金利が一夜で15%に跳ね上がったら?
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TSMCの第3四半期決算の前日、AIクラウド企業コアウィーブの社債利回りが急上昇し、ハイテク株が急落しました。ホストは、この出来事をクレジットカードの金利にたとえて番組を始めます。
皆さんこんにちは。米国株投資の耳寄りな話へようこそ。
こんにちは。今日もよろしくお願いします。
はい、よろしくお願いします。あの、早速なんですけど、皆さんちょっと想像してみてください。
はい、何でしょう。
ある日いきなり、自分のクレジットカードの金利がですね、「この人の趣味への投資、異常だからちょっと危ないな」って銀行に勝手に判断されて、一夜にして金利が15パーセントに跳ね上がったらどうしますか?
いやいや、それはもう大パニックになりますよね。破産しちゃうんじゃないかって。
パニックですよ。でもですね、実は昨日、世界中のAIテクノロジー界隈で、これと全く同じような恐怖のパニックが起きたんです。
そうなんですよね。市場がかなり揺れましたからね。
ということで、本日のテーマはズバリ、売り上げ50パーセント増、ハイテク暴落を止めたTSMCの安定感です。
非常にタイムリーで、しかも重要な話題ですね。
今日の解説を聞いていただければですね、単なる一企業の決算結果がどうだったって話だけじゃなくて、
現在世界中が熱狂しているこのAI需要ってやつが、本当に実体のあるものなのか、それともただのバブルなのか。
そこ、皆さん一番気になってるところですよね。
それがわかれば、今後のハイテク市場全体の方向性がどうなっていくのか、手に取るようにわかるようになりますので、ぜひ最後まで楽しんでいってください。
はい、しっかり解説していきますよ。
「コアウィーブショック」で何が起きたのか
冒頭の「金利15%」のたとえは、TSMCの決算前日に起きたコアウィーブの社債利回り急上昇を指していました。解説者がその中身を説明します。
頼もしいです。さて、先ほど冒頭でお話しした、あの金利が15パーセントに跳ね上がったパニックの話なんですけど。
ああ、例の件ですね。
これが今回のTSMCの第3四半期決算とどうつながるのかなって、不思議に思っている方も多いと思うんです。
一見関係なさそうに見えますからね。でも実は、TSMCの決算発表の前日に、市場を恐怖のどん底に陥れたコアウィーブショックと呼ばれる出来事があったんです。
コアウィーブ、えっと、確かAI向けのクラウドインフラを提供しているアメリカの企業でしたっけ。
その通りです。彼らはですね、巨額の資金を借り入れて、NVIDIA製のGPUなんかを大量に購入してデータセンターを作っているわけなんですが。
ところが、その決算前日、このコアウィーブが発行する社債の利回りが、なんと一気に15パーセント台へと急上昇したんです。
15パーセントって。つまりそれって、それくらい高い利息を払ってくれないと危なっかしくてお金なんて貸せないよって、投資家にそっぽを向かれた状態ってことですよね。
ええ、まさにそういうことです。これに伴って、当然(コアウィーブの)株価も急落しました。
うわぁ、それは恐ろしい。
これを見て市場全体がですね、「あれ、AIインフラ企業って実は過剰な借金で首が回らなくなってるんじゃないか」って。
AI投資ブームはもう限界なんじゃないかっていう、疑心暗鬼に一気に陥ったんですよ。
みんなが一斉に「AI企業って実は自転車操業なんじゃないの?」って逃げ腰になったわけですね。
ええ、これが引き金になって、ナスダックをはじめとするハイテク株全般が急落する連鎖パニックを引き起こしたんです。
ひえー。
なぜ市場の命運がTSMCに託されたのか
でも、そこでなんで台湾の半導体メーカーであるTSMCの決算に、市場の命運が託されることになったんですか?
