「2月は逃げる」季節に、デスク周りだけはストレスなく
T-STUDIO.voiceの第3回は、2月6日、2月最初の金曜日の配信です。神森さんは、暦の上では立春を過ぎたものの、沖縄でもまだ風の冷たい日が続いていると話します。
神森さんは「2月は逃げる」という言葉を引き、今月はいつも以上に時間が足早に過ぎていきそうだと感じています。忙しい季節だからこそ、一杯のコーヒーを味わうくらいの余裕を持って朝を始めたい、という思いがこの回の出発点です。
(忙しい季節だからこそ)まずは一杯のコーヒーを味わうくらいの余裕を持って朝を始めたいななんて思ってるんですけど、まあ現実はなかなか優雅にはいきません。
神森さんは朝起きてから夜寝るまで、ほとんどの時間をデスクの前で過ごしています。だからこそ、デスクの周りだけはストレスのない環境にしたいと考えているそうです。
金曜の朝は、平日勤務の人には週末まであと1日、サービス業やシフト勤務の人には週末の忙しさに備えるタイミングです。神森さんは、どちらの人にとってもこの時間が仕事の切り替えのスイッチになり、心に週末のような余白を見つける時間になればと語っています。
M4 Mac miniのポート不足をどう解消したか
神森さんが今週どうしても話したかったのは、目の前にあるM4 Mac miniのことです。Mac miniはポート類が少ないことが購入前からわかっていたため、本体と同時に買おうと決めていたドッキングステーションを設置しました。
このコーナーは「ガジェットレポート」として、UGREENのMac mini M4用ドッキングステーションのレビューが中心になります。神森さんは番組再開時にM4 Mac miniを買った話をしており、その際に一緒に絶対買おうと思っていたものの1つがこのドックでした。
Mac mini本体は、すっきりしていて小さく、かわいい見た目が気に入っているといいます。一番気になっていたのは、USB-Aポートがないことでした。
もうほとんどのものがUSBのCに変わってきているので、今更、まあ、Aを買うのかっていう話はあるんですけど、
これまで使っていた周辺機器なんかを考えると、やっぱりAポートってどうしても捨てられない。
神森さんにとってUSB-Aは、レガシーではあっても現実にはまだどこにでもあるポートです。手持ちの周辺機器を活かすために、Aポートを使えるようにしたいというのが最初の大きな動機でした。
M4専用のドックを選んだ理由は、Mac miniとの一体感です。この種のドックはMac miniと同じような形で、高さは本体の3分の1ほど。Mac miniに重ねて置けるのが特徴だと神森さんは説明します。
ドックに求めた条件は、USB-Aが使えること、どうせならUSB-Cも拡張できること、そしてできるだけすっきりした見た目であることでした。
BeLink、ORICO、Raycue…数あるドックからUGREENを選んだ理由
Amazonで検索すると、Mac mini M4用のドッキングステーションはさまざまなメーカーから出ています。神森さんは、いくつかを比較したうえでUGREENに決めました。
最初に挙がったのは、BeLinkBeelinkのMateMiniMate Miniです。Thunderbolt 5 ── IntelとAppleが中心となって策定した高速インターフェースの規格の最新世代。Thunderbolt 4よりも大幅にデータ転送速度が向上していますに対応し、SSDを2枚内蔵できるハイスペックな製品で、値段は2万円ほどだったと神森さんは記憶しています。
神森さんはこのドックを結構いいと感じたものの、購入したMac miniは無印のM4モデルで、Thunderbolt 4までの対応でした。Thunderbolt 5対応のドックを買っても宝の持ち腐れになるため、見送っています。
なのでThunderbolt5を買ったところで、宝の持ち腐れになっちゃうので今回はスルーしました。
ほかにも、ORICOのMiniLinkMiniLinkや、RaycueRaycueからも、Mac miniに縦に積み上げられる似た形のドックが出ていました。どれもデザインは良かったといいます。
決め手になったのは、フロント側をごちゃごちゃさせたくないという神森さんのこだわりでした。UGREENのドックはSSDを1枚内蔵でき、ポートの多くが背面に集まっています。
他社製品は前面にUSBポートがずらりと並び、背面にDisplayPortやHDMIを備えるものもありました。神森さんにとって映像出力は不要で、なるべく前面をすっきりさせたかったため、UGREENの構成が合っていたわけです。
