北欧暮らしは、家具や照明だけの話じゃない
山梨の大工・天野洋平さんの番組に、前回の「収納」の回に続いて廣瀬雅子さんが登場します。今回のテーマは、おしゃれなインテリアの奥にある「北欧でどう暮らすか」という考え方です。
はい。皆さんこんにちは。天野保建築の天野洋平です。
はい、住宅ライターの高橋かずえです。
はい、今日も(廣瀬さんの回の)2回目ですね。廣瀬さんにお越しいただいてますので、高橋さんよろしくお願いします。
今日は、前回収納のお話をたっぷりとお聞かせいただいた廣瀬雅子さんに、今回は北欧暮らしについてお聞きしていこうと思います。
北欧暮らしって聞くと、おしゃれな家具とか照明とか、インテリアのものを思い浮かべる人も多いかもしれないんですけれども。
でも本当に面白いのは、目に見えるところももちろんなんですけど、どう暮らすかっていう考え方なのかなというところが、ちょっと気になってるポイントです。
今回は廣瀬雅子さんをお迎えして、北欧の暮らしが教えてくれるいい家のヒントを、天野さんと一緒に探っていきたいと思います。
天野さん、いい家って何ですか。
この番組は、山梨で家を作り続ける大工、天野保建築の天野洋平が、図面や性能だけでは語りきれない家づくりの、暮らしの本音を語るポッドキャストです。
いい家とは何か、暮らしとは何か、そして大工という仕事は今の時代にどんな意味を持つのか。
現場で培った経験、施主との対話、そして日々の暮らしの中で感じていることを、肩肘張らずに言葉にしていきます。
はい、じゃあ廣瀬さん、今回もまたよろしくお願いします。
お願いします。
暮らしている人の家を訪ねる北欧建築ツアー
そもそもなんですけど、廣瀬さんは今、北欧についてどんなことをしてるんですか?お仕事内容を具体的に教えてください。
現在は北欧建築ということで、デザインと建築を見に行く(ツアーをしています)。フィンランドとデンマークとスウェーデン。
毎年どこかの国、まあ2カ国一緒に行く時もありますけど、ただ観光で建築とかデザインを見に行くのではなく。
現地で実際に暮らしてらっしゃる、例えばフィンランド人の方、スウェーデン人の方などのお宅に直接伺って、北欧の暮らしとは一体どういうものなのかっていうのを体験できるツアーを作っています。
めちゃくちゃ楽しそうなんですよ。SNSにアップされるのを見たり、私のお知り合いの方も参加したりするんですけど、(ツアーの)期間はどのぐらいで行ってるんですか?毎回。
そうですね。いつも6泊8日、7泊9日っていうぐらい、1週間ちょっと、結構長く行ってます。
滞在するっていう感じの長さでいいですね。
そうですね、ちょっとフリーの時間も少し持ってますので、はい、そうなりますね。
話を振られた天野さんは、海外経験は少ないものの、住宅の仕事を通じて北欧の照明器具に触れてきたと話します。
天野さん、海外経験はありますか?
海外は新婚旅行と、ウェイトリフティングで韓国に行かさせていただいたぐらいです。
私ぶっちゃけ(北欧に)被れてはいないんですけど、どちらかというと、にわか北欧ファンみたいな感じで。
住宅をやっていると、照明器具の、特にペンダントライトは、なるべくその家に合ういいものを選んでおきたいっていうのがありまして。
前回の回でも、好きなものに囲まれて暮らすっていう言葉が、今頭にすごい残ってる。
お客さんにやっぱり好きな家でっていうところで、好きな家具とか照明とかと一緒に暮らすって一番素敵だなとは思っていて。その中でよく北欧の照明器具を使わせてもらったりとか。
でも実際、僕も何の知識もぶっちゃけなくて、どういったものがいいんだろうとか、皆さんの中では当たり前なのが「デンマークもいいんだよね」みたいな。そんなところを、今回もよろしくお願いします。
もう何年もやってらっしゃいますよね、廣瀬さん。(ツアーは)何年目ですか?
