーして戦略的に狙っていこうみたいな話も出てきてたりするので、どこの社会課題を解決する立ち位置なんだっけ?とかっていう言語化とかも改めて今してるタイミングだったりします。
確かにああいうアワード系ってなんか、もう申し込めなくなった時期になって気づいたりとかってしますよね。
それが去年多かったんで、じゃあもう来年だってなって、先にいっぱい今調べて、そこも計画に入れて、何ヶ月前から動き出してっていう、ちょうどやってたりします。
取材されやすい9つの切り口
ここから本題です。小林さんが、取材されやすい広報ネタの切り口を9つ順に読み上げていきます。
今回本題としては、前回そのプロモートシートを作る話をして、その時は割と構成要素というか、こういった内容を盛り込むと良いよねっていう話が中心だったのかなと思うんですけど。具体的にどういうトピックがあると良いのかとか、取材のフックとしてどういうものがネタになりやすいのかみたいな、もう少し内容に踏み込む形でお話ができたらいいのかなと思ってます。
ありがたいです。それこそ年間計画を立てる上で、このタイミングでこんな話題があるからとか、色々計画があると思うので、そこに対してどういう切り口で考えたらいいのかっていう材料を今日はいただけたら嬉しいなって思います。
いくつか取材されやすいネタの切り口っていうのはあるのかなと思っていて。今ちょっと手元の資料だと9つあるんで、一旦読み上げるんですけど。一番わかりやすいとこからいくと、新規性。日本初の何々ができましたみたいなものですね。
続いてが時事性。少し前だとコロナが流行った時にこういう新しい生活様式のサービスが生まれましたみたいなことであったりとか、地域みたいなところでいくと、二拠点生活なのか移住が増えている中、こういうものが需要を集めてますみたいなことがあるのかなと思ってます。
3つ目が社会性。これは先ほどの空き家の活用っていう話が一番わかりやすいのかなと思うんですけど、いろんなところで抱えられている課題に対して、こういう取り組みが行われていますみたいなことですね。育児負担の解消に向けて連携してこういうものが始まりましたみたいな。
4つ目、これちょっと難しいんですけど、意外性。どこどこにある何々が実はこういうものだったみたいな。昔あったのがカモシカの意外な正体とはっていう、あの実はシカとかじゃなくて、確か牛だったのかな?そういう、これって実はってなんか人に語りやすくなるもの。メディアでも取り上げやすかったりする。
続いての5つ目が希少性。これはもうここでしか見れない貴重な景色です。日本だとこの場所だけとか、1年の中でもこの時間帯だけとか、景観、景色、観光コンテンツ系とかはハマるかもしれないですよね。確か香川とかで反射して海の上に立ってるみたいに見える、そういうやつとかも近いのかなと思いますね。
6つ目が話題性で、これも意外性と近いんですけど、SNSとかですごい話題になってますみたいなものは最近は結構多いかなと思っていて。テレビ番組の企画でもこういうものを取り上げるコーナーがあったりするので、そういうものを起点に取り上げられるっていうのも一個の型としてあるかなと思いますね。
7つ目が物語性で、これは先ほど400年のっていうお話あったんですけど、プロジェクトや事業に関わってる方にストーリー性を感じるもの。100年超の歴史に幕みたいな、最後の1日密着みたいな。その日にしっかり取材する物語性があるものかなと思いますね。
8つ目が地域性なんですけど、地域の仕事っていうところでいくと、地域性って実はそれはそうだろうって話になっちゃうんですけど。東京の会社さんでいくと、どこかの地方でやってる特別な取り組みみたいなところでフックにしたりとか、そういったものはあるのかなと思ってます。
最後、9つ目は経済性。これぐらいの新しい経済圏が生まれる可能性がありますみたいなことは、経済的なフックとして取り上げやすさがあるのかなと思っていて。おさらいすると、新規性、時事性、社会性、意外性、希少性、話題性、物語性、地域性、経済性っていう9つですね。
で、そこの土台としてあくまでインパクトのある絵、人であったりとか、場所であったりとかが加わった上でこういう要素が絡むと取り上げられやすいのかなとは思いますね。
確かにそこの絵もセットで伝えられるとなおよしというところですね。
9つの切り口を整理すると次のとおりです。
地域では「日本初」より「県内初」で当てはめる
9つの切り口を地域にどう当てはめるか。小林さんは「日本一」の難しさから、規模感を工夫する考え方を示します。
地域のところでローカライズして当てはめていくと、東京スカイツリーみたいな建物ができるわけじゃないので。日本一っていうのって結構難しいなと思っていて。
結構難しい。
そういう意味でいくと、県内で初であったりとか、市とかそのエリアの中で初みたいな形で、エリアを狭めていきながら、どうやったら初と言えるかっていうのは一つの当てはめ方としてはあるかもしれないですね。
