9年目を迎えた「暴力的にカワイイ」とはどんなパーティーか
眞白マッシュさんは、クラブアジア店長でこのイベントの総合プロデューサーでもある鈴木将さんをゲストに迎え、特別編としてトークを進めます。二人が毎年この時期に話すのが恒例になっているといいます。
今回のテーマは、9月26日・27日に開催される「暴力的にカワイイinお台場2026」です。改めて眞白マッシュさんが、このイベントの成り立ちを紹介します。
暴力的にカワイイは、Kawaii Bassを中心に、DJ、アーティスト、トラックメーカーが集まるパーティーです。2017年に渋谷のクラブで始まりました。
鈴木さんによれば、今年で9年目、来年が10周年にあたります。特徴は、メインクラブのメンバーが最初からほとんど変わっていないことだと話します。
(暴力的にカワイイは)続くと思ってなかったし、メインクラブのメンバーって最初からほとんど変わってないよね。
よくこんなにやれてるなって。みんな本当にアップデートして頑張ってるおかげさまでっていう感じですね。
今回のエピソードは、この暴力的にカワイイをさらに楽しむための予習編という位置づけです。2026年のイベントを振り返りつつ、注意事項やガイドラインを交えて二人がナビゲートしていきます。
新宿とお台場に飛び出した2026年のパーティー
眞白マッシュさんは、2026年に暴力的にカワイイが手がけた2つのパーティーを振り返ります。いつもの渋谷clubasiaではなく、別のベニューでの開催でした。
1つ目は、2月に新宿ZERO TOKYOで開催された「BOWK NIGHT」です。鈴木さんは、この開催が最初から決まっていたものではなかったと明かします。
去年からじゃあこのタイミングでやろうとか全く決めてなくて、降りかかってきたお話に乗っかってこうなった。
背景には、clubasiaの改装があったといいます。1月中旬から2月末のリニューアルオープンまで店を止めることになり、その期間の売り上げを作る必要が出てきたと鈴木さんは説明します。
そのタイミングでZERO TOKYOから出演の話が来ました。ちょうど去年の暮れから、PSYQUIさん、Batsuさん、KOTONOHOUSEさんの3人で曲作りが進んでいたこともあり、その披露を裏テーマにした新イベントとしてBOWK NIGHTが立ち上がったと振り返ります。
この開催は、暴力的にカワイイにとって新木場ageHa以来、久々の深夜イベントでもありました。近年はデイイベントが続いていたためです。チケットは完売し、当日も大盛況で終わったといいます。
もう1つは、8月に渋谷Spotify O-EASTで開催された「暴力的にカワイイ vs CCS」です。こちらも、O-EASTからの出演の誘いがきっかけでした。
鈴木さんは、毎年clubasiaでプレパーティーを開いてきたものの、今年はスケジュールが埋まって押さえられなかったと打ち明けます。そこにO-EASTからの話が重なりました。
ただ、O-EASTの規模でプレパーティーを開く自信がなかったという鈴木さんは、日付の後にCCSが開催されることに気づき、CCS側に一緒にやらせてほしいと願い出て実現させました。
CCS側に暴カワとしてぜひ一緒にやらせてくれませんかとお願いをして、快諾いただいて実現した。
なぜ今年は初の2DAYS開催になったのか
今年最大の目玉は、初となる2DAYS開催です。眞白マッシュさんはサマーソニックになぞらえて喜びますが、鈴木さんはこれも最初から計画したものではなかったと率直に語ります。
鈴木さんによれば、お台場のP区画で1日開催するには相当な費用がかかるといいます。過去3回のお台場開催では、前後どちらかの日を別のイベントが使っていました。
お台場でやるって、あの場所で1日だけやりますって結構ね、お金がものすごいかかります。
今年はP区画で2日間の枠があり、1日は暴力的にカワイイの開催が決まっていました。しかし、もう1日を誰も使わなかったため、鈴木さんが2日間ともやると決めたといいます。
