遊ぶだけじゃない、ボードゲームは作るのも楽しい
この回のテーマは「ボードゲームを作ろう」です。ボードゲームは遊ぶのも楽しいけれど、実は作るのもとても楽しい、とManaさんは話します。
Manaさん自身もたくさんのボードゲームを作ってきました。最近のゲームマーケットでも出展者が増えていて、作りたいと思う人も増えているのではないか、と見ています。
今回はルールの作り方ではなく、もっと前の段階の話です。作ってみようと思ったら、どういう風に作っていくのか、というところに焦点を当てます。
話のきっかけになった「作ろうボードゲーム制作キット」
この話をしようと思った経緯は、ジェリージェリーゲームズから制作キットが発売されるという知らせでした。商品名は「作ろうボードゲーム制作キット」で、2026年7月発売予定とのことです。
これはそれ自体で遊ぶゲームではなく、ゲームを作るための一式が入っているものです。カードやコマ、チップなどが何も書かれていないブランクの状態で入っています。
そこに書き込んだり何かを貼ったりすれば、オリジナルのボードゲームが作れます。作りたいと思っても何を用意していいかわからない人にとって、一式まとまっているのは検討しやすい、とManaさんは話します。
内容物もリッチで、カード72枚、タイル67枚、ダイス6個、木ゴマ10個に、ルーレットやボード、スタンドなどが一通り入っているそうです。これだけあれば大抵のボードゲームは作れる、と評価しています。
自由に絵も描けるブランクのものなので、お子さんと一緒に作るのにも向いています。7月発売という時期もあり、自由研究にもいいのではないか、と話します。
Manaさん自身も娘とボードゲームを作っていて、親子でやる楽しさは身をもって知っている、と言います。「こうじゃない、こうじゃない」と試行錯誤する姿を見るのもいい、とのことです。
100均で揃うボードゲームのパーツ、特にセリアが強い
この制作キットがなかった頃、Manaさんがどう検討していたかという話です。ボードゲームに必要なものは、結構100均で揃うと言います。
特にセリアが強い、とManaさんは話します。昔はそうでもなかったものの、最近はボードゲームに使いやすいものがちゃんと発売されるようになってきました。
トランプはもちろん、6面ダイスから何十面ダイス、ダイスセットのようなものまで売っています。コマも種類が豊富だと言います。
コマは赤や青、黄色、黒、白と色分けされたものも売られていて、色展開しやすくなっています。これだけあればコマを使うゲームも作れる、とManaさんは話します。
ほかにも先行後行を示すチップや、ドクロマーク、炎マークといった特殊効果を付与できるものも、セリアにたくさんあります。場所はおもちゃコーナーにあることが多いそうです。
カード用のスリーブも各種サイズ置いてあり、カードをしまうトレーディングカードケースもあります。トランプとスリーブがあれば、十分遊べると言います。
具体的には、メモや付箋に特殊効果やカードの内容を書き、スリーブに入れたカードの手前に差し込む方法です。こうすると裏面も透けず、十分遊べるとのことです。
使いそうなものはとりあえず買い、箱に無造作に入れておく
Manaさんはこうしたグッズを一通り買っています。ただし「このゲームを作ろう」と決めて買いに行くのではなく、逆だと言います。
100均は定期的にパトロールして、ボードゲームに使えそうなものはとりあえず買っておくスタイルです。買ったものは、一つの箱に無造作に全部入れてあると言います。
ただ、100均といったものはもう定期的にパトロールをして、これなんかボードゲームに使えそうだなって言ったものはとりあえず買うようにしております。
ボードゲームを作ろうという時に、その箱の中で使えるものはないかとあさります。乱雑に置いているからこそ、それを見てひらめくこともある、とManaさんは話します。
たとえばカードゲームでドロー式を考えていたのに、ふと見るとサイコロが転がっている。ならサイコロにしたらどうか、という具合にイメージが膨らむと言います。
一方で、寄せ集めになるので統一感はなくなります。痒いところに手が届かないこともある、とManaさんは付け加えます。
通販・手芸屋・ホームセンターで揃える本格的な素材
統一感や細かい要望は、通販を頼れば揃えられます。特にブランクカードは、各種サイズが何百枚とセットで売られています。
ブランクカードはサイズだけでなく、質感や色味も選べます。両面真っ白なものから、両面茶色、ダンボールっぽいものまであると言います。木のコマや木のチップも豊富です。
注目したいのが、裏面だけ柄が印刷されたブランクカードです。裏面は本当にありそうな柄で、表面だけが白いので、表面を書き込めば本格的なゲームのようになると言います。
表面さえ書き込めれば、ちょっと本格的なゲームみたいになったりするわけですよ。
表面は書き込むだけでなく、シールで印刷して貼る方法でもOKだと言います。Amazonでこうした裏面付きカードを見ると、そのまま発売してもいいと書かれているものもあるそうです。
予算や表面の作り方次第では、こうしたカードを活用して実際に販売する手法もありなのではないか、とManaさんは話します。
欲しいものが通販で見つからない時は、手芸用品やハンドメイド用品の分野も探すといい、と言います。ユザワヤなどの手芸屋さんにも、ボタンをはじめ使えるパーツがたくさんあるそうです。
