スペースX上場後初決算という注目テーマ
皆さんこんにちは。「米国株投資の耳よりな話」へようこそ!
よろしくお願いします。
えー、全世界が注目する今日のテーマなんですけど「スペースX」の上場後初決算の結果は?ということで、がっつり深掘りしていきたいなと。
はい、これはもう投資家の誰もが気になっている話題ですよね。
だって今年の六月、スペースXが史上最大規模のIPOとして株式市場に華々しくデビューしたじゃないですか。あの時の熱狂、すごかったですよね。
えー、公募価格135ドルでスタートして、初日の時価総額がなんと2.1兆ドルですからね。まさに歴史的な瞬間でした。
そうそう。で、株価も一時は二百二十ドルを超えて、なんていうか、大気圏を突き抜けるロケットみたいにドーンと上がって。
市場全体が宇宙インフラの未来に酔いしれていたというか、プレミアム価格でも喜んで買いに向かっていましたからね、あの時期は。
なんですけど、現在株価は高値から約50パーセントも暴落してしまって、まるで失速したロケットが墜落しているような状態なんですよ。ついには公募価格の百三十五ドルすら割り込んで低迷を続けているというこの落差。なぜこれほど激しく落ちているのか。今日はリスナーのあなたと一緒に、この巨大な謎を紐解いていきたいと思います。
上場直後の、いわゆる期待値だけで飛んでいるフェーズが終わって、市場の評価軸が現実の数字へと完全にシフトした今だからこそ、非常にエキサイティングなテーマになりますね。
売上ほぼ倍増、主役はスターリンクへ
話題は8月4日発表の2026年第2四半期決算の中身へ移ります。解説者は、この決算をどう総括したのでしょうか。
ということで、まずは直近の8月4日の2026年第2四半期決算の数字から見ていきたいんですけど、ずばり今回の決算を一言で言うと、どんな内容だったんでしょうか?
はい、一言で言えば、スペースXが単なるロケットの打ち上げ会社から、宇宙通信とAIインフラの巨大プラットフォームへと進化したことを証明する、超高成長かつ超積極投資型の決算と言えますね。
プラットフォームへの進化ですか。具体的な数字としてはどうだったんですか?
えーと、売上高が78億ドルで、前年同期比プラス92パーセント。これは市場予想の68億ドルを飛び越える驚異的な数字でした。
プラス92パーセント、ほぼ倍増じゃないですか。
そうなんです。しかもですね、主役が完全に交代していまして、これまでの本業だったロケット事業以上に通信サービスのスターリンクがこの四半期だけで43億ドルを稼ぎ出しているんです。
なるほど、スターリンクがそんなに。
さらに、GoogleなどとのAIインフラ提携も急成長していて、本業の稼ぐ力を示す調整後EBITDAでも35億ドルと、前年比プラス百九十一パーセントという信じられない伸びを記録しました。
プラス191パーセントってちょっと桁違いすぎません?
ええ、利益もプラットフォーム事業へ移行していることを数字で見事に証明したわけです。
満点なのに株価低迷、その裏にある赤字
好決算に見えるのに株価が低迷する矛盾に、ホストが疑問をぶつけます。
いやー、でもちょっと待ってください。それ聞いてるとすごく矛盾を感じるんですよ。売上も利益も倍増レベルで市場予想をクリアしてるって、例えるなら学校のテストで全教科満点を取ったようなものじゃないですか。なのに、なんで株価は低迷してるんですか?満点取ったのに親にめちゃくちゃ怒られてるみたいな状況ですよね、これ。何か裏があるんじゃないですか。
ふふ、非常に的確な例えですね。実はその満点のテスト用紙の裏に、とんでもない額のクレジットカード請求書が貼り付いているんですよ。最終的な純損益を見ると、依然として5億4100万ドルの赤字なんです。
ああ、赤字なんだ。でもなんでそんなにマイナスが。
その最大の理由が、次世代の大型ロケット、スターシップの開発と、AI用データセンターへの巨額の設備投資です。この第二四半期だけで、なんと184億ドルも使っているんです。
184億ドル?たった三ヶ月でですか?
そうです。尋常ではないペースで現金を燃やしている、いわゆるキャッシュバーンが激しすぎる状態ですね。
それはやばい。いくら売上が倍増しても、それをはるかに上回るペースで現金使い続けていれば、いつか資金がショートして追加で株式を発行する、つまり既存の株の価値が薄まる希薄化リスクが出てきますよね。投資家が怯えているのはそこか。
その通りです。市場は超成長を評価しつつも、この無限に続く超積極投資の規模感に大きな恐怖を抱いている状態なんですよ。
巨額投資の先にある宇宙インフラ独占計画
なぜ赤字を出してまで投資を続けるのか。話題は、電話会見で語られた強気の未来計画へ広がります。
でも、それだけの巨額投資、あえて赤字を出してまで、彼らは何に投資しているんですか?何をそんなに急いでるんでしょう。
彼らは、新しく立ち上げたAIクラウドインフラ事業において、2026年12月までにARR、つまり年間経常収益で1000億ドルを目指すという超強気な宣言をしました。
ちょっと待って。ARR1000億ドルって桁が違いすぎますよ。あのAWSでさえそこまで到達するのに10年以上かかりましたよね。それを来年末までって物理的に可能なんですか?
