雀魂に4日間、14時間ぶっ通しの連休
米村さんは5日間のシルバーウィークのうち4日間を、オンライン麻雀ゲームの雀魂 ── 中国のメーカーが開発したオンライン麻雀ゲーム。VTuberの配信と組み合わさって人気が広がりましたに費やしたと明かします。久しぶりに遊んでみたら止まらなくなり、昼ご飯も食べずに14時間ほど続けた日もあったそうです。
いや、麻雀とADHDの相性悪すぎるっす、マジで。
ほんとドパになります。報酬系が永遠に刺激され続けるんで。
米村さんが特に抜け出せなくなった理由として挙げるのは、雀魂の牌を打つときの「カチッカチッ」という音の気持ちよさです。「これでやめなきゃ」と思ってから10回ほど続けてしまったといいます。
赤川さんは、麻雀界ではVTuberとのタッグで勢力図がひっくり返ったと振り返ります。同じことを将棋で狙う会社が東京ゲームショウに出展していた、という話題にもつながりました。
さすがにこのままではまずいと感じた米村さんは、近所のお祭りに出かけます。神輿や太鼓、出店が並ぶ縁日で、米村さんは思わぬ発見をすることになります。
縁日のくじ引きはなぜ「メロジョイ一色」なのか?
米村さんが世田谷のお祭りで気づいたのは、絶対に当たらないくじ引きの景品が様変わりしていたことです。これまでの定番はポケモンカードでしたが、今回はグニグニ握って遊ぶ玩具のメロジョイが主役になっていました。
まあポケカもあるっちゃあるんすけど、マジで今メロジョイが来てます。
メロジョイに夢中になっていたのは、小学生や中学生、それより下の子どもたちでした。米村さんによると、男女の区別なく子どもたちを引きつけていたといいます。赤川さんは、中国発でラブブに続く存在なのかと興味を示します。
米村さんが1000円ほど払ってくじを引くと、メロジョイ本体は当たらず、小さなメロジョイ風の玩具、キーボードをカチカチ押せる玩具、ぷにぷにしたシールが出てきました。シールは、ちいかわともコラボしていたポンポンドロップシールです。
このインターネットでのドパが現実に押し寄せてきてるんですよ、フィジカルに。
赤川さんはこの現象を「TikTokからフィジカルに」と表現します。メロジョイはおもちゃ屋でもすぐ売り切れ、原宿に出したばかりの店も入場制限がかかるほどだと米村さんは話します。
ただし米村さんは、メロジョイの流行を悪いものとは見ていません。雀魂よりは健全で、手でぷにぷにしているだけでいいのだから、という受け止め方です。ハンドスピナーやルービックキューブと同じ系譜に、コレクション性が少し加わったものだと整理しています。
ベイブレードの「個体厳選」と中国のミニソ
米村さんによれば、子ども向けホビーでメロジョイと並ぶ人気を集めているのが、現在はベイブレードXという名前になったベイブレードです。こちらも品薄で、なかなか買えない状態だといいます。
米村さんが面白がるのは、ベイブレードに「個体厳選」の文化があることです。同じ商品でも1グラムや2グラムの重さの差があり、重い個体ほど価値が高く、メルカリで高値で取引されているそうです。
二人の子ども時代のホビーも話題になります。米村さんがミニ四駆を挙げると、赤川さんはミニ四駆、バーコードバトラー、カードダスと続けます。
赤川さんはさらに、中国のミニソ ── 中国発の低価格雑貨チェーン(MINISO)。キャラクターグッズの品ぞろえで知られていますがIPグッズの聖地のようになっていると紹介します。サンリオなどのグッズが買える場所として、中国国内でブランド化しているといいます。
赤川さんは、子どもの間の流行から国民的コンテンツが育つ例として、ファミコンや、最初は中学生しか遊んでいないと言われたモンストを挙げます。米村さんも、子どもが何にハマっているかはきちんとチェックすべきだと応じました。
中国企業がほぼゼロだった東京ゲームショウ
赤川さんの会社は今年の東京ゲームショウには出展せず、赤川さんは来場者として足を運びました。赤川さんが最初に挙げた変化は、ここ数年ド派手なブースを出していた中国企業が、ほぼゼロになったことです。
赤川さんは背景として、出展申し込みの時期に日中関係が冷え込み、中国企業が自粛やボイコットに近い動きになったと理解していると話します。それでも来場者は過去最高のペースで、過去最長の5日間の会期のうち最終日は台風で中止になりました。
赤川さんは、インディーゲームが引き続き元気なことに加え、PCゲームの伸びを背景にチェアやマウスパッドといった周辺機器のコラボが盛り上がっていたと振り返ります。VRChatが初めてブースを出し、ストリーマーのスタンミーさんが現れると人がどっと集まる光景もあったそうです。
赤川さんは、去年から明らかにストリーマーの時代になったと見ています。米村さんも、ストリーマーやVTuberのトークショーを軸にしたブースが多かったと補足しました。
赤川さんは2008年ごろに東京ゲームショウのプロデューサーを務めた経験があり、一般向けのブース出展は「地獄のように大変」だったと語ります。ほぼ20年通っていても、どこも行列のため総プレイ時間は1〜2時間ほどしかなく、今は「空気を味わいに」行っているそうです。
ゲーム開発者の85%が生成AIを使う時代に何が残るのか?
