天気のいい日に家でパソコン、それは損?
ながらAIは、AIコンサルタントのusutakuさんと、「AI推進がんばるぞ担当」のハヤカワ五味さんが、1週間のAIニュースを簡潔に振り返る番組です。この回の収録日は2026年10月23日で、冒頭は秋の天気の話から始まります。
usutakuさんは、過ごしやすい天気が続くと、かえって損をした気持ちになると話します。雨の日なら家にいても気にならないのに、晴れた日に1日中パソコンに向かっていると、もったいなく感じるそうです。
こんな天気がいいのに、家で1日パソコンに向かってる自分ってってなるんですよね。雨降ってたら別に家にいてもいい感じするんですけど。
そんな人に向けて、ハヤカワ五味さんがすすめたのが、新宿御苑の中にあるワークスペースです。10人ほど入れる会議室も貸切で予約でき、自然の真ん中で風を浴びながら作業し、疲れたら散歩できるといいます。
ハヤカワ五味さんは、休日にみんなでこもって作業するときや、会社のオフサイトで5時間ほどまとめてミーティングするときにも、気分を変えるのに向いていると話します。冬は営業時間が短くなるものの、紅葉の季節もこれから始まりそうだとのことです。
話は紅葉からハロウィン、クリスマスへと移ります。usutakuさんは、昨年のクリスマス前後はAI講座を連日開いていて、年末年始も働いていたと振り返ります。そこから「昔の歌人に生まれていたら、季節ごとに一句詠まなければならなかった」と冗談を言い、ハヤカワ五味さんは「AI時代に逆に歌人に戻っていく可能性もある」と返しています。
放送100回目前、フォロワーは3万5千人?
ハヤカワ五味さんが年末に今年のAIツールの振り返りをやりたいと話すと、usutakuさんは、この収録が94回目で、12月中旬ごろに100回を迎えると伝えます。二人は100回記念の放送もしたいと話しています。
ハヤカワ五味さんは、普段Android端末を使っているため、Apple Podcastの管理画面になかなか入れずにいたそうです。iPadで確認したところ、Apple Podcast、Spotify、YouTubeのフォロワー数を合わせると、約3万5千人になっていたといいます。
私たちこれ聞いてる方々気づいてるかわかんないですけど、マジであんま数字見てなくて。なんぼいったらこうとかもあんまないんで、続けようみたいな感じでやってるからさ、結構びっくりしました。
ハヤカワ五味さんが「Podcastのフォロワー数は体感で10倍くらいのインパクトがあると聞いたことがある」と話すと、usutakuさんも強く同意します。
僕的にはショート動画が100万再生回るよりもPodcastが1万再生回る方が全然価値あると思ってる。
年末には、リスナーと一緒に2026年がどんな年だったか、2027年をどうしたいかを考える振り返り回を作りたい、という話も出ます。ハヤカワ五味さんは今年の印象として、常駐型のエージェントがいろいろ出てきたこと、モデルがかなり良くなったことを挙げつつ、今週は大きなニュースが多いわけではないので、自分たちが考えていることや使っているものの話もしたいと続けます。
PHPの脆弱性騒動、結局何が起きていた?
