評価は悪くない、でも成長が見えないという怖さ
仕事をしていると、たぶん誰でもこの「踊り場」の感覚にぶつかるんじゃないかと思います。
クリエイティブに限った話でもありません。
1年目から3年目くらいって、毎日できることが増えていって、去年の自分のデザインを見て「下手だな」と思えたりしますよね。
でも、ある時期からその差がわからなくなってくる。
仕事は問題なくこなせているし、クライアントからの評価も悪くない。
だからこそ停滞していることに誰も気づいてくれないという、あの怖さ。困ってすらいないのが逆に不安になる、というのはすごくよくわかります。
満たされているから、危機感が生まれない
ちょうど先日、26歳くらいの若い方とお話しする機会がありました。
営業系の会社で、3年目で支店のトップまで行った方です。
その方が「自分がマネジメント側に行くには経験が少なすぎる」と自覚して、あえて支店のトップを辞退して本店の営業に戻らせてもらった、とおっしゃっていて。
26歳でそんなことを考えるのか、と正直すごい子だなと思いました。
その方が「今、目標がないんです」と話されていたんですね。
私からすると、たぶん今すごく満たされているんだと思います。
自分より成績のいいメンバーがいるとか、あのデザインはどうやって作ってるんだろうと思う相手がいるとか、そういう危機感や挫折がないんじゃないか、という話をしました。
そうしたら「その通りです」と。危機感がないと、踊り場から抜けるきっかけも生まれにくいのかもしれません。
抜けようとするほど、どツボにハマる
じゃあ踊り場をどう過ごすか、なんですが、これは私の処方箋みたいなものが少しずつわかってきた話でもあります。
この感覚、私も今でも全然来ますよ。何をやってもうまくいかないな、という時期が定期的にあります。
そういう時に焦っていろんなものに手を出すと、少なくとも私は失敗するんです。
なので、やることは逆で、日々のルーティーンを徹底して、絶対に変えない。
むしろ、以前うまくいっていた頃のやり方から変わってしまったものがあるなら、自分で元に戻すくらいの気持ちでやります。
ここで思い出すのが、「魔女の宅急便」のウルスラとキキの会話なんですよね。
描くだけ描いて、やれることを全部やって、それでもダメならどうするの、と聞かれて「何もしない」と答える。
あれは結構、真理なんじゃないかなと思っています。
質より量に、自分をそっと寄せていく
仕事が問題なくこなせていて、評価も悪くないのなら、私はいっそ量をこなす方に行ってもいいんじゃないかと思います。
もちろん質を上げようとするのも良いので、一概にどちらとは言いづらいんですけどね。
今1日1個できているものを、1.2個にしてみる。そんな感じで、少しずつスピードの方に自分を寄せていく。
クライアントからの評価が悪くないなら、これ以上悪くはしない、自分の基準はここだ、と決めてしまう。
素晴らしいねと言われることを高望みするより、今のお客さんの期待にちゃんと応えられるかに、粛々と自分を持っていく方がいいと思うんです。
そして正直なところ、踊り場をどう抜けるかというと、私の経験では気づいたら抜けていたというのがいちばん近いんですよね。
抜けよう抜けようと思うと、なかなかどツボにハマる感じがあります。
だから目の前のことを粛々とやっていたら、「あ、あの時抜けてたんだな」と後から気づく。それでいいんじゃないかなと思っています。
まとめ
踊り場を抜けることを目的にするのではなく、今できることを淡々と続けていく。今の私はそう考えていますが、これでもまだしんどいという方は、ぜひまた聞かせてほしいです。
- 評価が悪くないのに成長が見えない怖さは、多くの人が通る踊り場
- 満たされて危機感がないことが、停滞感の正体になっていることもある
- 焦って手を広げるより、うまくいっていた頃のルーティーンを徹底する
- 抜けることを目的にせず、目の前のことを続けた先で気づいたら抜けている