米村さんが話題にしたのは、ゲーム開発者の85%が業務で生成AIを取り入れているという報道です。米村さんは、作り手と遊ぶ側の消費者の間で認識に大きな乖離が起きていると感じています。
赤川さんは、去年は大手ゲーム会社がAI活用を発信した際にボイコットに近い反発が起きた例もあり、まだセンシティブな時期だと見ます。一方の米村さんは、この数字を見て、もう受け入れざるを得ない段階に入ったのではないかと受け止めています。
赤川さんは、自動車が普及した初期の反発を引き合いに、新技術への反発は初期に必ず起こるもので、徐々に当たり前になっていくと話します。そのうえで、AIの限界にも触れました。
ゲーム業界の規模について、赤川さんは日本だけで2.5兆円の産業だと話します。米村さんは、ほかの展示会と比べて規模もクオリティも違い、プレスルームまで整っている点に、ゲーム業界の資金力を感じると語りました。
赤川さんは、最近行ったボードゲームの即売会であるゲームマーケットにも触れています。インディー感と大手ブースのバランスがちょうどよいタイミングにある、というのが赤川さんの見立てです。
韓国にはなぜ商業カルチャーメディアがないのか?
話題は韓国エンタメに移ります。赤川さんは、BTSを筆頭とするK-POP、分厚いインディーシーン、ゲーム、Webtoonと、韓国はエンタメの一大輸出国だと整理します。
米村さんは、自身が手がけるメディアで韓国のライターに記事を依頼している、韓国ヒップホップのEffyさんを紹介します。韓国は芸能大国のため、ライブハウスで活動するようなインディーのアーティストでも事務所に所属していることが多いといいます。
でもEffyさんはもうそれ(事務所所属)に異を唱えてる。
米村さんによれば、Effyさんのように完全に独立して活動するのはかなり珍しく、その動きは「K-POPアンダーグラウンド」と呼ばれています。さらに米村さんは、韓国には会社として商業で運営されるカルチャーメディアが存在しないと聞いたそうです。
米村さんがこの話を聞いたのは、仕事を頼んでいる韓国からの留学生です。カルチャーとお金が芸能と強く結びついているため、韓国から見ると日本は奇跡的な国なのだと話していたといいます。
赤川さんは、十数年前に韓国で事業を立ち上げた経験や、HYUKOHのような存在を挙げ、韓国はインディーが強い国だと思っていたと驚きます。米村さんは、BTSやBIGBANGのようにトップが世界とつながっている点が日本と大きく違い、日本のインディペンデントの感覚とはまた別物なのではないかと答えました。
世界4位のThe Weekndのライブで見た「肯定する力」
赤川さんはシルバーウィークに、所沢のベルーナドームでThe Weekndの来日公演を見ました。調べたところ、The WeekndはSpotifyの世界の再生数で4位ほどに位置し、上にいるのはテイラー・スウィフトやエド・シーランなど数組だけだったといいます。
赤川さんはランキングを下っても日本勢は出てこない一方で、BTSはその近くに入っていると指摘します。ライブでは、エヴァンゲリオンをフィーチャーした新曲「東京」の流れで、高橋洋子さんが登場し「残酷な天使のテーゼ」を1曲丸ごと歌うという驚きの展開もあったそうです。
赤川さんが不思議に感じたのは、ドームを埋めたファン層がライブを見たあとでも掴めないことです。歌唱力は圧倒的でも、ダンスや演出が特別派手なわけではなく、マイケル・ジャクソンやプリンスのような異常なカリスマ感があるわけでもない、と赤川さんは話します。
結局でも多分歌い続けてることは、「あなたは美しい」ってことを多分ずっと歌ってる気がしたんですよ、僕は。
赤川さんは、最後まで突き抜けていくポップスターにはこのテーマの人が多いと考えます。レディー・ガガ、テイラー・スウィフト、エド・シーラン、BTS、日本なら嵐にも、聴く人を肯定する力があるという見方です。
| アーティスト | 赤川さんの見立て | 特徴 |
|---|---|---|
| The Weeknd | 「あなたは美しい」を歌い続けている | インディー的に出てきて共感を集めた |
| レディー・ガガ | マイノリティに美しいと言い続ける | エッジーな存在 |
| BTS・嵐 | 聴く人を肯定する | 国を代表するグループ |
米村さんが「肯定が今ポップなんですね」と返すと、話は冷笑へと転がっていきます。赤川さんは冷笑がダサいとされる今の雰囲気をよいことだと見る一方、米村さんは冷笑を「真実を追求する能力」だと捉え、悪く言われすぎだと反論しました。
堀大輔の30分睡眠は、なぜ「嘘か本当か」の議論になったのか?