1つ目のニュースは、10月21日の夜に大きな話題になったPHPの脆弱性騒動です。「PHPがやばいからみんな注意してくれ」という投稿が多く流れたものの、結局何だったのかを、usutakuさんが簡単に説明します。
usutakuさんによると、PHP ── Webサイトやサービスのサーバー側の処理を書くためのプログラミング言語。WordPressなど多くのCMSやWebサービスで長年使われていますはWebサイトを動かすために必要なもので、そこに脆弱性 ── ソフトウェアの設計や実装上の弱点のこと。悪用されると不正アクセスや情報漏えい、改ざんなどにつながるおそれがありますが見つかったといいます。内容次第では、サイトに不正アクセスして情報を漏えいさせたり、サイトを書き換えたりできるかもしれない、という話でした。
usutakuさんの説明では、こうした脆弱性は本来、何も言わずにさらっと直すものだそうです。ところが今回は、修正を発表する前に「こういう弱点があるのでは」と漏らした人がいたため、修正のタイミングが注目されることになりました。
usutakuさんは、修正を発表すると、その脆弱性があったことが世間に知られてしまう点を問題として挙げます。発表から実際に各サイトが直すまでの間に攻撃される可能性があり、サイトを適切に止めるか、直して戻すかをすぐにしないと、放置されたサイトが狙われてしまうという構図です。騒ぎは大きくなり、高市総理がつぶやくほどになったといいます。
弱点の存在が漏れる
修正の発表前に、脆弱性があるのではと漏らした人がいた
修正が発表される
10月21日の夜に修正のタイミングが訪れた
弱点が知れわたる
修正したと発表すること自体が、その弱点があったことを示してしまう
未対応のサイトが狙われる
各サイトが直すまでの間に攻撃される可能性が出た
ハヤカワ五味さんは、この構図をRPGにたとえて説明します。メンテナンスで「キャラAの弱点を直しました」と発表すれば、まだ更新していない相手のどこを攻めればいいかがわかってしまう、という見立てです。
今回いろんなところで使われてるかもするわけだから、ここはその脆弱性対応してるけど、ここはまだ対応してないみたいな感じで、じゃあそこを攻撃したらいいよねみたいなところで、危ないから。
そのため、日本時間の深夜22時ごろから、多くのエンジニアが一斉に対応作業をしていたそうです。usutakuさんは、個人がスマホの電源を切るといった対応が必要なわけではないので、変に焦らなくて大丈夫だとも補足しています。
サクラステージのサイトまで落ちた影響範囲は?
ハヤカワ五味さんは、PHPの脆弱性騒動の影響範囲の大きさを身近に感じたといいます。前日の夜、渋谷のサクラステージでロボットの組み立てイベントを開いていたところ、入り方を確認したかったサクラステージのサイトがメンテナンス中で開けなかったそうです。
ほかにも、JRAのポイントアプリが開けないなど、さまざまなサービスが緊急メンテナンス中になっていたとハヤカワ五味さんは話します。usutakuさんは、自分が運営しているサービスではPHPを使っていなかったものの、Node.jsの問題には対応が必要で、そちらは直したといいます。
ハヤカワ五味さんは、個人会社で物販を始めたことから保険会社と話す機会があり、そこでも情報漏えい系の保険の相談がとても増えていると聞いたそうです。脆弱性の話は、エンジニアだけでなく、事業をする人全体に関わる話題になりつつあるようです。
ハヤカワ五味さん自身も、最初は騒動の中身がよくわからず、ChatGPTに「PHPはなんでこんなに話題になっているのか」と聞いて理解したといいます。初歩的な話だとしつつ、わからないことをまず聞いてみる大切さを改めて感じたと話しています。
こういう時になんとなくで終わらせずにちゃんと調べられるようになったのが、まあ今のいい時代ですね。
最後にハヤカワ五味さんは、緊急対応したエンジニアをねぎらいます。AIでエンジニアの仕事が減ると言われていたのに、むしろ増えているのではないかという感想に、usutakuさんも「ずっと増えてるよ」と応じています。
AnthropicのDuet、常駐型エージェントはどれを選ぶ?
2つ目のニュースは、AnthropicからDuetが登場予定だという話です。Duetは、いわゆる常駐型エージェント ── ユーザーが都度指示しなくても、裏で動き続けて定期的にタスクをこなしたり、必要に応じて声をかけたりするAIエージェントのことで、ハヤカワ五味さんは、各社から出ていた中でAnthropicからは意外に遅かったという印象を語ります。