それはですね、TSMCが持つファウンドリという特殊な立ち位置が鍵になるんです。
ファウンドリですか。
はい。彼ら(TSMC)は、自社では半導体の設計はしないんですね。NVIDIAとかApple、Microsoftといった、トップIT企業から製造だけを請け負う存在なんです。
あ、なるほど。つまり、メガテック企業たちが口先だけじゃなくて、本当にAIに巨額のお金を落とし続けているのかを測るには、
実際に注文を受けて作っている、その工場の稼働状況を見るのが一番確実だってことですか。
その視点、非常に重要です。バブル崩壊の噂が飛び交う中で、TSMCから出てくるデータこそが、実体経済を示す最後の砦だったわけなんですよ。
なるほど。もうみんなが、固唾をのんで見守っていたわけですね。
需要不安を「力ずくでねじ伏せた」最高益決算
そして迎えた第3四半期決算。結果はどうだったんでしょうか。
結論から言うとですね、市場の需要減退への不安を、もう力ずくでねじ伏せるような圧巻の最高益決算でした。
おお、力ずくでねじ伏せた。
ええ、売上高は467億2000万ドルで、前年同期比プラス41.2パーセント。
41パーセント増ですか。すごいですね。
さらに、一株当たり利益、いわゆるEPSも4.60ドルということで、市場予想はもちろん、TSMC自社が出していた強気な上限目標すらも完璧に上回ったんです。
予想の上限すら超えてくるって、とんでもない勢いですね。一体何がそこまで業績を引っ張ったんですか?
やはり、AI向けを主軸とするHPC、ハイパフォーマンスコンピューティング部門の強さですね。ここが前期比でプラス22パーセントと、強烈に牽引しました。
AI向けがやっぱり強かったんですね。
さらに注目すべきは、彼らの売上のうち、7ナノメートル以下の最先端技術がすでに全体の79パーセントを占めているという点です。
79パーセントもですか。
特に、立ち上げたばかりの2ナノメートルのプロセスがすでに売上の8パーセント、3ナノメートルが33パーセントに達しています。
決算の主な数字を整理すると、次のようになります。
| 項目 | 数字 | ポイント |
|---|---|---|
| 売上高 | 467億2000万ドル | 前年同期比プラス41.2% |
| EPS | 4.60ドル | 市場予想と会社の上限目標を上回る |
| HPC部門 | 前期比プラス22% | AI向けが業績を牽引 |
| 7ナノ以下の比率 | 売上の79% | 2ナノが8%、3ナノが33% |
「2ナノ」「3ナノ」って結局なにがすごい?
ここでホストが、ニュースでよく聞く「ナノメートル」の意味を解説者に尋ねます。
あの、ちょっと待ってください。
はい、なんでしょう。
2ナノメートルとか3ナノメートルって、ニュースとかでよく聞くんですけど、正直「数字が小さくなるほどすごいらしい」くらいの認識しかなくて。
ああ、そうですよね。ちょっとイメージしにくいですよね。
これ、具体的にチップの中で何が起きてるんですか?
