論点がずれてる、の正体は「一文が長い」こと
論点がずれてるよ、と言われるとき。私はまず、一つの文章が長すぎるんじゃないかと疑います。
口頭で喋っていると、「何々で、何々で、何々です」みたいに、文がどんどん続いていきますよね。
そうやって一つのセンテンスが長くなると、話し始めた頃の主語と、途中の話と、最後の話で、誰が誰に対しての話なのかがだんだんズレていくんです。
本人は順序立てて話しているつもりでも、聞いてる人からすると「結局、誰が何の話をしてるの?」と追いかけるのが大変になってくる。
だから本当は論点なんてずれてなくて、ただ一文が長すぎるせいで伝わっていない、というケースは結構あるんじゃないかと思います。
まずは、自分の一つのセンテンスが長くなっていないか。そこを見直してみるのがいいんじゃないかなと思います。
言い直しが多い人は「三歩進んで二歩下がる」
もう一つ、論点がずれて聞こえる原因として大きいのが「言い直し」です。
たとえば「僕の方から田中に、田中ではなくて吉田の方に言ったんですけど、その内容が正解だって、じゃなくて正解じゃないみたいな話で」みたいな喋り方。
これ、一つのセンテンスの中で言い直しをやってしまうと、三歩進んで二歩下がるのをずっと繰り返していることになるんですよね。
聞いてる方は、その話を初めて聞くわけです。途中で「すいません間違えました、何々です」とやられると、一回の文の中で二回三回それが起きて、もう意味がわからなくなってしまう。
特に気をつけてほしいのが、助詞や接続詞のあたりです。「が」「は」「を」を言い直すと、意味が全く逆になることがあるんです。
私自身は、話をするとき頭の中に映像が浮かんでいるタイプなんです。「名村が吉田に言って、吉田が田中に伝えている」みたいな絵が見えていて、それを説明しているだけの感覚なんですね。
だから自分の中では論理が通っている。でも聞いてる人には映像は見えていない。ここがすれ違いの正体だと思います。
言い直しの原因は、たいてい「喋るのが早いこと」
では、なぜ言い直してしまうのか。ほとんどの理由は、喋るのが早いことだと思っています。
自分が頭の中で処理できるより先に、口が喋ってしまっている状態なんですよね。
頭では映像で理解できているのに、それを言葉にする処理が追いつかなくて、喋り慣れた音でつい次の単語を出してしまう。
だから「あ、ちょっと待って、そうじゃなくて」と言う人は、たいてい喋りが早くなっています。
対策はシンプルで、まず喋りをゆっくりにしましょう、ということです。頭で考える速度と、口に出す速度が同じであれば、そんなに言い直すことはないはずなんです。
ただ、リアルで喋っているときに自分の速さに気づくのって、なかなか難しいんですよね。
最近はZoomなどに録画機能がありますから、自分が喋っているところを一回聞いてみると、よくわかると思いますよ。
緊張して速くなる人もいますし、私もそうです。この番組も疲れているときはめちゃくちゃ喋るのが早いはずで、後から「今日は早かったな」と反省することも多々あるんです。
「AがBで、BがCで」をやめて、文を切る
論点がずれてると言われる話に戻すと、結局は一文が長くなって、いろんな主語やアクターが増えていくのが問題なんです。
だから、短く切ってしまえばいい。
たとえば「AさんがBさんに伝えていました。この内容なんですけど、BさんとしてはAが正しいと言っていたんです。ですけど、それが正しいのか僕はわからなかったので、Bさんに本当にそれは正しいの?と聞いています」。
こうやって一文ずつ区切って、誰が誰にの話者をはっきりさせれば、ちゃんと伝わるんですね。
逆に「AさんがBさんと話をしてるんですけど、正しいかよくわからなかったので確認しています」と一気に言ってしまうと、途中の話者がいくつも抜けてしまう。
だから「誰が何の話をしてるかわからない」と言われやすいわけです。一文を短く、話者を省略しない。まずはここから試してみてほしいなと思います。
まとめ
論点がずれてると言われると、つい「自分は論理的じゃないんだ」と落ち込みがちですよね。でも今の私の考えでは、原因はもっと手前の、一文の長さや喋る速さといった癖にあることが多いです。ロジックを鍛える前に、まず喋り方を見直してみると、案外あっさり伝わるようになるかもしれません。
- 論点がずれて聞こえる原因は、一つの文章が長すぎることが多い
- 言い直しは「三歩進んで二歩下がる」状態を作り、聞き手を混乱させる
- 言い直しの多くは喋るのが早いことが原因。まずはゆっくり話す
- 一文を短く切り、「誰が誰に」の話者を省略しないと伝わりやすくなる







