「AI秘書」という言葉への違和感
この日は朝からメンテナンスの日。プロフィールや各種設定を直しながらの収録です。
大山さんは以前、GEMINIのチームエージェントが来る前から外部機能やローカル機能を使ってエージェントを立ち上げていたそうです。ただ、やりづらさを感じて一度戻ってきたと話します。
それがちょっとやりづらいというか、まあいいと言えばいいんですけど、面白くないなと思って止めまして。
今回はGEMINI Sparkであらためて挑戦したいものの、設定次第でなかなかうまく動かないとのこと。便利ではあるけれど、という引っかかりが残ります。
そこで気になったのが、Google系と連携して「秘書」のように動いてくれる、という説明でした。
秘書ではないんじゃないかなと思いますよね。っていうのが感想なんですよ。
そもそも秘書がいた経験のある人は多くないはず、と大山さんは指摘します。「優秀なAI秘書ができます」と言われても、秘書像がピンとこない、というのが正直なところです。
秘書か、アシスタントか、マネージャーか
秘書がしっくりこないなら、何にあたるのか。大山さんはいくつかの像を当てはめて考えていきます。
最初に浮かんだのはアシスタント。ただ、これも自分にはアシスタントがいた経験がなく、うまく重ね合わせられないと言います。
さらに、一般の人がスケジュール管理をAIに任せるのは現実的ではない気がする、とも話します。そんなに予定が詰まっているわけではないからです。
そこで思いついたのが、芸能人のマネージャーという視点でした。
そんなに詰まっていない、芸能人の方だったらマネージャーさんなんじゃないですか、もしかしたら。
マネージャーはスケジュールを管理し、いろいろ動いてくれる存在。ただ、大山さん自身は芸能人でもなく、マネージャーがいた経験もありません。
芸能人じゃないし、マネージャーいたことないんですよ。となると、もうマネージャー像から学ばなきゃいけないんじゃないかな。
つまり、AIに役割を持たせる前に、まず「マネージャーとはどういう存在か」を自分が学ぶ必要がある、という順番になるわけです。
一般の人には経験が乏しく、像がつかみにくい
芸能人のように動いてくれるが、自分も経験がなく像から学ぶ必要がある
定型文以外まで任せると起きる「AI同士の会話」
大山さんは、Claude CodeやGEMINI Spark、Codexなどを使いながら、イメージだけで「秘書」として何でも任せることに慎重です。
たとえばメールチェックや返信案の作成。決まった申し込みのような、考えることがない返信ならいいかもしれない、とは言います。
考えることがないメールの返信とか、決まっている申し込みのメールの返信だったらいいかもしれないですね。
ただ、本当に連絡を取りたい相手や、個人的に連絡をくれた人へのメールまで作らせるようになると、話は変わってきます。
個人の関わりっていうのが、どんどん減っていきます。それがね、悪い方向に行かないだろうか。
ここで大山さんが指摘するのが、相手も同じようにAIを使ってくる可能性です。
自分がAIで返し、相手もAIで返す。すると生身の人間が答える場面がなくなり、AI同士の会話になってしまう、というのです。
定型文をAIに任せる
決まった返信だけなら問題は起きにくい
個人的な連絡まで任せる
自分と相手の直接の関わりが減っていく
相手もAIで返してくる
生身の人間が答える場面がなくなる
AI同士の会話になる
常にAIを挟んだ関係になってしまう
コミュニケーションの退化と、無駄なモヤモヤ
AIを挟み続けると、本当は一通のメールで深い付き合いになれたかもしれない関係が、いつまでもAI越しのままになるのでは、と大山さんは懸念します。
しかも、その向き合い方は子どもにも伝わっていくかもしれない。便利なことが増えると、能力が一つ減る、とも言われます。
人間関係をAIに任せてしまうと、テキストコミュニケーションも含めて、少しずつ下手になっていく。すると起きるのが、無駄な争いやモヤモヤだと言います。
便利さの裏で、コミュニケーションが退化し、かえって気持ちのすれ違いが増える。そこが大山さんの考える「良くない点」です。
交流を大事にする理由と、距離を保つ発信術
この懸念は、大山さんがXやSubstackで「交流が大事」と言い続けている理由につながります。
機械的な量産や、強いロボットを作る流れの中で、「そこじゃない」と言う人もいる。時間をかけてこだわる伝統的な日本のやり方が失われていないか、と考えるプラットフォームの人たちもいる、と話します。
大山さんはXのイーロン・マスク氏の発言にも触れます。ただし本当に言っているかは分からない、と前置きしたうえでの引用です。
人々が豊かになる、笑顔になる方向に技術は向かっていくべきだ、と言ってらっしゃる。
一方で「交流が大事」というのは、本来とても当たり前のことだ、とも言います。みんな仲良く、楽しく、豊かに、というのが一般的で多い考え方だからです。
みんな仲良く仕事進めましょうね、楽しく過ごしましょうね、豊かになりましょうね、っていうのが一般的な普通の多い方だと思うんですね。
では、なぜ当たり前のことが当たり前にできないのか。大山さんは、自分を出せていなかったり、逆に出しすぎたり、攻撃が来るのが怖かったりするから、と説明します。
だからこそ、一線を引いて距離を保ちながら楽しく発信する。その「防御」という面から、交流の大切さを強く発信しているのだと語ります。
12人のエージェントに取り仕切られる執筆係
話は再びAIの現状へ。大山さんのGeminiには12人のエージェントがいて、自分も入れると13人になるそうです。
大山さん自身は執筆係。チームの代表ではあるものの、その一員として取り仕切られている状況だと言います。
もう執筆係として、そのチームの中にいる。代表ではありますけれども、その中の一員として取り締まられているような状況になってます。
これから、開始も作業も、そして決断もAIが主導する時代になっていくのでは、と大山さんは投げかけます。
最後にお知らせも。AIやSNSとの距離感の相談は、noteメンバーシップやSubstackの有料購読で受けているとのこと。基本はnoteの方が話しやすい、と案内していました。
まとめ
今回は「AI秘書」という言葉への違和感を入り口に、人間関係までAIに任せすぎると何が起きるかを大山さんが語る回でした。便利さと引き換えにコミュニケーションが退化しないよう、一線を引きながら交流を大事にする、という距離感がテーマです。
- 「AI秘書」はピンとこない。むしろ芸能人のマネージャー像に近く、その像から学ぶ必要があると大山さんは考える
- 定型文の返信は任せてもいいが、個人的な連絡まで任せると「AI同士の会話」になり、直接の関わりが減っていく
- 人間関係をAI任せにするとコミュニケーションが退化し、無駄なモヤモヤや争いが増える恐れがある
- だからこそ交流が大事。ただし一線を引き、距離を保ちながら発信する「防御」の姿勢を大山さんは大切にしている
- 開始も作業も決断もAI主導になる時代に、「あなたはどこにいるか」を大山さんは問いかける