簡単に言うとですね、半導体の中にある回路の線の細さのことなんです。
線の細さですか。
はい。線が細くなればなるほど、同じ面積のチップの中に、よりたくさんのトランジスタ、つまり計算機を詰め込むことができるんです。
ああ、なるほど。ちっちゃい箱の中に、極小の電卓をぎっしり詰め込むみたいなイメージですかね。
まさにそれです。そうすると計算能力が劇的に上がるのはもちろんなんですが、もう一つ重要なメリットがありまして。
何ですか。
電気が通る距離が短くなるので、消費電力が下がって、熱も持ちにくくなるんです。
熱。パソコンとかスマホも熱くなりますもんね。
そうなんです。AIのように膨大なデータ処理を連続で行う場合、この省電力化と発熱を抑えることが、絶対に欠かせないんですよね。
なるほど。だから世界中の企業が、血眼になってTSMCの2ナノとか3ナノメートルの枠を奪い合ってる状況なんですね。
そういう仕組みなんです。だからこそ、「AI需要って本当にあるの?」という市場の不安に対して、これ以上ない明確な回答になったわけです。
「供給が全く追いついていない」と言い切った経営陣
いや、すっきりしました。その後のカンファレンスコールでも、経営陣はかなり強気だったとか。
ええ、アナリストからAIバブルを懸念するような質問が出たんですが、
魏哲家CEOは、「AI需要は極めて強力で減速の兆候はない。需要に対して供給が全く追いついていない」と完全に断言しました。
全く追いついてない。強気ですね。
さらにですね、他社が急いで導入しようとしている次世代の露光装置、High-NA EUVっていうのがあるんですが。
はいはい、新しい機械ですね。
これ(High-NA EUV)についても、費用対効果を見極めて、2030年頃に導入すると明言したんです。
え、他社は急いでるのに、TSMCは2030年でいいやってことですか?
ええ、他社が新しい機械に飛びつく中で、自分たちは既存の技術の熟練度で十分勝負できるんだという、圧倒的な自信の表れですよね。
いやー、かっこいいですね。市場が「AI需要ってもう終わっちゃうの?」って震えてたところに、
TSMCが「いやいや、注文殺到しすぎて全然作れてないから」って、圧倒的な数字で往復ビンタをしたような。
往復ビンタですか。
100点のテストでお小遣いが減った?株価が下がった理由
これほどの好決算にもかかわらず、TSMC自身の株価は決算発表日に下落しました。ホストはその意外な結果に食いつきます。
もう痛快な展開じゃないですか。これだけ文句なしの100点満点、いや120点のテスト結果と自信を見せられたら、さぞかしTSMCの株価もロケットみたいに打ち上がったんでしょうね。
それがですね、株式市場の複雑なところなんですが。
え?
実は決算発表日、TSMC自身の株価は、一時3パーセントから4パーセントほど下落してしまったんです。
えっ、なんでですか?あんなに注文殺到で作りきれないって言ってたのに。ちょっと納得いかないんですけど。
テストで100点取ったのに、お小遣い減らされたみたいじゃないですか。
確かにそう見えますよね。これには、理由は大きく2つありまして。
ほうほう。
1つは「事実で売り」という投資行動ですね。TSMCなら絶対いい数字を出すと事前に期待して株を買っていた人たちが、発表と同時に利益を確定させるために売ったんです。
ああ、もう織り込み済みだったってやつですね。欲張らないで、利益を確定させちゃったと。
そうです。ただ、もう一つ、投資家が売りを正当化する格好の口実にした指標があるんです。それが粗利益率の低下です。
粗利益率、つまり売り上げに対する儲けの割合が、ちょっと減ったってことですか。
はい。前回の67.7パーセントから、66.4パーセントへとわずかに下がったんです。
たった1パーセントちょっとですよね。
ここから書き起こしでは、粗利益率が下がった理由を説明する側と、それに反応する側の話者表記が入れ替わっています。表記どおりに掲載します。
ただ、これは先ほど話した2ナノメートルの初期量産にかかる莫大な立ち上げコストや、アメリカのアリゾナや日本の熊本といった、海外での工場展開が重荷になったためなんですね。
うーん、でもそれって、未来に向けて新しい工場を作ったりとか、最新技術を立ち上げるための前向きな出費ですよね。
おっしゃる通りです。
それ(前向きな出費)を理由に売られるなんて、市場ってドライすぎませんか?
