錦市場が数年で一変していた
小原和宏さんのnoteが、めちゃくちゃ面白かったんです。
「昭和百年の激動期で何が起きている?日本の一等地、錦市場に学ぶ非連続のビジネスチャンス」という記事ですね。
小原さんが訪れた京都の錦市場が、数年前とはもう一変していた、というところから話が始まります。
伝統ある錦市場の店構えの合間に、海外インバウンド向けのギラギラとしたディスプレイがズラーッと並んでいたと。
そして商品の価格も、結構高めのインバウンド価格になっていたそうなんです。
これ、一見すると「伝統ある錦市場も金に魂を売ったのか」ってなりますよね。
でも、昔からその地域におられる方の話を聞くと、どうやらそんな簡単な話でもないみたいなんです。
相続税が払えない、という問題
そこにあるのは、相続税を払えないという問題でした。
ご存知の方も多いと思いますが、日本の相続税って世界的に見てもとにかく高いんですね。
別に相続税そのものを否定しているわけじゃないんです。ただ、まあまあ高い。
だから、そんなお金は払えませんという人が、日本の一等地、伝統がある地域でもたくさん発生していると。
相続税が払えないから、結局その土地を手放すことになります。
手放された土地は、値段が高騰した状態で市場に出回ります。
そうすると、次にその土地に手を出した人は、高い家賃を払わないといけない。
その家賃を払うためには、インバウンド価格で提供していかないと、そもそも回らないわけです。
金に目がくらんでやっているわけではないんですよね。
紐解いていくと、日本の相続税の問題が、あらゆる観光地をインバウンド向けにせざるを得ない場所にしてしまっている。
相続税って本当にこれでいいの、という問題が起きているんです。
日本の観光地は誰のものになるのか
このままいくと、日本人の給与は上がらないまま、相続税の負担ばかりが大きくなっていきます。
みんな相続を諦めざるを得なくなり、土地が高騰し、ニセコみたいな街がどんどん増えていく。それがほぼほぼ既定路線ですと。
相続税自体は否定されるものではないと思います。
ただ、現金と、文化的価値がある土地を、同じ「親から引き継いだ資産」として扱うことには、もうちょっと慎重になった方がいいんじゃないかなと思っていて。
特に日本の土地って、外国の方がサクサク買えちゃうんですよね。
果ては、日本の観光地が海外の人が海外の人向けに運営する場所みたいになっちゃいかねない。このままいくと、そうなっちゃいますよね。
まだ僕、そこまで相続税と真面目に向き合ったことがないので、考えすぎな部分もあるかもしれません。認識が間違っていたらごめんなさいね。
だけれど、ちょっと心配になったニュースでした。
次の時代を狙う人にとってのチャンス
小原さんの記事には、まだ続きがあるんです。
相続税を理由に手放さざるを得なくなった土地が、今ポコポコと出てきている。
先日、僕もボイシで「悪いこと言わんから、とりあえず今は土地に張れ」という話をしたんですが、これはそういう意味も含んでいます。
僕自身、人の流れがある河口湖の美術館の運営をしているので、それなりに説得力を持ってお話できると思うんですが。
高騰した土地の家賃を払う方法は、何もインバウンド価格にするだけじゃないんです。
例えば今なら、AIを導入することで、値段を上げなくても突破できることがたくさんあるんですよ。
ランニングコストを下げられれば、販売価格を上げなくても済みますよね。
美術館でいうと、館内の説明をしてくれる人を外部から雇う代わりに、入り口でAIルビッチをダウンロードしてもらって、あとは全部館内の説明をしてもらうとか。
そうすると、お客さん一人につき一人のAIルビッチをつけられる上に、ランニングコストも大幅に下げられます。
DX化が叫ばれていた4、5年前にはできなかった「DX2.0」みたいなことが、ガンガンやれるのが今なんです。
相続税の支払いが厳しくて手放される土地に「うちやりますわ」と手を挙げて、今の技術で省エネ運転で回す。これはどう考えても可能性があると思うんです。
賃金が上がらない、相続税が厳しいというのは、次の時代を狙う人にとっては、ちょっとしたビジネスチャンスなんじゃないですか。
そしてこのボーナスタイムは、もって10年だと。これも小原さんの記事に書かれていました。
まとめ
相続税という一つの問題が、京都の錦市場の店先までつながっている。今の僕は、そう考えるとちょっと怖くもあり、同時にチャンスだとも思っています。まだ真面目に向き合いきれていないテーマなので、これからもう少し考えてみたいです。
- 日本の相続税の高さが、観光地をインバウンド向けにせざるを得なくしている
- 現金と文化的価値のある土地を、同じ相続資産として扱うことには慎重になった方がいい
- AIでランニングコストを下げれば、価格を上げずに高騰した土地を回せる可能性がある
- 賃金が上がらず相続税が厳しい今は、次の時代を狙う人にとってのビジネスチャンスにもなり得る