Thunderbolt 5対応、SSD2枚内蔵可、2万円ほど。無印M4はThunderbolt 4までなのでオーバースペック
SSD1枚内蔵可、ポートの多くが背面、外部電源に対応、1万円前後。前面をすっきり保てる
UGREENドックの構成と、商品説明にない外部電源の話
神森さんが使っているUGREENのドックは、前面にUSB-Aポートが2本、SDカードとmicroSDのスロットがそれぞれ1つ付いています。背面にはUSB-Aが3本、USB-Cが3本ほど並んでいます。
背面のUSB-Cのうち1本は、Mac miniと接続するための外せないケーブルです。そのためドックを使うと、Mac mini本体のポートを必ず1本ふさぐことになります。
空いているUSB-Cのうち1つには、電源を挿すことができます。電源をつながない場合はMac miniからの給電だけで動くため、USB機器を増やすと電力不足に陥ります。ACアダプターを挿せば、ドックをAC電源で直接動かせます。
この外部電源への対応は、Amazonの商品説明にほとんど書かれていない点だと神森さんは指摘します。いわゆるバスパワー ── USBケーブルを通じて、接続先のパソコン本体から電力を受け取って動く方式。手軽な反面、つなぐ機器が増えると電力が足りなくなることがありますで動くのか、単独で給電できるのかがわからず困ったそうです。
そこで神森さんは、Geminiに尋ねてみました。Geminiはどこかから情報を調べてきて、100W以上の電源を使ったほうがよいと答えたといいます。
その結果、神森さんはAnkerの100W対応USB-C ACアダプターと付属ケーブルを使い、ドックに直接給電しています。おかげで今は非常に安定して使えているそうです。
課題
Mac miniからの給電だけでは、USB機器を増やすと電力不足になる
情報不足
外部電源の対応がAmazonの商品説明にほぼ書かれていない
確認
Geminiに尋ね、100W以上の電源が望ましいという情報を得る
解決
Ankerの100W ACアダプターで直接給電し、安定して動作
安定した電源のおかげで、神森さんが持っていた2014年モデルのMac miniで使っていたCD-DVD-Rドライブもつなげられました。神森さんは個人的に、ほぼ最強スペックのマシンになったと満足しています。
映像出力が不要なら、1万円前後のUGREENがおすすめ
UGREENにはもう1つ、少し値段の高いMac mini用ドックがあると神森さんは紹介します。こちらはMac mini背面のUSB-Cを2本使って接続する仕様です。
Mac miniの背面にはUSB-Cが3つしかないため、2本ふさがると残りは1本になります。神森さんは、上位モデルにはDisplayPortが付いていたはずで、映像を流すのに必要なデータ転送量を確保するために2本使うのだろうと推測しています。
神森さんの結論は、モニター接続などで大きなデータ転送をしないのであれば、大体1万円前後で済むUGREENのドックがおすすめというものです。毎回のようにセールをしているため、その価格で手に入りやすいといいます。
ポートもすっきりしつつ、直接電源が取ることができるっていう意味では非常におすすめです。
神森さんは、ぜひお店などで実物を見てほしいと呼びかけて、ガジェットの話を締めくくりました。
スケジュールのバッファは「サボり」なのか?
続く「ワークトーク」のコーナーでは、ハードウェアの話から少し強引に切り替え、時間の使い方がテーマになります。問いは「スケジュールのバッファ、みんなどうしてますか?」です。
神森さんは2000年代前半からWeb制作の仕事をしてきました。Web制作では、コーディングやディレクションにかかる稼働時間そのものがお金になり、見積もりはそのまま顧客への請求金額になります。
そのため、どれだけの時間を見込んで見積もりやスケジュールを組むかは、仕事の根幹に関わります。神森さんは、これはホームページ制作に限らず、何かのプロジェクトを動かすときに誰もが直面する話だと位置づけています。
サイトのデザインや大きなプロジェクトでは、準備にどれくらいかかるか、1日の稼働はどれくらいかを考えて、ガントチャート ── プロジェクトの作業を横棒で並べ、開始日と期間を時間軸上に示す工程表。各タスクの重なりや進み具合を一目で把握するのに使われますを引き始めることが多いはずです。神森さんはそこで、皆さんはその時間をどう引いているのかと問いかけます。
1日7.5時間、まるごと稼働していますか?
