夏休みの終わりと、絶望していた新学期
この回が収録されたのは2026年8月30日。神奈川に住むクムさんの周りでは、すでに子供たちの夏休みが終わっていた時期だと語られます。
クムさんが調べたところ、夏休みの期間は都道府県で差があったといいます。横浜市は7月21日から8月26日まで、北海道は7月25日から8月23日まで、鹿児島は7月21日から8月31日まで、という具体的な日付が挙げられました。
夏休みは8月31日まで、というのがクムさん自身のイメージだったため、地域によってこれほどばらつきがあることを、この機会に知ったと話されています。
毎年8月の終わりは、クムさんにとってほろ苦い記憶だといいます。宿題が終わらないタイプで、最後の3日間ほどをしゃにむに宿題に費やしていたそうです。
さらにこの時期は、新学期が始まることに強く絶望していたと明かされます。子供の頃は友達が少ないタイプで、クラスに馴染めない期間のほうが長かったといいます。
高校時代が一番辛かったですね。高校時代は友達が一人もいない状態で3年間過ごしたので、まあ地獄でしたね。
地獄の3年間を過ごせた理由と、「安全基地」という言葉
その地獄のような高校時代でも、なんとか学校に通い、卒業して就職まで至れた理由の一つが、ゲームをやっていたことだとクムさんは振り返ります。だからこそ、今回のテーマとして取り上げたと語られます。
ゲームは逃避先だったのか、安全基地だったのか。クムさん自身の答えは「両方」でした。逃げ場でもあり、安全基地でもあったといいます。
ここでクムさんは、安全基地という言葉の補足を入れます。
この考え方はよく子供に対して語られると、クムさんは説明します。失敗しても親のところへ戻れば慰めてくれる、見届けてくれる。そういう安心感があるから、いろいろなものに挑戦できるという話です。
クムさん自身は、14歳ぐらいのときに親と離別し、親戚の家でお世話になりながら生活してきたといいます。肩身が狭いというより、人との繋がりが希薄な感覚がずっとあったと明かされます。
まあちょっとだいぶこじらせていたかなと、あの今でも思いますし、多分それは今現在も続いている部分ではあるのかなと思っています。
そんな中でも、ゲームは小さい頃から続けていたため、一つの居場所にはなっていたのかもしれない、とクムさんは語ります。
主人公に本名を入れて、ゲームの世界で生きた
クムさんが子供の頃にやっていたのは、RPGが中心だったといいます。アクションゲームもやってはいたものの、自分でソフトを買うときはRPGやアドベンチャーが多かったそうです。
高校時代にやっていたRPGとして思い出すのは、初代あたりのキングダムハーツだと語られます。物語の世界に入ると、日常を忘れられたといいます。
昔のゲームは、主人公に名前を設定できるものが多かったと、クムさんは当時のやり方を明かします。当時は実況配信もなかったため、主人公に自分の本名の下の名前を入れてプレイしていたそうです。
今リアルな世界、すごい嫌なリアルな世界じゃなくて、ゲームの世界で、まあ生きて生活できるみたいな。なんかそういうのが良かったんですよね。
そういう逃避行動があったから、友達がいない状態でも高校3年間をギリギリ過ごせたのかもしれない、とクムさんは振り返ります。
新作ソフトの発売も、支えになったといいます。このゲームが出るまでは元気に過ごしていこうという希望を、ゲームによって持つことができたそうです。
当時はガラケーの時代でしたが、携帯を使ってインターネットにも触れていたといいます。ゲームがきっかけの掲示板やサイトを通じて、ネット上で知り合った人たちとやり取りしていたことも、今でも覚えていると語られます。
ゲームで何から逃げていたのか
ゲームを通して何から逃げていたのか。クムさんは、当時からすでに自分は大したことがないとわかっていた、と正直に語ります。
勉強の成績もイマイチで、運動神経も悪い。絵が上手いわけでも、字が綺麗なわけでもない。そうすると自分のアイデンティティや、できることは何なのかと考えたと明かされます。