usutakuさんが「キャラクターではない」点に触れると、二人はAnthropicがキャラクターを出したら少し冷めるかもしれないと笑い合います。そのうえでハヤカワ五味さんは、Claudeはコネクタが強いので早く出してほしいと話し、会社でClaudeを使っている場合は特に楽になるだろうと見ています。
Duetは現状まだ使えず、ウェイティングリストに登録できる段階です。usutakuさんは、早く使いたい人は登録しておくよう呼びかけ、自分も登録したと話しています。
usutakuさんは、常駐型エージェントは設定をしっかり作り込まないと使えないため、乗り換えのスイッチングコストが高いと指摘します。一方のハヤカワ五味さんは、1つを切って移るのではなく、複数を並行して走らせるのが現実的だと考えています。
今Grok Botも、ChatGPTのDotsも動いてます。で、どっちもから催促されて、メール返せみたいなのとか。すいません、すいませんって思ってる。
usutakuさんは、並行して使えば同じタスクをやらせて違いを比べる、いわばABテストができると応じます。ハヤカワ五味さんは、新しいモデルは最初の3日ほどはとても良くても4日目くらいから微妙になる、という経験をDotsで感じたといい、性能が落ち着くまでは乗り換えずに並行利用するつもりだと話します。
ハヤカワ五味さんは、Claudeのコネクタの多さにも驚いていて、TikTokのアイコンまであることに触れています。「何をしてくれるのか、代わりにTikTokを見てくれるのか」と言うと、usutakuさんは「踊ってくれるんじゃないですか」と返しています。
それでもハヤカワ五味さんは、ここまで来るとどれが明確にいいというより、宗教戦争のような「お好み」の段階に入ったと感じているそうです。自分の使い方は食べログで会食の店を探してもらう程度で、細かく比較検証するほどシビアな仕事をしているわけではないとも話しています。
結局どれか1個でやろうと思えばもう要は全部できちゃうっていう話なわけだから。別にね、いいっすよ。何でも、本当になんでも使って。
ハヤカワ五味さんは、「これはいい」という機能が出ればたいてい各社から同じものが出てくるので、ネット上の「これが始まった、これが終わった」という声はあまり気にしなくていいとまとめます。usutakuさんは最近、Claude Codeの監視を別の常駐型エージェントであるDotsに任せていると明かしています。
AIに請求書を洗い出させたら、未回収が100万円?
ハヤカワ五味さんは、常駐型エージェントにふるさと納税を調べさせている話から、今年度の確定申告は体験がかなり変わりそうだと話します。昨年は11月ごろから早めに準備していたものの、エージェント系やブラウザを操作するツールがまだ少なく、領収書の整理は手作業だったそうです。
ハヤカワ五味さんがこの1週間でいちばん驚いたのは、CodexやChatGPTに未払いや未受領の請求書を洗い出させたところ、合計で100万円分ほど見つかったことだといいます。人力では気づかなかったかもしれない、と話しています。
意外にこれね、放置するとこのまんま消えますよ。別にこれを気づかなければなかったことに全然なり得るんで。
usutakuさんが具体的なやり方を尋ねると、ハヤカワ五味さんは手順を説明します。普段からDotsとChatGPTの定期実行で秘書業務全般を任せていて、請求書の発行や受け取り、Driveへの保存までGPT系に一通りやらせているそうです。
ハヤカワ五味さんによると、今年の春ごろまで人の秘書に頼んでいて、途中でAIに切り替えたため、その切り替えの間が抜けやすかったそうです。1か月分だけ請求していなかったケースも、今回見つかったといいます。
ハヤカワ五味さんは、AIに統一するとすべての記録がどこかに残るため、こうした確認がしやすいと感じています。最近のAIは「払ってなくないですか」「受け取ってないですか」と向こうからプッシュで教えてくれる点もいいところだと話します。連絡コストが高い作業なので、メールの下書きまでAIに作らせ、自分は送信だけしているそうです。
usutakuさんは、本来は会社でちゃんと仕組み化すべきことだとしつつ、気づいているのに面倒で言っていない請求が結構あると打ち明け、「ちゃんとやります」と話しています。ハヤカワ五味さんは、年末調整や確定申告が慌ただしくなる前の、大掃除代わりにもいいとすすめています。
Grok Botが1Passwordに対応、パスワードと決済のこれから
3つ目のニュースは、Grok Botが1Passwordに対応したことです。usutakuさんは「すごくニッチなニュース」としつつ、AI時代にはパスワードマネージャーが絶対にあったほうがいいと考えているので取り上げたと話します。
