大型案件は「欲しい」で受けていいのか
ウェブの仕事を始めて9ヶ月、独立して3ヶ月というタイミングで、300万円くらいの『WordPress』を使ったサイト制作の依頼が来た、という相談をいただきました。
内容も金額もチャンスだと思っている。でも一人でできるか全く自信がない、と。進め方も見当がつかないそうです。
正直に言うと、僕はこの気持ちがめちゃくちゃよくわかるんですよ。
この会社を立ち上げた14年前でも、300万の案件と言われたら喉から手が出るってこういうことかってくらい欲しくなりましたもん。
だからまず、その気持ちだけは全力で肯定したいんです。
僕自身も、大学生のときに桁違いの案件が来た
これは大昔の話ですが、僕も似たような経験があります。
96年からこの仕事を始めて、97年ぐらいに、当時4人でやっていたチームに、一桁大きい案件が来たんですよ。
『Windows95』が出た翌年ですからね。『Google』もなければ、ディレクションの本もない、『WordPress』なんて存在すらしていない時代です。
その案件は結果的に別の理由で断ったんですが、その代わりに三桁万円の案件を逆提案してやらせていただきました。
正直、できるっていう自信はなかったですね。しかも大学生ですから。
ただ、絶対に納めるということだけは、かなり強く意識していました。
商売としてお金をいただく以上、そこに不義理は絶対しちゃダメだよね、と。当時は何の根拠もなかったんですけどね。
「できる自信」の正体は、最後になんとかする道が見えているか
今回の相談で僕が引っかかったのは、「一人でできる自信が全くない」という一言です。
このセリフが出るんだとすると、僕はやめといた方がいいんじゃないかな、というのが正直な気持ちです。
仮に僕が今一人で独立していて300万の案件を受けるなら、たぶんなんとかすると思うんですよ。
理由は、最後の手段を持っているからです。
デザインができなかったらデザイナーに頼む、マークアップや『WordPress』のスペシャリストに助けてもらう。自分の手取りは減るけど、納品を途切れさせない道が見えている。
最悪の最悪、納品が止まらないとわかっているから受けられるんです。
だから相談の答えは、頼れる知り合いがいるかどうかに尽きるんじゃないかと思っています。
信頼できて、この人に任せればなんとかしてくれる、と言えるだけの相手。それがいないまま受けると、お客様から何か言われたときに本当にきついんですよ。
仕事はプレッシャーごと引き受けられるか
個人事業主で独立されているということは、事実上、社長なわけですよね。全責任を背負わなきゃいけない立場です。
そのプレッシャーやストレスは、300万だろうが1億だろうが、等しくあるんですよ。
トラブルがあったとき、明日お客さんにこれどう言おうかな、電話したら怒られるかな、と。
そういうことをネガティブに感じてしまう性格なら、相当プレッシャーがかかってくるはずなんです。
それも含めて「いいよ、頑張るよ」と言えるなら、僕は受けてもいいと思います。
そうじゃないなら、早めに誰か頼れる人を見つけてからやる方がいいんじゃないかな、と。
仕事なので、チャンスがあれば全部手を挙げろ、みたいなことは僕は人には強要できないんですよ。
自分ではそう言えるけど、人にはね。
まとめ
答えを手放しでは言えないんですけど、いまの僕の考えとしては、欲しい気持ちと、最後まで納める算段は別物だと思っています。頼れる相手を先に見つけてから飛び込んでも、遅くはないんじゃないでしょうか。
- 独立直後の大型案件を「欲しい」と思う気持ちは、僕もよくわかる
- 「できる自信」とは、最悪でも納品を止めない道が見えていること
- 信頼して任せられる知り合いがいないなら、先に見つけてから受けたい
- 金額に関わらず、責任とプレッシャーごと引き受けられるかが分かれ目






