そもそも「先輩がいない」は珍しい話じゃない
相談をくれた方は2年目ということでした。まだキャリアの浅いうちに「先輩が欲しい」と思うのは、正直すごくよくわかります。
困ったときに気軽に相談できて、しかも顔を合わせてやり取りできる。そういう人がいてくれた方が絶対にいいですもんね。
ただ、この悩みってキャリアを積んだ人にも形を変えて出てくるんですよ。
たとえばキャリアが15年、20年近くになっているのに、「尊敬できる先輩がいないのがつらいです」と平気で言う人もいるんです。
でも私は、そこまでの経験があるのに「自分よりできる人が目の前にいないからもう無理です」というのは、ちょっと違うんじゃないかなと昔から思っていて。
どこかで独り立ちをしなきゃいけない時期は必ず来るんですよね。いないことをすごく卑下してしまうと、いつまでも親離れできない子どもみたいになっちゃう気がするんです。
今できることは、とにかく外に出ること
とはいえ、2年目でこの状況なら、まず何をすればいいか。私がおすすめしたいのは、イベントやセミナーに積極的に出ることです。
エンジニアの方なら、PHPカンファレンスのようなカンファレンス系でもいいですし、Doorkeeperあたりを見ればいろんな勉強会が見つかります。
できればリアルで出てほしいんです。関東近辺にお住まいなら、ちょっと頑張ってでもリアルのセミナーに足を運んでみてくださいね。
自分の職場だけじゃないところで、同じくらいのキャリアの人や、先輩になりそうな人とつながっておく。これがすごく効いてくるんですよ。
というのも、先輩が少ない職場だと、あと1年もすればあなた自身が会社にとって重要な人になっちゃうと思うんです。
そうなったときに教えてもらえる相手がいないと、自分のやっていることが正しいのか間違っているのかわからないまま、今度は後輩に教える側になってしまう。
自分がどれくらいのスキルなのかもわからなくなってくるんですよね。だからこそ、会社の外にコミュニティを持っておいてほしいんです。
指針がないなら、自分で作ればいい
先輩がいないから質問できない、ドキュメントも整っていないから何を指針にすればいいかわからない。相談にはそう書かれていました。
でも、そうなったときは自分が指針を作っていくしかないんですよ。
これって裏を返せば、整っていないからこそチャンスでもあるんです。
外の人とコミュニケーションを取るなかで、「なるほど、そういうドキュメントの書き方があるのか」と学べる。それを自分の会社に合った形で試行錯誤しながら作れる訳です。
正直に言うと、私はけっこう厳しいことも思っていて。手に職を持って仕事をしようという人が、一から十まで全部教えてもらわないとできませんと言うなら、クリエイターという仕事は辞めた方がいいと思うんです。
どこかで必ず、手取り足取り教えてもらえなくなる時期が来ますから。それを悲観するなら、もっと大きな会社に転職するという選択の方がいいかもしれません。
それでも、先輩が少ないなら自分から外に出て、メンターになりそうな人を見つければいいんです。「まだ2年目なんで教えてください」って言ったら、可愛がってくれる人は業界にいっぱいいますよ。
私だって、セミナーの懇親会でそう言ってもらえたら、時間の許す限り何でも教えようと思いますもん。
生成AIは「答え製造機」じゃなくメンターにする
もう一つ、最近ならではの工夫として、生成AIをどう使うかという話があります。
ただ、プログラムの答えをそのまま聞くのは、できるだけやめた方がいいと思うんです。答えをもらってコピペして動いた、で終わってしまうと、いよいよ頭を使わなくなっちゃうので。
そうじゃなくて、ロジックの考え方や、どう考えればいいのかを引き出してくれる、メンターの代わりとして使ってほしいんですよね。
たとえば先輩に「これ動かないんですけどどうしたら」と聞いたら、「まずどこまで確認したの、デバッグしたの」と返ってくるはずなんですよ。
だからChatGPTにも、あらかじめルールを教え込んでおくんです。プログラムの質問をしたら、まず「どこまでチェックしましたか」と聞き返してくるように設定しておく。
そうやってあえてハードルを作って、自分の壁打ち相手にする。私自身、実際にそういう使い方をしています。
まとめ
先輩がいない、メンターがいないというのは確かにしんどいです。でも、いまの私はそれを「自分で指針を作れるチャンス」だと捉えた方がいいと思っています。会社の中だけで抱え込まず、まずは外の場に一歩出てみてほしいんですよね。
- キャリアを積めばどこかで独り立ちする時期は必ず来る
- リアルのイベントや懇親会で、社外にメンターやつながりを作る
- 指針が整っていない職場は、自分で仕組みを作れるチャンスでもある
- 生成AIは答えを丸写しにせず、考え方を引き出すメンターとして使う