確かに。意外に調べてみたら、このエリアで誰もやってなかったみたいなのがあるかもしれないから、一回調査してみるのもありですよね。
今年のベストヒット商品みたいなのとか、特集雑誌とかでもすごいあるので、その辺を見ながら、こういうので当てはめて考えていくのは面白いかもですね。
それはなんでこのものがベストヒットとして選ばれたかっていう視点で、どれなんだろうみたいな考え方ってことですかね。
そうですね。取り上げられて話題になって、売れたり、知られたりっていう中で選ばれてたりするので、どういうところが話題の引き金になったのかっていうところを紐解いていくっていうイメージですかね。
今治タオルの残糸に見る、切り口の重なり
小林さんは、複数の切り口が重なった事例として、今治タオルの残糸を活用した商品を挙げます。
例えばパッと思いついたのが、今治ってタオルなんか有名なんですけど、タオルを作る時に残糸って残る糸があって、どうしても製品にできない綿みたいなのが出て、基本的には捨てるしかなかったんですけど。ある会社さんがそれをキャンプの着火剤に使うといいよっていうので商品化していたりするんですけど。
繊維もすごい細かいし、ふわふわなので、最初にパッと火をつける時にすごい火がバッとつく。そういうのもすごい意外性というか、確かにそういう使い道があったのかっていう。あとSDGsというか、サステナブルみたいな観点でいくと、製造上どうしても生まれちゃう残滓を有効活用したっていう環境的な側面もあったりするので、そういう要素が含まれていると話題にもなりやすいし、実際に広がっていくんだなっていう思いますね。
それこそそのもったいないっていうところが社会的にも注目されるような話になりそうですよね。
そうですね。そこの環境問題みたいなファクトを強化していくところでいくと、どれくらいの廃棄が生まれていて、それがこれぐらいに減ったみたいなファクトを束ねて文脈として強化していくと、サステナブルの訴求でメディアに対してもアプローチしやすくなるっていうのはあるかなと思います。
部署にとらわれず、社内に顔を出してネタを拾う
話題は、切り口をどう実際のネタに育てるかへ。川島さんは、経営や現場に近い地域だからこそ早い段階から入り込む良さを語ります。
今聞いてて、地域の少数精鋭の会社さんだと経営と現場の距離が近いと思うので、そういう動きがある種みたいなところからプロジェクトとして入っていった方が、じゃあこれって意外性にも行けるし、社会性にもいけそうだからっていう観点で、最初から入り込んだ方が広報視点で言えたりするから、より良いのかなって思ったんですけど、小林さんもそういうサポートされてると思うんですけど、その点についてこうしたらいいんじゃないとかってありますか?
そうですよね。なんとなく出てきたタイミングみたいな方が、これってちょっと広げる余地あるかもみたいな感じで、次の広報ネタに昇華できるチャンスになりやすいなっていうのを思っているので、あんまり広報だからこういうタイミングでお声がけくださいみたいなものというよりも、そこにこだわらず、いろいろ社内のコミュニケーションに絡んでいくっていう方がいいのかなと思いますね。
例えば取材でも、実際にここで働いてる人の声を聞きたいですみたいなこととか、こういう働き方している社員の方いませんか?みたいなことがあった時に、社内で、そういえばこういう人いますよねみたいな、すぐ直接コンタクトできたり、ヒアリングできたりっていう下地作りっていうのは、ネタ作りの精度を高めていくところでも必要なポイントかなと思いますよね。
コミュニケーション取りながら、今の視点を頭に入れときながら、常にこれってもしかしたらここの企画のテーマに当てはまるかもみたいなセンサーを張り巡らせとくのが結構やっぱ大事になってくるんだろうなって、話してて思いました。
そうですよね。年間の計画の中にどう組み込んでいくかでいくと、業種業態によると思うんですけど、まるまるの日とか何々週間みたいな事前に決まっているものはあったりするので、そういったものもそうですし、SNSで話題になってるものとか、こういう切り口でいけるかみたいなものがパッと出てきた時に、タイムリーに広報的なネタにまとめられるかみたいなこととか。
そこで縦割り感のある形になってると、いい情報がパッと集まらなかったりするので、いろんなところに顔を出せた方がいいのかなと思います。
広報ってやっぱり掛け算をどこで作っていくかだと思うので、それが生まれやすいところにどうアジャストしていくのかっていうのはあるかなと思っていて。環境みたいなことだと、意外とその廃棄率みたいな数値って取ってなかったりするんで、いかに早い段階からこういうのって数値として出せたりするんですかね、みたいなヒントを探っていくのも必要かなという。