自らの身を削った「巨大な防波堤」
確かに厳しい見方ですよね。しかしですね、TSMC単体の株価は一時的に下がったものの、ハイテク市場全体に与えた影響は計り知れないものがありました。
お、どういうことですか。
前日までのコアウィーブショックによる、ナスダックやNVIDIAなどのパニック売りは、TSMCの決算発表を機にぴったりと止まったんです。
ああ、まさに自分の身を削って、市場全体が崩壊するのを一身に受け止めた巨大な防波堤になったわけですね。
その通りです。AI投資サイクルは終わっていないんだという確信を、市場に取り戻させた。その意義は本当に大きかったと思います。
なるほどなぁ。
数兆円の設備投資とCoWoSが示すもの
話題は、TSMCの設備投資(CAPEX)に移ります。投資先の一つ、先進パッケージング技術「CoWoS」が登場します。
で、決算発表でもう一つ私が気になったのが、設備投資の金額なんですけど。
はい、CAPEXですね。
今年だけで406億ドル、日本円で数兆円規模のお金を使っていると。これもやっぱりAI関連なんでしょうか。
ええ、その大部分が、先ほどの2ナノメートルプロセスと、CoWoSと呼ばれる先進パッケージング技術に集中投下されています。
CoWoS。なんかまた、新しい必殺技みたいな名前が出てきましたね。それは何をする技術なんですか?
従来、半導体のチップというのは、基板の上に平面で並べて配置していたんですね。
平面に並べる。はい。
しかし、AIの計算では、チップ同士がとてつもないスピードでデータのやりとりをする必要があるんです。
そこで、このCoWoSは、複数の異なるチップを立体的に積み上げたり、極めて近い距離でパズルのように高密度に配置したりする技術なんです。
なるほど。えーっと、平屋建てばかりだった住宅街を、一気に高層マンション群に建て替えるみたいな感じですか。
お、いい例えですね。
そうすれば、隣の部屋に行く、つまりデータ通信するのも一瞬になりますよね。
その解釈でバッチリ合っています。距離が縮まることで通信速度が劇的に上がって、AIのパフォーマンスが飛躍的に向上するんです。
現在、NVIDIAのAIチップも、このCoWoS技術なしには作れない状況なんですよ。
そうなんですか。
実は今、半導体を作る工程そのものよりも、この組み立て、つまりパッケージングの工程がボトルネックになっていて。
作る方じゃなくて、組み立てる方が追いついてないと。
はい。TSMCは、ここ(パッケージング工程)を解消するために巨額の投資をしているんです。
予約で埋まった人気レストランの厨房増築
解説者は、ここまでの話を自分なりに整理し直します。書き起こしではこの区間も、整理する側と受ける側の話者表記が途中で入れ替わっています。
だんだん見えてきましたよ。ちょっと整理していいですか?
はい、どうぞ。
TSMCのようなファウンドリって、お客さんから「これ作って」という確実な予約がないと、数兆円もする工場なんて作らないですよね。
ええ、受注残がなければ絶対に動きません。
ということは、これって大人気のレストランが数年先までディナーの予約がパンパンに埋まっているから、今のうちに数兆円かけて巨大な厨房を増築しているみたいな状態ってことですよね。
まさにその通りです。
だから、巨額の設備投資を今まさに実行しているという事実そのものが、
AI需要はふわふわしたバブルじゃなくて、がっつり実体があるんだという、何よりの強力な証拠になっている気がします。
素晴らしい解釈です。
半導体市場全体が、一様に均等に伸びているわけではなくて、パソコンやスマホ向けなんかは緩やかな回復にとどまっています。
でも、AI関連の最先端領域が一本足打法で全体を強力に牽引している。それが今の現状なんですよね。
無敵艦隊に見えるTSMCの5つの死角
