今回のテーマは「大ヒットしたボドゲたち」
「ボドゲの天下取り」、通称ボド天は、ボードゲームで天下を取るためにビジネス的な視点を交えて考察する番組です。この回のテーマは、大ヒットしたボードゲームたちについてです。
Manaさんは、実際に何がどのくらい売れているのかは気になるところだと話します。今回は近場のインディーズの売上ではなく、世界的な大ヒット作を取り上げるのが狙いです。
まあ夢があるよねみたいなところが今日の主題になります。
自分たちが作るボードゲームも、初めはゲームマーケットの手売りからスタートするかもしれません。それが世界的な大ヒットになったらどこまで伸びるのか、という将来の話をしていきます。
対象は、おおむね1990年代半ばぐらいからの、現代で一般市販されているものに絞っています。囲碁やチェス、チェッカーのような古くからあるものは、そもそも数が数えられず規模が大きすぎるため、除外しています。
この回で扱う内容は大きく分けて、世界的・国内外で売れているものの販売数、クラウドファンディングで集まった支援額、そして2024年ごろの直近データと日本勢の頑張り、という3つです。
カタンは4500万個、売上換算で150億円
まず外せないのが、みんなが知っているカタンです。世界でおおよそ4500万個ぐらい売れているとされています。
ただし、この数がエンドユーザーが手に取った数なのか、倉庫から出荷した数なのかは、Manaさんも詳細までは確認できていないと話します。出荷には店頭在庫としてまだ買われていない分も含まれるため、両者には差があります。
今日はざっくりとこのぐらいの規模っていうようなレベル感でちょっと把握していただけたらなと思います。
カタン1個の販売価格をおよそ3500円として計算すると、売上は大体150億円ぐらいになります。
日本のボードゲーム市場は、年間で全部合わせても70〜80億円ぐらいとされています。つまりカタンだけで、日本の年間市場の2倍ぐらいを累計で賄っていることになります。
チケットトゥーライド、カルカソンヌ、人生ゲームの販売数
カタン以外の海外の大ヒット作を見ていきます。名前は知っていてもやったことがない人が多いかもしれない、チケットトゥーライドは1500万個ぐらい売れているとされています。
同じく有名なカルカソンヌは1200万個、パンデミックは200万個ぐらいとされています。Manaさんは、1000万個を超えているものは半端ないと話します。
日本のものでは、みんなが知っている人生ゲームがあります。おもちゃのジャンルとも捉えられ、ボードゲームに含めるか悩ましいところですが、1600万個売れているとされています。
いわゆるボードゲームってなんぞや、日本で言われてボードゲームの定義は?ってなると、ちょっと話が深くなってきてしまうんですけども。
余談として、おもちゃ分野のたまごっちも調べたところ、累計1億300万個売れたとされています。Manaさんは、桁が違うと驚きを口にします。
| タイトル | 販売数 | 区分 |
|---|---|---|
| カタン | 4500万個 | 海外 |
| 人生ゲーム | 1600万個 | 日本 |
| チケットトゥーライド | 1500万個 | 海外 |
| カルカソンヌ | 1200万個 | 海外 |
| パンデミック | 200万個 | 海外 |
これらは有名でも「名前は聞いたことがあるがやったことがない」人も多いだろうとManaさんは見ています。日本のボードゲーム市場が伸びていけば、こうした数字もさらに広がる余地があるという考えです。
「はぁ」もラブレターも、始まりはゲームマーケットの手売り
もう少し紹介すると、あだ名をつけていくナンジャモンジャは200万個ぐらい売れているとされています。
それ以上に売れているのがラブレターで、世界的な大ヒットとして300万個ぐらいとされています。ほかに「はぁって言うゲーム」が120万個、犯人は踊るが150万個ほどです。
注目したいのは、これらの出発点です。「はぁって言うゲーム」は、一番初めはゲームマーケットでチャック袋で販売していたと聞いているとManaさんは話します。ラブレターも、最初は封筒に入れただけのシンプルなものだったそうです。
そういったところからスタートしたものが、こんな何百万個っていうレベルまでどんどん広がっているんですね。これめちゃめちゃ夢あるなって思います。
だからこそ、今ゲームマーケットで頒布している人たちにとっても、何百万個や売上何億は決して無理ではない、という気持ちがあるとManaさんは語ります。
参入障壁は低い。個人から無限の可能性へ
Manaさんは、ボードゲーム制作は他のビジネスよりも参入障壁が低いと考えています。1個作るだけであれば数十万円で作れてしまい、しかもほぼ個人でできるためです。
そこからさらに広がれば無限の可能性がある一方で、売れれば売れるほど在庫や流通の問題など、個数に応じた課題が次々に起こるとも指摘します。