神森さんは、会社員の働き方を前提に話を進めます。1日の勤務時間は7.5時間や8時間など会社によって違い、たとえば朝10時に出勤し、定時の18時や19時に上がる形が想定されます。
勤務時間の中には、昼休みの1時間や、40分の昼休みと10分ずつの休憩といった、会社ごとのルールで休憩が入ります。実質的に稼働できるのは7時間ほどで、そこに残業が加わるというのが神森さんの整理です。
そのうえで神森さんは、あるタスクが「3日かかる」と言うとき、その3日がざっくりなのか、時間を読み切った3日なのかで大きく違うと指摘します。1日7.5時間なら、3日で22.5時間という計算になります。
これ丸々その時間を使ってる仕事してるんですか?っていう話です。
実際には、煙草を吸いに行く人もいれば、1時間ごとに5分ほど休む人もいます。こうした小さな時間を積み重ねると、予定した時間内には収まらず、時間外の業務になってしまいます。
残業の扱いは36協定 ── 労働基準法第36条に基づき、会社と労働者の代表が結ぶ時間外労働・休日労働に関する協定。法定労働時間を超えて働かせるには、この協定の締結と届け出が必要ですなど会社ごとに異なりますが、あふれた時間まで含めたとき、本当に3日で収まっているのかと神森さんは問います。
神森さんの提案は、まず必要な時間を見積もり、それを1日の実働に落とし込んで日数を出すことです。22.5時間を3日ではなく4日で割る必要が出てくることもあるといいます。
総時間を見積もる
タスクにかかる時間を出す(例: 1日7.5時間×3日=22.5時間)
実働を見直す
休憩や小休止を差し引くと、丸々は稼働していない
日数に落とし込む
あふれる時間を想定し、場合によっては3日でなく4日で割る
外資系企業のイベント現場で聞いた、ハッとする一言
神森さんがこの話をした背景には、2000年代の初めごろの体験があります。当時、仲良くしていた外資系企業のイベントに、神森さんはよく講師として呼ばれていました。
あるイベントの終了後、運営担当の方がスタッフと「イベント終わったね」「お疲れ様でした」と話しているのを、神森さんは小耳に挟みました。2人は、プロジェクトとしてはかなりギリギリだったと振り返っていたそうです。
その会話の中で出てきたのが、1日の稼働時間を7.5時間きっちり働いているわけではないのだから、スケジュールを組むときはあふれる時間も想定しておかなければならない、という考え方でした。神森さんはこれを聞いて、ハッとしたといいます。
ちょっとしたそのコーヒーを飲む時間だって、当然1日のお仕事の中であるわけですよね。
神森さんの結論は、休憩の時間は別にサボりの時間ではないということです。そうした時間を加味したうえで、きっちりスケジュールを立てようと呼びかけています。
神森さんは、リスナーにもこのテーマについての意見を寄せてほしいと話しています。冒頭で語った「一杯のコーヒーを味わう余裕」は、ここで仕事の計画の話としてもつながります。
Suno AIでJ-POPを作るとき、肝になるのはコード進行
最後のコーナー「SunoのAIラボ」は、Suno ── テキストでスタイルや歌詞を指定すると、ボーカル入りの楽曲を自動生成する音楽生成AIサービス。有料プランでは生成曲の商用利用が認められていますで音楽を作る企画です。初回は神森さんの好きなエレクトロポップ、前回はRPGのラストバトル風BGMを紹介してきました。
今回は当初、ボサノバ風のヒーリング曲を作っていました。ところが、Sunoでいろいろ遊んでいるうちに面白い曲ができたため、急きょJ-POPを紹介することにしたといいます。
曲のタイトルは『Brand New Sky』です。神森さんはこれまでと同じく、歌詞とタイトルをすべてGeminiに書いてもらいました。
制作の流れは、Geminiが書いた歌詞にコード進行を乗せてもらい、スタイルも提案してもらって、それをSunoに投げるというものです。Sunoはスタイルや歌詞を入れてCREATEボタンを押すと2曲を作ってくれます。
どんな曲が出てくるかわからないので、特定の条件を与えてガチャガチャをやるみたいな感じなんですけど、
思いどおりの曲に近づけるうえで、肝になるのがコード進行だと神森さんは語ります。神森さんは自分を音楽の素人と前置きしたうえで、Geminiと壁打ちを重ねました。
私はもうそれこそ音楽に関しては素人です。
壁打ちの中で、王道進行 ── J-POPで多用される定番のコード進行。切なさと高揚感を両立しやすく、数多くのヒット曲に使われていますやカノン進行、AOR風など、さまざまな型のコード進行があり、それに従えば大体それっぽい曲ができるとわかってきたそうです。
王道進行からカノン進行へ。同じ歌詞で曲はどう変わる?