ハヤカワ五味さんは、1Passwordは便利な一方で、情報漏えいが多い最近は「1Passwordがやられたら終わり」という気持ちもあると話します。usutakuさんは、情報漏えいがどこか許されている空気があると言い、Timesのカーシェアの件以降に大量に出たニュースはあまり覚えていないと続けます。
ハヤカワ五味さんは、Timesのカーシェアを使っていた母親に通知メールが届いたものの、漏えいの状況を確かめる前にそのメールを消してしまったと話し、親世代が心配だと語ります。usutakuさんは自分も登録しているはずなのに連絡が来ていないと言い、「外れ」「いや当たりだろ」という掛け合いになっています。
ハヤカワ五味さんが1Password対応を便利だと考える理由は、エージェントのログインにあります。エージェント系のツールでは「ログインしてね」という入力欄が出て手打ちすることが多く、手元のパスワードマネージャーに保存しておかないと、どれだったかわからなくなりやすかったそうです。
ハヤカワ五味さんは、エージェント系のパスワード管理と決済の2つに引き続き注目していると話します。usutakuさんがアメリカのInstinctに触れると、ハヤカワ五味さんは、アメリカでは決済系もできることが多いが、日本の環境ではまだ難しいという認識を示します。
いや、ほんとやってほしいな。もう勝手に買い物してほしい、本当に。てかAmazonが出せ、早く。さっさと公式のものを。
ハヤカワ五味さんは、AmazonにはすでにRufus ── Amazonのショッピングアプリなどに搭載されている、商品探しや比較を手伝うAIアシスタントがいると指摘しますが、usutakuさんは正直あまり使えないと感じているそうです。
ハヤカワ五味さんは、クレジットカード番号の流出も増えているため、数回しか使えない仮想カードがもっと広まれば、エージェントにも使いやすくなると考えています。usutakuさんは、使い捨てのカードを発行できるUPSIDER ── 法人向けのクレジットカードサービスを提供する日本の企業。用途ごとに複数のカードを発行して管理できる仕組みを持っていますのようなサービスを挙げつつ、暗号通貨はウォレットのキーを一発でやられるのが怖いとも話しています。
「AIを使っている人」のうち、エージェントまで使う人は何割?
ハヤカワ五味さんは、技術的には仮想カードなども実現できるはずなのに広がらない理由として、そもそも常駐型エージェントを使っている人がほとんどいないことを挙げます。usutakuさんも「本当にこっちは一部の一部」と同意しています。
ハヤカワ五味さんは、先日早稲田マーケティングカレッジで話したときの体感を紹介します。「AIを使っていますか」と聞くとみんな使っているものの、使い方の段階が進むにつれて人数が大きく減っていくそうです。
| 使い方 | 例 | 使っている人の体感 |
|---|---|---|
| チャット形式 | ChatGPT、Claude、Geminiのチャット | とても多い |
| Work系 | 名前にWorkが付くモード | 半分弱、3割くらい |
| 常駐型エージェント | Grok Bot、Dotsなど | 基本的にいない |
ハヤカワ五味さん自身は、もうチャットには戻れないといいます。間違えてChatGPTのチャットのまま指示して「それはできません」と言われると、外れを引いた気持ちになるそうです。チャットでも大抵のことはできるものの、歯切れが悪く、行動力のなさで気づくと話します。
気づく瞬間は、「なんかこいつ行動力ないな」って時に気づきますね。もちろんチャットでもできるですよ、大抵のこと。でもなんか歯切れ悪いというか、やんないんですよ。
一方でusutakuさんは、学生にはお金もなく、Claude Codeでやることも特にないので仕方がないと考えています。ハヤカワ五味さんが「デートスポットやクリスマスプレゼントを調べなくていいのか」と畳みかけると、usutakuさんは「チャットでええやろ」と返し、二人の感覚の違いが表れています。
usutakuさんは、お金を稼ぐためではなく、AIをフルパワーで使うタスクを持つことが大事で、それには副業がいちばん楽かもしれないと話します。副業なら相手が作業環境を縛りにくく、AIを自由に使えるからです。大学生ならインターン、会社でAIが使えない社会人なら副業をしないと、日常生活だけではClaude Codeまでは出番が少ないと見ています。
AI時代に価値が残るのは「領域を越境できる人」?
