記事ができると、章ごとの要約と、聴きどころへ飛べる目次がここに並びます。いまは音声で聴けます。
「なんでお風呂って3回しか入れてあげないんですか?」少年院の見学ツアーの帰りのバスで、一緒に参加した方からそう聞かれました。毎日入れてあげてほしい、と思うのは自然な感覚です。
ただ、少年院は逃走させてはいけない施設で、風呂もトイレも職員の見守りが要ります。職員が多いのは日中。入浴は移動や身支度を含めると1時間ほどかかるので、毎日やれば強制教育の時間が毎日1時間削られる。
快適さだけで考えると、この条件が見えなくなります。
同じ構造は、教員の「社会経験がない」問題にもあると思っています。電話の対応が横柄だった、と具体的に言えば伝わるのに、「社会経験がない」と括ると論点がずれていく。
しかも社会人の側にも、ビジネスマナーを体系的に学ぶ機会がない人はたくさんいます。かつての僕も含めて。スーツにスニーカー、夏の農作業の長袖、建築の方のニッカポッカ。
違和感のある判断の裏には、その人なりの条件があるのかもしれません。
自分から見て変に見える判断に出会ったとき、「この人にとってはこれが合理的なんだろうな」と一度置いてみる。そこから、どんな条件ならそう判断するのかを想像してみる。
賢さとは、分けるべきものを分ける技術と態度かもしれない、という話をしました。最近「それ、おかしくない?」と思った場面には、どんな条件が隠れていたでしょうか。
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