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Podcast『拠点思考 〜私の世界の見つめ方〜』第10話を公開しました。熊本県知事の木村敬さんをお迎えした対談の後編です。
テーマは、半導体産業の集積を一過性に終わらせず、20〜30年続く産業基盤にするために、熊本が次に何を整えようとしているのか。TSMCの誘致と令和8年熊本地震の両方を経験した熊本が、「選ばれ続ける」ための鍵として語ってくださったのは、ソフトインフラと、外の声を取り込む仕組みづくりでした。
「ただ工場来るだけじゃ意味がないっていうのが僕のずっと長年の思いにあって」
半導体をつくる拠点はできた。次は、半導体を使う産業を熊本につくる。自動走行、AIを搭載したロボット、医療や福祉のロボット、遠隔診療の基盤。産学連携にこだわっておられる理由も、ここにありました。
私が「誘致に成功した次は、ハードが来た後のソフトな面が大事になっていくのでは」と投げかけると、木村さんは「なってきますね。だからその研究だけできてもいけないし、その先ですよね」と答えられました。
その具体例として挙がったのが、教育です。TSMCの熊本進出が決まる前、木村さんが関係者に「もし熊本に来るとしたら何が必要ですか」と尋ねたところ、返ってきた答えは「インターナショナルスクール」でした。当時の熊本には、ご家族の、しかもお子さんの教育環境という発想がなかった。この5年で、選択肢は確実に増えています。
もう一つの軸が、外の声です。木村さんは産山村で、春の田植えと秋の稲刈りに参加されています。年に2回だけ。その2回目に行ったとき、村の方から「おかえり」と言われたそうです。
「2回ぐらい行くだけでふるさとってできるんだ」
そして、そのつながりを仕組みにしていく。今年9月には、熊本に赴任経験のある支店長経験者の方々が「熊本よカモン会」を立ち上げられました。地震で支援をくださった企業やNGOの皆さんとも、お礼をしながら「次に何かできませんか」という対話を重ねたい、と。
「こっちから声かけるってことが大事。県外の人たちは待ってるんですよ」
前編の「もんだ主義」から、後編の「共に創る」まで。前提を疑い、外の視点を入れ、自分の声で変えられると信じる。この2回は、一本の線でつながっていました。
木村知事、2回にわたってありがとうございました。
【今回のゲスト】
木村 敬(きむら たかし)さん
熊本県知事
1974年、東京都生まれ。東京大学卒業後、1999年に自治省(現・総務省)に入省。岡山県、鳥取県での勤務を経て、2012年から熊本県に出向。その後、内閣府、消防庁などを経て、2020年に熊本県副知事に就任。2024年4月から現職。
【この番組について】
『拠点思考 〜私の世界の見つめ方〜』は、熊本×東京、日本×海外、産・官・学という複数の"拠点"を行き来してきたスケールアップソリューションズ代表・杉山浩司(ニューヨーク州弁護士)の視点から、これからの働き方・生き方・事業のつくり方を見つめ直していく番組です。
【クレジット】
企画・MC:杉山浩司(スケールアップソリューションズ株式会社 代表取締役)
https://www.scaleupsolutions.jp/
企画・制作:一朶の雲株式会社(代表取締役 田中慎太朗)
https://ichidanokumo.jp/
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