企画書の再演セミナー、いつかまたやりたい
この企画書のセミナーは、確か2020年か21年に自社開催をして、その後CSSナイトさんでもやらせていただきました。
「求められる企画書の中身とその理由」という内容で、私がどんなふうに企画書を作っているかを言語化したものだったりします。
ただ、去年と今年はやっていないんですよね。
ニーズがあれば全然やらせていただくのはやぶさかではないんですが、今年中はちょっと厳しいかもしれません。
もし見てみたい、受けてみたいという方がいらっしゃれば、普段のおハガキでも構いませんので送っていただけると嬉しいです。自社開催でも考えさせていただきますので。
企画書は「そうだよね」で終わったら選ばれない
コツと言われると簡単には言いづらいんですが、いちばん大事なのは、相手が自分の作った企画の何に対して良いと思ってくれるか、なんですよね。
もっと言うと、何に対して良いと思わせるかがちゃんとあるかないか、だと思います。
たとえばWebの話でいえば、デザインをこうしてほしい、WordPressをこうカスタマイズしてほしい、その後のサーバー保守はこうしてほしい、といった要望がいろいろあります。
それに対して「こうです、こうです」と一対一で打ち返すのは、基本的に絶対に必要なことなんですよ。
でも、打ち返しているだけだと、相手としては「うん、そうだよね」で終わっちゃうんですよね。
そこにプラスアルファがないと、「ああ、これすごいね」というものがないと、選んでもらうのはやっぱり難しくなるかなと思います。
競合も自分も90点なら、最後は値段で決まる
わちゃこさんはコンペという言葉も出されていました。私はコンペに参加するのはありだと思っているタイプです。勝てばいいと思っていますから。
ただコンペとなると、競合になる会社さんが1社でも2社でも必ずいるわけですよね。
そこがどんな内容を作ってくるのかは、頭の片隅に必ず置いておかないといけないと思います。
というのも、Web屋がお客さんから言われた通りに返答していたら、どこの会社も同じものを作るんですよ。
左上にロゴを置いて、上にグローバルナビがあって、レスポンシブのメニューはハンバーガーで、フッターにはSEOを考えてこう置いて、みたいなセオリーってもうありますよね。
そうすると受け取った側は、どれも「そうだよね」となるわけです。
私の感覚だと、60点くらいまでの内容は「うーん、そうかな」と思ってしまいます。
80点から90点いくかいかないかだと「まあそうだよね」で、90点を超えて100点も超えてくるようなものを見せられると「そう来たか」と思うんですよね。これは褒め言葉です。
問題は、周りも80点、90点だった場合なんですよ。
結局みんなが90点で当たり前のことを出しているだけになると、最後の決め手は金額になっちゃうんです。
同じような内容なら安いところの方がいいよね、となるわけですね。
だからこそ、「これはすごいね」と思わせる、何か一個光るものを作れないと、企画書って難しいんじゃないかなと思います。
コーディングを極めるより、上流を早く試してみる
もう一つ、設計レイヤーに進めなくて悩んでいるというおハガキもいただきました。業界歴10年弱で、コーディングスキルが上がらないと感じているそうです。
正直に言うと、コーディングスキルってどこかで頭打ちが来るような気がしています。
私も自分でやっていたから思うんですが、スキルが上がったと何で実感できるのか、というのが難しいんですよね。
フロントであれば、セマンティックに書いた時点で、もうほとんど改善の余地がなくなるレベルまで来ているんじゃないかと思います。
昔はサーバーが非力だったので、SQLをいかに効率的に書くかを追求するSQL職人みたいな人もいました。でも今はマシンパワーである程度ねじ伏せられちゃいますからね。
昔、すごくお世話になったエンジニアさんに「PHPを勉強し直したいから何からやればいいですか」と聞いたら、「だったらCからかな」と言われたことがあるんです。
そのとき言われたのが、「CPUとメモリとディスクのどこに負荷をかけているかわからない人が、効率化を図るなんて不可能だよ」ということでした。
なるほどな、と思いましたね。ただ、そこまで行きたいかどうかは、乱暴に言えばもう趣味や生き様に近い世界になるかなと思います。
だから、設計レイヤーに行きたい思いがあるなら、極端に言えば、さっさと上流をやってみた方がいいというのが私の考えです。
上流は「やったことがある人」の価値が大きい
転職でいきなり設計レイヤーをやれる立場として入れるかというと、未経験だとちょっと怪しいような気もします。
やったことがある人とない人では、もう全然違うと思うんですよ。
今ちょうど、うちの新卒4年目、5年目くらいのメンバーと一緒に仕事をしていて、初めて実務で要件定義をやってもらっているんです。
本人も、言語化するのがすごく難しかった、頭の中で設計するのが大変でした、と言っていました。
だからこそ、今の会社で経験できるなら手を挙げて上流設計をやってみて、合う合わないをはっきりさせてから転職を考えても遅くはないかなと思います。
周りから顧客折衝が合っていると言われているなら、現場のデザイナーやエンジニアがどんな要望を受けると大変か、それがわかる立場でもあるはずです。
そのSEなのかディレクターなのかという立場をやってみるのも、いいんじゃないかなと思いますね。
まとめ
企画書も、上流への転向も、結局は「言われた通り」で終わらせないところに答えがある気がしています。まだ迷っている方は、まず一歩、いつもと違う角度を試してみるところからでいいんじゃないでしょうか。
- 企画書は要望への打ち返しに加えて、「これはすごい」と思わせる一点があるかで採用が分かれる
- 競合も自分も同じような90点なら、最後は金額で決まってしまう
- コーディングスキルはどこかで頭打ちが来るので、極めるかは趣味や生き様の領域
- 設計レイヤーに行きたいなら、今の環境で早く上流を試して、合う合わないを見極めるのがおすすめ






