自分は全体の流れの一部である
僕がよくしているのは、世代ごとに時間を投資するポイントを変えましょう、という話です。
真ん中にあるのは、自分は全体の流れの一部であるという考え方です。どれだけ汗を流そうが、それを生かすも殺すも、自分を取り巻く環境次第なんです。
めちゃくちゃイメージしやすい例でいうと、80代のおじいちゃんが同級生と寝る間を惜しんで働くと決めたとします。そもそも体力のレバレッジが効かないし、同級生はもうすぐ死んじゃう訳です。
その方向でいくと決めたところで、花が咲かずに終わってしまう可能性が極めて高いんです。
10代は友達、20代は量、30代は質
10代は、やっぱり友達です。
友達に投資するのが最もリターンが大きい。どんな友達と過ごすかで、目指す景色が変わってくるからです。
20代は、ひたすら量です。「量より質」という言葉を使っていいのは、質が出せる人間だけなんですね。
一度も打席に立ったことがなく、一度もバットを振ったことがない人間が、初月から打率3割を狙えるわけがありません。
まずは圧倒的な量をこなして、自分が空振りするパターンを学ぶ。ヒットにできるコースを知って、地雷を踏まない体を手に入れる。質を求めるのはそれからです。
そして30代は質です。これは20代で致死量を超える量をこなしていないと手に入らないので、30代で質が出せない人は結構厳しいんです。
この年代になると取引先も大きくなってくるので、「味は良くないけど大盛りです」みたいなクリエイティブを提供している人間は、信用を失って脱落していきます。
20代の頃にあった「頑張ってて偉いよ」という若手ボーナスも、30代に入るともう完全に消えています。質を追求できなかったら終わり、ということです。
40代は「誰に、どこで売るか」
40代は貿易、外交です。
20代、30代で手に入れた技術や商品、サービスを、誰に売るか、どこに売るか。それが求められるのがこの世代です。
40代でつまずいている人を、僕はよく見るんです。典型的なのは、40代になっても引き続き質だけを求めてしまう人です。
質を求めること自体は素晴らしいことなんですよ。ただ40代で大事なのは、質「も」求めること。誰に売るか、どこで売るか、そして誰と組むかまで追求しなきゃいけないんです。
美味しいお寿司が握れるようになったら、次はどこにお店を出すかを真剣に考える。それはアメリカかもしれないし、アブダビかもしれません。
外交や貿易、輸出めいたものと向き合わないと、自分や仲間の技術や時間が安く買われてしまいます。最悪の場合、お客さんがいなくなってしまうこともある。
鳥取で店を出しても客が来なかったけど、同じ店をスペインで出したら客が殺到した、みたいなことってある訳です。これもまさに「自分は全体の流れの一部である」の典型なんですね。
大型案件はどこから生まれているか
だから40代はとにかく出会いに投資しろ、と『Voicy』でも散々言っています。このことを、最近ほんとに痛感しているんです。
いま『チムニータウン』では、まだ表では言えない大型案件を複数同時進行しています。そのどれもが、会社の問い合わせフォームに舞い込んできた案件ではありません。
入り口は、『河口湖 音楽と森の美術館』のビアガーデンや、クリエイティブ合宿といった経営者限定イベントのような、オフラインの交流会なんです。
特に美術館でのビアガーデンは、今のところ百発百中で、そこから何かしらの事業がスタートしています。しかも、どれもが大型案件です。
こういう話をすると、必ず「それは西野だからでしょ」というご意見をいただきます。交流会での成約率に知名度は確実に働いているでしょ、ということですよね。
確かに、西野亮廣だからの部分もあるんです。ただ、今日の話はここからなんです。
便利屋は、その場にいる人に頼まれる
大型案件って、だいたい最初は勢いなんです。エイヤで決めないと決まらないことばかりなので。
酒の席で決まったときは、まだその船に同乗者がいません。いきなり予算が確保できているわけでもないので、最初は必ずボランティアチームみたいなところからスタートします。
そういうときに求められるのは、何でもやります、という便利屋です。そしてその便利屋は、いつもその時そこにいる人なんですよ。
求人なんか出しません。目の前で飲んでいて、ちょうど暇そうにしている若手に「お前やる?」と球が飛んでくるんです。
だから知名度なんてなくてもいい。若ければ、まだ信頼もないでしょう。大切なのは、その場にいること、熱狂の近くにいることなんです。
そういうところから離れて「美味しい話があったら何でもやりますんで、話振ってください」と言う人のもとに仕事が振られたところを、僕はただの一度も見たことがありません。
特に40代は、熱狂の近くに行ってほしいなと思います。今いる居心地のいい場所で自分を売っちゃダメなので、とにかく移動してください。
オンラインサロン『西野亮廣エンタメ研究所』では、毎日僕が記事を投稿しています。それから、映画『えんとつ町のプペル~約束の時計台~』が『プチョン国際アニメーション映画祭』に選出されたので、一緒に韓国へ行くツアーも用意しています。
それでは素敵な一日をお過ごしください。じゃあまたね。
まとめ
僕は、自分は全体の流れの一部だと考えています。だから世代ごとに時間を投資するポイントを変えるべきで、40代は「誰に、どこで売るか」の貿易・外交です。仕事は熱狂の近くにいる人に振られるので、とにかくその場所へ移動することが大事なんです。
- 10代は友達、20代は量、30代は質、40代は貿易・外交に時間を投資する
- 40代は質だけでなく、誰に売るか・どこで売るか・誰と組むかまで追求する
- 大型案件はオフラインの交流会から生まれ、最初は勢いとボランティアチームで始まる
- 便利屋の仕事はその場にいる人に振られる。知名度より、熱狂の近くにいることが大切





