新作ばかり売れて旧作は売れない、は本当か
この回のテーマは、ゲームマーケットのようなイベントで新作だけでなく旧作もどう売っていくか、という点です。
よくある見方として、1つのイベントで新作も旧作もすべてプロモーションするのは難しく、どうしても新作にプロモーションが偏りがちだ、という話があります。
プロモーションには手間がかかり、力を入れようとすれば費用もかかります。そのため、どの作品を宣伝するかで力の入れ方が変わってくるとされます。
結果として、自ずと旧作よりも新作のほうが力を入れやすく、力を入れた分だけ新作が売れる、という流れになるといいます。
実際にイベントでも一番売れるのは新作だと話されています。ただし、だからといって旧作が売れないかというと、そうでもないとのことです。
6作品を並列展示して見えたこと
今回のゲームマーケットでは、新作も含めて6作品を持ち込んだといいます。
しかも「これが新作だよ」といった見せ方をあえてせず、6作品を並列で並べて頒布したそうです。
その結果、過去作・旧作についても結構満遍なく売れたと振り返っています。
それはなぜかを考えたうえで、新作とともに旧作をどう扱うべきか、という点が語られていきます。
当日買う人にとって新作も旧作も関係ない
1つの気づきは、現場に来ている人からすると、新作だろうが旧作だろうが基本的に当日その場で買う、という点です。
予約をせずに当日買う人は「ちょっと気になっている」段階の人や、その場で知って面白いと感じて買う人だと考えられます。
そのため、当日販売だけで考えると、新作と旧作の違いはそれほどないように思えるといいます。
もちろん、ブースに大きく「新作です」とポスターを掲げるなど、レイアウトを新作特化にすれば売れ行きは新作に寄ります。ただし並列にした場合は、そこまで関係なかったとのことです。
新作はイベント当日ではなく予約で勝負が決まる
一方で新作については、当日の販売はもちろん促しつつ、ゲームマーケットのようなイベントでは予約がとても重要だと考えられています。
予約をすることで売れ行きがだいぶ変わってくる、というのは以前の配信でも触れられた点です。
そのため新作のプロモーションは、当日に向けてというよりも予約に向けて一生懸命やるべきだといいます。当日に新作をアピールするより、まずどれだけ予約を獲得できるかが鍵になります。
予約が入らなかったとしても、まず多くの人に認知が広がるという効果があります。
さらにイベント当日は、そのほとんどが予約の受け取り対応になります。予約した人は展示や新作ポスターがなくてもブース目がけて来るため、当日は新作を強くアピールしなくてもよさそうだと感じたそうです。
ある意味、イベント当日というよりも事前のプロモーション、事前の予約の入り具合で勝負が決まるという整理です。
ただしこれは人それぞれで、予約よりも当日のほうがよく売れる人もいます。その場合は当日の売り方が上手だったり、新作に特化させていたりといった事情があったのではないか、と話されています。
当日客への旧作の売り方
では、当日来てくれた人はどう扱えばよいのか、という点です。
今回は新作も旧作も満遍なく展示していたため、いろいろな作品について質問を受けました。気になったものについて説明し、買ってもらうという流れができていたそうです。
当日販売では、認知が増えた分だけ新作の伸びはありました。一方で旧作は、かなり昔の作品もすべて持ち込んだものの、作品ごとの違いはなく満遍なく売れたという印象だと語られています。
特定の旧作をがっつり売りたいのではなく、いろいろと満遍なく売りたいと考えるなら、新作か旧作かは関係なく、その場その場でしっかり対応することが旧作でも売上を伸ばすコツになると考えられます。
「新作どれですか?」って言われて、「新作これです」「じゃあそれください」というパターンもありましたが、結構それは稀でした
つまり過去作の中でも本当に売りたいものに特化させて売るのか、それとも今回のようなスタイルでいくのかは、ここが分岐点だといいます。
新作は予約で捌き、当日は接客に注力する
向いているとされたのは、新作は予約をとにかく受けて当日は予約受付でどんどん販売し、当日の客には過去作も満遍なく説明して買ってもらう、というスタイルです。
古い作品もまだ売れるという感覚を持ったうえで、旧作だから売れない・新作だからという話ではなく、そもそも新作と旧作では売り方が違い、力を入れるポイントが違う、というのがこの回の要点です。
予約に力を入れ、早い段階で勝負を決める。当日はガンガン宣伝しなくても売れる前提で考える
当日来た人への説明と接客に注力する。満遍なく対応することで売上を伸ばす
新作の力の入れどころはとにかく予約で、早い段階で勝負を決めてしまう。当日は試遊をしたり、旧作の説明に特化させたりするのがよいと考えられます。
新作は予約を受け付けている前提なので、その場でガンガン宣伝しなくても売れると割り切り、当日来てくれたはじめましての人への接客に注力するという考え方です。
旧作を売るために新作を出し続ける理由
では新作は出さなくてもよいのか、という点についてです。旧作を売るためにも、新作を出し続けることは1つのありだと話されています。
新作を出すこと自体がまずプロモーションになります。予約に向けてしっかりプロモーションすることで、サークルとしての認知や活発さが伝わると考えられます。
実際、新作の予約とともに旧作も抱き合わせで予約する人も結構いたそうです。新作だけの人もいますが、同時に出している別の作品も一緒に予約しておこう、という人がいたといいます。
当日も、予約対応でブースに人が集まり、人気そうだなと近寄ってくる流れがありました。サークルを知らない人も様子を見て近づき、いろいろな作品を見て面白そうだと話を聞いてみる、というパターンが多かったそうです。
新作はどんどん出続け、旧作は溜まっていきます。絶版にするのか、売り続けるのか、どこまで注力するのか。作品が増えるごとに悩ましいタイミングになると語られています。
そうした中で、今回のゲームマーケットを通じて、戦略を新作と旧作で分けて考えようと思ったと締めくくられています。
まとめ
この回は、イベントでの新作・旧作の売り方を「力を入れるポイントの違い」として整理した回でした。新作は予約で勝負を決め、当日は当日客への接客と旧作の説明に注力する、という分け方が語られています。
- 新作にプロモーションが偏りがちなのは、手間や費用の面で自然なこと
- 当日その場で買う人にとっては、新作か旧作かの違いは大きくない
- 新作はイベント当日ではなく、事前の予約の入り具合で勝負が決まる
- 旧作は特定作品に特化せず、当日その場で満遍なく対応すると売上が伸びる
- 新作を出し続けること自体がプロモーションになり、旧作の抱き合わせ予約にもつながる



