Canvaの画像生成AI「Craft」は何が違う?
2026年10月26日の「毎日AI」は、毎週月曜に1週間のAIニュースをまとめる「週刊AI」の回です。ひらたんさんはこの回で、5つのAIニュースを取り上げています。
1つ目のニュースは、デザインサービスのCanvaが10月22日に新しい画像生成AI「Canva Craft」を発表したという話です。ひらたんさんによると、Canvaが自社で一から開発した初めての画像生成AIだそうです。
Canva Craftの特徴は、画像を描く前にまずレイアウトを考える点です。どこに文字を置き、どこにイラストを配置するかを最初に計画してから、画像を作ります。
これまでの画像生成AIでチラシを頼むと、文字の位置がおかしかったり、文字そのものが間違っていたりすることがよくありました。Canva Craftは、その弱点を設計の段階から減らそうとしています。
文字の位置がずれたり、文字そのものが間違ったりしがちだった
文字とイラストの配置を先に計画してから画像を作るため、チラシやポスターが作りやすくなると期待されている
ひらたんさんが勧めるのは、まず無料で試してみることです。Canva Craftは無料アカウントでも利用枠の範囲で使えます。
スマホ版のCanvaでは、「もっと見る」から「Dream Lab」を選び、文字入力欄にどんなチラシを作りたいかを書き込みます。操作の感覚は、ChatGPTに画像生成を頼むときと近いそうです。
かなりね、クオリティがね、良くて、今巷でも評判になってます。
ひらたんさんによると、ChatGPTで作った画像とCanvaで作った画像を比べて、Canvaのほうがよいという声もよく出ているそうです。課金してもそれほど高額ではないため、たくさん使う人は課金も選択肢になると話しています。
Claude Duetで、AIが自分から仕事を探す時代へ
2つ目のニュースは、Anthropic ── AIアシスタント「Claude」を開発するアメリカのAI企業。安全性を重視したAI開発を掲げていますが新しいAIエージェント「Claude Duet」を発表したという話です。
Claude Duetは、人の指示を待つだけでなく、必要な仕事をAIが自分から見つけてくれる仕組みです。たとえば朝にメールやカレンダーを確認し、「今日はこの仕事を優先したほうがよさそうです」と教えてくれます。
Claude Duetは、頼んだ仕事を進めたり、重要な変化があったときに知らせたりもします。パソコンやスマホを閉じていても作業を続けられるそうです。
ひらたんさんは、Claude Duetを前日の放送で紹介したMetaのAIエージェント「Muse」のAnthropic版だと考えるとわかりやすい、と説明しています。ChatGPTにも「Dots」という同じような機能がすでにあります。
| サービス名 | 提供元 | ひらたんさんの使い方 |
|---|---|---|
| Muse | Meta | 現在試していて、メール確認や調べ物を任せている |
| Claude Duet | Anthropic | 今回発表されたばかり |
| Dots | ChatGPT | 普段からどっぷり使っている |
(AIエージェントは)どれを使おうかなと。はい、悩んじゃいますね。
ひらたんさんがMuseを試した具体例は、ライブのチケットのキャンセルです。キャンセル方法を相談すると、Museがメールを確認し、チケットサイトと手順を教えてくれました。
そのチケットは12月1日までキャンセルできない時期だったため、ひらたんさんはその日になったらリマインドするようMuseに頼んだそうです。簡単な仕事を任せる秘書のように使える、というのが実感です。
Museの使い方は前日の放送の概要欄に書かれていて、招待コードを使うと1億トークンを無料で使えると紹介しています。
パナソニックの約33万人分の個人情報アップロードが問いかけるもの
3つ目のニュースは、パナソニックグループの会社が10月23日に公表した個人情報の問題です。従業員や元従業員、その家族など約33万4000人分の個人情報を、外部の生成AIサービスにアップロードしていたといいます。
パナソニックの件は、外部からのサイバー攻撃ではありません。社内で利用が禁止されていた生成AIサービスに、プロジェクトの担当者がデータを入力してしまったというものです。
アップロードされた情報には、住所、電話番号、メールアドレスなどが含まれていました。一方で、情報が一般に公開された事実や不正利用の被害は確認されておらず、AIの学習に使われる設定も無効だったと説明されています。
ひらたんさんは、パナソニックの件を「33万人の情報がネット上に流出した」というニュースではないと補足しています。そのうえで、会社として個人情報を生成AIに入力することの難しさを指摘します。
入力したところで、それ(個人情報)が外部に漏れるってことはなかなかないとは言われています。
ただし、会社での生成AIの利用には、コンプライアンス ── 法令や社内規則、社会的なルールを守って業務を行うこと。企業の信頼に関わる重要な考え方ですや個人情報保護法 ── 個人情報を扱う事業者に、取得や利用、管理のルールを定めた日本の法律ですなど、さまざまな問題が関わります。ひらたんさんは、特に個人情報を扱う場合は厳重に気をつける必要があると話しています。
ひらたんさん自身は、勉強会やAI体験会で個人情報を入力するのは一旦やめておきましょうと伝えているそうです。生成AIと個人情報をめぐる状況が変われば、そのときに改めて考えればよい、という立場です。
Geminiと会話するカーナビは何ができる?
