Jevは何が違う?「答えの型」は3つだけ
ChatGPTやClaudeは、質問に対して言語で答えを返すAIモデルです。たいちさんによると、Jevはこれらとまったく違い、決まった形の答えと確率だけを返します。
Jebは質問に対して決まった形の答えと確率だけを返すAIモデルです。
Jevの答えの型の1つ目はヌールで、「はい」か「いいえ」で答えられる質問に使います。たとえば「このメールの文章はクレームですか?」と聞くと、「はい」の確率を0から1の値で返します。
Jevの答えの型の2つ目はチョイスで、複数の選択肢それぞれの確率を返します。メールを受け取って、クレームが0.7、感謝が0.2、感想が0.1と返ってくれば、クレームの可能性が高いと判断できます。
Jevの答えの型の3つ目はスコアで、段階的な評価に使います。クレームを「ちょっとした不満」「サービス改善の要望」「返金の要求」の3段階で評価するなら、値は0から2の間になり、2に近いほど返金を求めている可能性が高いという読み方です。
3つの型の違いを、メールの判定を例に並べると次のようになります。
| 型 | 返すもの | メールでの使用例 |
|---|---|---|
| ヌール | 「はい」の確率(0〜1) | クレームかどうか |
| チョイス | 各選択肢の確率 | クレーム0.7・感謝0.2・感想0.1 |
| スコア | 段階評価の数値 | 不満0〜返金要求2の3段階 |
なぜ注目される?速度・料金とブラウザ操作の10倍速
JevがAI界隈で注目されている理由は、動作がかなり速く、コストもとても安いことです。公式が示す1回の応答時間は約70ミリ秒から500ミリ秒で、質問は10個でも100個でも並列で投げられるといいます。
料金は入力100万トークンあたり0.042ドルで、出力は無料です。たいちさんが1日中Jevを使い倒しても、かかった料金は4円ほどでした。
たいちさんがJevで最も役立ったと感じた用途は、AIによるブラウザ操作の高速化です。試したのは、GitHubでソースコードが公開されているJevUltraFastというプロジェクトで、Googleフライトでの飛行機の予約が約7.1秒で済んだ事例もあるそうです。
JevUltraFastの仕組みはシンプルです。Jevのチョイスで「どの操作をするか」と「画面のどの要素に操作するか」だけを選ばせ、それ以外はClaude Code ── Anthropicが提供する、ターミナル上でコードの作成や操作を代行するAIエージェント。ファイル操作やコマンド実行も任せられますやCodexのようなAIエージェントが担います。
Jevが選ぶ
クリック・文字入力・選択・スクロールのどれをするか
Jevが選ぶ
画面の中のどの要素に対して操作するか
AIエージェントが担う
それ以外の処理を実行する
たいちさんは、YouTubeやSpotify、メルマガサービスのSubstackへの動画・記事の投稿を、自作のスキルとAIのブラウザ操作で自動化していました。このスキルの修正は、GitHubのリンクを渡して頼むだけだったといいます。
(JevUltraFastの)リンクを参考にスキルのブラウザ操作の部分をJebで高速化してと頼んだだけです。
修正作業そのものには1時間ほどかかりましたが、その結果、動画や記事の投稿作業は10倍ほど速くなりました。
文字起こしの訂正ではなぜ効かなかった?
一方で、たいちさんがJevを試しても使えなかった用途もあります。それが、ポッドキャストの音声を文字起こしした後の表記ミスの訂正です。
たとえば、たいちさんは自分の名前をひらがなで表記してほしいものの、文字起こしAIにはそれがわかりません。そのため「タイチ」が漢字になったりカタカナになったりと、表記が毎回バラバラになります。
たいちさんは普段、全体の文脈をAIに見せて誤りを訂正させています。そこで、文字起こしを1文ずつJevに渡し、誤りがあるかを「はい・いいえ」の確率で判定させ、誤りのある文だけをAIに直させれば速く安くなると考えました。
ところが実際に検証すると、実行時間はほぼ変わらず、トークンの削減は約3.9%にとどまりました。コストも、Jevを使わない場合とあまり変わらなかったといいます。
Jebを使っても文に誤りがあるのに見落とすというパターンがあったからです。
Jevが誤りを見落とすと、AIは結局、文字起こしの全文を調べ直す必要が出てきます。その結果、実行時間もコストもほとんど減らなかったというのが、たいちさんの分析です。
操作と対象要素の選択だけをJevに任せ、投稿作業が10倍ほど速くなった
誤りの見落としで全文の再調査が必要になり、トークン削減は約3.9%にとどまった
たいちさんは、従来のAIの作業のうち、特定の判断や選択だけをJevに任せることで、高速化とコスト削減の両方を狙えると話します。ただし、実務で使えると感じたのはブラウザ操作の高速化だけだったといいます。
Jevはまだ出てきたばかりの技術で、たいちさんは判断や選択の部分をピンポイントで任せる発想で使い方を探れば、とても優秀な道具になるかもしれないと話しています。今後も検証を続けるそうです。
まとめ
Jevは、決まった形の答えを確率付きで返す、高速で安価なAIモデルです。たいちさんの1日の検証では、判断を任せる範囲が明確なブラウザ操作では大きな効果があった一方、見落としが許されない文字起こし訂正では効果が出ませんでした。
- Jevの答えの型は、はい・いいえのヌール、複数選択のチョイス、段階評価のスコアの3つ
- 応答は約70〜500ミリ秒と速く、1日使い倒しても料金は約4円だった
- 操作と対象要素の選択だけをJevに任せたブラウザ操作は、投稿作業が10倍ほど速くなった
- 文字起こし訂正では誤りの見落としが起き、トークン削減は約3.9%にとどまった
- AIの作業のうち判断や選択の部分だけをJevに任せられるかが、使いどころの見極めになる