この北欧建築の暮らしのツアーというのは、まだ始めて4年です。ただ、北欧に行き始めたのは今から10年前ぐらいから、個人的に何度か行ってます。
そうだったんですね。
「すぐに決めない」のに、自分らしさを大事にする
廣瀬さんが惹かれる北欧のいいところっていうのは、どういうところに魅力があるんですか?
そうですね。一言でってなかなか言いにくいところなんですけど、やっぱり自分らしさを大事にしているっていうこと。それを私、北欧の中ですごく感じ取りました。
古いものでも新しいものでも、お家に入れる家具でも照明でも、皆さんよく吟味して、本当によく検討されてます。だからすぐに決めませんよね。
本当に何度もお店にも行かれるし、本当にこれが今この自分の家に合うのかとか、簡単には決めない。だけど自分らしさも大事にする。この考え方が、ほんと私好きですね。
そっか、すぐ決めないって、全然イメージした答えではなかったです。そうだったんですね。
日本にいると、北欧の照明の有名なものがいくつかあったりするじゃないですか。建築家さんの写真集とか見てると、同じものがついてたりとかするんですけど、北欧に行くと、そういうわけでもないんですよね、きっと。
たくさん種類ありますよ。例えばフィンランドだと、アルヴァ・アアルトの照明が本当にあちらこちらで見かけますし、デンマークだったらルイスポールセンとか、ヤコブさんだとか。
その国その国の有名な照明器具やインテリア家具があると思うんですけど、やはり皆さん自分の国が好きなんですよ。だから、自分の国のデザイナーの商品を、お家にやっぱりどこか1箇所使う。それをすごい感じますね。
自分の国もとても大事だし、デザイナーのことも皆さん本当に尊敬してますよね。みんなで大事にしてるって感じます。
ポール・ヘニングセンは「母を美しく見せたい」と言った
北欧の人たちがデザイナーを尊敬していると感じる場面として、廣瀬さんは照明の位置をめぐるやりとりを挙げます。
どんな時に、その(デザイナーを)尊敬してる感じとかが伝わってくるんですか?
例えば、日本だと結構真ん中だったりする照明が、あえて少しずれたところに付けてある時、これはどういう思いでこうしてるんですかって聞くんです。
すると「実はこのデザイナーは、窓からの光とこの照明の光を、ちょうど夕暮れ時に合わせたいから」とか。あ、そういう使い方なんだ、と。
ただ単にテーブルの上だからではなくて、窓から入ってくる光と人工照明との兼ね合いだとか、そういうことを話す時に、「デザイナーはこういう意図があったんだよね」って必ず話すんですよ。
ですから、彼らはそのデザイナーの考えとか、そういったものもすごくリスペクトしてるんだなって感じます。
物を選ぶ時に、天野さんそこまで調べますか?話振っちゃった(笑)。
そこまで、そこまでは残念ながら至らないところがあるので。
最近そういったものを扱うようになって、特に日本の建築家の方が手がけられた照明器具とか、中村孝文さんの照明、ペーペレとかをやる時に思うんですけど。
北欧の方の感性が少し豊かだなって。日本人でも豊かな人ももちろんたくさんいるんですけど、住宅づくりになるとそこまでっていう感じは、私もですけど、やっぱりないので。
その辺を磨くと、いい家がたくさんできるのかなとも思いますね。
デザイナーの発信も違うのかもしれないですね。北欧の方が、そのデザインの意図とかをきちんとアピールして。私も、そこまでよくわかんないなと思いながら聞きました。
(北欧の)デザイナーは、自分の考えっていうのを言葉にとてもするんですね。普通、お店って現物があるだけで、「これブランド、有名な人だな」と思われることも多いと思うんですけど。
例えば皆さんがよくご存知の、ルイスポールセンのポール・ヘニングセンの照明は、彼がなんでこの照明を作ったかっていう言葉を残してるんです。「自分のお母さんが美しく見える照明を作りたい」って言ったんですよ。
そしてこの照明にしたんです。
テーブルの上にある照明の下に、家族が座ります。そして自分の表情がその照明で照らされるわけです。もちろんそこに食器だったり、いろんなものがあるんですけど。
そして、自分の母親が美しく見える照明を作りたいと彼は言ったんです。そういう発想から始まる器具って、素晴らしいと思いませんか?
