威厳は態度じゃなく、振る舞いで作られる
きっかけは、リスナーの方からいただいた相談でした。上司がいつも近寄るなオーラを出していて、声をかけるだけで勇気がいる、というものです。
これに対して『toksato』さんは、威厳は態度で示すものじゃないとはっきり言っていました。
示すべきは圧倒的なパフォーマンスの方で、態度で威厳を出すのは幼稚だ、と。
その上で、自分は毎日の振る舞いを意識していると話していました。砕ける、ふざける、ボケる。「多分チャットで一番ふざけてるの僕だと思います」なんて言っていて、半分は面白おじさんでいたくてやってるんだ、とも。
そうじゃないと、質問しやすい雰囲気なんて出ない、というのが『toksato』さんの考えでした。
「はいはい」で柔らかくなる、というすぐ試せる工夫
振る舞いの話の中で、すぐ試せるちょっとしたコツも教えてくれました。
『toksato』さんは、誰かに「すいません」と話しかけられたら、必ず「はいはい」と返すようにしているそうです。
2文字を2回繰り返すと、人は頭が悪そうに、というか柔らかく見えるんだ、と。「はい」より「はいはい」の方が柔らかくなる、というわけです。
僕はこの「はいはい」タイプではないんですけど、似たようなことは意識しています。
僕が気をつけているのは一音目です。その時の感情に引っ張られて低いところから入ると、そこからもう雰囲気が上がらないんですよ。
だから重い打ち合わせの後でも、「何?」と一音目を上に上げて入る。そうすると、引きずった重い空気にはなりにくいんですよね。
深刻な報告ほど、笑って聞く
話していて一番おもしろかったのが、部下が事故の報告に来るときの話でした。
『toksato』さんは、大体やばいなと思いながらも笑って聞いているそうです。「それやっちまったね」と、ニコニコしながら「どうしようかな」と。
部下の方から、何を言ってもゲラゲラ笑いながら聞いてくれるからありがたい、と言われたことがあるそうです。
想像がつく事故だから笑える、想像がつかない事故なら自分の責任だ、という理屈も話していました。
深刻なことを話しても、この人は笑いながら「じゃあどうしようか」とやってくれる。それが大事なんじゃないか、と。
これは去年出てくれたときにも思ったんですけど、仕事の場で声を出して笑える人って、意外と少ないんですよね。
顔がニヤっとする人は多いんです。でも、腹を抱えて笑うような笑い方をする人は少ない。
役者の師匠に教わった「ちゃんと笑え」
この「声を出して笑う」ということ、実は僕、お芝居をやっていたときに師匠から教わったことと重なります。
舞台を見に来ている方の中には、舞台慣れしていない人もいます。役者が「ここは笑ってね」というところでも、小さく「ふふふ」で終わってしまう。それを僕は、滑ったなと感じてしまうんです。
そのことを話していたとき、師匠に「役者が舞台を見に行ったらちゃんと笑え」と言われました。ここまで笑っていいんですよ、という雰囲気を作ってやれ、と。
だから僕は、仲間の舞台を見に行ったとき、最初の方に笑いのシーンがあると一番助かるんです。そこでちゃんと声を出して笑うと、周りのお客さんが「あ、ここは笑っていいのか」と合ってくるんですよね。
終わった後に楽屋で「今日お前が来てるのわかった、本当にありがとう」と言われたこともありました。
これは今の仕事にも通じていて、僕もトラブルの報告を受けたとき、できるだけ重たい空気を引きずらないようにしています。ずっと重たい雰囲気でいくと、空気がどんどんそっちに引っ張られていくので。
人は変えられない。だから自分のゴールを変える
相談にはもうひとつ、「上司に話しやすくなってもらう方法はあるか」という問いがありました。
これに対して『toksato』さんは、まず「飲みに行けばいい」と。お酒を飲みながら笑って「本当はいつも怖いんです」と言えば、敵意じゃなくて近寄りたくて言っているんだと伝わる、というわけです。
その上で、大真面目な話として「人を変えるのは難しい」と話していました。僕も、これは無理だと思っています。
だから『toksato』さんは、発想を変えることをすすめていました。どうしたら自分がその上司に声をかけられるようになるかを考える方が建設的だ、と。
目的があって、課題があって、解決策がある。難しいときはゴールそのものを変える。「この人がどうやったら変わるか」ではなく「変えなくてもいいにはどうしたらいいか」と考える、という話でした。
人が変わることはあっても、それは結果論なんですよね。このセリフを言えば人が変わる、なんてことは絶対にない。
まとめ
話しやすさって、威厳ある態度からは生まれないんだなと、改めて思いました。ふざけたり、声を出して笑ったり、そういう日々の振る舞いの積み重ねなんですよね。僕もまだ四角四面なタイプだと自覚はあるんですけど、笑うところではちゃんと笑う。それだけは続けていきたいなと思っています。
- 威厳は態度ではなく、パフォーマンスと日々の振る舞いで作られる
- 深刻な報告ほど笑って聞くと、空気が重たい方に引っ張られない
- 仕事の場で声を出して笑える人は意外と少ない
- 人は変えられないから、自分のゴールの方を変える