米村さんは、ショートスリーパーとして知られる堀大輔さんをめぐる騒動を取り上げます。17年間30分しか寝ていないという設定で登場し、睡眠に関する情報商材を15万円や30万円で販売していた人物だと米村さんは説明します。
米村さんが驚いたのは、その主張が嘘か本当かという議論になったこと自体です。米村さんにとっては、最初から嘘に決まっている話でした。
僕が「毎晩宇宙人に連れ去られてます」っていうのと同じくらいの話をしてるんですよ、要は。
米村さんによれば、堀大輔さんは「絶対できない」という声に対して証明すると言い、24時間配信を7日間行いましたが、やはりできませんでした。米村さんはこの配信を、面白がってはいけない露悪コンテンツだと考えています。
赤川さんは、人を信じたい気持ちがアルゴリズムにハックされ、知らないうちに利用されているのが今の時代だと応じます。そのうえで、疑うことには2種類あると整理しました。
遠くから石を投げる行為。攻撃や嫉妬と結びついたニュアンスがある
批判的思考。個として立つ、思考の独立性が求められる所作
赤川さんはさらに、エド・シーランが「右も左もない」という総花的な姿勢で炎上している構造を例に、立場を表明しないことのほうがダサいという感覚が今っぽいと話します。米村さんは、中立は両方から反対と見なされ、攻撃されて存在がなくなってしまうと応じました。
話はトランプ氏が日本のゲーム系IPを無断で使った動画にも及びます。米村さんは、戦争もゲーム感覚でやっているのだろうという印象を語りました。
スタジアムの光るリストバンドに全体主義を感じる理由
赤川さんは、The Weekndのステージ中央にそびえた空山基さんの巨大な彫像にも触れています。何か大きなものへの畏敬の表現を感じ、今は宗教の時代でもあると考えたそうです。米村さんも、小さな宗教がたくさんあり、推し活もその一つだと応じます。
そのうえで赤川さんが打ち明けたのは、最近のスタジアムライブで配られる、曲と同期して光るリストバンドへの違和感です。The Weekndに罪はなく、多くのスタジアムバンドが使っている演出だと前置きしています。
曲と同期して観客全員が照明になるあれ。あれちょっと全体主義の匂いを僕は感じる瞬間があるんですよ。
赤川さんは、スマホのライトを掲げるのはまだ観客の能動的な行為だと区別します。一方でリストバンドは、つけるだけで全体の演出に加担させられてしまいます。
「あ、俺今動員されてる」
赤川さんは、競技場が国立競技場での戦時中の催しや、ベルリン五輪周辺でのヒトラーの演説など、全体主義の動員の場所として機能してきた歴史にも触れます。一体感に高揚するエンターテインメントを突き詰めればああなるのは必然だと認めつつ、少しモヤるといいます。
米村さんはさらに強く、全員が同じ動きをするライブ自体が苦手だと話します。駅の改札で人の流れと逆方向に進むのが好きで、理由はなく生理的にそうなのだそうです。赤川さんはそれを「ナチュラルボーンパンクス」と呼びました。
リストバンドや同じ振り付けで、全体の一部に組み込まれる
一人ひとりが自由に、適当に過ごしていられる
米村さんはクラブのほうが好きだと言い、赤川さんは坂本慎太郎さんの曲の「ディスコは君を差別しない、否定しない。ディスコは君に何も求めない」という一節を引いて、それがクラブのよさだと応じました。
サッカーの応援と推し活は「無償の愛」なのか?