もちろん、市場でも懐疑的な見方は強いです。ただ、彼らが着々と進めている布石を見ると、あながち夢物語とも言い切れないんですよ。まず、NVIDIAの次世代AIアーキテクチャ、Vera Rubinを全面採用して、専属提携を結びました。そして、現在の10倍の能力を持つスターリンクV3衛星を大量に打ち上げる計画を発表しています。
さらに、スターシップに関しては、なんと一年以内に毎日打ち上げ、つまり毎日ロケットを飛ばす体制を作り、次回のテストでは機体のキャッチにも挑むと明言しました。
毎日打ち上げ?そんなのSFの世界じゃないですか。でも、これだけの規模感で自前でインフラを強引に構築していくとなると、市場で噂されているあの話題、テスラとの合併がいよいよ現実味を帯びてくるんじゃないですか。
今回の決算では、合併についての直接的な明言は巧みに避けられていました。ただ、先夏に行われたテスラの決算で、イーロン・マスク自身が両社の事業の重複や相乗効果がますます増えていると明確に認めているんですよ。
おー、やっぱり。
テスラが開発しているFSD自動運転や人型ロボットのオプティマスが地上でデータを集め、スペースXのスターリンクやAI基盤と連携する。このシナリオが進めば、時価総額3兆ドル規模の巨大複合企業が誕生するのではという市場の熱い視線があるんです。
好決算で急騰、ガイダンスで急反落
決算後の不可解な値動きについて、解説者がその中身を説明します。
なるほど、期待値はめちゃくちゃ高いわけですね。でも、それなら決算後の株価はもっと上がってもよさそうなのに、なんだか不可解な動きをしてましたよね。
ええ。通常取引の時間帯には好決算への期待からプラス9.4パーセントまで急騰したんです。でもその後、ガイダンスで第三四半期もQ2と同等の巨額投資を継続すると宣言された途端、時間外取引でマイナス8.6パーセントへと急反落するジェットコースターのような値動きになりました。
まさに好決算への期待と巨額投資継続への恐怖が交錯した結果ですね。でも、株価低迷の理由はそれだけじゃないんですよね。ここからさらに物理的な株価下落リスクが控えているとか。
ロックアップ解除という巨大な売り圧力
話題は、これから始まるロックアップ解除に移ります。市場に出回る株が急増するリスクを、二人が身近な例えで整理します。
はい、ここからが最大のリスクになります。インサイダーのロックアップ解除という巨大な嵐がやってくるんです。
ロックアップ解除。これ、IPO時の浮動株、つまり市場に出回った株って全体のわずか四から五パーセントしかなかったんですよね。約五点五億株くらい。
ええ、その通りです。過剰な希少状態だったからこそ、株価が高騰していたんです。
なるほど。たとえるなら、今まで超レアなスニーカーだと思ってプレ値で買ってたのに、メーカーが明日から毎週トラック単位で在庫を大放出するようなものですよね。
ははは、まさにその表現がぴったりです。スペースXは16段階のフェーズ型解除というスケジュールを組んでいるんですが、まさにこのQ2決算発表の二日後から、初期投資家分の20パーセント、なんと約46億株という巨大なブロックが解禁されるんです。
46億株?今まで5.5億株しかなかったのに、そりゃ需給のバランスが崩れて価格は下がりますよ。空売りを仕掛けるヘッジファンドも絶対出てきますよね。
その後も従業員の保有株が二から三週間おきに7パーセントずつ解禁されていき、12月8日には完全解除を迎えます。マスク氏個人の株は2027年6月まで制限がありますが。
にしてもすごい売り圧力だ。
なぜ今、狂ったように投資を続けるのか
売り圧力が来るとわかっていて、なぜマスク氏は投資を止めないのか。ここで宇宙にデータセンターを作るという壮大な構想が語られます。
でも、ここで大きな疑問があるんです。ロックアップ解除の嵐が来ることも、それで株価が下がることも、イーロン・マスクは当然わかってるはずですよね。なのに、なぜ今狂ったように巨額の投資を続けているんですか?一時的に投資を絞れば見た目の数字は良くなるのに。
そこに短期的な需給悪化や赤字の恐怖を受け入れてでも彼らが突き進む真の狙いがあります。実は、地球上でのAIデータセンター建設は、今、電力網の限界と冷却水不足で行き詰まっているんです。
ああ、AIの計算には莫大なエネルギーとサーバーを冷やす水が必要だって言いますもんね。
そうなんです。そこでスペースXは、なんと宇宙空間を利用した軌道上のAIデータセンター、通称オービタルコンピュータを作ろうとしているんです。
宇宙にデータセンター?え、でも宇宙空間って冷やせるんですか?
