弾丸で鳥取へ。コナンと大河ドラマにハマる夏休み
この回は、夏休みに実家へ帰るような感覚でアズさんがカエルバに戻ってきたところから始まります。
ヒカルさんは翌日、友達と弾丸で鳥取へ行く予定だと話します。きっかけは、最近ハマっている名探偵コナンでした。
鳥取、あの、私最近名探偵コナンにハマってるって話したじゃないですか。青山先生記念館みたいなのがあるっていうんで、行きたいってなって。もう弾丸で一泊二日で行くみたいな。
アズさんも過去に一度、NHKの案件で鳥取を訪れたことがあり、地元で勧められた店を紹介します。
その時に地元の人に勧められたのが、確か北海道っていう名前の回転寿司で。鳥取なのに北海道なんですよ。けど確かに美味しかったんですよ。
アズさんの家庭でも子供が探偵ものにハマっているそうですが、コナンは毎回人が亡くなるので見せづらいと話します。
そこでプリキュアとのコラボ回を親子で楽しんだり、おしり探偵にも広がったりと、家庭内で探偵ブームが起きていると笑います。
ヒカルさんは、一人のときはKPOPアイドルの動画、パートナーといるときは大河ドラマを見ていると話します。
今、十年前ぐらいの真田丸っていう大河ドラマを、今年の大河ドラマと並行して見てて。ちょうど時代が重なってて、こっちで起こってたやつがこっちではこういう風に描かれるのねみたいな感じで、面白く見てます。
なぜ石田三成は秀吉に反論したのか
ここから本題です。ヒカルさんが『真田丸』を見ていて、強く印象に残ったキャラクターがいました。石田三成です。
ヒカルさんの見立てでは、三成は普段、常にロジックで考えて行動する人物として描かれています。
さらに人を評価するときも、感情や人柄よりも立場や序列で判断するタイプだといいます。だからこそ、いつも正しい判断ができ、秀吉に最も信頼される部下として描かれていました。
ところが、あるとき、その三成が大きく動揺し、主君である秀吉に反論する場面があったそうです。
いつもはもう言われた通り「はい、わかりました」みたいな感じなのに、その時は「いやいや、さすがにそれはおかしいです」みたいな感じで、動揺した感情をあらわにした上で、秀吉に反論するみたいな。
序列を重んじる三成が、自分より明らかに上で、しかも自分を大事にしてくれている秀吉に対して「それは違う」と反論した。ヒカルさんはそこに驚きました。
いつもロジックで判断してきてる人が、その時も多分ロジックで考えて「それはおかしいですよ」って言ったんだと思うんですけど、でも明らかにそこにはちょっと感情みたいなものも混ざっていて。
人の判断には、ロジックで下すときと感覚で下すときがある。そのどちらが強いかは人によって違います。
では、三成はこのときロジックで判断したのか、感覚で判断したのか。その境界線はどこにあるのか。ヒカルさんはそこがずっと気になっていたと話します。
平静の低さがキーになる。EQで見る三成のタイプ
これを受けてアズさんは、Potageが扱うEQ検査の視点から三成を読み解いていきます。
アズさんがまず立てたのは、三成は「平静」が低いのではないかという仮説でした。
感情をあらわにするっていうことは、想定してなかった反応が主君である秀吉から来て、それに対して動揺したんですよね。ってことは平静低いよね。
ここでアズさんはEQにおける「平静」の意味を説明します。
理詰めで淡々と物事を右から左に流すタイプは、実は平静が強い人が多いとアズさんは言います。だとすれば、動揺した三成はそのタイプではないのではないか、という見立てです。
ヒカルさんも、思い返すと三成は普段いきなり動揺する姿は見せないものの、思い通りにならないと一言だけ言ってその場を去るような場面が多かったと振り返ります。
確かに平静は低めで、でも顔にはそんなに出さない。深海低めみたいな。ちょっとぶっきらぼうな感じみたいな。なんかそういうタイプかもなって、聞いてて確かにと思いました。
刺激に対して感情を安定させる思考。低いと動揺しやすい
物事をロジックで積み上げて考える先天的な特性
主君の言うことは絶対、と受け止める強さ
正論は、繊細な自分を守る鎧かもしれない
さらにアズさんは、三成の論理性の「使われ方」に踏み込みます。
論理性の発揮の仕方が、ちょっと繊細な自分を守るために発揮されてるパターンなのかなっていう風に、想像ですけど、聞いてて思っていて。
