そもそもCLIって何のこと?
この回はAIエージェントについて話す4回目で、テーマは「CLI」です。ちょっと難しそうに聞こえるかもしれませんが、ここを押さえておくと、AIエージェントの選択肢がぐっと見通しよくなります。
CLIはCLICommand Line Interfaceの略。文字コマンドで操作する画面のこと。Macの「ターミナル」がその代表例の略。Macでいうと「ターミナル」と呼ばれる、あの真っ黒な画面のことです。
エンジニアの方がパソコンの中でコードを打ち込んでいる、あの画面ですね。AIが出てくる前は、この画面でエンジニアが自分でコードを書いて作業していました。
ところがですね、AIが、特にこの生成AIが出てくることによって、AIが言語を理解できるようになったということで、そのCLIの操作の方法をもっと簡単にできるようにしたんですね。
どう変わったかというと、生成AIに話しかけるときのような話し言葉を入力すると、コードを打たなくてもAIがコードを打ってくれるようになったんです。
ターミナルの中でツールを立ち上げる仕組み
ここが少しややこしいところ。前回話に出たClaude CodeやCodexといったツールを、このターミナルの中で使えるようにするのが、CLIの新しい機能なんです。
使い方のイメージとしては、事前にインストールをしておけば、ターミナルの最初に「Codex」と入力してEnterを押すとCodexが立ち上がります。
Claude Codeも一緒で、Claudeって入力するとClaude Codeの機能が使える環境が立ち上がる、同じターミナルの画面の中でできるっていう形になっております。
まずはこの「ターミナルの中でツールを呼び出す」という仕組みを、ひとつ理解しておいてほしいとのことです。
CLIとデスクトップアプリ、2種類の環境
ここで大きな分かれ道が出てきます。CodexやClaude Codeには、じつは環境が2種類あるんです。
ひとつは黒い画面(CLI)で操作するタイプ。もうひとつは、デスクトップアプリの中で完結するタイプです。
開発向けで自由度が高い。自分のパソコンの中身をいじれるぶん、上級者向けで注意も必要
難易度が低く安全。仮想空間の中で動くため、できることは限られるが初心者向け
難易度でいうとデスクトップアプリの方が簡単で、安全面でもデスクトップアプリの方が安全だとKuniさんはいいます。
用途で選ぶ「開発向け」と「オフィス向け」
もうひとつ大きな違いは、環境そのものが違うので、できることの範囲も変わってくる点です。デスクトップアプリだと、CLIよりできることが限られてしまいます。
覚えやすい目安としては、何かのツールを開発するコーディングにはデスクトップアプリはあまり向いていません。
一方で、文章を書いたり、Slackと連携させたり、何かを完全自動化するような、オフィスワーカー向けの業務にはデスクトップアプリがとても適しているとのこと。
つまり、AIエージェントの最初の導入としては、デスクトップアプリが最適という答えになります。
まずはデスクトップアプリ
初心者はここから。オフィス向けの作業なら十分に使える
慣れて物足りなくなったら
もっとやりたいことが増えたらCLIに挑戦
CLIに移行
開発向けで自由度が高い。使い慣れるとデスクトップアプリはあまり使わなくなる
CLIの強みと、気をつけたい安全面
ではCLIの何がすごいのか。出始めの頃に話題になったのが、自分のパソコンの中を直接いじれてしまうという点です。
これはデスクトップアプリでは制限されてしまう部分。できることもありますが、できないことの方が多いそうです。
CLIを使っている人からすると、デスクトップアプリを使っているとできないことが多くて、「あー」ってなる時がとても多いですね。便利なんですけど、できないことが多いっていうのが、このデスクトップアプリの弱点かなと思います。
ただし、パソコンの中身をいじれるということは、全部の権限を渡してしまうと、何でもAIがやれてしまう状況になるということでもあります。
だからこそ、CLIでは目を光らせておく必要があり、ある程度自分でコントロールできる知識も求められます。
デスクトップアプリが安全な理由
一方でデスクトップアプリが安全なのは、構造にひみつがあります。アプリの中に「仮想空間」のようなものを作るんです。
これはサンドボックスプログラムを隔離された環境で動かす仕組み。外に影響を与えず、外からの影響も受けにくくすることで安全性を高めると呼ばれるもので、その中にアプリが作ったフォルダなどを保存しておきます。
そのため、保存されているものは通常ユーザーからは見えない状態になっています。見る方法はAIに聞けば教えてくれますが、基本は非表示です。
仮想空間の中で動いているので、ハッキングを受けづらく、情報が流出するようなデメリットも回避できる。ここが安全面での強みだと説明されています。
スマホ連携や自動化に活きるデスクトップアプリ
CLIに慣れるとデスクトップアプリはあまり使わなくなる、とKuniさんも話しますが、デスクトップアプリならではの良さもあります。
たとえばスマホとの連携。パソコンだけでなくスマホから指示を出したい場合、デスクトップアプリだととても簡単に連携できるそうです。
さらに外部連携の機能も強力です。KuniさんはアプリをつくったときにSlackと連携させ、日報の自動化を実現したといいます。
Slackの中のチャットで、こっちが指定したチャットの内容を全部その日の分を収集してくれて、一覧にまとめてくれて、それをその日の仕事の日報として自動でSlackの指定した場所と、作ったアプリの中と、上層部の方だけに報告をするLINEグループに自動で送信されるっていう機能を導入して、今も使っているという形になってます。
こうした自動化は、外部連携の機能があるからこそ簡単にできてしまうとのこと。ここで出てくるのがMCPAIと外部ツールをつなぐための仕組み。これを使うと、自分が開発したものと外部サービスを連携させて自動化できるです。
慣れてくると自分でMCPを作ることもできますが、そこはいきなり考えなくて大丈夫だそうです。
最後のおまけとして、CLIはターミナル以外でも使える場所があると紹介されました。Kuniさんが使っているのはVS CodeMicrosoftが提供する開発者向けのコードエディター。書き起こしでは「VisualCode」と呼ばれている。話の中の名称は{要確認: VS Code}というエディターです。
このエディターにはターミナルの機能がそのまま入っていて、そこでCLIとしてAIエージェントを呼んだり、拡張機能としてCodexやClaude Codeを立ち上げたりできるそうです。
ひとつの画面で複数のAIエージェントを一気に動かせる便利ツールなので、開発に慣れてきたり複雑なことをしたくなったら試してみるといい、と締めくくられました。
まとめ
AIエージェントを使うときは「何のツールを使うか」と「どの環境で作業するか」の2つを選ぶ必要があります。まずはデスクトップアプリから始めて、物足りなくなったらCLIに挑戦する、という順番が初心者にはおすすめですよ。
- CLIは「ターミナル」と呼ばれる黒い画面で、話し言葉を入力するとAIがコードを打ってくれる
- 作業環境にはCLIとデスクトップアプリの2種類があり、デスクトップアプリの方が簡単で安全
- デスクトップアプリは仮想空間(サンドボックス)の中で動くため、安全面に強い
- CLIは自分のパソコンの中をいじれて自由度が高いぶん、権限管理などの注意が必要
- 開発向けならCLI、オフィスワーカー向けの作業ならデスクトップアプリが目安