神森さんは『Brand New Sky』の歌詞に合わせて、コード進行のパターンをいくつか出しました。最初に試したのはJ-POPの王道とされる王道進行で、Cから始まる進行だと説明されたといいます。
王道進行版はなんとなく良いものの、もう少し違う感じも欲しかったため、次にカノン進行 ── パッヘルベルの『カノン』に由来するコード進行。ベースが順に下がっていく構造で、明るく安定した響きがあり、J-POPでもよく使われますに変えてみました。すると、思った以上に良い曲ができたそうです。
王道進行版: なんとなく良いが、もう少し違う感じも欲しい
カノン進行版: 思った以上に良い曲ができ、エクステンドで仕上げて一番の推しに
ほかにもAOR風や、王道進行で作り直したものなど、同じ歌詞のバージョンがいくつかあります。神森さんは、同じ歌詞でもコードの指定を変えるだけで曲がこれだけ変わることを、複数回に分けて紹介していく予定です。
同じ歌詞でコードの指定の仕方を変えると、こんだけ歌変わるよっていうのをちょっとご紹介したいなと思っています。
1曲あたり4分ほどあり、1回の放送で全部流すのは難しいため、今回は神森さんが個人的に一番激推しというカノン進行版を流しました。歌詞は「目覚ましの音が響く」から始まり、「見上げた空は限りなく青く」「Brand new sky その先へ」とサビへ向かう、前向きな内容です。
シリーズの最後に取っておくはずだった、一番の推し
曲を流し終えた神森さんは、カノン進行版の『Brand New Sky』が、歌詞と本当にいい感じでマッチしていると振り返ります。本来はシリーズの最後に聴いてもらうつもりでしたが、どうしても聴いてほしくて最初に紹介したそうです。
(カノン進行版を)このシリーズをちょっと通して最後の最後に聴いていただこうかなと思ったんですけど、どうしても聴いていただきたくてですね、この曲を最初にご紹介しました。
そのため、来週以降の別バージョンを聴いて「こんな曲なの?」と思われるかもしれない、と神森さんは笑いまじりに予告しています。
Sunoについては、無料版では曲を配布できないものの、有料プランに入ればPodcastで流すような使い方ができると説明しました。実は番組の後ろやパートごとに流れていたBGMも、すべてSunoで作ったものだといいます。
神森さんは、こうした使い方ができることで創作の幅が広がると考えています。音楽が好きな人には、ちょっとしたお小遣いを使って楽しんでみてほしいと勧めていました。
次回は、ガジェットの話をする予定を変更し、1月末にリリースが決まりすでにサービスが始まっているAppleのCreative StudioCreator Studioについて話す予定です。
まとめ
第3回のT-STUDIO.voiceは、「2月は逃げる」忙しい時期だからこそ意識したい「余白」を軸に、デスク環境、仕事の時間の見積もり、AIでの音楽制作を語った回でした。ドックの電源、スケジュールのバッファ、コード進行の試行錯誤と、どの話題にも小さな工夫で余裕を作る視点が通っています。
- M4 Mac miniのUSB-A不足には、背面にポートが集まり外部電源にも対応する、1万円前後のUGREENのドックが神森さんのおすすめ
- ドックの外部給電はAmazonの商品説明にほぼ書かれておらず、Geminiで調べてAnkerの100Wアダプターで安定させた
- 1日7.5時間をまるごと稼働しているわけではないので、22.5時間の作業を3日でなく4日で割るようなバッファが必要
- 休憩やコーヒーの時間はサボりではなく、最初からスケジュールに組み込むべきもの
- Suno AIでは同じ歌詞でもコード進行で曲が大きく変わり、カノン進行版『Brand New Sky』が神森さんの一番の推し