誰もやらないんだったら、じゃあ俺2日間やるわって言って。それで腹くくってツーデイズにしました。
鈴木さんは、暴力的にカワイイには「やるべきタイミングにやるべきことが降りかかってくる」感覚があると話します。その流れに身を委ねてチャレンジしてきた結果が、今年の3つの新展開だといいます。
この感覚は過去にもあったと鈴木さんは振り返ります。ageHaでの最後の開催時、Yunomiさんの「次は野外ですかね」という言葉を受け、実現するつもりもなくステージで「2年後野外で」と口にしました。
すると2年後、ageHaから野外フェスへの出演の話が実際に舞い込みました。訪れたタイミングに乗っかってチャレンジするという姿勢が、今のお台場開催につながっていると語ります。
「メイン」をなくした3つのフロアの考え方
眞白マッシュさんは、今年のフロア表記に注目します。フロア1、フロア2、フロア3という並びで、メインやサブといった区別がないことに気づいたといいます。
メインとかサブとかじゃなくて、もうどこもメインステージだし、ヘッドライナーだってことなんですよ。
鈴木さんは、費用の都合で3つとも同じ規模のステージを組むことはできないと認めつつ、それでも3フロア構成にこだわっていると話します。
ただ、メイン・セカンド・サードという呼び方だと差があるように感じられてしまうため、今年は言い方を変えたといいます。どのアーティストにも優劣はないという考えが背景にあります。
普通にメインっていうワード使ってやるんだったら、全員メインでいいぐらいなの。
フロアごとのラインナップとブッキングの狙い
眞白マッシュさんが、2日間のフロア1のラインナップを紹介します。26日土曜はkzさん、lilbesh ramkoさん、KMNZさん、水槽さんのライブセット。27日日曜はTaku Inoueさん、Teddyloidさん、BPM15Q、前澤さんです。
眞白マッシュさんは、前澤さんがフロア1に入ったことを、自身にとってのエポックメイキングだと語ります。
アーティストの振り分けについて、鈴木さんはお客さんの遊び方や好みを最優先していると明かします。脈絡なく並べるのではなく、親和性の高さと遊びやすさを重視しているといいます。
この辺の人たちを好きなら、こういう集まりで、この人もここだったら親和性あるし。お客さんの遊びやすさで組んでる。
今年のブッキングで鈴木さんが特にチェックしてほしいと挙げたのが、大阪のパーティー「Osaka Melty」です。つながりだけで呼んだのではなく、自ら足を運んだ経験がきっかけでした。
鈴木さんは、PSYQUIさんが急遽クラブアジアのイベントに出た後、そのまま大阪へ向かうと聞き、自分も宿を取って新幹線で追いかけたといいます。そこで開催されていたのがOsaka Meltyでした。
最後にOsaka MeltyのクルーがDJをする場面で、鈴木さんは強い多幸感を覚えたと振り返ります。東京で育ててきた音楽が、大阪でも同じように盛り上がっている光景に感動したといいます。
東京でこうやってきた音楽が大阪でもこんなに盛り上がって、それを見て結構感動しちゃったんだよね。
眞白マッシュさんは、鈴木さんが東京を飛び出して各地のパーティーへ足を運んでいる姿を挙げ、暴力的にカワイイが東京だけでなく全国から集まって楽しめる場になっている点を強調します。
鈴木さんは、実績や動員数だけで出演が決まるパーティーではないと説明します。つながりの中で、時間をかけて作られてきたブッキングだといいます。
当日の入場ルールとVIPエリアの変更点
ここからは、来場者に向けた注意事項のパートに入ります。眞白マッシュさんが、よく寄せられる質問を鈴木さんに投げかけていきます。
会場はお台場特設会場のP地区です。最寄りはゆりかもめの台場駅で、お台場海浜公園駅から歩いて向かうこともできます。車の場合は東京テレポート周辺の駐車場がおすすめだといいます。
入場の順番については、今年から変更があります。これまでは12時オープンで一斉に入場していましたが、今年はまずVIPを先に入れる方式に変わりました。
入場の順番は?何時から整列が始まりますか?
