正統派から外したジャングルとは?
Ryoma Maedaさんの新曲「たとえばJungle/たいていJungle」は、2026年10月3日にリリースされます。タイトルどおり、ジャングルのビートをベースにした楽曲です。
Ryoma Maedaさんは、ジャングル ── 1990年代前半のイギリスで生まれたダンスミュージック。高速なブレイクビーツと重低音のベースが特徴で、ドラムンベースの源流とされていますやドラムンベース ── ジャングルから発展した、速いテンポの細かいドラムと太いベースを軸にした電子音楽のジャンルですのリズムが昔から好きだといいます。今回はそのジャングルを取り入れた曲になっています。
ただ、いわゆるトラディショナルな典型的なジャングルっていうよりはちょっと崩して、若干リズムを崩したような感じにはなってます。
新曲がジャングルの型から外れている理由について、Ryoma Maedaさんは、ジャンルの正統派よりも、そこから外れてしまったようなアーティストが好きで、その影響が大きいと話しています。
具体的には、ジャングルではあまり使われないブラスのフレーズを入れています。しかもそのブラスは、ジプシーミュージック寄りの少し変わった響きを持たせたものです。
普通ならジャングルで使わないようなフレーズを使ったり、そういうことにこだわってというか、個人的な好きな方向に寄せて作ってます。
新曲のどこにAIを使ったのか
新曲の制作でのAIの使い方について、Ryoma Maedaさんはまず、曲のベースとなる部分は基本的に自分で作っていると説明します。AIはあまり使っていないそうです。
例外は一部のフレーズです。最後に何か味付けが欲しいと感じた箇所で、AceStudioの「レイヤー追加」という機能を使いました。
AceStudioのレイヤー追加は、元の楽曲を4小節や8小節ほど読み込ませ、ブラスやストリングスといった楽器を指定すると、曲に合うフレーズを追加してくれる機能だといいます。
もう1つは、いつも使っているというOzone 11によるマスタリングです。マスタリング ── 完成したミックス音源の音量や音質を整え、配信や再生に適した最終形に仕上げる工程ですでは、AIにある程度判別させたうえで、微調整は自分で行っています。
ジャケットと動画はどのAIで作ったのか
音以外では、新曲のジャケット制作にBingの画像生成をよく使っているといいます。ChatGPTやGeminiでも画像生成はできますが、自分の趣味と合わないことが多いそうです。
どちらかというとBing(の画像生成)が個人的には一番好きです。
さらに、そのジャケットを素材にして、ショート動画用の映像をGeminiで作っています。ジャケットに描かれた男性DJが、体を揺らしながらDJをしているような動画です。
楽曲の土台
基本は自分で制作し、AIはほぼ使わない
フレーズの味付け
AceStudioのレイヤー追加でブラスなどを足す
マスタリング
Ozone 11のAIで判別し、微調整は自分で行う
ジャケット
Bingの画像生成で作成
ショート動画
ジャケットを素材にGeminiで動画を生成
上の図は、新曲のリリースまでにどの工程でどのAIを使ったかを整理したものです。
AIか人間かの二択で語れない作り方
Ryoma Maedaさんは以前の回でも触れたとして、作品はAIが作ったか人間が作ったかの二択では語りきれない場合が多いと話します。
今回の新曲も、土台は人間、味付けとマスタリングの判別はAI、仕上げの微調整はまた人間という流れでした。人間とAIが交互に行き来する作り方の具体例になっていると考えられます。
まとめ
新曲「たとえばJungle/たいていJungle」は、正統派から外したジャングルに、ジプシーミュージック寄りのブラスを重ねた曲です。制作では、土台は自分で作り、要所だけAIを使い分けています。
- 新曲は10月3日リリースで、崩したジャングルのリズムとジャングルらしくないブラスが特徴
- 曲の土台は自分で作り、AceStudioのレイヤー追加で一部フレーズを足した
- マスタリングはOzone 11のAIで判別し、微調整は自分で行った
- ジャケットはBingの画像生成、ショート動画はGeminiの動画生成で作成
- 作品はAIか人間かの二択ではなく、両者を交互に行き来して作られている