うーん、すごい。
私も照らされたいって思いました。美しくなるんだったら照らされたいな。なんかいいですよね。
いいですね。
手すりはなぜ直径25ミリなのか
他にもそういう、ちょっと素敵なお話があったら知りたいです。ありますか?
今ちょっと照明の話をしましたけど、例えば日本だと手すりって、大体38パイって私たちよく言って、35とか38パイっていう、直径35ぐらいのものが一般的なんですが。
フィンランドのアルヴァ・アアルトと、奥様のアイノ・アアルトが設計したお家(の手すり)は、実は25パイなんですよ。細いじゃないですか。
なんで細くしてるのかなって思うと、その美しさもあるんですけど。細いって、私たち大人から見ると逆にとても握りづらく感じるんですけど、実は子供にはちょうどいいんです、この25パイっていうのが。
彼らが考えてる考え方は、手すりってお年寄りだったり子供が使う。だから人に寄り添うっていう考え方から、例えば手すりの大きさっていうのも考えてる。
インテリアの家具とかだけではなくて、家の中を作る素材も全て、彼らは人に寄り添うっていう考え方から始まってるんですね。
他の国にも、フランスでもイタリアでもいろんなデザイナーがいっぱいいますけど、私は北欧の考え方っていうのが、すごく優しいなと。
単なる介護だからバリアフリーだとか、そういうことではなくて、誰のためにその家を作ってるかっていう発想が、私はすごく好きだったんです。それで北欧にハマったということもありますね。
マイタイムではなく「ME TIME」
高橋さんは、廣瀬さんが以前話していた「ME TIME」という言葉に話を向けます。
廣瀬さん、建築も好きですけど、暮らしの考え方にもきっとだいぶ惚れ込んでますよね。この前も、ミータイムとマイタイム、何タイムでしたっけ?
そうですね、一般的に皆さんマイタイム、私の時間って言うんですけど、向こうの方はミータイムっていう言葉をよく使われるんです。私のための時間。
私のためにっていう時間を、彼らはすごく大事にしています。マイとどう違うのって、すごく説明しにくいんですけど、全ては誰かのためではなくて、自分のためにこの時間を作る。
だから、自分のためにこの時間を作るから早めに帰ろう、仕事を早めに終わらせようっていう考え方が元々あります。日本は皆さんすごく働くので。
(日本では)なかなかできないかも。
天野さん、ミータイムありますか?
ミータイムは、なんとなく僕はいつも家族のためって。家族がどう思ってるかはあれですけど(笑)。
あんまり日本の人って、(ミータイムを)持ってる人少ないのかなって感じますね。だからかえって憧れるっていうところもあるんですけど。
北欧の人というか、余裕があるよなみたいな感じは、見てていつも思うんですけど。
確かに、私もミータイムあるかなって振り返ると、ピラティスに行ってる1時間が本当に、スマホからも解放されて、集中できてぼーっとできていいなって思います。
もうちょっとね、そういう時間欲しいなと思いますけど。
ちなみに、廣瀬さんはそのミータイムをどんな風に過ごしてるんですか?
そうですね、もちろん本を読むっていうことも好きですし、あとは、こちら田舎の方ですけれども、みんな結構習い事、ワークショップをよくやってくれるんですよ。
ですから、先日は藍畑に行って藍を採取して、生藍を使って藍染をやったりもしましたね。
へー。
もちろん畑やったり田んぼ行ったりもしますけれど、結構そういう習い事もこちらではすごくみんなでやってるんです。
誰のためじゃなくて、自分が学びたいっていう意識があると、「じゃあ教えてあげるよ」っていう人がポツポツと結構いらっしゃるので、東京よりもすごく充実してると私は感じてますね。
確かに、みんなで手仕事するのは楽しそうですね。
フィンランド人は日本人に似ている?
今、北欧のいいところをたくさん聞いてきたんですけど、日本と北欧の似ているところってありますか?
