そもそもサーバーとは何か
今回のテーマは、サーバーという言葉の種類についてです。
宗形さんは、昔作ったものを見直す中でサーバーの移行作業をしたそうです。
そのとき、そもそも「サーバー」と言われても何のことか、どこからどこまでがサーバーなのか、分かりにくいと感じたと話されています。
サーバーは英語の「サーブ」、つまり提供から来ています。ネットを通じて情報やサービスを提供してくれる、自宅とは別のところにあるコンピューターというイメージです。
ただし自宅サーバーという使い方もあるため、必ずしも家の外にあるとは限りません。普段操作するパソコンとは別に、プログラムを動かしたり情報を管理したりするコンピューター、という理解が近いようです。
AIプログラミングの文脈で使うサーバーは、大きく分けて2種類あると宗形さんは整理します。
動かしっぱなしのVPS
1つ目がVPSです。バーチャルプライベートサーバーの略だと説明されています。
イメージとしては、ずっと稼働しているパソコンの一部を貸してもらうものです。月額費用を払えば、貸し与えられたコンピューターを好きなように使い続けられます。
特徴は費用が基本的に一律なことです。月千円や月二千円といった形で、サクラVPS、XサーバーVPS、コノハVPSなどを借りて、その中でプログラムを動かし続けられます。
もう1つのメリットは、コンピューターがずっと起動している点です。動かしっぱなしにしておきたいプログラムを置くのに向いています。
具体的にはbotとかですね、あとはAIエージェントとかを住まわせる時には、こういう起動しっぱなしのコンピューターっていうものを借りて、そこで動かし続けるっていう必要があります。
一時期はMac miniを借りて、その上でツールを動かし続けるやり方も流行ったそうですが、やっていることは実質同じだと話されています。1台のコンピューターを動かしっぱなしにして、常駐するプログラムを動かすという使い方です。
VPSの中にウェブページのファイルを置けば、サイト公開もできます。ただし昨今では、ウェブページを1つ公開するために丸ごと1台借りるのは、やりすぎだとも指摘されています。
部品を組み合わせるクラウドサーバー
2つ目がクラウドサーバーです。VPSが1台のパソコンを借りるイメージなのに対し、こちらはコンピューターの部品を、部品ごとに分けて借りられるイメージだと説明されています。
宗形さんは、自身はインフラの専門家ではないと前置きしつつ、AWS、Google Cloud Platform、Microsoft Azure、Cloudflareなどがこれに当たると挙げています。
データベースはデータベース、サイト公開の仕組みはその仕組みといった具合に、必要な部品を借りて組み合わせます。WorkerやCloud Runといった機能を使い、使った分だけ従量課金される仕組みです。
メリットは、あまり使わなければ月数十円や百円といった非常に安いコストで済むことです。Cloudflareのように無料枠が大きいものもあり、無料で扱えるのが大きいと話されています。
一方でデメリットもあります。失敗すると予想外の課金が来る可能性があることです。
プログラムが例えば仮に暴走してですね、なんか1秒間に十回ぐらいデータベースを更新するみたいな、そんなことになってしまったら、データベースの読み書きの金額とかがすごい膨れ上がる可能性はあるかなというところですね。
また、安く動かせるWebの仕組みでは、ずっと動かしっぱなしにするのは基本的に安くできません。常駐させるbotやエージェントを動かすなら、やはりVPSか、クラウドサーバーの中でもEC2のような動かしっぱなし型を借りる必要があるとまとめられています。
費用と使い分けの実感
分類が難しい領域だと断りつつ、宗形さんは実際の費用感を具体的に共有しています。
動かしっぱなしの1台を借りるVPSは、だいたい月千円から三千円ほどです。パーツを組み合わせるクラウドサーバーは、アクセス数や更新頻度に応じて金額が変わります。
宗形さん自身は後者のパーツ組み合わせ型を使っており、今30から50ほどのサービスが動いているそうです。それでも月額はおよそ一万円で済んでいると話されています。
そんな形でその三十から五十をですね、全部VPSでやったら多分五万、十万ぐらいかかっちゃうんですよっていうところがあるので。
ただし動かしっぱなしのbotについてはVPSを使い、ウェブサービスなどはCloudflareやAWSを組み合わせる、という使い分けをしているそうです。
1台のパソコンを丸ごと借りるイメージ。月額一律で、動かしっぱなしのbotやエージェント向き。
部品を組み合わせて使った分だけ課金。少ない利用なら安く、Webサービス向き。ただし暴走時の課金リスクあり。
中間的なサービスと理解のポイント
中間的なものとして、VercelやNetlifyも紹介されています。サイトを公開できるサービスですが、位置付けは少し異なると説明されています。
これらはクラウドサーバーの中でもサイト公開に特化したもの、あるいはデプロイサービスと呼べるもので、クラウドサーバーとも言い切れないと話されています。
奥が深い領域ですが、理解しておくべきポイントはシンプルだと宗形さんはまとめます。
この2つのイメージの違いをつかんでおけばよい、という着地でした。
まとめ
AI開発で使うサーバーは、大きく2種類に整理できます。動かしっぱなしの1台を借りるVPSと、必要な部品を組み合わせて使った分だけ払うクラウドサーバーです。用途と費用感で選び分けるのがポイントだと話されました。
- サーバーとは、ネット越しに情報やサービスを提供する、自宅のパソコンとは別のコンピューター
- VPSは1台を丸ごと借りるイメージで、月額一律。botやエージェントなど動かしっぱなしの用途に向く
- クラウドサーバーは部品を組み合わせて従量課金。少ない利用なら安いが、暴走時の高額課金に注意
- VercelやNetlifyはサイト公開に特化した中間的なデプロイサービス
- ずっと稼働が必要か、アクセス時だけ起動でよいか、で使い分けるのが理解のカギ
