十年間公開され続ける映画を目指して
この夏、映画『えんとつ町のプペル 約束の時計台』が各地で上映やイベント上映、再上映を迎えています。
西野さんはこの作品について、公開当初は「爆死」などと散々言われた過去があると振り返ります。
だからこそ、お客さんにもキャストやスタッフにも心配をかけたくないという思いがあると話されています。
目指しているのは、向こう十年間、全国のどこかで公開され続ける映画です。社内にはそのための専用チームと定例会議もあるといいます。
チーム内では三つの数字を共有していると説明されます。映画館公開の動員と興収、イベント上映の動員と興収、そして両者を合計した数字です。
どっかのタイミングでイベント上映の観客動員数、興行収入が、映画館公開のそれを抜くと思っていて、というか、抜く覚悟で進めております。
作品はまもなく観客動員数40万人を突破する見込みですが、西野さんはこのポテンシャルはまだこんなものではないと語ります。
空振り後にやらないと決めた三つのこと
今回、初週の伸びが振るわなかったことを「空振り」と表現し、そのあとのリーダーの立ち回りを考えるきっかけになったと話されます。
どんな挑戦でも、空振りから何を得て、そこからどう手を打つかというPDCAを高速で回す必要があると言います。
そのうえで、次の挑戦の可能性を絶ってしまう行動を明らかにすることが大事だとし、今回やらないと決めたことを三つ挙げます。
水増しについては、大ヒットしていないのに大ヒット上映中のように見せる印象操作は、今の時代には通用せずめくられて終わるといいます。
リーダーが後ろに下がるとは、スタート前は張り切って発信していたのに、良くない結果が出た途端、何事もなかったかのように発信を止めることを指します。
必要なのは戦略ではなく応援しろ
水増しやリーダーが下がる気持ちはよくわかると西野さんは言います。痛いし、恥ずかしいし、みっともなく、情けないからです。
しかし、それをやってしまうと応援する余地がなくなると指摘します。
リベンジ戦や再浮上では、基本的に一打席目よりPRにかけられるリソースが減っています。だからこそ必要なのは戦略ではなく応援しろだといいます。
リーダーが生贄になるぐらいで応援しろが生まれるんであれば、チームとしては安い出費で、もうリーダーはここは喜んで生贄に向かった方がいいなと思ってます。
ジャングリアの森岡さんに前に出てほしい
ここで西野さんは、テーマパーク「ジャングリア」を仕掛けた森岡さんの話を持ち出します。
西野さんは、森岡さんがV字回復請負人としてのキャラクターを続けるのはもう不可能だと見ています。
だからこそ、ここからの立ち回りが勝負だと言います。西野さんが提案するのは、変なPRを打つよりも森岡さん自身が前に出ることです。
鉢巻き巻いて、メガホン持って、ジャングリアって書かれた法被着て、「ようこそいらっしゃいました」とか、国際通りで「面白かったら皆さん明日ジャングリア来てください」って声張ってくださいよ。
そんなことをすればバカにする人も出てくるが、胸を打たれて応援する人も出てくるはずだと語ります。
西野さんがこの話をしたのは、自作映画の公開前に、ジャングリアの偉大な挑戦とその後のリーダーの立ち回りをずっと見ていたからだと明かします。
一気にメディアから顔を出さなくなり、代わりに社長らしき人が説明する姿を見て、「そうじゃない」と感じたといいます。
今の現状の説明、うまくいってないところも含めて、これ森岡さんがやるべきだなと思うんですよね。
西野さんはジャングリアを本気で応援していると繰り返し、だからこそ森岡さんに出てきてほしいと訴えます。
大将が体を張る姿がチームを動かす
西野さんは、リーダーが前に出ることの意味を、チームの空気という観点からも語ります。
大将が鉢巻きを巻いて声を張る姿を見れば、チーム内に「そんなことをする大将を負けさせるわけにはいかない」という空気が生まれるといいます。
こけることはあるし、こけてしまったのは仕方がない。問題はそのあとどう立ち回るかで、そこが懐の見せ所だと話されます。
西野さんは、一打席目で空振ったリーダーに向けて、前に出て説明しようと呼びかけます。
うまくいってないところは、うまくいってないです、ここうまくいってないです、こっからまくりますっていうことを言って、敗戦処理みたいなものを部下にやらすのやめましょうや。
プロジェクト前は大声でやると言っていたのだから、リーダー自身が前に出ていくべきだと締めくくり、自らも出ていくと宣言しました。
まとめ
西野さんは、映画の再上映を進めるなかで感じた「空振りの翌日」の立ち回りを、ジャングリアの森岡さんの姿と重ねて語りました。結果が振るわなかったときこそ、リーダーが前に出て現状を説明することが応援を生み、チームの空気を変えると主張しています。
- 目指すのは十年間、全国のどこかで公開され続ける映画。社内チームと定例会議まで用意している
- 空振り後にやらないと決めたのは、配信、水増し、リーダーが後ろに下がることの三つ
- リベンジ戦ではリソースが減るため、必要なのは戦略ではなく応援しろだと考えている
- リーダーが体を張る姿は、チーム内に「大将を負けさせられない」という空気を生む
- うまくいっていないところも含め、リーダー自身が前に出て説明すべきだと呼びかけている