雑談コーナーで、ハヤカワ五味さんはusutakuさんの副業の話を受けて、ここ数日同僚や友人と話していたテーマを持ち出します。AI時代に重要とされる人材は、これまでより領域を拡張できる人で、そうでなければ価値がなくなっていくのではないか、という考えです。
ハヤカワ五味さんは、具体例として経理を挙げます。経理だけの仕事は難しくなっていくので、近い領域である労務や、場合によっては人事まで専門を広げる必要があるといいます。開発の現場でも、デザイナーがデザインだけをしていればいい状況は厳しくなり、開発やPM的な能力も求められていると話します。
そうじゃない人にとってはAIはクソつまらないと思います、もともと領域が決まってる人にとっては。
ハヤカワ五味さんの考えでは、越境する気持ちや自分の領域を広げる気持ちがあるかどうかで、そもそもAIを使えるかが決まります。それを「万能人を目指したほうがいい」という言い方で表しているそうです。自分が万能人だとは思わないものの、万能人っていいなと思える人のほうが、AIを使いやすいとも話しています。
ハヤカワ五味さん自身の例は、仕事でセキュリティエンジニアと話す機会があったことです。「エンジニアじゃないし」で終わらせず、このタイミングで勉強してみようと思えばAIは味方になるが、そこで終わると既存の仕事は自分でできるのでAIの使い道がない、という見立てです。プライベートでも、踊れたほうが、歌えたほうが、料理がうまいほうがいいと、全部やってみる気持ちが大事だといいます。
usutakuさんが「越境」の話から「イギリスやフランス、ドイツ、ロシアのように軍事力があるといい」と言いかけ、「これ越境じゃなくて列強ですね」と自分で突っ込む場面もありました。ハヤカワ五味さんは「自分でケアできるようになった」と成長をたたえています。
usutakuさんは、仕事については越境を実感しているといいます。営業畑一本でやってきたものの、最近は開発もし、メインの仕事はマーケティング寄りになり、苦手だったデザインも本を読むなどしてUXを勉強したそうです。一方で日常生活は逆に狭まっていて、昔は自炊やバイクでの一人キャンプもしていたのに、今は絶対にやりたくないと話します。
営業一本から、開発、マーケティング、デザインやUXの勉強まで広がっている
自炊や一人キャンプをしていた頃から、やらないことが増えて狭まっている
ハヤカワ五味さんは、X上でAIを実感をもって使いこなしている人たちを見ると、職種に縛られずに3DやAITuberなど色々なことをしている人が多いと指摘します。また、わからないことを調べずに「わかりません、教えてください」で止まる人は厳しいと話し、まずChatGPTに一度聞いて、どこがわからなかったかを言うべきだといいます。
勝手に苦手だと思ってたことが実はできたとか、そういう経験積み重ねておくこと重要だなと思ってるんで、ぜひ皆さん、諦めないでください、人生を。
SEO未経験の社員が「旅行」で勝てた理由は?
usutakuさんは、自分が何でもわからないことをやりたいと思うタイプになったのは、大学生の時のレワトラベルでのインターンが大きいと振り返ります。それ以前にいたBusiness Insiderやベンチャーキャピタルでは、記者は記者、エディターはエディター、キャピタリストはキャピタリストと、役割が決まっていたそうです。
レワトラベルにインターンとして入ったusutakuさんは、頼まれるタスクが全然わからず、インターンなのになぜこんな大変なことをと思っていたといいます。ところが、ベンチャーの社員もみな専門家集団ではなく、違う仕事を振られていることに気づきます。
上司とかも、「いや、これ社長に振られたけど、マジでわかんねえんだよな、俺」みたいな。「拓海も一緒に調査してくれる?」みたいな言われて、あ、社会人もそうなんだみたいな。
特に印象に残っているのは、オウンドメディアもSEOも未経験の社員が、社内にやる人がいないからと任された話です。その社員はCMS ── Content Management Systemの略。プログラミングの知識がなくても、Webサイトの記事やページを作成・管理できる仕組みのこととは何か、どう選ぶのかというところから手探りで始めたそうです。
usutakuさんによると、今その会社のオウンドメディアは、何を検索しても出てくるほど強く、「旅行」という重いビッグワードを取りに行っているといいます。担当したRyoさんはインターン生の間で伝説になっていたそうです。usutakuさんはそこで、結局はできるかどうかではなく、独学するかしないかなのだと思ったと話します。
ハヤカワ五味さんも、物販を10年やってきて物販関連には詳しいものの、全部独学で、必要に迫られて学んだだけだと応じます。会社や組織はよくできた仕組みだが、それはあくまでAI以前の環境に適したものだったという見方です。
ハヤカワ五味さんの整理では、AIで強化された人に、そうでない人が仕事を奪われるという構図があり、具体的には領域を越境して広くやれる人が、狭い人を淘汰していくのだといいます。年末まで数か月あるので、手広くやっていこうと呼びかけています。
「ガチ職人」は残る、では職人以外は?