個人だけで何百万個は無理なので、さまざまな企業と連携して進めていくのがよいのではないか、というのがManaさんの見立てです。
こんだけ売れてるっていうことは、実はもっと作っているっていうことですからね。
ここまでが実際の販売個数、つまり「売った後にこうなった」という結果の話でした。ここからは、まだ作られていない段階のクラウドファンディングの話に移ります。
発売前に19億円。Kickstarterで集まった支援額
クラウドファンディングのサービスにはCAMPFIREやMakuakeなどがありますが、世界に向けて行うならKickstarterがあるとManaさんは紹介します。
過去にどれくらいの支援金が集まったかを調べたところ、飛び抜けていたのがFrosthavenです。2020年にKickstarterで実施され、支援総額はおよそ19億円でした。
Manaさんは、発売前に19億円というのは多分過去最大だろうと話します。コンポーネントもリッチでゲームとしても面白い作品です。
ほかにも、子猫爆発のようなゲームは2015年に億円規模、テインテッドグレイルは2018年に9.5億円を集めています。
だいたい6億円ぐらいを集めたものとしては、ゾンビサイドブラックが2015年、グルームヘイブンが2017年、スレイザスパイヤーが比較的新しい2022年で5.9億円などがあります。
| タイトル | 年 | 支援額 |
|---|---|---|
| Frosthaven | 2020年 | 約19億円 |
| テインテッドグレイル | 2018年 | 約9.5億円 |
| スレイザスパイヤー | 2022年 | 約5.9億円 |
Manaさんが特に興味深いと話すのは、支援者はまだ遊んでいないのにこれだけの資金が集まる点です。ゲームの面白さやアートワークの見せ方を、言語も文化も違う世界中の人にどう伝えたのか、という問いです。
これだって遊んでないわけですからね、皆さん。なのにそれが欲しいっていうもので、これだけの資金を集めるって、どういうふうに魅力を伝えて、どういうふうに面白さを伝えて。
この訴求がうまくいけば、日本のゲームマーケットで反響が薄かった作品が、実は海外向けだったというケースもあり得ます。日本では微妙でも世界でヒットした、という噂は聞いたことがあるとManaさんは話します。
日本勢も1億円超え。流通に乗せる販売戦略
直近の2024年あたりを見ると、日本勢も頑張っているとManaさんは紹介します。日本で話題になったスイートランドやアニマルカードゲームは、ともにクラウドファンディングで1億円を超える支援を集めています。
ここから見えてくるのは、日本での手売りだけにこだわらない選択肢です。ゲームマーケットに来ない層に受けがよいものは、流通を通す販売戦略もありなのではないか、とManaさんは考えます。
特に一般層向けのゲームはメディアが注目しやすく、ニュースに取り上げられたり芸能人が遊んだりすることもあります。流通に流した途端に一気に広まる可能性があるためです。
ただし、その分だけ先にたくさん作らなければならないという点も忘れてはいけません。自分の資金力とのバランスを取り、無理をしない範囲でチャレンジするのがよいという考えです。
Manaさん自身もKickstarterに挑戦したい
Manaさんは、自身のゲームが日本語がカードに書かれていない非言語依存のもので、比較的海外展開しやすいと考えています。そのため、どこかのタイミングでKickstarterに挑戦してみたいと話します。
一方で、どう届ければいいのかまだイメージが湧いておらず、難しさも感じています。それでも、宣伝や広め方が見えてきたら、経験のためにもやってみようと思っているそうです。
何事もやってみないとわからないですからね。ちょっとやってみようかなっていうふうにも思っていたりもします。
実際に始めたら、その過程や結果もこのチャンネルで発信していきたいとManaさんは語り、この回を締めくくっています。
まとめ
この回は、世界的に大ヒットしたボードゲームの販売数とクラウドファンディングの支援額を、具体的な数字で紹介する内容でした。手売りから始まった作品が何百万個へ広がる例を挙げ、ボードゲーム制作の夢と可能性が語られました。
- カタンは世界で約4500万個、売上換算で約150億円とされ、日本の年間市場の約2倍を累計で賄う規模
- 人生ゲーム1600万個、ラブレター300万個など、手売り出発の作品も大きく伸びている
- Kickstarterでは発売前のFrosthavenが約19億円を集め、遊ぶ前の作品に世界中から支援が集まる
- 2024年は日本勢のスイートランドやアニマルカードゲームも1億円超えの支援を集めた
- 参入障壁の低さを生かし、流通や世界向けのクラウドファンディングも選択肢になり得る