はい。真空状態での輻射冷却が利用できますし、何より太陽光発電で24時間連続でエネルギーが得られるんです。電力網の制約もありません。
なるほど。でもデータのやり取りはどうするんですか?
そこでスペースXの四つのマスタープランが結合するんです。スペースXが超低コストでサーバーを運び、スターリンクがレーザー通信でつなぎ、XAIが宇宙で計算し、テスラのロボットや車が地上でデータを集める。
うわぁ、鳥肌立ってきた。これ、地球と宇宙を統合する究極のインフラ独占計画じゃないですか。マスク氏が目先の株価を気にしてない理由がよくわかりました。
株価本格上昇の四つのカタリスト
投資家が一番知りたいのは、いつ株価が復活するのか。解説者が上昇トレンドに乗るための四つの条件を整理します。
でも、投資家としては、じゃあいつ株価は本格的に復活するの?というのが一番知りたいところですよね。ここから株価上昇トレンドに乗るための条件、ちょっと整理しましょうか。
株価本格上昇のための四つのカタリスト、つまり触媒ですね。まず一つ目は、スターシップの技術的成功です。完全に再利用でき、コスト打開が証明されることが大前提となります。
なるほど。毎日飛んで帰ってくる日常が来ないと始まらないと。
二つ目は、フリーキャッシュフローの黒字化です。設備投資が一巡して、自前の営業キャッシュで賄える状態になれば、投資家が恐れる希薄化リスクが消滅します。
自給自足できるようになるってことですね。三つ目は?
三つ目は、宇宙データセンターの収益化実証です。あの、ARR千億ドルの目標が実際の決算数字として利益に反映され始めること。
夢物語じゃなくて、現実の数字として出てくることですね。
そして最後の四つ目が、ロックアップ供給の消化です。8月から12月にかけての売り圧力がアク抜けして、いわゆる売り枯れ状態になり、機関投資家が安値で本格的に買い集めを始めることですね。
なるほど。ということは、これら四つの条件が揃うタイミングが鍵になるわけですね。
これらが揃うと予想される2026年終盤から2027年前半が、株価が再び最高値へ向かう最大のキーになると結論付けられます。
解説者が挙げた、株価本格上昇に必要な四つのカタリストを整理すると次の通りです。
一時的な嵐か、壮大なギャンブルか
最後に、ホストがリスナーへ問いを投げかけます。
いや、めちゃくちゃクリアになりました。リスナーのあなたにも最後に少し深く考えてみてほしいことがあるんです。
もしスペースXが宇宙空間のAI計算資源と通信インフラを独占した場合、それは地上のどんな政府も規制できない、人類初の地球外インフラ独占企業になるのかもしれません。あなたはこの株価低迷期を単なる一時的な嵐と見ますか?それとも壮大すぎるギャンブルと見ますか?
非常に考えさせられる問いですね。
はい、ぜひ皆さんの意見も聞かせてください。ということで、米国株投資の耳寄りな話では、今後もこうした深掘りをお届けするので、ぜひYouTubeチャンネルへの登録をお願いします。
取り上げてほしい銘柄や今回の番組の感想もぜひコメント欄にどんどん投稿してくださいね。それから、通勤中や家事をしながらでも聞けるバックグラウンド再生が可能なSpotifyやApple Podcastでも配信していますよ。
皆さんの投資のヒントになれば嬉しいです。
はい、それでは次回もお耳を拝借〜。
まとめ
スペースXの上場後初決算は、売上が前年同期比プラス92パーセントとほぼ倍増し、スターリンクとAIインフラがけん引する好内容でした。一方で、スターシップ開発やAIデータセンターへの巨額投資により純損益は赤字が続き、市場はキャッシュバーンと希薄化リスクを警戒しています。さらに、Q2決算後から始まるロックアップ解除が大きな売り圧力となり、株価は乱高下しました。二人は、宇宙データセンター構想という壮大なビジョンを背景に、株価本格上昇の鍵は四つの条件が揃う2026年終盤から2027年前半だと結論づけました。
- 売上・利益は倍増しても、巨額の設備投資による赤字とキャッシュバーンが株価低迷の背景にある
- Q2決算後の急騰と急反落は、好決算への期待と巨額投資継続への恐怖が交錯した結果
- 16段階で進むロックアップ解除は、8月から12月にかけて大きな売り圧力となるリスク
- マスク氏が投資を止めない狙いは、宇宙空間の軌道上AIデータセンターという地球外インフラ独占構想にある
- 株価本格上昇の鍵は、スターシップ成功・黒字化・宇宙DC収益化・売り圧力消化の四条件が揃う2026年終盤から2027年前半