私がよく行くのはフィンランドとデンマークとスウェーデンなんですけど、特にフィンランドという国は、皆さんシャイな方が多くて、話しかけてもちょっと恥ずかしそうにするんですね。
それって日本人もそうじゃないですか。外国人から声かけられるとちょっと恥ずかしい、あんまり喋れないから、とか。そういう雰囲気がフィンランド人の人にもあるんです。
北欧3か国にはフィンランド語、デンマーク語、スウェーデン語があるぐらいで、実は英語って外国語なんですよ。
日本も英語は第二外国語になってるわけですよね。日本語が第一なので。だから逆に言うと、(北欧の人は英語を)ゆっくり喋ってくれるんです。
とっても優しく。だから英語が聞き取りやすい。
アメリカとかイギリスだと普通に英語を喋っちゃうので、聞き取りにくくて英語がわからないってよく聞くんですけど。
フィンランドとかデンマークの人って、本当に日本人に優しくゆっくり喋ってくれたり、私たちの話をよく聞くから、私たちがすぐ声が出せなかったとしても待っててくれるんです。
この優しさって、日本人にもあるじゃないですか。待てますよね。そして、静かでいるのも美徳として日本人は考えるので。
あまりうるさくなくて、ゆっくりと時間が過ぎていくっていう、それがすごく日本人にも合うから、皆さん北欧に行くんじゃないかなって私は思います。
照明は天井から照らさず、ペンダントを下げる
天野さんは、高気密高断熱の家づくりから北欧に入っていった経緯と、自宅の照明を暗く落ち着かせた体験を話します。
行ってみたくなりますね、天野さん。
行ってみたいですね。僕はもともと高気密高断熱をやっていて、スウェーデンの技術的なところとか、そういったところに最初入っていってたので。
今うちでよく使う換気とか、そういったところも、最先端っていうか、日本がちょっと遅れてるのもあるとは思うんですけど、(北欧の技術を取り入れて)やっていて。
学ぶべきことが、建築の性能的なところもそうですけど、住まいの在り方というか、照明一つとってもインテリアですね。結構建築をやってる人で、北欧を好きな人もたくさんいるよなみたいな。
明かり、照明とかにしても、なんかこう、優しさがあるような。日本の一般的な住宅になると、夜もガンガンに明るいみたいなところがあって。
僕も最初はそうだったんですけど、今我が家は、今いるところは明るいですけど、実際は暗く落ち着いた(照明にしてる)っていうところが。
慣れるとすごい落ち着きと、入眠もすごくすぐできるしみたいなところもあって。そういったのが、北欧に憧れるっていうか、北欧の良さを真似てっていうか、あるのかなと思っています。
ただ、オレンジだから暗いっていうんではなくて。天井から照らすシーリングライトではなくて、ペンダントを多用してる理由っていうのは。
あんまり上にあると、テーブルを照らすまでにすごい距離があるので、ペンダントを下げることによって本当に手元が明るいじゃないですか。ってことは、それだけ照明の能力をそんなに必要としないんです。
だから電球1つでも十分明るい。あともう1つが、照明がだいたいテーブルから60センチぐらい上のところにあるっていう位置は、実は食卓の顔が皆さんすごく綺麗に映るんです。
皆さんの表情も綺麗なんです。(照明が上から強く)光ってると、顔がテカテカして、すごくきつい顔になるんですね。
へー。
ですから、例えば目の前が照明器具でもいいですけど、キャンドルをテーブルに置いてやると、そこに炎があると、ゆるりとして喧嘩なんかできないんですよ。
和やかで、そこがすごく心地の良い場所になるんです。焚き火をしたり、薪ストーブの光、炎を見たり、そういうのってすごく心が緩やかになるんです。そして和やかに。
だから、そういう明かりを私はみんな好むんだと思います。
あともう1つは、あんまり煌々と照らしてると、私たちはよくコンビニ照明とか言っちゃったりするんですけど、あんまり明るいと脳が疲れるんですね。
子供たちを早く寝かせたいのであれば、あまり青白い光ではなくて、白熱球の色合いにすると、ちゃんと夜眠れるようになります。
これは人間工学的にサーカディアンリズムっていって、必ず東から太陽が上がって、必ず西に降りてきますよね。必ずその1つのリズムがあるんです。
そのリズムに体を合わせていくと、ちゃんと眠くなるんです。だから照明っていうのは、そういうのも全て大事なこと。
ただ単にデザインとか見た目とか心地よいからだけではない、人間に合った照明の使い方がお家には必要なんですね。
ここまで廣瀬さんが挙げた、北欧の食卓照明の考え方を整理します。
土に還る家と、改修して住み継ぐ北欧
その他に、家づくりで考えると、(北欧の)どういうところが取り入れやすいものとしてありますか?