好材料が並んだあと、話は長期的なリスクへ。解説者は、TSMCを取り巻く5つの構造的なリスクを順に挙げていきます。
いや、ここまで聞くとですね、TSMCってもう技術も需要も死角なしの無敵艦隊に見えてくるんですけど。
えー、そう見えますよね。
本当に、このまま何の障害もなく進んでいくんでしょうか。
確かに今の業績は圧倒的なんですが、少し視点を引いて長期的に見てみると、彼ら(TSMC)を取り巻く5つの構造的なリスク要因が、死角として浮かび上がってくるんです。
えー、5つもリスクがあるんですか?例えばどんなことでしょう。
1つ目:海外工場のコスト増
まず無視できないのが、先ほど少し触れた海外工場のコスト増です。
あ、熊本とかアリゾナの工場ですね。
はい。TSMCのあの驚異的な利益率っていうのは、もともと台湾国内にサプライチェーンがぎゅっと集中している、高効率なエコシステムがあってこそのものだったんです。
ああ、台湾の中で全部完結していたからこそ、安く作れてたってことですね。
そうなんです。しかし、今は地政学的な要請で、アメリカや日本、ヨーロッパなどに工場を分散させざるを得なくなっています。
人件費も建設費も台湾より高い国に、厨房をいくつも作れって言われてるわけですから、そりゃあ当然コストは跳ね上がりますよね。
ええ、これ(海外工場の分散)が中長期的に、粗利益率を3パーセントから4パーセントほど押し下げる圧力になっています。
2つ目:地政学リスク
なるほど。で、2つ目は何でしょう。
2つ目は、地政学リスクそのものです。台湾有事の懸念ですとか、アメリカと中国の輸出規制などの国家安全保障を巡る摩擦の、板挟みになっている状態ですね。
うーん、もう企業という枠を超えて、(TSMCは)国家の要塞みたいに扱われてるわけですね。
そうなんですよ。
3つ目:メガテック企業への過度な依存
でも、お客さんの方を見れば安泰じゃないですか。AppleとかNVIDIAとかGoogleとか、世界一お金を持っているメガテック企業が顧客なわけですよね。そこは盤石なのでは。
実はそれが、3つ目の大きなリスクなんです。
え、どういうことですか。
メガテック企業への過度な依存ですね。最先端プロセスの発注元って、少数の巨大企業に集中しているんですよ。
もし数年後、彼らが巨額のAI投資をしたけれど、「ビジネスとして思ったより儲からない、マネタイズに苦戦してるぞ」と判断して投資スピードを緩めたらどうなるでしょうか。
TSMCの数兆円かけた巨大な厨房に、いきなり誰も来なくなる。
お金を払ってくれる太客が数人しかいないから、その人たちがこけたら、一気にオーダーが消えるっていう怖さがあるわけですね。
4つ目:電力・水・人材という物理的な限界
まさにその通りです。そして4つ目として、技術や需要はあっても、物理的な限界に直面するリスクがあります。
物理的な限界?
2ナノメートルのような超微細な半導体を作るには、途方もない量の電力と、超純水と呼ばれる不純物を極限まで取り除いた大量の水が必要なんです。
え、コンピューターの部品を作るのに、そんなに水が大量にいるんですか?
そうなんですよ。半導体の基板をナノレベルで削ったり洗ったりする工程で、本当に微細な塵一つ許されないため、大量の超純水で何度も何度も洗浄しなければならないんです。
そうだったんですね。
ですから、異常気象による台湾の水不足や、莫大な電力供給の限界、さらには高度人材の世界的不足といった問題は、製造ラインの停止に直結する死活問題なんです。
うわぁ、技術力だけじゃどうにもならない、地球環境とか物理的な壁にぶつかってるんですね。
5つ目:競合の追撃とASIC化
はい。そして最後に5つ目は、競合の追撃とASIC化、つまり専用チップへのシフトです。
ライバルが追いかけてくるってことですか?