アズさんいわく、ロジックは積み上げる限り否定しにくいものです。だからこそ、自分の意見や感覚に自信がない人が、ロジックを前に立てることがあるといいます。
否定されるのが嫌だから、否定しがたいものを前に出すみたいなね。自論をかざすことによって自分を傷つけずに済むみたいな。
つまり正論は、繊細な自分を守るための「鎧」になっている可能性がある、という見立てです。
アズさんは、三成は一見できる人だが、裏でコンプレックスを抱えていたり、人と自分を比較してしまったり、本当は自信がないタイプの可能性があると話します。
ヒカルさんは、繊細な部分は作中でそこまで描かれていないとしつつも、思い当たる状況を挙げます。
感覚派の上司と、積み重なったストレス
ヒカルさんが挙げたのは、三成の置かれた状況です。同時期の家臣と比べても仕事量が明らかに多く、秀吉の指示を一手に引き受けて捌いていました。
そして三成の動揺の最大の原因として、直属の上司である秀吉がとにかく感覚派だった点を挙げます。
一番こう、ストレスになってそうというか、動揺につながってそうみたいなとこでいうと、とにかく秀吉、もう直属の上司がもうとにかく感覚派なんですよ。
ヒカルさんが驚いたあの場面も、秀吉が感覚で怒りに任せて指示を出す状況でした。
側室に子ができた際、市中で壁に落書きをされて揶揄され、秀吉が激怒。犯人が見つからず怒りがエスカレートし、くじ引きで市民を一人ずつ処刑していくと言い出したのです。
周囲が「さすがにやばすぎる」となる中、三成が止めに入りました。
三成のロジックで言ったら、もうありえないよ、もう通り越してあり得なさすぎるみたいな指示が出た時に、平静失いまくったんだろうなって。感覚で出てくる指示を毎日こなし続けて、ロジックで処理し続けて、たまりにたまったストレスがバッと出た。
感覚派の秀吉
怒りに任せた指示が日常的に出続ける
三成が処理し続ける
仕事量も多く、ロジックで無理な指示を捌く
ストレスの蓄積
平静が低い三成に負荷がたまっていく
想定外の暴走指示
くじ引きでの市民処刑という指示が引き金に
動揺しての反論
押さえていた感情があらわになり「それはおかしいです」
アズさんは、三成は要求・指示耐性や負荷耐性が高く、誠実さも強そうだと補足します。
言われたことは、主君の言うことは絶対みたいな。多分その時代の価値観もあるし、多分三成自身もその思いは強いんだろうなって。
判断ではなく、防衛反応だったのか
話を重ねるうちに、ヒカルさんの見方が変わっていきます。あの反論は、ロジックか感情かという問いに収まらないのではないか、と。
その一言が、ロジックだったのか感情だったのかっていうよりは、三成がとにかく平静を失って動揺して、しかもそれはその場だけじゃなくて、かなり積み重なって出てきた必死の一言だったのかな。判断というよりは、防衛反応みたいな。
つまり、あの反論は冷静な判断でも純粋な感情の爆発でもなく、限界まで積み重なった負荷への防衛反応だったのではないか、という着地です。
押さえつけられていたバネが外されてビョーンってなるみたいなね。
ヒカルさんは、ここまで考えさせられるのはやはり名作だと話し、これからの視聴も楽しみになったと締めくくります。
最後にアズさんは、夏休みに動画を見る人へ、登場人物のEQを想像しながら見ると発見があると勧めます。日常で出会わない人物や、知り合いに似た人を観察する視点でも楽しめそうだと二人は話しました。
まとめ
石田三成が秀吉に反論した場面を入り口に、人の判断はロジックか感覚かという問いを、EQの「平静」を軸に読み解いた回でした。正論は自分を守る鎧になることもあり、あの反論は判断ではなく防衛反応だったのかもしれない、という視点が残ります。
- 淡々と物事を流すタイプは平静が強い人が多く、動揺した三成はそのタイプではないと見立てられた
- ロジックは否定されにくいため、自信のなさを守る鎧として正論を前に立てることがある
- 感覚派の上司の無理な指示を処理し続けた負荷が、三成の動揺の背景にあったと考えられる
- 限界まで積み重なった末の反論は、冷静な判断ではなく防衛反応だった可能性がある
- 作品の登場人物をEQの視点で観察すると、人物理解の新しい発見につながる