米村さんは、赤川さんがナショナリズム的な高揚感も理解していることに驚きます。赤川さんは広島出身で、サッカーでは広島の人が中心のサポーター集団に混ざり、歌って跳ねてゴールにハイタッチしているといいます。
ローカリズムはバーバリズムと接続しうるとやっぱり自覚はしてますよ。
一方の米村さんは、そうした感覚がまったくわからないと話します。赤川さんによれば、4年前のワールドカップではクロアチアのユニフォームを着てクロアチアを応援していたほどです。
赤川さんは、生まれた国への愛着は多くの人に一定程度あるのではないかと考えます。米村さんは、推し活をしている人も推しがスキャンダルを起こせば「俺のスパチャを返せ」と怒るのだから、無償の愛ではないと応じました。
赤川さんは、人は他人に期待する生き物で、期待を高めるほど動員できるからこそ、期待しすぎた結果に裏切られたと感じることが人類の発祥以来繰り返されてきたと話します。
整形ブームとアンチルッキズムのダブルスタンダード
米村さんは、整形や美容医療の流行を取り上げます。日本でもクリニックが急増しており、身近な若い世代ではヒゲ脱毛をしている人も多いそうです。
赤川さん自身は、番組のプロデューサーから「ヒゲが青い」と言われてヒゲ脱毛を勧められたものの、親にもらった体を加工することへのためらいと、将来ヒゲを生やしたくなるかもしれないという理由で踏み切れていないと話します。
赤川さんが面白いと感じるのは、アンチルッキズム ── 外見で人を評価・差別するルッキズムに反対する考え方の風潮が強まる一方で、美容医療が大きく成長している矛盾です。赤川さんはこのダブルスタンダードを次のように説明します。
社会の流れ
ソーシャルメディアでマイノリティが声を上げやすくなり、ルッキズムが批判の対象になる
経済の流れ
コンテンツが溢れ、一瞬で目を留める必要からルックスの力が増す
結果
反ルッキズムを唱えながら、美容医療の市場は伸びる
米村さんは、ダブルスタンダードというより、むしろルッキズムがどんどん強くなっていると感じています。女性のコミュニティで「あの子が整形しているから私も」と広がる話や、SNSの整形アカウントで使った金額が3000万円、5000万円と高いほど強いとされる文化に、マウントの取り合いの不健全さを見ています。
赤川さんは、出世争いなど戦後の資本主義で男性がやってきたことと構造は変わらないと指摘します。マウンティングという言葉自体も20年前は使っていなかったと振り返り、SNS以降、知らなくてよかったことを知ってしまう状況が生まれたと話しました。
赤川さんは、そうした疲れへのカウンターとして、The Weekndやレディー・ガガの肯定のメッセージ、前回話題にした映画『Backrooms』で映画館という守られた空間に身を置く楽しみ方を挙げます。ポップカルチャーの健全な役割を果たしている、というのが赤川さんの見方です。
米村さんはこの話を「孤独を愛せよ」と受け止めます。赤川さんはBOSS THE MCのリリック「過ぎていくだけの季節から抜け出したいんだったら、静けさの中で少し一人になりな」を引用し、米村さんは雀魂に4日間こもっていたのはそのためだったと笑いを誘いました。
ADHDのラベルとOpenAIの46兆円の赤字
雀魂に没頭した米村さんの過集中から、話題はADHDに移ります。米村さんは、社会で求められる水準が上がり、まともでないとやっていけなくなったから病名がついたという説もあると話します。
赤川さんは、イーロン・マスクのような存在によってADHDに「すごい人」というイメージがつく一方で、実際には生きづらさの塊でもあると指摘します。逆にラベルを言い訳にしてしまう人がいる問題もあるといい、米村さんはTwitchでADHDのタグをつけて規制を逃れようとする動きが一時流行したと補足しました。
赤川さんは、マウンティング、同調圧力、動員といった問題を個人に引き受けさせると、生きづらさが蓄積しやすい社会になると考えます。比較しなくていい他人と比較してしまう状況を、SNSが生んだという見立てです。
OpenAI46兆の赤字を垂れ流す見込みって(報道を見て)、羨ましいって。
米村さんは、国家予算に近い規模の数字と自分を比べてしまったと苦笑します。赤川さんはここで、孫正義さんの巨額の借金と、ローマのカエサルの借金術を結びつけて説明しました。
借りきる
中途半端ではなく、行けるところまで借りる
貸し手が困る
その人が飛ぶと貸した側も飛ぶ
さらに借りられる
潰れると困る人がいるので、もっと資金を引っ張れる
