金額規模が変わると、変わること
基本的に案件って積み上げなので、金額が大きくなったからといってやることがガラッと変わるわけじゃない、という気もするんです。
でも実際には、やっぱり違いが存在してるんですよね。
ざっくり言うと、3桁万円ぐらいまでと、4桁になった時、そして5桁、つまり億の案件になった時とでは、やることがだいぶ変わってきます。
3桁の案件ぐらいまでは、作ることのほうの管理とか判断のタスクがすごく多いんです。
ところが4桁の案件になってくると、お客さんとのすり合わせや、承認をもらうこと、そういう部分の比重が一気に増えてくる訳です。
規模が大きいと「漏れ」が顕在化する
規模がでかくなると、全員が「これをやるんだね」と把握しておくべきことの、漏れる量が増えてくるんです。
「あ、そうか、それとそれで動いたらこうなる」というところを全然考えてなかった、みたいなものが、規模が大きくなるほどだんだん顕在化してきます。
だからこそ、要件定義や詳細設計、お客さんからのヒアリングを丁寧にやっておくことが、3桁万円の制作とは違ってくるところじゃないかと思います。
画面設計や、クリエイティブの子たちが手を動かすまでのところ。ここをすごく丁寧にやっておいたほうがいいんです。
ここに抜け漏れがあると、実制作に入った時に整合性が取れなくなってきて、だんだんにっちもさっちもいかなくなることがあるんですよ。
今更ゆっくりやり直す時間もない、えいやでやったら今度はこっちとつじつまが合わない、みたいな話になりかねませんからね。
クリエイティブじゃないところが増えてくる
3000万円ぐらいの規模になると、レンタルサーバーで納品するというレベルじゃなくなってくるんじゃないかと思います。
そうなるとインフラ側の話が出てきます。クラウドでも、本番があってステージングがあって開発環境があって、という構成をどう用意するのか。
アカウントやライセンスをどうするのか、支払いはどうするのか、テスト用のURLはサブドメインにするのか別ドメインにするのか。CDNを入れますか、なんて話も出てきます。
つまり、純粋にクリエイティブじゃないところも、要件としてどんどん出てきてしまう訳です。
これはもう、知見があるかないかの世界なので、なければエンジニアに同行してもらって話を聞いてもらう、といった手も必要になります。
今まで自分一人でお客さんのところへ行っても問題なかった人でも、金額がでかくなると得手不得手が出てきたりするんですよね。
一人で抱えず、委譲していく
これを全部一人でやろうとすると、もう時間が足りない、というところに必ず行き着くはずです。
だから権限委譲と作業の委譲をちゃんとしていかないと、ずっと忙しいままになっちゃうんじゃないかと思います。
正直に言うと、私はディレクターとして、金額規模が大きくなるのはすごく好きなんです。
安い金額が嫌いというわけじゃないですよ。仕事に貴賎はないですから。ただ、自分なりにいろんなことを考えなきゃいけない部分が増えるので、それが私にとっては楽しいんですよね。
一方で、純粋に「ものを作ってるなあ」という以外の時間が増えてくるのも事実です。
これまでデザインを見たりワイヤーを描いたりが楽しかった人が、気づけばずっとお客さんと喋ってるばっかりだな、デザイナーと全然喋れてないな、と感じることもあるかもしれません。
そこはもう、しょうがないものだと思って取り組んでいただく必要があるんじゃないかなと思います。
まとめ
金額規模が上がると、やれることもやることも増えます。だからこそ丁寧な設計と委譲がきいてくる、というのが今の私の考えです。3000万円ぐらいならまだまだ大丈夫だと思うので、楽しんで取り組んでほしいなと思います。
- 3桁・4桁・億で、ディレクターの仕事の中身は変わる
- 規模が大きいほど、要件定義とヒアリングの丁寧さが後で効いてくる
- インフラなど、クリエイティブ以外の要件が増えてくる
- 一人で抱えず、権限と作業を委譲していくことが大事





