予習ゼロで観られるDC作品
映画『クレイフェイス』を観てきました。劇場で予告編を何度か観て、普通に面白そうだなとは思っていたものの、期待はしていなかったんです。
でも観てみたら、非常に面白かった!ここから前半はネタバレなしで書いていきます。
『クレイフェイス』は、バットマンやスーパーマンでおなじみのDCコミックス ── バットマン、スーパーマンなどを擁するアメリカのコミック出版社。アベンジャーズやスパイダーマンはマーベル側のキャラクターです原作のキャラクター、クレイフェイスの実写映画です。
いちばんのおすすめポイントは、これ1本だけで成立しているところ。マーベル作品のように「過去作を観ておかないと」ということが全くないんです。
実は僕、原作のコミックを知らないんですよ。どんなキャラクターなのかも前情報なしで観に行って、それでも楽しめました。
一応、ジェームズ・ガンが就任してからのDCU ── DCコミックスの映画・ドラマを1つの世界観でつなげるシリーズに属する作品ではあります。でも『スーパーマン』や『スーパーガール』を観ておかないといけない、ということは全くありません。
キャスティングも良かったです。マーベル作品であまり見かけない、前もってイメージのない俳優さんたちで固めていて、多分狙ってのことじゃないかと思います。
主人公のクレイフェイスことマット・ヘイゲン役のトム・リース・ハリーズさんも、顔を知らない俳優さんでした。でも、超ぴったりでしたね。
映画通が唸るような意味深な作りにあえてしていないのも良かったです。どのキャラクターがどんな感情で動いているのかがすごく分かりやすくて、そのうえで見応えがありました。
ただしグロい・痛そう
ひとつだけ注意点があります。サスペンスホラータッチで、結構グロいんです。
僕は全然大丈夫なんですけど、痛そうなのは痛そうでした。ホラー耐性があっても、血や痛そうな描写が苦手な人にはおすすめしません。
ちらっとセクシーなシーンもあるので、子どもと観に行く映画ではないかなと思います。苦手な人とのデートもやめておいた方がいいかもしれません。
ただ、僕としてはそこが良かったんです。リアリティを高めてくれるし、演出にもなっている。
グロいからこそ、痛そうだからこそ良かった。今回の『クレイフェイス』では、すごく重要なポイントだったと思います。
最近はヒーローものの上映回数がすぐ減ってしまう傾向があるので、気になる方は早めに観に行ってもらえたらなと思います。
【ネタバレあり】善人がヴィランになっていく説得力
ここからはネタバレありです。ご馳走ください。、
マット・ヘイゲンは、善良で努力家の俳優です。スラム出身で、演技をちゃんと努力して成功を掴んだ人。
そんな彼が、浮かれたミスでハニートラップに引っかかり、どん底に落ちていく。そこからヴィランになっていく様に説得力があって、これこれって感じでした。僕はもう、こういうのが好きなんです。
スラム出身でマフィアの怖さを知っていたら気をつけるんじゃないの、友達の助言もあったのに、とは少し気になりました。でもテキーラを飲みまくって酔っ払っていたところに、あれだけのセクシーなお姉さんが出てきたら、そらそうなるよな、とも思います。
そこで出会う博士との関係性やシンパシーも、うまい設定でしたね。博士役の方、どこかで見たなと思っていたら、『ミッキー17』に出ていた方でした。主人公を魅力で引きつけてしまう演技が上手だなと思いました。
トム・リース・ハリーズさんは、いい人にも見えるし悪い役もできる顔立ち。いいやつがどんどん狂気を増して、悪い顔になっていくのが上手いんです。
ヴィランになりたくてなったわけじゃない。そういうちゃんとしたヴィランを描いていて、良かったですね。
まぶたをハサミで切るシーンと鏡の演出
特殊メイクも、どこからがCGでどこからが特殊技術なのかわからないくらいリアルでした。リアルだからこそめっちゃ痛そうだし、だからこそクレイフェイスになっていく過程が感じられるんです。
顔が溶けるだけじゃなくて、まぶたがくっついてしまったりもします。特に面白かったのが、飛行機の中のシーン。
乱気流で激しく揺れる飛行機の中、ショックな映像を見て復讐心が高まり、顔のバランスが崩れてまぶたがくっついてしまう。それをトイレの中でハサミで切るんです。
痛いのが苦手な人はヒヤヒヤするシーンですよね。みんなをヒヤヒヤさせようとしすぎていて、僕はおもろくなって爆笑してしまいました、、
くっついたまぶたにまつ毛が生えていて、そこにハサミを通すアップもよくできていて、すごく感心しました。
鏡のシーンも良かったです。鏡に映る自分が良心で、鏡の外の自分は別人になっているのに本心を語っている。インタビュー番組の司会者のようなやりとりが面白くて、最後は鏡をバーンと割って「本当の自分は誰だ」と。
ありがちなシーンと見せかけて、クレイフェイスでしかできない表現をしていたのが良かったです。あえて陽気な音楽を選んでいるのも、本当はヴィランじゃないのにという演出になっていました。
大きな構成でいうと、気持ちのいい復讐劇でもあります。マフィアを復讐でやっつけていく、ダークヒーローのような爽快感がありました。マフィアのボスの倒し方も、どういうことやねんと思いつつ、絵的に斬新で、すげえかっこええと思って観ていました。
気になったところと、あのラスト
気になったところもあります。ヴィラン化していく加速度が速すぎて、一気に悪者になってしまう感じはありました。
フィアンセの刑事さんまで殺さなくても良かったんじゃないか、とも少し思いました。残すと今後ややこしくなりそうだから、という大人の事情みたいなものを感じてしまいましたね。
最後は、僕の解釈では、博士もクレイフェイス化しているということでいいんですかね。マット・ヘイゲンが1人で2人を演じているのではなく、博士と再会して2人ともクレイフェイス化している、と受け取りました。
DCUなので、ここからどこかに繋がって、バットマンと戦うことになるのかもしれません。せっかくのいいキャラクターなので残してほしいし、戦うならどういう理由で戦うのかもしっかりしてほしいですね。
物足りなさは全く感じず、一気に観終わりました。『スーパーガール』もちゃんと観ておかないとな、と少し思いました。
皆さんは『クレイフェイス』を観て、どう感じましたか?感想があれば、匿名で送れるマシュマロや、EメールやDMでぜひ送ってください。応援の「おひねり」もいただけたら嬉しいです。
最後まで読んでくれてありがとうございました。それではお疲れ様です。ではまた。
まとめ
『クレイフェイス』は予習なしで1本だけで楽しめるDC作品で、僕は期待以上に面白かったです。グロさは人を選びますが、そのリアルさが善人がヴィランになっていく説得力につながっていました。
- 過去作の予習不要で、原作を知らなくても楽しめる
- グロく痛そうな描写が多いので、苦手な人には注意が必要
- 努力家の俳優がハニートラップから転落し、ヴィランになっていく過程に説得力がある
- まぶたのシーンや鏡の演出など、クレイフェイスでしかできない表現が光る