私も今、一社お手伝いさせていただいてる会社さんの全体ミーティングに初めて参加させていただいて、どういうワードが飛び交ってるのかなっていうところに意識向けてたんですけれども、いい事例になったお客さんについて、じゃあそれってなんでなんですか?みたいなところを探ってったら、結構その市の方針みたいなのが降りてきてこういう動きになってるんですよみたいなのが出てきて。
そうなると市の方針ってところなので、戦略的にそこを打ち出す文脈で事例とかを出せるよなっていう風になったりしたので。普通に頑張って働いてらっしゃる方って、ネタになるっていう広報視点がないと思うので、ちょっとした雑談からこっちが質問していくと、何か種が見つかっていくなっていうのを直近で実感したので、もっと私も入り込んで質問をして、センサーを高めていきたいなって思ってました。
年末年始のインプットで来年の企画を仕込む
最後は、年末年始をどう過ごすかへ。ヒット番付やトレンド雑誌を、9つの切り口に当てはめて考える楽しみ方が語られます。
最初にお話しした切り口みたいなところとかも、やっていく中で変わっていくかなという気はしていて。基本的な型としてはこれだけど、もうちょっと違う見せ方みたいなものもあったりするので、普段の行動とかトレンドとか見ながらアップデートしていけたらなと思ってますね。
わかりやすく9つで今日は紹介させていただきましたけど、もっといろいろな切り口が増えているかもしれないというところは、皆さんにもこういうのがありましたよとか聞きながら、みんなで勉強していければ嬉しいなって思ってます。
この年末年始の間で充電期間としていろいろ情報、忙しくてインプットの時間使えてない人もいたのかなと思うので、ちょっとふーってなったタイミングでそういったものを見て過ごすのもありなのかなって、私はちょっとそれしてみたいなって思いました。
最後に、先ほどプレスリリースアワード、PRアワードとかもありましたけど、他にもし勉強するならとか、こういうのいいよみたいなのを小林さんに聞きたいなと思って。他にも何かあったりしますか?
そうですね、このトレンド系の雑誌で、日経トレンディであったりとか出てるので、それ見るだけでも確かにこういうのあったなっていうのもそうですし、来年こういうの来るんだっていうのは分かりやすいので、一番とっつきやすいのかなという気はしますね。
これって自分の自社の業界以外のことも触れておくっていうのは結構大事な観点だったりするんですか?
そうですね。特に一般の生活者に対してのサービスだと影響はあるのかなと思っていて。競合はスマホだみたいな話とかって、ここ数年すごい言われるように、業界の競合他社というよりも、そもそもスマホしかみんな見てないよねっていう中で、自社のサービスをどう使ってもらうのかっていうと、そのスマートフォンっていう生活者の行動様式に対してどう考えていくのか、そういった視点も必要なんじゃないかなと。
その生活者がどういう行動様式になっているのかっていうところは、メディアも基本の前提になっているところであると思うので、ちょっと広い視点持てるといいのかなと思います。
確かにこの年間計画の中で、こういう出来事とか改正があるタイミングできっとこういう行動が変わるんじゃないかとかっていうのを想像しながら、じゃあそういう時に自分たちのサービスやアクションをどう組み込めるのかみたいなのを年間を見ながらシミュレーションしてみると、面白そうだなって思いました。
新しい切り口考える時に、これはそうだよねみたいなものってニューな情報として受け取られにくいところはあるので。ただ一方で、すごいこの人しかやってないよねみたいな話だと、なかなかマスに取り上げてもらえるものではなかったりするので。最近こういう人たちが増えてるんですよねみたいな中で、こういうものが必要とされてるんですっていうロジックでやっていきながら、新しい企画を作っていくっていう。
なんかめちゃめちゃ楽しみになりました。年末年始テレビ見る機会もあると思うので、いろんな情報を得ながら、そういった観点でちょっといろいろ見れたり考えたりできたらいいなと思いました。なんでその報告をちょっと次回できたらいいなと思います。
またじゃあ2025年も聞いていただきありがとうございました。それでは来年も良いお年をということで。次回もお楽しみに。
はい、良いお年を。
まとめ
今回は、取材されやすい広報ネタの9つの切り口が具体例とともに語られました。地域では日本一が難しくても、県内初や市内初とエリアを狭めて工夫できます。切り口を1つに絞らず、意外性と社会性のように重ねることで、話題は広がりやすくなります。年末年始のインプットを、来年の企画づくりの仕込みにする過ごし方も提案されました。
- 9つの切り口は、新規性・時事性・社会性・意外性・希少性・話題性・物語性・地域性・経済性
- 地域では「日本一」より、エリアを狭めて「初」と言える形を探す
- 切り口の土台には、インパクトのある絵(人・場所)が必要
- 部署にとらわれず社内に顔を出し、雑談から広報ネタの種を拾う
- ヒット番付やトレンド雑誌を9つの切り口に当てはめて考える