ええ、例えばIntelなんかは、裏面電源供給という次世代技術で巻き返しを図ろうとしています。
裏面電源供給。
これは、今までチップの表面から配線していた電源を裏側に回して、効率を上げる技術ですね。
さらに、顧客であるGoogleやAmazonが、NVIDIAの汎用GPUを買うのをやめて、自社専用のAIチップ、これをASICと呼ぶんですが、これを自分たちで設計する動きも加速しているんです。
ああ、自分たち専用のものを作るなら、リスク分散のためにTSMC以外の工場に発注を回す可能性も出てくるわけですね。
そういうことです。
うーん、なるほどなぁ。技術とか今の需要には、全く死角はないように見えたけれど、
強すぎるがゆえに、国境の壁とか電力や水といった地球環境の限界、そしてAI自体のビジネス化の壁っていう、外側の限界にぶつかりつつあるわけですね。
これは確かに、投資家としては手放しで喜んでばかりはいられませんね。
ええ、表面的な好決算にただ熱狂するだけじゃなくて、こうした構造的な死角を冷静にモニタリングしていくことが求められます。
解説者が挙げた5つのリスクを並べると、次のとおりです。
AI需要はバブルか、スーパーサイクルか
いやー、非常に深く、そして分かりやすい議論ができました。それでは、今回の内容を簡単に振り返ってみましょう。
今回は、直前に起きたコアウィーブショックによるAIバブル崩壊への恐怖心を、TSMCが圧巻の第3四半期決算と強気な設備投資によって、力ずくで打ち消したというお話をしました。
ええ、TSMC自身の株価は利益確定売りなどで下がってしまいましたが、ハイテク市場全体をパニックから救う、巨大な防波堤の役割をしっかりと果たしてくれましたね。
ただ、同時に地政学リスクやコスト増、そしてメガテック企業への過度な依存や、水、電力といった物理的限界など、無視できない構造的な死角も抱えていることも見えてきました。
今回の決算は、AI需要が単なるバブルではなくて、実体経済を動かす巨大なスーパーサイクルの中にあることを証明した、重要な結果だったと言えるでしょう。
さて、あっという間にお時間となってしまいました。リスナーの皆さん、今回の解説はいかがでしたでしょうか。
米国株投資の耳寄りな話では、皆さんの投資に役立つ情報をこれからもどんどん深掘りしていきますので、ぜひYouTubeチャンネルの登録をお願いします。
よろしくお願いします。
また、「次はこんな銘柄を取り上げてほしい」とか、「ここが面白かった」など、ぜひコメント欄へ気軽に投稿してくださいね。全部読ませていただいてます。
皆さんのコメントが励みになりますからね。
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いつでもどこでも聴けますからね。
最後になりますが、皆さんに1つ問いかけを残したいと思います。TSMCが数兆円もの投資をして、国家間の思惑や物理的な限界を超えてまで作り出そうとしている次世代のAI。
それ(次世代のAI)は、私たちの生活や仕事を、どれほどのスピードで変えていくのでしょうか。
本当に、想像もつかない未来が待っていそうですよね。
皆さんの身の回りでも、その変化の兆候をぜひ探してみてください。それでは次回も、お耳を拝借。
まとめ
コアウィーブの社債利回り急上昇でAIバブル不安が広がった翌日、TSMCは市場予想と自社の上限目標を超える決算を出しました。TSMC自身の株価は利益確定売りや粗利益率の低下で一時下がったものの、ハイテク株のパニック売りは止まったと話されています。一方で、海外工場のコストや地政学、物理的な限界など、長期的な死角も挙げられました。好決算に熱狂するだけでなく、こうした構造を見ていく大切さが語られた回です。
- コアウィーブの社債利回りが15%台に急上昇し、AIインフラへの不安からハイテク株が連鎖的に急落した
- TSMCは売上高467億2000万ドル(前年同期比41.2%増)の最高益で、AI需要の実体を数字で示した
- TSMC株は「事実で売り」と粗利益率の低下で下がったが、市場全体のパニック売りを止める防波堤になった
- 2ナノ・CoWoSへの数兆円規模の設備投資そのものが、AI需要が実体を持つ証拠だと語られた
- 海外工場のコスト、地政学、メガテック依存、電力と水、競合とASIC化の5つが構造的な死角として挙がった





