GMOインターネットは何を提供していたのか
GMOインターネットから情報漏洩があったというニュースが、連日世の中を賑わせています。窓際さんは「死ぬほど詳しいわけではない」と断ったうえで、何が起きたのかを簡単に解説していきます。
窓際さんによると、問題になったのはリモートデスクトップ ── 離れた場所にある別のパソコンに、ネットワーク経由で接続して操作する機能。Windowsには標準で搭載されていますの機能をお客さんに貸し出し、FXの取引をさせるというサービスです。
それをやると何が嬉しいかっていうと、いろんなものを自動化していたら、自分がパソコンの前にいなくてもいろんな取引ができたりとか、とても便利であるっていうものでした。
このサービスの利点は、取引を自動化しておけば、利用者が自分のパソコンの前にいなくても売買ができる点にあったと説明されています。
便利な「ドライブのリダイレクト」が裏目に出た理由
窓際さんは、情報が漏洩した理由を、リモートデスクトップの仕組みから説明します。リモートデスクトップは、別にもう1台パソコンがあり、そこにリモートで入るようなイメージだといいます。
リモートデスクトップには、手元のファイルを接続先のパソコンへ持っていくためのドライブのリダイレクト ── リモート接続時に、手元のパソコンのドライブやフォルダを接続先のパソコンから見えるようにする機能。ファイルの受け渡しが簡単になりますという機能があります。Cドライブやデスクトップのファイルをドラッグアンドドロップで移したり、接続先から手元のファイルを見たりできます。
リモートで使ってるもう1台の、借りている自分のパソコンみたいなものにハッカーに入られてしまったら、手元にある自分のパソコンのファイルも逆に見られてしまうんですよね。
窓際さんが指摘するのは、ドライブのリダイレクトの便利さがそのまま弱点になる点です。接続先が侵入されると、手元のパソコンまで覗かれるという構造になっています。
サービス利用
利用者が借りたリモートのパソコンに接続し、手元のドライブを共有する
侵入
接続先のパソコンにハッカーが入る
逆アクセス
共有されている手元のパソコンのファイルが見られる
情報流出
閲覧履歴やソフトの情報など、さまざまな情報が抜かれる
手元のパソコンのCドライブには、インターネットの閲覧履歴や、インストールしたソフトの情報などが入っています。窓際さんは、IDやパスワードが平文で入っているわけではないと思うとしつつ、いろいろな情報が抜かれると説明しました。
その結果、顧客の個人情報のかなりディープなところまで抜かれてしまったと言われているのが、今回のGMOインターネットの件だと窓際さんはまとめています。
熊谷社長の涙の会見と、放置されたセキュリティ指摘
GMOインターネットの情報漏洩を受けて、前日に記者会見が行われました。窓際さんは、社長の熊谷さんが半ば狂乱というか、若干冷静さを欠いた会見で、炎上気味になっていると受け止めています。
自分が育てたサービスとか会社とかに誇りとか自信を持って商売してる人が結構いるんですけど、やっぱり(熊谷さんは)思いが先行しちゃったのかなと。
窓際さんは、熊谷さんに限らず、小売店や飲食店のような小さな商売をしている人も含め、社長には自分の会社への誇りがあるものだとして、会見の様子を「思いが先行した」と見ています。
一方で、今回のセキュリティの不備は、このままではリスクがあると何年か前から指摘されていたのに放置されていたといいます。窓際さんによれば、2024年かなにかに、グループ内のセキュリティ会社のテストで指摘されていたそうです。
窓際さんがとくに残念がるのは、GMOインターネットグループが、セキュリティ業界ではトップクラスの会社だという点です。GMOフラットセキュリティのウェビナーによく参加しているという窓際さんは、取り組みや理念を高く評価しています。
自分たちが持っているノウハウをタダで配ってるんですよ、あの人たち。何の利益にもならないのに。
だからこそ、サイバーセキュリティを放置してサービスや経営を優先してしまった点は、言い訳しようがないだろうと窓際さんは考えています。ただし、それが経営目線の優先だったのか、ユーザーの利便性の優先だったのかは、現時点ではわからないとしています。
窓際さんは、残念だと思う一方で、社長の涙ながらの会見や、日頃のGMOの人たちの頑張りを見てきたことから、個人的には頑張ってほしいと語ります。株価が下がったら買おうかとも思っていると、あくまで個人的見解として付け加えました。
これから企業は何を問われるのか
ここから窓際さんは、個人的見解ではなくファクトとして、情報漏洩への世間の注目が集まっていることを挙げます。今回の記者会見でもそうだったように、対策をしていたかどうかが責められるだろうといいます。
窓際さんの見立てでは、情報漏洩が起きた企業は単なる被害者ではいられず、経営の一つとしてのサイバーセキュリティが問われる時代になっていきます。
とはいえ、サイバーセキュリティに必要な人材を確保できている企業は少ないと窓際さんは考えています。そこでAIに頼るしかない部分がありますが、AIをきちんと使える人がどれだけいるかも怪しいといいます。
人材不足
サイバーセキュリティに必要な人材を確保できていない
AIに頼る
人が足りない分をAIで補うしかない部分がある
使い手不足
AIを正しく使いこなせる人も多くない
窓際さんによれば、プロンプトで命令を伝えられるのは大前提にすぎません。ChatGPTやClaudeのエージェントに正しくシステム構築の仕事をさせるには、経験値も必要だと話しています。
GMOインターネットの件について、窓際さんは、しばらくは混迷が続くと見ています。事態を見守りながら、続報があればまた話したいとして、号外を締めくくりました。
まとめ
GMOインターネットの情報漏洩について、窓際さんはリモートデスクトップのドライブのリダイレクトという便利な機能が侵入時に手元の情報まで晒す仕組みを解説し、指摘を放置した点は残念としながらも、GMOの人たちに頑張ってほしいという個人の思いを語りました。
- リモートデスクトップのドライブのリダイレクトは、接続先が侵入されると手元のパソコンの情報まで見られるリスクがある
- セキュリティ業界トップクラスのグループで、指摘されていた不備が放置されていた点を窓際さんは残念がっている
- 今後は「被害者」ではなく、経営としてセキュリティに取り組んでいたかが厳しく問われると窓際さんは見ている
- 人材不足をAIで補うにも、AIを正しく使いこなす経験値が必要になる






