マネジメントに進まないことのメリットとデメリット
まず、マネジメントに進む・進まないには、それぞれちゃんとメリットとデメリットがあると思うんですよね。
進まない場合のメリットは、現場にとどまれること。最新のITスキルに触れ続けられるので、技術者としての市場価値を維持しやすいんじゃないかと思います。
ただ、ここで気になるのがAIの進歩なんですよね。技術の進化がむちゃくちゃ早くなっている。
先日、Googleの全コードの4割はもうAIが書いているというニュースも出ていました。
そうなると、個人1人が持つスキルって、新しいことを覚えても、覚えたそばからどんどん古くなってしまう。
覚えるコスト、つまり手間に対しての費用対効果が悪くなっていくのは、もう目の前に来ている気がするんです。
競争優位性って、結局は希少性の話なんです
一方で、マネジメント側に進まないデメリットもあります。
現場でやっていたことをどんどん忘れてしまうというスキルの陳腐化のリスクもありますが、それ以上に、ビジネスパーソン全体で見たときにキャリアの成長そのものが止まる可能性があるかなと。
特に、これは相手の方が何歳かにもよるんですけど、40代、50代になったときですよね。
それなりに人数の大きい会社で、マネジメントに進むチャンスがあったのに進まないという選択をすると、40代、50代でキャリアの先行きがすごく狭くなっちゃうんじゃないかと思うんです。
そのとき、25歳の子と比べて、現場の人間としての競争優位性がどこにあるのか。
コードを書くのが早いとしても、25歳と比べてどれくらいの差があるのか。極論、その差が給料の差になってくるわけですよね。
私はこの番組でもよく言うんですけど、競争優位性って何かと言ったら、希少性なんですよ。
マネジメントができる人自体、そんなに多くはないはずです。誰でもできることじゃない。
だから楽とは言わないですけど、手を挙げていくことで、頭一つ抜け出すチャンスにはなると思うんですよね。
やってみて、合わなかったらごめんって言えばいい
もちろん、パワハラの訴えに敏感にならないといけないとか、言いたいことも言えない時代だとか、気になる気持ちもよくわかります。私だってわかりますよ。
マネジメントって、できる人とできない人が明確にいると思うんです。それも前に番組で話しました。
でも、チャンスがあるんだったらやってみりゃいいじゃん、と個人的には思うんですよね。
やってみない?と言われたなら、やりますと言って、合わなかったらごめんと言えばいいんです。
ダメになったときを恐れてやらないというのは、将来的にはかえってリスクの方がでかい気がしているので。
仮にマネジメントをやって給料が上がって、その後下がったとしても、エンジニアのままだった場合の給料とそんなに変わらないかもしれない。
だとすれば、失うものはそんなにないような気がするんです。
それに、年を取ってくると、マネジメントに対しての価値観が変わってくるんですよね。若い子が目の前で成長していくのを見るのが、無上の喜びになってくるというのが正直あります。
私は昔、自分の会社は10人以上にする気はないと言い切っていた人間なんですけど、今は25、6人ぐらいいるわけです。
新卒の子たちが伸びてくれたなと思う瞬間って、なんというか、お父さん的というか、父性愛的なものなのかもしれないですけど、すごく嬉しいんですよ。
もちろん、そういうのが苦手とか知らんがなという人もいると思うので、全員に求めることではないんですけどね。
合わない人がいる会社は、まず上司に話すこと
マネジメントの話とは別に、もう1つ相談をいただきました。26歳の方で、会社にどうしても馬が合わない人がいて、声をかけられるだけでストレスを感じる、帰り道に「何なんだあいつは」と心の中でガチギレしていた、と。
これ、会社の規模によって答えが変わると思うんですよね。
大きい会社なら、まずは異動願を出しましょう。ちゃんと事情を上司に話した方がいいと思います。
1年我慢してきて、どうしても耐えられなくなっているなら、溜め込むと心を病むか、転職するかになってしまいますから。
会社自体は好きという人も多いと思うので、それで無下に去ってしまうのは残念です。部署やプロジェクト、チームを移すとか、席を移すとか、まずはそこからだと思います。
難しいのは人数が少ない会社の場合なんですよね。部署変更やプロジェクト変更がしづらい規模だと、直談判できるなら社長に言うしかない。
ただ、そこで出てくるのはすごく残酷な結果だと思うんです。自分が辞めるか、相手の人に辞めてもらうか、どっちに残ってほしいかの判断になっちゃう。
人数が少ない会社って、1人1人が即戦力ですから、判断する人がものすごくシビアな状況に立たされるんですよね。
「何なんだあいつは」って、実は私にもあるんです
とはいえ、帰り道に「何なんだあいつは」と心の中でガチギレしているのは、あまり良くないと思います。
ただね、これ私にもあるんですよ。うちの会社の子に対して、というわけじゃないですけど、自分のバイオリズム的に、良いときと因なときがあって。
お風呂の中で、ものすごくネガティブな思考がどんどん出てくる時期を自覚するんです。月に1回か2ヶ月に1回ぐらいですかね。
だから、何なんだあいつだと思ってしまうこと自体は、人間ですからあると思うんです。みんな聖人君子じゃないですからね。
でも、それが会社に行くだけで動悸が早くなるところまで来ると、まともに働ける状態じゃなくなってしまう。それは避けた方がいいです。
なので無理はしないで、上司や社長を「ちょっとランチいいっすか」「夜飲みいいっすか」と誘い出してみるのはいかがでしょうか。オフィスの中じゃなくてもいいと思うので。
まとめ
どちらの相談も、結局のところ「今の状態を我慢して溜め込まないこと」に尽きるのかなと、いまは思っています。マネジメントも、合わない人の問題も、チャンスや選択肢があるうちに動いた方が、後々ラクになる気がするんですよね。
- マネジメントに進むか迷うなら、やってみて合わなかったら戻ればいい。失うものは意外と少ない
- 競争優位性は希少性から生まれる。誰でもできることには価値がつきにくい
- 合わない人がいてつらいなら、溜め込まずまず上司や社長に話す。会社の規模で取れる手は変わる
- ネガティブな感情は誰にでもある。ただ働けない状態まで来る前に手を打つこと






