発信は「誰に向けて」しているのか
たいぞーさんは薬局で在宅医療や外来対応にあたりながら、新人育成や研修、勉強会やセミナーの開催、オンラインサロン運営なども行っている薬剤師です。
この音声配信では「薬学で患者を語る」というテーマで、現場で感じたことや薬剤師という仕事の面白さを共有しています。
今回のテーマは「発信は誰かのためでもあり、自分のためでもある」ということです。
毎日発信を続けていると、「誰に向けての発信をしているのか」と聞かれることがあるといいます。
たいぞーさんは、学生や若手薬剤師、同じ現場で働く薬剤師に向けて発信している面があると認めます。自身の実践や気づきを共有することで、それぞれの現場での活動や考え方がブラッシュアップされるきっかけになればと考えているからです。
ただ、それと同じくらい強く感じていることがあると続けます。
言語化が生む「自分への問い」
たいぞーさんは、日々の現場で感じたこと、うまくいったこと、うまくいかなかったことを言語化して外に出すプロセスそのものが、自分の考えを整理する時間になっていると話します。
なんとなく頭でわかっていることを言葉にして発信すると、その曖昧さが浮き彫りになるといいます。
これって本当にそう言い切れるんやろうか、なんでこれを自分は考えたんやろう、というようなことが自分に問いとして返ってきます
その問いに向かってもう一段階深く考えることで、実践に向けたブラッシュアップができると語ります。
この積み重ねが自分の理解や行動への理解につながり、発信がアウトプットでありながら常にインプットにもなっているという構造が生まれると説明します。
発信内容と自分の行動が「ずれる」とき
たいぞーさんは、発信にはもう一つ、自分自身へのリマインドという効果もあると考えています。
例えば「薬学で患者を語る」こと、「残薬を原因からきちんと考えて薬学的に評価する」こと、「グレーなことをグレーなままにして、行動として人に強いることをしない」ことなどを話していると、その言葉が自然と自分にも返ってくるといいます。
本当にそれは自分でできているのか。たいぞーさんは、この問いから逃げられなくなると表現します。
そして、発信内容と自分の行動がずれていると、そこに違和感が生まれると指摘します。
その違和感こそが行動を修正するきっかけになり、自分の理念に従った行動をとるための後押しになるのではないかと話しています。
一番響くのは自分自身だから続ける
たいぞーさんは、誰かに伝える言葉が最終的に自分に返ってくる、この循環があるからこそ発信を続ける意味があると語ります。
外に向けた発信でありながら、その言葉が一番響くのは自分自身だと感じているといいます。
今回の放送が、発信を自分の思考を深める手段として捉えるきっかけになればと締めくくっています。
まとめ
たいぞーさんは、情報発信を「誰かのため」だけでなく「自分のため」の営みとして捉えています。言語化することで自分の考えが整理され、発信内容と行動のずれに気づくきっかけにもなると語りました。
- 発信は若手や現場の薬剤師に向けたものであると同時に、自分へのメッセージでもある
- 考えを言語化して外に出すことで、曖昧さが浮き彫りになり自分への問いが返ってくる
- 発信はアウトプットでありながら、常にインプットにもなる構造を持つ
- 発信内容と行動のずれが生む違和感が、自分の行動を修正する後押しになる
- 一番言葉が響くのは自分自身であり、まず自分のために言語化する価値がある