先ほど天野さんがおっしゃったように、スウェーデンはやはり寒いわけです。断熱効果を高めるために、窓にペアガラスや、ものによってはトリプルガラスを使ったりもすると思うんですけど。
もう1つ大事なのは、(窓が)木製の枠であるということなんです。
日本では木製の枠ってなかなか使うことがない、木製建具もすごく高いものなので難しいとは思います。でも、アルミはやっぱり汗をかくんですね。冬は冷たいし、夏は暑くなる。
樹脂製も最近は出てると思いますけれど、木製っていうのは、換気もひっくるめていい空気を作るんですね。
人間にとって大事なのは土に還るもの。土壁であったり、木であったり、石であるとか、もともと地球にあったもの、そういったもので家を作るということは、人間の体にとても大切なことなんですね。
お金もかかることなので、簡単にはちょっと言いにくいんですけれども、もし少しでもご予算に余裕があれば、私はほんと土に還るようなお家を、ぜひ作っていただきたいなと思います。
天野さんの家づくりがまさに。
はい、ぜひぜひ。特に北欧、欧米の方は環境意識が特に強い方たちが多いので、建てて役目を終えた時に、リサイクル、リユースできるもの、土に還るものっていう考えをよく聞くので。
特にスウェーデンとかその辺は、そういった意識がすごい高いっていうお話をよく聞くので、今日もまたそれを聞けて、やっぱりそうなんだなっていうところと。
うちは、ほぼほぼ木製サッシを使わせてもらっていて、スウェーデンウィンドウも今はちょっと機械がなくて使ってませんけど、当初は使っていたので。
トップターンとか、この1回転する窓とか見ると、開けるとすごい気持ちいいんですよね。
木製の良さはいろいろあるんですけれども、そのお話がこんなところにも出て、ちょっとやっぱり嬉しいなとか思いながらも、間違ってなかったなというところですね。
高橋さんは「土に還る」という考え方について、北欧の家でも大事にされているのかを廣瀬さんに尋ねます。
土に還るっていうところをもう少し詳しく聞きたいんですけど、廣瀬さん、北欧のお家も、その土に還るっていうところを大事に考えて作られてるんですか?
一時期はモダン建築っていうことで、コンクリート住宅とかもすごく作られたんですね。ですから、公共建築なんかはやっぱりそういったものも多いですけれども。
でも何よりも、昔の家っていうか、木造でできたものは、とても手を入れながら直しています。
皆さん、デンマークの綺麗なカラーのニューハウンっていう街の写真、コペンハーゲン(の写真)を見たことあると思う。あそこはもう全部改修しながら直してます。
ですから逆に言うと、(北欧では)今、新築よりリフォームがすごく主流なんですよね。
あの入り江の中に並んでいる建物。コペンハーゲンに行くと必ずこの写真が出るぐらい有名な場所なんですけど、これは本当に改修しているんです。
設備も、難しくなると外に出してしまいたくなるじゃないですか。排水配管とか給水管とか、それもちゃんと中で綺麗に収めて、ずっと改修しながら、これを守ってるんですね。
スウェーデンも、排水問題とかいろいろちょっとありますけれども、皆さんで考えながら改修をしています。
フィンランドもほんとそうですね。昔の小学校だったりとか、廃校になってしまったところを、真ん中に壁を作って2つの家にしてみたりとか。
本当に古いものを壊すのではなくて、リノベーション、改修っていうのが本当に北欧では多いです。それができるのは、木造だからです。
「テーブルにお花を飾ってほしい」
最後のパートでは、日々の暮らしに取り入れられる北欧のヒントを廣瀬さんに聞きます。
日常に取り入れられる北欧の話を1つお聞きして、ラストのパートに行こうかなと思います。具体的に、こんな暮らしは取り入れられるんじゃないっていうアドバイスありますか?