そのとき、自分ができる数少ないことの一つがゲームだったといいます。上を見ればきりがない世界ではあるものの、当時はインターネットがそれほど発達していなかったため、自分の世界の中でゲームが起承転結できている部分が多く、そこが良かったのだと振り返ります。
逃避先と安全基地っていう言い方でいくと、まあ逃避先の割合の方が正直大きかったかなって思います。
いまはゲームが「いくつかの安全基地の一つ」になった
今のクムさんは、ゲームの延長線上でゲーム系ポッドキャストやYouTubeをやっており、それが安全基地になり得ていると語ります。コメントで嫌な経験がゼロではないものの、相対的にポジティブな経験のほうが多いといいます。
ただし、ゲームだけを安全基地に置くのは危ういとも話されます。ゲームは自分の中のいくつかの安全基地の一つになっている、という位置づけが大きいといいます。
家族、友人、仕事関係、ゲーム以外の趣味。そうした安全基地が複数あると、生きづらい世の中も少し生きやすくなるのではないか、とクムさんは考えを述べます。
高校時代、もしゲームをしていなかったら
もし高校時代にゲームをやっていなかったら何をしただろう、とクムさんは想像します。今なら、3年間を使って図書館の本を全部読破したかったと語られます。
本は好きな分野だといいます。ただ、小学校高学年から高校時代にかけては、あまり本を読んでいなかったと振り返ります。児童書を読んでいたのは小学校低学年ぐらいまでだったそうです。
多感な時期に海外文学や日本の古典、SF作品などにもっと触れていれば、今の生活にも生きてきたのかもしれない、とクムさんは話します。
一方で、RPG中心に遊んでいたことにも意味があったと語られます。当時のゲームはグラフィックがリアルではなく、想像の余地があったといいます。
キャラクターの姿形や描写を頭の中でイメージすること。それは読書とまったく同じ体験価値ではないかもしれないものの、いい体験ができたとクムさんは振り返ります。
「何度でもリセットできる」という安心感
自分でプレイしながら物語に入っていけるのは、ゲーム特有の楽しみ方だとクムさんは語ります。キャラクターや世界観、BGMがあり、操作を通じてキャラクターが成長していく体験です。
その成長とともに、自分自身も少し成長できている気がしたといいます。キャラクターが困難に立ち向かう姿は、子供の頃の自分をドキドキさせ、奮い立たせてくれるものがあったと振り返ります。
強いボスへの挑戦にも、ゲームならではの安心感があったと語られます。負けても、何度も挑戦を繰り返して攻略法を見つけていける。
ゲームだったら何度でもリセットして、リスタートして再トライすることができるので。よっぽどの無理ゲーじゃない限りは突破できるので、そういうのも良かったかなって思いますね。
同じゲームを2周3周する、あの感覚
高校時代に遊んだゲームは、指折り数えるほどだったとクムさんは振り返ります。キングダムハーツのほか、ドラゴンボールのゲームや、ゲームボーイアドバンスのマリオカートなどが挙げられました。
当時はゲームをたくさん買える環境ではなかったため、一度クリアしたゲームを2周3周と遊んでいたといいます。
例えばファイナルファンタジー6をクリアしても、少し期間を空けると、内容を知っているのに新鮮な感覚でプレイできたと語られます。強くてニューゲームのような仕組みも、周回のご褒美もない時代の話です。
なんか同じ本を2回読むみたいな感じで。2回目は2回目で、やっぱり1周目で気づかなかったことに気づけたりとかするので。
お金の問題で何本もソフトを買えなかったからこそ、一度クリアしたソフトを繰り返し遊んだ。その体験が良かったのかもしれない、とクムさんは振り返ります。
サブスク時代に「一度見た作品」が持つ安心感
現代はサブスクが充実していると、クムさんは環境の変化に触れます。映画も本の読み放題もあり、ゲームもフリープレイや無料タイトル、数百円で買えるセール品まであると語られます。
