なぜ「留めの位置」が曖昧になりやすいのか
今回のテーマは、緊縛における留めの位置を俯瞰的に捉えることです。たかせさんはまず、留めを作るタイプの緊縛を前提に話を進めると断っています。
たかせさんが感じているのは、留めの位置を曖昧に捉えている人が多いという点です。留めは作る意味があるから作るものであり、どう機能させるかが大事だと話します。
留めを作る時には、何のために留めているのかを理解することがもちろん大事です。
その上でたかせさんが特に大事だと考えているのが、俯瞰的に捉えること、つまり少し引いて見るという視点です。
背骨と正中線。中心はなぜずれるのか
たかせさんは、体の中心で留めを取る場合の話を挙げます。背骨のラインや、正面であれば正中線に留めを作っているつもりでも、実際にはずれていることが多いといいます。
なぜずれるのか。たかせさんは、近視眼的に見てしまうと成り行きで留めを作ってしまい、受け手の中心を正確に捉えられないためだと説明します。
なんとなく見た目の中心で取ろうと思うと結構ずれるので、ちゃんと背骨のラインであれば背骨の位置を確認します。
ポイントは、見た目の中心ではなく体の構造から中心点を捉えることだとたかせさんは話します。必ず体の構造を見て中心点を捉えるという姿勢が求められます。
左右のシンメトリーを半歩引いて確認する
中心ではなく、受け手の左側や右側に寄せて留めを作る場合もあります。その場合、緊縛では基本的にシンメトリーで取ることが多いとたかせさんは説明します。
ところが、シンメトリーのつもりで作っても、左右で位置が違ってしまうことが少なくないといいます。受け手の身体に対する上下の高さや、中心から見た左右の距離がずれるケースです。
そこでたかせさんが勧めるのが、一度手を止めて、自分が一歩か半歩下がり、俯瞰的にシンメトリーが取れているかを確認することです。
自分の位置を、一歩とか半歩とか下がって、俯瞰的に見て、ちゃんとシンメトリーに取れているかどうか。
シンメトリーが取れていないということは、どちらか、あるいは両方が正しい位置に来ていないということです。たかせさんは、そこで「本当はどちらが正しいのか」を考えられるかどうかが分かれ目だと話します。
留めってそもそもどういう位置関係で取るのが正しいんだっけ、みたいなことに気づけるといいんじゃないかなと思います。
留めと留めの間のテンションが崩れるとき
たかせさんがもう一つ挙げるのが、留めと留めの位置関係です。留めと留めの間には当然、縄が掛かっています。
留めを複数作っているうちに、留めと留めの間の縄のテンションのバランスが崩れ、縄が浮いたり歪んだりすることが少なくないといいます。
留めを複数箇所作っているうちに、テンションのバランスが崩れて、縄が浮いたり歪んだりしていることも結構少なくないですね。
こうした崩れも、俯瞰的に見ると気づけることが多いとたかせさんは話します。縄を運ぶこと、緊縛を組み上げることに意識が寄ると、全体のバランスが取りにくくなるためです。
中心点
背骨のラインや正中線を、見た目ではなく体の構造から確認する
シンメトリー
左右の上下の高さと中心からの距離が対称になっているか確認する
テンション
留めと留めの間の縄が浮いたり歪んだりしていないか確認する
焦って縄をかけない。手を止めて修正する
たかせさんは、多くの人が焦って縄をかけていってしまうと指摘します。手を止めてはいけない、縄をかけ続けなければならない、という気持ちになりがちだといいます。
しかし、手は止めていいというのがたかせさんの考えです。一度止めて半身を引き、状態を俯瞰的に見て、気になる箇所があれば確認して修正しながら進めるほうがよいと話します。
バランスが崩れることの影響は見た目だけではありません。左右のバランスが崩れたり中心軸が取れていなかったりすると、緊縛の構造自体が崩れてしまうとたかせさんは説明します。
その結果、受け手の身体に対するリスクが上がったり、体感的な効果が落ちたりすることが起こるといいます。
シンメトリーに取るべき構造であれば、ちゃんとシンメトリーに取る必要があります。
たかせさんは、留めの位置関係を俯瞰的に捉えられるようになると、自然とクオリティが上がっていくと締めくくり、意識して取り組んでほしいと呼びかけました。
まとめ
留めは何のために作るのかを理解し、成り行きで位置を決めないことが出発点です。背骨や正中線からの中心、左右のシンメトリー、留めと留めの間のテンションを、半歩引いて俯瞰的に確認し、崩れがあれば修正しながら縄をかけていくことで、構造のクオリティが上がっていきます。
- 留めは機能させる意味があって作るもの。位置を曖昧にしない
- 中心は見た目ではなく、背骨や正中線など体の構造から捉える
- シンメトリーは半歩引いて、上下の高さと左右の距離を確認する
- 留めと留めの間の縄のテンションが崩れていないかも俯瞰で見る
- 焦らず手を止めてよい。確認と修正を重ねることで構造が崩れにくくなる




