AIは私たちの「手を動かす仕事」を食っていく
まず正直に言うと、ものを作るという部分では、AIの普及はかなり私たちの仕事を食っていくだろうなと思っています。
ここで言う「食っていく」というのは、手を動かしてコードを書くとか、デザインを作るとか、そういう今までものを作ってきた過程のことです。
私自身、昔はけっこうフルスタックにやってた方なんですよね。自分でデザインを作ってコードを書いて、お客さんに見せて修正して、FTPで上げてデータベースを作ってつないでWordPressを入れて、みたいなことを全部やってました。
でもその中でも、一番時間がかかっていたところがなくなっていくんじゃないかと思うんです。
ただ、これをフリーランスの方の立場でポジティブに受け止めると、話が変わってきます。
今まで一人でパツパツだったところが、生成AIをうまく使うことで一人でも回せるようになるかもしれない。手が足りない時のあの感じが、少し楽になる可能性はあると思うんですよね。
AIに取って食われる人と、それでも残る人
じゃあウェブ制作そのものはどうかというと、これはノーコードやローコードのツールと同じ話だと思っています。
スタジオみたいなツールが出てきたことで、私たちの仕事が激減したかというと、多分そんなことはないんですよね。
もちろん、それに取って食われた人は間違いなくいると思いますよ。絶対に。
ただ、そこで生き残っている人って、何を作るのかがちゃんと分かっていて、お客様にバリューを出せている人なんじゃないかと思うんです。
そういう人は、AIが来ようがノーコードが来ようが、普通に残るんじゃないかなと。ここは私はけっこう楽観的に見ています。
私が一番気にしているのは、AIじゃなくて「体力」
で、ここからが今日の本題です。フリーランスという仕事の請け負い方でいうと、私が一番不安に思っているのは、実はAIじゃないんですよ。
相談をくれた方は今35歳とのことでした。あと5年、10年くらいは何ともないと思います。
でも自分が年齢を重ねていった時に、体力とか気力とか、そういう馬力的なものが落ちていくんですよね。
私、来月で50歳になります。今のところ体力が落ちたという感覚はほとんどないんですけど、さすがに老眼が来たらどうしようかな、とか思うわけです。
たとえば、今まで普通に12時間働けていたのが、10時間が限度だなとなったとします。
これって単純に、生産性が十数パーセント落ちるということなんですよね。
もし私たちの仕事が労働集約で、働いた時間がそのままお金に転化されているんだとしたら、その分だけ売上か自分の収入が減ってしまう。
さらに言うと、体力とか老眼どころじゃなくて、本当に病気をするようになるかもしれない。
内臓とか、おじいちゃんみたいな会話をし始めてますけど、そういうことが多分起こるだろうなって、私はけっこう本気で思ってるんですよ。
もし脳卒中とか起きたら俺どうするんだろう、とかね。センチなことを考えたりもします。
そういう意味で言うと、私は一人でやっていたら危ないなと思っていて、会社組織にしている理由の何割かは、実はここにあるんです。
単価を上げられるか、AIで効率化できるか
だから、フリーランスという仕事の仕方をこの先も続けていくなら、考えておいてほしいことがあります。
労働時間を増やせば売上が伸びて、時間を減らすと売上が下がる。そういう働き方をしていると、40歳、50歳になった時にまあまあしんどくなるんじゃないかと思うんです。
その時に単価を上げられればいいんですよね。労働時間が減っても単価が上がっていれば、行って来いで手取りは変わりません。
でも単価を上げられないんだとすると、本当に自分の実入りが減ってしまう。
だからこそ、AIをうまく使うとか、効率化を考えていかなきゃいけない時代になるんじゃないかなと思います。
ただ、これは別にAIがあってもなくても同じ話なんですよね。5年くらい前だって、健康や体力が落ちた時にどうするべきか、という問題は私はずっと考えてきたつもりなので。
AIができたからといって、この根っこの部分が急に変わるわけではないと思っています。
まとめ
35歳という年齢は、私にとってはクソほど羨ましいくらい、何でもできる時期です。だからこそ、まだ気にも留めていない「否が応でも劣化してしまう自分」にどう備えるかを、今のうちから考えておいてほしいなと思いました。いまの私の答えは、AIより先に、まず体力の話なんです。
- ものを作る過程はAIに食われていくが、何を作るか分かっている人は残る
- フリーランスの本当のリスクは、年齢とともに体力や健康が落ちて労働時間を確保できなくなること
- 労働時間で稼ぐ働き方なら、単価を上げるかAIで効率化するかを早めに考えておきたい
- 私が会社組織にしている理由の何割かも、一人で抱えるリスクを避けたいという点にある