その結果、毎回新しいゲームばかりを遊ぶようになりがちだといいます。常に新しさがあるぶん、脳が働き続けているような感覚があると話されます。
一方で、一度遊んだゲームや一度見た映画には安心感がある、とクムさんは対比します。この後こうなる、とわかっているのが、疲れているときには良いといいます。
子供の頃に聴いていたラジオも同じで、毎度おなじみのパーソナリティやコーナーがある安心感があったと振り返ります。RPGにも同様に、レベルを上げて物理で殴るような、繰り返しの中で見えてくるパターンがあったといいます。
違うゲームだったとしても、RPGってこういうもんだよねみたいな。なんかそのRPG脳というか、ゲーム脳というか、そういうのがだんだん構築されていって。
学歴、フリーランス、ニュージーランドの永住権
ゲームで培ったものが現実に生きているかというと、あまりそうでもないかもしれない、とクムさんは率直に語ります。子供の頃に勉強して、行ける人は上の大学に行ったほうが正直いいとも話されます。
その理由として、自身の高卒という学歴が具体的に挙げられます。フリーランスをやめて転職活動を考えるとき、学歴がネックになることがあるといいます。
ニュージーランドにいた頃、当時は永住権を取ろうかと考えたこともあったと明かされます。そのとき、大学でドクターを取っているか高卒かで、付与されるポイントが違っていたそうです。
当時はIELTSという、TOEICとは別の英語資格で一定のスコアを求められることもあり、そこに学歴も絡んでくると語られます。
それでも、あの3年間を頑張れたのはゲームがあったから
ただ、子供の頃の自分にとっては「ゲームをやりなさい」と言われることすら、しんどく感じる自分がいたとクムさんは振り返ります。
そうした中で、ゲームは逃避先でもあり、安全基地にもなり得ていた。だからこそ高校の3年間を頑張れたのかもしれない、と大人になった今も思うと語られます。
今こうしてゲーム系のポッドキャストやYouTubeをやれているのも、子供の頃にゲームをやっていたからだといいます。
それがもしゲームやってない世界線の自分だったら、多分このポッドキャストやってないだろうし、YouTubeもやってないだろうし。今こうやって出会った人たちとも出会えてないだろうし。
どこかに「杭を打つ」と、少し生きやすくなる
クムさんは、生きるのがしんどい、学校に行きたくないと強く思っていた子供だったと改めて語ります。大人になってからも、生きづらいと感じることはあるといいます。
そうしたときに、ゲームはもちろん、ポッドキャストのような媒体も勧めたいと話されます。喋るのが苦手な人にはブログという選択肢も挙げられました。
YouTubeはレベルが高いかもしれないものの、ライブ配信はゲーム機から直接できるなど、環境は一昔前より整っているといいます。自分が挑戦しやすい形でやってみるとよい、というのがクムさんの提案です。
どっかにアンカーを打つというか、杭を打って、そこでがっちり安定したものを1個持っておくと、ちょっと生きやすくなるのかなっていうふうに思ったので。
近況:出演や、遊んだゲームの話
番組の後半は近況報告です。まずクムさんは、ゲームスキャネンのパーソナリティ、ひげもとさんが個人でやっている番組「日々もと」にゲストとして出演したことを紹介します。
ストリートファイター6で遊んでいるクムさんに、その熱を分けてほしいという趣旨だったといいます。いつも聴いているひげもとさんの声が音声通話で聞こえてくる不思議な感覚や、聞き上手さのおかげで気楽に話せたことが語られました。
ゲーム実況では「俺の屍を越えてゆけ」をプレイし、9月2日にクリアの回を配信する予定だと話されます。きっかけは、ポッドキャスト番組Bright Bit Brothersが前後編で熱く語っていた回だったといいます。
子供の頃、CMやキャッチーなタイトルに惹かれつつプレイできなかった作品を、去年のセールで購入。スト6にハマっていて1年寝かせたものの、今回ようやく遊んだといいます。