さらに本格的に素材にこだわりたい時や量産する時は、ホームセンターに行きます。板で買えてカットもでき、焼き入れや加工までやってくれる店もある、とManaさんは紹介します。
アイデアはまず手帳へ。テキストから図式化、脳内シミュレーション
ここからは、アイデアが浮かんでからどう作っていくかという話です。本格的な進め方は別の回で深掘りするとしつつ、Manaさんは自身の流れを説明します。
Manaさんはアイデアがどんどん浮かぶそうです。良いものもダメなものもありますが、まずはとにかく手帳に書きます。最初はテキストで、頭で言葉にした「アイデアの元素」を書きます。
次にやるのが図式化です。この段階ではまだパーツやコンポーネントは使いません。どういう盤面になるか、ゲームの進行はどうなるかを、まず紙に描きます。
紙に全体の雰囲気を描いたら、脳内でどんどんシミュレーションしていきます。手帳とずっとにらめっこするスタイルだ、とManaさんは話します。
手を動かすと見えてくる。コンポーネントを並べて一人で試す
脳内シミュレーションを続けると、プレイ感や実際の使い勝手が頭の中では追いきれなくなってきます。そうなったら、パーツの入った引き出しを開けて、実際に並べてみる段階です。
どれを使おうかと選び、一人でやってみます。使いにくい、もう少しランダム性が欲しい、めくるアクションが合うかどうか、といった点を実際に確かめていきます。
たとえば手札が何種類かあって両手で持つのがきついなら、カード立てを使うか検討する、といった具合です。こうしたことを一人でごちゃごちゃやっていくと言います。
自分で手を動かすことによってより鮮明にシミュレーションもできますし、実際にやってみるっていう行動に移りますので、気づけなかったところが出てきます。
理論やイメージ、理想と、現実はなかなかうまくいかないものだ、とManaさんは話します。だからこそ自分で動かして煮詰めていく必要がある、というわけです。
そこまで進めると、遊べるコンポーネントやパッケージが集まってきます。ごちゃごちゃした状態でも封筒に入れ、なんとなくのタイトルを決めれば、一旦遊べるゲームが出来上がります。Manaさんはこうした状態のものをたくさん作っていると言います。
他人を巻き込むテストプレイと、そこから先の発注・デザイン
自分の頭だけではシミュレーションしきれないものも出てきます。ルールを熟知した人とそうでない人で、どう感じるかも試したくなります。そこでやっとテストプレイに進みます。
テストプレイは他の人を巻き込んで行います。その頃にはコンポーネントは封筒に入っているので、統一感はなくても封筒を一つ持って行って試す形です。
フィードバックを受けてブラッシュアップすると、必要なカード枚数やコマの数がすべて確定していきます。そこで初めて、アートワークやデザインに着手します。
デザイナーに頼むにも、カードが何枚あるかなど「何を作ればいいか」が明確でないと、見積もりも発注もしにくいからです。だからテストプレイまででコンポーネントの数をきっちりまとめる、とManaさんは説明します。
手帳にテキスト
浮かんだアイデアを言葉で書く
図式化
盤面や進行を紙に描き、脳内でシミュレーション
一人で試す
パーツを並べて実際に動かし、気づきを得る
テストプレイ
他人を巻き込み、フィードバックで数を確定
デザイン・発注
コンポーネントが確定してからデザイナーや印刷会社へ
コンポーネントが決まれば、印刷会社などでの見積もりも取りやすくなります。そこから先は予算とのにらめっこで、コンポーネントを減らすかどうかなどを試行錯誤します。
その結果と、デザイナーとのやりとりでのブラッシュアップを加味し、行ったり来たりしながら作品として仕上げていく、というのがManaさんの進め方です。
何本も同時進行、そして娘との制作
別の回でじっくり話すと言いつつ、Manaさんはここまでで進め方をかなり語りました。途中で止めたりもしながら、何本も同時に動かし続けているのが普段の制作活動だと言います。
ことあるごとに相談したり、アートワークの雰囲気を任せたりする相手は、Manaさんの場合は娘です。「面白くないよ」「もうちょっとこうした方がいい」といったフィードバックも普通にもらうそうです。
テストプレイも一緒にやりながら制作していると言います。今回伝えたいのは、やるだけじゃなくて作るのも楽しいよという一点だ、とManaさんは話します。
「ボドゲの天下取り」では、制作にまつわることに加え、どう売るか、販売価格をどう考えるかといったビジネス的な視点も交えて配信しているとのことです。この回をきっかけに作ってみようと思う人が増えたらいい、と締めくくりました。
まとめ
ボードゲームは遊ぶだけでなく作るのも楽しい、というのがこの回の核です。材料は100均や通販、手芸屋、ホームセンターで揃い、アイデアは手帳から図式化、一人での試作、テストプレイを経て発注へと進めていく流れが語られました。
- 作ろうと思ったら、まずは100均やセリアをパトロールして使えそうなパーツを箱にためておくと発想が広がる
- ブランクカードは裏面だけ柄付きのものもあり、表面を書き込めば本格的な、そのまま販売もできる仕上がりになる
- 進め方は手帳のテキストから図式化、脳内シミュレーション、一人での試作へと段階を踏む
- コンポーネントの数はテストプレイまでに確定させ、それからデザイナーや印刷会社に発注すると見積もりが取りやすい
- Manaさんは何本も同時に動かし、娘のフィードバックを受けながら制作を楽しんでいる