自分が好きなもので心地よいと感じるものを、食器でもいいですし、布とかクッション、カーテンとか、ちょっと簡単に取り入れられると思うんですけど。
北欧に行くと、皆さんあまりカーテンって閉めてないんですよ。カーテンを、窓の横に飾りのようにしてるんです。
カーテンというんではなくて、テキスタイルっていって、布をちょっと壁にぶら下げる。それだけでもちょっと北欧風になるので、そういうちょっとお楽しみをしてもらってもいいのかなとか。
あと、テーブルクロスぐらいの大きさの生地をクッションにかけて。そうすると汚れてもそれだけ洗えばいいので。クッションを洗うって大変なことだと思うので。
ちょっと大きめのやつを何枚か用意しておいて、季節ごとに、春だったら春の色合い、冬だったらピンクだとかオレンジ系みたいな、ちょっとウォームな色。
夏だったら涼しげなブルーだとか、色を変えて、そういった生地を乗せて変えてあげるだけでもちょっと気持ちが変わるので、そういう意味だと簡単にできるんじゃないかなと思います。
あとぜひね、私、テーブルにお花を飾ってほしい。
ああ、いいですね。
お花を飾るということは、絶対テーブルの上はなんとかしなきゃいけないんですよ。
確かに確かに。
ちっちゃな花でいいです。わざわざ花屋さんに行かなくても、ご近所でちょっと何本か、もう一輪挿しでもいいんです。お花を生けるっていう、その行為がすごくとても豊かな時間になると私は思います。
いや、おっしゃる通り、本当にそうですね。ちょっと余裕がないと、花って生けられないですもんね。
そうなんです。でもね、ほんとちょっとの時間でできるじゃないですか。
そうそう、ちょっとの時間やると、1週間、2週間楽しめますからね。豊かな気持ちで。
そのね、ミータイムを持たないと。ミータイムですね。
確かにそうですね。
天野さん、すぐできそうですよ。天野家はお花もいっぱい咲いてそうだし。
頑張ります。
ミータイム持ちましょう。
はい、頑張って(お花を)インスタにあげるようにします。
それがいい。
「一番勉強になったのは僕かな」
今日は北欧の暮らしに思いを巡らすことができて、幸せな時間でした。廣瀬さん、ありがとうございます。
はい、ありがとうございました。
ありがとうございます。
廣瀬雅子さんのInstagramとかFacebookのURLを、ポッドキャストのお知らせ欄に貼っておくので、皆さんぜひ北欧ツアーのこととか、情報をゲットしに行ってください。
今日は趣向を変えて、北欧のことをお聞きしました。天野さんに感想を聞こうかな、最後に。
いやまあ、すごい。前回もそうですけど、今回もやっぱり別の視点ですね、新しい視点で、学ぶべきことがあったんじゃないのかなと。
何か家づくりの参考になってくれれば、本当にこんなに嬉しいことはないと思うので。まあまあ、陰ながら一番勉強になったのは僕かなと思いながらも、いろいろ取り入れてやっていきたいと思います。
はい、ありがとうございます。このポッドキャストはSpotify、Apple Podcast、YouTubeで配信してます。皆さん気になることがあったら、コメント欄にお気軽にコメントを寄せてください。
それじゃあ皆さん、今日もありがとうございました。
ありがとうございました。
ありがとうございました。
まとめ
北欧建築ツアーを主宰する廣瀬雅子さんは、北欧の暮らしの魅力を「自分らしさを大事にしながら、簡単には決めない」姿勢だと語りました。照明や手すりの話からは、デザインが「誰のためか」という発想から生まれていることが見えてきます。ME TIMEの考え方や、木造の家を改修して住み継ぐ文化も紹介されました。天野さんは、自身の木製サッシや暗めの照明の実践と重ねながら、北欧から学ぶことの多さを受け止めていました。
- 北欧の人は家具や照明をすぐに決めず、自分の家に合うかを吟味する
- ポール・ヘニングセンの照明や25パイの手すりは、人に寄り添う発想から生まれている
- ペンダントを低く下げた柔らかな明かりは、表情を綺麗に見せ、眠りも助けるとされる
- 木製の窓など土に還る素材の家は、改修しながら長く住み継げる
- テキスタイルや一輪の花など、ME TIMEにつながる工夫は日常から取り入れられる