usutakuさんは、ガチの職人は残ると考えつつ、そうでないなら自分のほうがドメイン知識があるので自分でやってしまおうと思うようになったと話します。例に挙げたのは動画編集です。
自分が動画編集力5だとして、編集者に頼んだ、それが100になるんだったら全然やるんだけど、7、8ぐらいだったら、5の俺がやってもあんま別に変わんないから。
usutakuさんは、自分のほうがイメージをよくわかっていて修正も何度もできるので、そのほうがいいと思ってしまうといいます。だからこそ、AIに淘汰されないほどのこだわりを持つ職人になるか、他の領域を広げるかのどちらかが必要だと考えています。
ハヤカワ五味さんは、職人気質の人も1つだけを突き詰めているとは限らないと話します。最近行ったレストランのシェフは、ピザのコンクールの審査員を務めるほどのピザの専門家ですが、食器は自分で陶芸して作っていて、それが京都のギャラリーに飾られているそうです。
AIに淘汰されないほどのこだわりを持つ職人になる。ハヤカワ五味さんは「修羅の道」と表現する
他の領域にも越境し、AIを使って手広くやっていく
usutakuさんが「物事の極め方をわかっているのだろう」と言うと、ハヤカワ五味さんも同意します。そのうえで、今からゼロで何かを極めるのは素材がないと難しいので、腹が決まっている人以外は広めにやるのがいい、極めるほうが修羅の道だという前提でキャリアを考えよう、とまとめています。
最近ハマっている昼ごはん、なぜ鶏胸肉と玄米?
続いては、台本に「最近食べてるご飯」とだけ書かれていたusutakuさんの話です。usutakuさんが最近ハマっているのは鶏胸肉と玄米だと明かすと、ハヤカワ五味さんは「今?」と返し、ちょっとトレンドが過ぎていないかと突っ込みます。
usutakuさんは、鶏肉と玄米は昔からあるもので、今チーズハットグを食べているのとは違うと反論します。きっかけはUber Eatsで見つけたいい店で、ラグビー部時代に食べすぎて苦手だったパサパサの胸肉が、塩麹で美味しく調理されていたそうです。
ハヤカワ五味さんは塩麹を自宅で手作りしていると明かし、今年の春に仕込んだ味噌も出来上がったと話します。Claude Codeの開発者が味噌を作っていると話していたのを見て「AGIに備えて味噌」を作ったそうで、usutakuさんは「ちゃうやろ」と突っ込んでいます。
usutakuさんがこの食事を選ぶ理由は、美味しさそのものより「ノイズがないこと」だといいます。まずい食事は食べ進めるか迷うので頭を使い、美味しすぎる食事は食べすぎて嫌いになったらどうしようと考えてしまうからです。usutakuさんにとって、寿司や蕎麦がその「好きすぎて食べない」ものだそうです。
適度にまずくない、ちょい美味しいぐらいのもののラインで、栄養価があって、最大に大事なのが、眠くならないっていうのが大事で。
usutakuさんは普段、血糖値を上げないサプリを飲んで食事をしているそうです。以前はなか卯の親子丼とハイカラうどん、黒ウーロン茶の組み合わせがちょうど良かったものの、最近は玄米と鶏肉、ブロッコリー、トマトの弁当に変えたところ、まったく眠くならなくなったといいます。
なか卯で親子丼、ハイカラうどん、黒ウーロン茶
玄米、鶏肉、ブロッコリー、トマトの弁当。眠くならず調子がいい
ハヤカワ五味さんは、玄米はそもそも血糖値が上がりにくいと補足します。usutakuさんはGI値が低い点を挙げ、ブロッコリーもトマトも好きではないものの健康のために頑張って食べていて、最近は昼も夜もこの弁当が多いそうです。
マカロンの味を選べなかった「スカし」の理由は?