鈴木さんの回答は、今年から方式を変更するというもの。12時オープンで先に入れるのはVIPのみで、VIPは11時から列を形成し、11時半ごろから一般客の入場が始まる。
さらに鈴木さんは、DJの開始時間にも触れます。従来は12時ちょうどから始めていましたが、今年はフロア1とフロア2が12時半スタートに変更されました。
一方で、クラブ店長らしいこだわりとして、フロア3はオープンと同時に音楽が鳴り始めます。この構成はデイ1・デイ2共通です。
VIPエリアにも変更があります。従来のフロア1に加え、今年はフロア2の前方にもVIPエリアを設けたといいます。要望が高かったことへの対応です。
11時から列を形成し、12時オープンで先に入場。フロア1・フロア2にVIPエリアあり
11時半ごろから入場開始。フロア1・フロア2は12時半、フロア3はオープンと同時にDJスタート
2DAYS通し券とリストバンドの扱い
初の2DAYS開催に伴い、通し券を購入した来場者の入場方法についても説明があります。眞白マッシュさんが具体的な流れを尋ねます。
鈴木さんによれば、1日目は通常通り入場し、2日間来場する人はリストバンドをつけたまま翌日も入場できます。2日目は改めて受け取るのではなく、提示するだけで入れる仕組みです。
識別のため、1日目のみはリストバンド、2日間通し券はミサンガのようなものを装着します。2日目はミサンガの人しか入れないため、リストバンドだけで来ても入場できません。
2日目にリストバンドで来ても入れないので、ズルはしないでくださいっていう。
眞白マッシュさんは、1日目にリストバンドを紛失すると大変なので、しっかり管理してほしいと注意を促します。
雨対策と会場への持ち込みルール
続いて、会場への持ち込みルールです。近年は雨が多く、当日も降る可能性が高いと鈴木さんは見ています。収録時点でも天気は不安定だといいます。
多く寄せられるのが傘についての質問ですが、ライブの視界を妨げる,周囲の観客にぶつける怖れがあることを理由に傘は持ち込みできません(例外として折りたたみ式の傘を荷物にしまって入場することは可能です)。鈴木さんは謝りつつ、カッパやポンチョで対応してほしいと呼びかけます。眞白マッシュさんはコンビニのレインポンチョを勧めます。
雨の日、傘は持ち込めますか?
鈴木さんの回答は、長傘は持ち込み不可、折りたたみ傘は収納して入場することは可能だが、ステージ観賞の際は使用不可というもの。雨対策はカッパやポンチョで行ってほしいと案内している。
一方で、再入場は自由にできます。ドリンク代も取らず出入りできるため、雨の間ずっと打たれ続ける必要はありません。今年はベンチエリアに大きなテントも用意したといいます。
鈴木さんは、テントも万全に全員が入れるわけではないため、無理をせず近くの施設に逃げたり買い物に出たりして、体調を管理してほしいと話します。
その他の持ち込み禁止物は、一般的なフェスと同様です。テント、キャリーケース、クーラーボックス、瓶・缶、花火などの火薬、自転車やスケートボード、キックボードなどが挙げられます。楽器やペットの持ち込みも禁止で、補助犬は除きます。
撮影・物販・オリジナルグッズについて
撮影についての質問には、基本的にはOKという回答です。撮影NGのアーティストは個別にアナウンスされるため、出演者のアナウンスを確認してほしいといいます。
ライブの撮影は大丈夫ですか?
鈴木さんの回答は、基本的には撮影OKというもの。NGのアーティストは個別にアナウンスするため、各出演者の案内を確認してほしいと案内している。
一方で二人は、動画をフルで撮ってYouTubeに上げるような行為は控えてほしいと話します。眞白マッシュさんは、思い出として残す気持ちに理解を示しつつ、その場を自分の目で楽しんでほしいと語ります。
動画わーってちょっと撮って、後からめちゃくちゃ見ますってなくない?