赤川さんは、OpenAIが巨額の赤字を出せるのもこの構造があるからで、まさにチキンレースだと話します。そのうえで、大谷翔平さんの成績を残す確率よりも、今からOpenAIのような会社を作る確率のほうが天文学的に高いとして、46兆円には悔しがり嫉妬すべきだと語りました。
起業家を駆動する「怒り」と、戦時のCEO
赤川さんは、社会や起業家を動かす大きな原動力の一つに怒りがあると考えています。自分がされたことや構造への怒りがイノベーションを生み、社会を前に進めてきたからです。
翌日に40歳を迎える米村さんが「まだ怒っていますか」と尋ねると、43歳の赤川さんは、むしろ現状への怒りが強く、年齢では何も変わらなかったと答えます。
赤川さんの苛立ちの源は、AIによってゲームのルールが変わっていることです。この3か月でも、かなりの仕事がなくなると思うレベルに進んだと赤川さんは感じています。超一流は残る一方で、中途半端な人は消えていく状況だといいます。
赤川さんは、ベン・ホロウィッツの「平時のCEO・戦時のCEO」という考え方を引き、個人のキャリアにとって今は戦時だと話します。一人ひとりが自分の人生のCEOだとすれば、のらりくらりやっていてはいけない時期だという主張です。
これまで通りのやり方でも続けられた
AIで昨日までと違うゲームになり、必死に変化に食らいつく必要がある
「マジで洪水来とるぞ」みたいな状況で、結構みんな沖合で釣りしとんなみたいな。
赤川さんは、社員に幸せになってほしいからこそ苛立ってしまうと話し、シルバーウィーク後半はこもってキャリアを考えるための社員向けの本を書いていたと明かします。米村さんは、自分が雀魂をしていた間に、と苦笑しました。
米村さんの怒りは、会社の中よりも業界構造に向かっています。メディアにお金が入りづらく、特定のプラットフォームが牛耳り、ウェブメディアの担い手にテクノロジーに詳しい人が少ない状況です。赤川さんは、早朝にタクシーがつかまらなかった経験からライドシェアがない日本の現状への怒りを語りました。
足るを知らない生き方と、訂正可能性
赤川さんは、満足を知らない生き方はストイシズムとしてはよくても、生きづらいと認めます。足るを知ることも幸せには大事だとしつつ、それよりやりたいことやムカつくことがあるのだと話しました。
40歳を前に「まだ怒っているのはダサいと思われないか」と心配する米村さんに、赤川さんは真逆だと答えます。上がったように見える人を見ると残念な気持ちになり、今も怒り続ける孫さんのような先輩がいることに身が締まるといいます。FIREを目指す風潮についても、人それぞれで否定はしないと付け加えました。
米村さんは、考えはいつでも曲げていいし、何度言い直してもいいと話します。赤川さんは、施策は朝令暮改でよいが、思想や哲学の層はあまり変えたくないと応じつつ、訂正可能性の哲学 ── 批評家・東浩紀さんの著書。間違いを認めて訂正できることを、共同体や思想の大切な条件として論じていますを挙げました。
訂正可能性ですね。いやマジで。なんかそれ(一貫性)に縛られたりするのはそれこそ生きづらいだけなんで。
米村さんは、一貫性はマーケティングでハックされやすく、自己実現の感覚になる一方で縛りにもなると指摘します。赤川さんは、配信者やVTuberがぶれるとファンが反発する状況に触れ、人間は間違ってなんぼで、生きていれば考えも変わるものだと話しました。
二人は、ファンをがっかりさせたくない責任感と葛藤しながら活動を続ける人の姿にも思いを寄せ、飽きずに続けるHIKAKINさんの才能を称えます。番組は最後に、翌日40歳になる米村さんの誕生日を祝って締めくくられました。
まとめ
この回では、縁日のメロジョイや東京ゲームショウ、The Weekndのライブ、堀大輔さんの騒動といった身近な出来事から、人が何かを信じたい気持ちと、それがアルゴリズムや動員に利用される構造が浮かび上がりました。二人は、冷笑ではなくクリティカルシンキングで考えること、怒りを原動力にしながらも考えを訂正できる柔軟さを持つことの大切さを語っています。
- メロジョイやベイブレードの流行は、インターネットの「ドパ」が子どものフィジカルな遊びに広がった現象として語られた
- 堀大輔さんをめぐる議論から、人を信じたい気持ちの強さと、冷笑とクリティカルシンキングの違いが整理された
- スタジアムの光るリストバンドには、一体感の美しさと同時に動員や全体主義の匂いがあると赤川さんは指摘した
- 整形ブームとアンチルッキズムの矛盾やSNSでの比較が、生きづらさを生む要因として挙げられた
- AIで仕事のルールが変わる「戦時」には怒りが原動力になる一方、一貫性に縛られず訂正できることも大切だと語られた