usutakuさんが「今朝はマカロン」と言うと、ハヤカワ五味さんは「突然すぎる」と驚きます。usutakuさんは、マカロンは見た目も名前も嘘っぽく、みんな虚構を楽しんでいるのだと思っていたそうです。ところが、食べログのスイーツ百名店のような店で食べたところ、感動したといいます。
その後usutakuさんは、家の近くのPLYROMEというマカロン屋で、自分用に3個、オフィス用に10個を買おうとしました。ところが、味を選べるのに、選びたくないと思ってしまったそうです。
この人マカロンの味選んでるよ、ぷぷぷみたいな。そこはちゃんと悩んで美味しいものを食べたいとか思っちゃうんだ、恥ずかしいとかって思われてるんじゃないかと思って。
usutakuさんは結局「味は何でもいいので適当に詰めてください」と言ってしまい、さらに自分ですぐ食べるのにプレゼント用の包装まで断れなかったといいます。「そのために木が伐採された」と悔やむusutakuさんに、ハヤカワ五味さんは「スカしてんね」と返します。
ハヤカワ五味さんは、usutakuさんが他人のそうしたふるまいを恥ずかしいと思っていることの裏返しで、自分の首を絞めているのだと指摘します。usutakuさんも「自分が食うものを自分で買うな」と思ってしまうことを認め、「素直に生きてください」と言われています。
結果として、usutakuさんは美味しそうな茶色いマカロンを選べず、苦手な酸っぱいベリー系が入ってしまったそうです。ハヤカワ五味さんは「スーパーインテリジェンスに助けてもらうしかない」と笑い、AIからSIに変わるらしいという話にもつなげています。
マカロン1個400円は高い、それとも妥当?
usutakuさんがマカロンは1個300〜400円ほどして高いと言うと、マカロンを作ったことのあるハヤカワ五味さんは、妥当な金額だと答えます。上も下も1つずつ絞って焼いているので手間がかかり、和菓子の練り切りも同じように大変で、買ったほうが安いと話します。
usutakuさんは、小学生のときの練り切り体験で自分だけうまくできなかったことを思い出します。働いていたケーキ屋ではマカロンを扱っていなかったため、作り方を知らなかったそうです。
話はなか卯の安さに移り、usutakuさんは、AIのリスキリング補助金を出すくらいなら、なか卯に回してほしいと冗談まじりに話します。学んだことのない人にリスキリングと言うのではなく、まず「スキリング」させるべきだと思う、というのがusutakuさんの意見で、怒ってしまうのでこの話題はやめておくと締めています。
ハヤカワ五味さんは、マカロンの話をあらためて「万能人」の話へ戻します。usutakuさんが「マカロンを作る人じゃないから、と思ってしまっている」と認めると、ハヤカワ五味さんは、試してみればマカロンが妥当な値段だとわかると話し、体験から得る一次情報の大切さを強調します。
なんで400円すんだろ?作ってみよう、と思う。
それがマカロンだからまださ、そんな問題じゃないけどさ、これが仕事とかでも全然同じことが起き得るわけよ。その気持ちを持ってるとね。
usutakuさんは、たまたま自分の興味がある分野が今の資本主義社会で評価されているから生きていけるのであって、マカロンのうまさで地位が決まる世界なら自分はダメだったと笑います。ハヤカワ五味さんは、色々なことに興味を持つこと自体が大事だとまとめます。
最後にusutakuさんは、今月末の週末にClaude Code講座を開くと告知します。Codexは使用量の制限が厳しくて最近あまり触っていないものの、O1.5は良いと話し、ハヤカワ五味さんも同意しています。講座の詳細はusutakuさんのSNSで確認できるとのことです。
まとめ
この回は、PHPの脆弱性騒動、AnthropicのDuet、Grok Botの1Password対応という1週間のニュースから、常駐型エージェントの実用例、そしてAI時代には自分の領域を越境する「万能人」の姿勢が大切だという話へと広がりました。マカロンの雑談でさえ、「自分はやる人じゃない」と決めつけずに試してみる態度につながっていきます。
- PHPの騒動は、修正の発表で弱点が知れわたり、未対応のサイトが狙われるおそれがあったことが問題でした
- 常駐型エージェントは各社から出そろいつつあり、乗り換えより並行利用が現実的だとハヤカワ五味さんは話します
- 案件リストと入金のCSVを突き合わせることで、未回収の請求が約100万円分見つかった例が紹介されました
- チャット止まりの人が多い中、領域を広げる意欲がある人ほどAIを使いこなせるという見方が示されました
- 極める道か広げる道か、どちらを選ぶにしても、体験して一次情報を得る姿勢が大切だとまとめられています