率直に感想を言うと面白かったです。僕が好きなタイプのゲームでした。
世代交代の面白さと、繰り返しの手応え
クムさんは「俺の屍を越えてゆけ」の内容を、鬼滅の刃に例えて説明します。短命の呪いを受けた一族が、酒呑童子という悪を倒し、呪いを解いていく物語だといいます。
短命の呪いのため、プレイキャラクターは先祖代々つながっていくと語られます。子供を設け、神と交わる「交神」を繰り返して強い子孫を作り、村を発展させ、装備を整えて敵を倒していく流れです。
この繰り返しの中で、一族が少しずつ強くなっていくのを感じられるのが良かったといいます。攻略サイトを見ずに、自分なりの攻略法でギリギリの戦いを制し、ラスボスまで倒せたことに高い満足度があったと語られます。
プレイ時間は40〜50時間ほど。ただし、これは成長スピードにバフをかけた状態での時間で、ノーマルなら100時間ほど遊べるゲームだといいます。時間の限られる社会人には、倍速で遊べるモードを勧めています。
逆転裁判シリーズと、味付けのはっきりしたキャラクター
近況では、コーヒートーク2をクリアしたことにも触れられます。さらに、Xでポストしたところ反応が良かったのが、逆転裁判シリーズを始めたという話だといいます。
クムさんは子供の頃に逆転裁判に触れておらず、3年ほど前のセールで逆転裁判123のパッケージを購入していたそうです。2023年に買ったまま遊べていなかったものを、今ようやく始めたといいます。
現在は逆転裁判1の第3章を進めているところで、時代物・ヒーローものの「正義の味方 大江戸ソード」のような雰囲気のエピソードだと語られます。
謎解きも謎解きはもちろんあるですけど、それプラスキャラクターたちの描写が面白いですよね。
フルボイスではないものの、イラストの表情が豊かで、登場人物の味付けがはっきりしていると評されます。辛いものは辛く、酸っぱいものは酸っぱい、というように喜怒哀楽がはっきりしている点が面白いといいます。3まで終わらせるつもりでコツコツ遊ぶと話されました。
スト6、Discord、そして久しぶりの旅
ストリートファイター6も引き続きプレイしていると、クムさんは語ります。視聴者がチャンネル用のDiscordサーバーを作ってくれたため、ランクマッチのカスタム対戦会などをボイスチャットで楽しんでいるといいます。
観戦しているプロリーグ、ストリートファイターリーグの新シーズンにも触れられます。SディビジョンとFディビジョンの2リーグ制で、試合がある日は夕方6時半ごろから10時ごろまで公式配信があるといいます。
その日は、平日夜に行っている自身のランクマッチのライブ配信を休んで、リーグ観戦にあてる予定だと話されます。
最後に、9月と10月の予定が語られます。東京ゲームショーは9月21日に現地へ行く予定。さらに10月3日と4日には、大阪インディーゲームサミットへ足を運ぶといいます。
一応この番組、ゲー旅という番組なので、久しぶりに旅をしてみようと思って大阪に行ってきます。
まとめ
友達が一人もいなかった高校3年間を、クムさんはゲームとともに乗り越えました。それは逃避先でもあり、安全基地でもあったといいます。今はゲームだけでなく、いくつかの安全基地を持つことの大切さと、どこかに「杭を打つ」ことで少し生きやすくなるという実感が語られました。
- 友達のいなかった高校時代、ゲームは逃避先でもあり安全基地でもあった。クムさんの結論は「両方」
- 主人公に本名を入れ、リアルな世界の代わりにゲームの世界で生きる感覚が支えになっていた
- 何度でもリセットして再挑戦できることや、一度クリアしたゲームを周回する体験に安心感があった
- ゲームだけに頼るのは危うく、家族・友人・趣味など複数の安全基地を持つと生きやすくなる
- 近況として、ひげもとさんの番組への出演、俺の屍を越えてゆけや逆転裁判のプレイ、東京ゲームショーや大阪への旅の予定が語られた