4つ目のニュースは、GoogleのAI「Gemini」が車の中でも便利になるという話です。iPhoneを車につないで使うApple CarPlayで、GoogleマップのGeminiによる会話機能の提供が始まったと報じられました。
Geminiに対応したGoogleマップでは、運転中に「途中で景色のいい場所に寄りたい」と話しかけたり、「有料ルートを使わないルートに変更して」と頼んだりできるそうです。
これまでのカーナビの音声操作は、決められた言葉で指示することが多いものでした。Geminiなら自然な会話でお願いできる点が、便利になりそうなポイントです。
さらにGoogleは10月20日、Android Autoなどの車載システムにも、個人情報を活用する「Personal Intelligence」という機能を広げると発表しました。本人が許可すると、Gmail、Googleカレンダー、Googleフォトなどの情報をGeminiが参照します。
Personal Intelligenceを使うと、「今日の飛行機は何時だっけ?」と聞けばメールから予約情報を探してくれます。「昨日写真で見たあのお店に行きたい」というお願いにも対応できるようになるそうです。
この辺はやっぱりGoogleの強みを生かしたAIになってくるのかなと思いますけれども。
ひらたんさんは、AIがそれぞれの方向性で面白くなっていると話しつつ、運転中は安全第一で使ってほしいと添えています。
Agent Skillの共通化がAIの使い方を変える理由
最後のニュースは、AIに仕事を教える共通ルール「Agent Skill」が前進したという話です。ひらたんさんは技術的なニュースだとしつつ、今後のAIにとって非常に重要な話だと位置づけています。
Anthropicは10月22日、Agent SkillというAIの共通規格を、Linux Foundation ── オープンソースのソフトウェアや技術標準を支える非営利団体。さまざまな企業が参加するプロジェクトを中立的に運営しています傘下の中立的な団体に寄贈すると発表しました。
Agent Skillは、簡単に言えばAIに仕事のやり方を教えるための手順書のようなものです。ひらたんさんは、会議の議事録作りを例に説明しています。
Agent Skillの重要な点は、この仕組みを特定のAI企業だけのものにしないことです。Anthropicによると、ChatGPTやGitHub Copilotなど70以上のAI関連プラットフォームが、すでにAgent Skillを採用しています。
Agent Skillが広がれば、1つのAIのために作った仕事の手順を、ほかのAIでも使いやすくなります。将来使うAIを変えても、自分で作った仕事のやり方をそのまま引き継げるということです。
ひらたんさんは、AI企業同士が激しく競争する一方で、共通の仕組みを作る協力も進んでいると見ています。これからは自分の仕事をどれだけAIに覚えてもらえるか、そしてその知識をほかのAIでも使えるかが大事になる、と話しています。
締めくくりにひらたんさんは、AIの便利さは知っているかどうかで大きく違うと語り、特に評判のよいCanva Craftを無料で試してみてほしいと勧めています。
まとめ
今週のAIニュースからは、画像生成やAIエージェント、車載AIがますます便利になる一方で、個人情報の扱いには慎重さが必要なこと、そしてAIをまたいで仕事の手順を使い回せる共通規格が進んでいることが見えてきます。
- Canva Craftはレイアウトを先に計画する画像生成AIで、無料アカウントでも利用枠の範囲で試せる
- Claude Duetの登場で、Muse、Dotsと並び、自分から仕事を見つけるAIエージェントの選択肢が増えた
- パナソニックグループ会社の件は流出被害の確認はないものの、会社での生成AI利用と個人情報の扱いに注意を促すニュースとなった
- Geminiは車内でも自然な会話によるナビ操作や、メールや写真を参照した手助けができるようになりつつある
- Agent Skillの共通化により、AIを乗り換えても自分の仕事の手順を引き継げる流れが進んでいる





