プログラミングにタイピングは必要か
保護者からは「タイピングできないですけど大丈夫ですか」と聞かれることがあるそうです。
この問いに対して、後藤さんの答えははっきりしていました。
ズバリ、タイピングは必要です。もうこれは言い切ります。絶対に必要です。
テキストプログラミングだけでなく、ブロックを組むビジュアルプログラミングでも必要だと話されています。
だってビジュアルプログラムだったら、そんなに文字を打つことがなくても結構いけるところが多いじゃないですか。それでも必要ですか?
その理由は、意外にもタイピングそのものの速さではありませんでした。
タイピングが子供に自信を持たせる理由
後藤さんが必要だと考える一番の理由は、タイピングが子供の成功体験になるからだと言います。
タイピングってやればやるほど絶対に身につくんですよね。老若男女問わず、確実にやればやるほどスキルが身につきます。
後藤さんによれば、指導してきた中でスコアが下がった人はいないそうです。必ず右肩上がりになると話されています。
そしてその積み重ねが「続ければ上がるんだ」「僕はやればできるんだ」というポジティブな考えにつながると言います。
努力すれば能力が身につくという過程を体験できる。その成功体験のためにタイピングはあった方がいい、というのが後藤さんの考えです。
パソコンを使うためのスキルとしてのタイピング
プログラミングとの直接の関係についても話が及びます。
ブロックプログラミングなら文字入力は少なくて済みそうですが、作りたい作品の作り方を調べる場面では話が変わります。
インターネットやYouTubeで調べるとき、文字を入力できないと検索そのものができません。
パソコンを使う上でタイピング、キーボードを使うことは、もう切っては切り離せないような関係になってるんじゃないかなと思いますね。
つまり「プログラミングのため」というより「パソコンを使うために必要」というイメージに近いようです。
どれくらいできればいい?ホームポジションは必要か
ではどのくらいのレベルを目指せばよいのでしょうか。
保護者からは「ローマ字がわからない」「人差し指だけで打っている」といった声もよく聞かれるそうです。
これに対して後藤さんは、人差し指だけでも入力できれば問題ないという立場でした。
自分でやっててイライラしないとか。それができれば、今のところ問題ないかなと思います。
仕事で使うならある程度は必要でも、子供のうちはやればやるほど伸びるので、明確なゴールは決めなくてよいと話されています。
ホームポジションについては「あった方がいい、ただし理想論」という整理でした。
一番効率のよい入力の近道ではあるものの、人差し指入力でも入力できていれば問題ない、というのが二人の共通した意見です。
速く打てると開発も速くなる
タイピングの速さは、プログラミングの進み方にも影響するようです。
私よりタイピングが早い子がいたりするんですけど、入力速度が違うと、こんなにも開発速度が変わるんだなと感じたことがありますね。
播磨さんは、その理由を「タイピングは考えていることをアウトプットする手段だから」と説明します。
打つのが遅いと、頭の中の考えに出力が追いつかず、紙に書いた方が早いと感じてしまう場面もあります。
逆に速く打てればアウトプットの量が増え、結果として進みも早くなる、という関係があると話されています。
タイピングが速い
考えをすぐ文字にできる
アウトプット量が増える
試行や検索の回数が増える
開発が速くなる
作品づくりが進みやすい
楽しく続けるのが一番の上達法
練習方法については、二人とも「楽しさ」を最も重視していました。
播磨さんがパソコンに興味を持ったきっかけも、タイピングゲームだったそうです。
タイピング自体が楽しいっていうのがあって、それでパソコンが好きになって、こんなこともしてみたいなという興味を持つきっかけになったんです。
後藤さんも、型にはめて楽しくなくなるのが一番よくないと話します。
楽しさを継続するのが一番の上達方法かなと思いますね。
最初はいやいや取り組む子も多いものの、一、二年経つと自分から進んでやるようになる子が多いそうです。
播磨さんは小学生の頃、好きな歌を歌いながら同じ速さで打つ練習をしていたと振り返ります。間に合わなくても、楽しみながら続けることが大事だったようです。
好きな文章を写す写経のような練習でもよく、やらせようとするより「打つと楽しい」と感じてもらうのが一番だと話されています。
まとめ
結論として、子供にタイピングは絶対にやった方がいいというのが二人の共通した意見でした。音声入力やAIなど便利な手段が増えても、パソコンを使う上でタイピングができて損はなく、何より「続ければできる」という自信を育てる点に価値があると話されています。
- タイピングはプログラミングでもパソコンの利用でも必要になるスキル
- やればやるほど伸びるため、子供の成功体験と自信づくりにつながる
- 目指すレベルは「イライラせず入力できる」程度でよい
- ホームポジションは近道だが必須ではなく、自分に合う指使いに変えてよい
- 型にはめず、楽しみながら続けることが一番の上達法