物販については、受注は締め切っているものの、当日にオフィシャルグッズの販売があります。ただし毎年完売するため、販売はするが完売する場合もある、というのが正確な案内です。
受注期間内にグッズを買えませんでした。会場での物販はありますか?出演アーティストの物販も知りたいです。
鈴木さんの回答は、オフィシャルグッズは当日も販売するが毎年完売するというもの。出演アーティストの物販もあり、多くはライブ終了後に指定スペースで行われるため、各アーティストのSNSを確認してほしいと案内している。
今年の注目グッズとして、暴力的にカワイイのロゴを模した"めじるしチャーム"が挙がります。USBやペットボトル、傘などにつけて、日常でも使ってほしいといいます。
また、イラストレーターの儀式さんが手がけるグッズは、今年は2DAYSで異なるパターンとなり、バックプリントも入ります。眞白マッシュさんはDAY1・DAY2の両方を推し、カラーリングを含めて押さえておきたいと語ります。
多様な人が集まる「場」としての"暴力的にカワイイ"
終盤、眞白マッシュさんは今年感じたことを語ります。地域や年齢を問わず、多様な生き方の人がパーティーに集まる場面に胸を打たれたといいます。
具体的には、BOWKNIGHTが開催された新宿ZERO TOKYOで、車椅子の来場者や視力が不自由な来場者が実際に遊びに来ていた場面を挙げます。眞白マッシュさんは、それを素敵なことだと感じたと話します。
いろんな多様なパーソナルの人も楽しむことができるクラブやパーティーって、ああ素敵だなって。
鈴木さんは、暴力的にカワイイには音楽だけでなく「場としての役割」があると語ります。clubasiaで生まれたコミュニティが、暴力的にカワイイの場を目掛けて集まってくることに喜びを感じるといいます。
9年続けてきたことで、家庭環境や生活環境の変化でクラブに来なくなった人も、暴力的にカワイイだけには来る、という光景が生まれていると鈴木さんは話します。同窓会のようになっているといいます。
眞白マッシュさんは、それを一年の締めくくりであり、新たな出会いの場でもあると受け止めます。2017年に渋谷のクラブから始まったパーティーが、多くの人とハッピーな空間を分かち合えるようになった歴史を語ります。
一人でも来てほしい。開催直前のメッセージ
二人は、暴力的にカワイイが内輪ノリのイベントではなく、誰でもウェルカムな場であることを強調します。鈴木さんは、SNSで「一人だから行くか迷う」という声をよく見ると話します。
鈴木さんは、馴染みのない場所に一歩踏み出すには勇気とエネルギーがいると理解を示します。それでも、音楽の楽しみ方には理由がたくさんあり、自分なりの楽しさが見つかるはずだと語ります。
その一歩、もし踏み出せたら、ぜひお一人様でも来てみてほしいなと思います。
二人は、困っている人がいたらスタッフや周りの来場者に声をかけてほしいと呼びかけます。みんなで作るパーティーフェスという思いを共有しています。
サウンドが暴力的でも、フィジカル暴力とか誰かを傷つける行為はかっこ悪いんで、そこは胸に留めておいて。
最後に、鈴木さんが来場者へメッセージを送ります。名前に「暴力」とあっても、実際は楽しいパーティーで、暴力はないと語ります。
名前に暴力とか書いてあるけど、暴力とか別にないし。音楽で殴られるよっていうのは体験としてあるけど。
鈴木さんは、屋外での体験は代えがたいと話します。昼の明るい時間から夕暮れ、夜へと表情を変えるフロアで楽しむ音楽の良さを挙げ、一人でも遊びに来てほしいと締めくくります。
鈴木さんは、受け取ったものを来場者が持ち帰り、それぞれの生活に潤いが生まれることを願っていると語ります。二人は、週末に迫った本番へ向けて、全力で楽しもうと呼びかけました。
まとめ
「暴力的にカワイイinお台場2026」は9年目にして初の2DAYS開催となります。この回は、総合プロデューサーの鈴木将さんが、今年のパーティーの成り立ちから入場・持ち込み・物販のルールまでを率直に語る予習編でした。
- 今年の新展開は、降りかかったタイミングに乗っかって生まれた。BOWKNIGHT、vs CCS、そして初の2DAYS開催がその結果である
- フロアはメイン・サブではなくフロア1〜3と表記し、どのアーティストにも優劣をつけない考えを示している
- 入場は今年からVIP先行方式に変更。2日間通し券はミサンガで識別し、傘は持ち込み不可などの注意事項が案内された
- 鈴木さんは、暴力的にカワイイを音楽だけでなく多様な人が集まる「場」として捉えており、一人でも気軽に来てほしいと呼びかけている




