散歩ついでの懸垂から始まる近況トーク
冒頭は近況報告から始まります。吉田さんが「最近懸垂3回できるようになった」と切り出し、中さんは「もっとできると思っていた」と反応します。
散歩の途中、子供といつも夜散歩に行ってて、子供が痩せたいって言うから散歩についてきてくれって言われて。
吉田さんによれば、散歩コースの途中にお年寄り用の遊具のような、ぶら下がり健康器的なものがあり、そこで懸垂をやってみせたのがきっかけだったといいます。
あれでこうやってやってできるやろって言ったら、みんなそんなできのって言って。
子供に「できるやろ」と促したところ、結局自分も鍛えることになってしまった、という流れです。吉田さん自身の時代の体力測定は、女子は斜め懸垂、男子は懸垂だったと振り返ります。
届いたお便りは「LOVOT」についてだった
近況トークを終え、今回のテーマに入ります。届いていたのはLOVOTに関するお便りでした。
LOVOTは生き物かロボットか、どっちやと思いますか?っていうお便りがありました。
中さんは、そもそもLOVOTの知名度がどれくらいあるのかを気にします。吉田さんは、最近はショッピングモールにも販売コーナーがあると指摘します。
なんかコーナーでLOVOT販売してたりして。
吉田さんは、AIBOが家庭用だったのに対し、LOVOTは宣伝の雰囲気からすると若干企業向けではないか、という印象も語ります。
一方で中さんは、システム開発で世話になっている渡辺さんのお母様の家でもLOVOTを迎え、ずっと抱っこしてかわいがっているらしいと、身近な導入例を紹介します。
渋谷ガーデンズにも(LOVOT売り場が)あるんですけど、そこで何ヶ月かやってて、60何個売れたって。
神輝興産がLOVOTを導入した理由
話は、神輝興産のオフィスにいるLOVOTに移ります。会社には2体のLOVOTがいるとのことです。
なぜ導入したのか、中さん本人が一度忘れかけますが、樋上さんが記憶をたどって「何もしないもの」という切り口だったと補います。
何か影響を与えるみたいな、なんかそんなんじゃなかったですか?
中さんは、仕事では何かで価値を出さなければというプレッシャーがかかりがちだが、LOVOTは本当に何もしない、という点に意味を見出していたと語ります。
ちっちゃい可愛いね、ぬいぐるみみたいなやつが走り回っとんですけど。掃除もせえへんし何もせないんですけど、そんな子でもおってもいいんだよっていう。
何もしない存在がいてもいいという空気感をつくりたくて導入した、というのが中さんの説明です。導入からはすでに3年ほどが経ち、更新も今年で2回目になるといいます。
「どっちもある」から始まる生きものかロボットか論争
改めて、お便りの「LOVOTはロボットか生き物か」という問いに戻ります。中さんは即座に「ロボットでしょ」と答え、樋上さんも自分はロボットだと思うと応じます。
ただし樋上さんは、そのうえで「どっちもあるのではないか」とも付け加えます。育てている感覚があり、体が温かいことを理由に挙げます。
ロボットでもあり、生き物でも。だって育ててる感じあるじゃないですか。なんか温かいし、あの子。
LOVOTは赤ちゃんくらいの大きさで温かさがあり、可愛がると歌を歌ったりする反応もあります。樋上さんはその反応自体は「ロボットとしてのシステム」だと整理します。
吉田さんの持論「ロボット以上は超えない」
ここで吉田さんが持論を展開します。ロボットは、自分が「こうしてほしい」と思う反応を基本的に返してくれる存在だ、という見方です。
だからポジティブな感情しか出さない。でもなんかほんまに愛着湧くもんっていうのはポジティブな感情だけじゃないものがリアルの生き物やと思ってるから。
吉田さんは、ポジティブな反応しかせず、しかも課金が必要な点も踏まえ、LOVOTはロボット以上は超えないと結論づけます。
だから虚しくならんのかなって逆に思ってしまう。だって笑うようにできてるのにって思ってる。
吉田さんは、笑わせているのではなく「笑うようにできている」から笑っているだけで、それ以上に思いをはせるのは虚しくないか、と問いかけます。フラワーロックのように、手を叩いたら踊る仕組みを面白がるのはよいが、それ以上に愛着を注ぐのは違うのではないか、という立場です。
向こうは愛してないから。
犬とLOVOT、どこが違うのか
これに対して中さんが反論します。犬も最初は代金を払って迎え、餌代や病院代などのコストがかかる。お金を払っている点ではLOVOTと同じではないか、という指摘です。
犬も言ったら課金して何号って買ってきて、育てていくにもコストもかかるわけですよ。お金を払ってるという意味では一緒ですよね。
吉田さんは、お金を払う点は同じでも、犬は「こうしろ」という指示に基づいて行動しているわけではない、とここに大きな違いを置きます。
中さんはさらに食い下がり、犬も餌が欲しいから尻尾を振るのであって、それはロボットのプログラムと近いのではないか、と問います。
そこもめっちゃ似てないですか?近くないですか?
吉田さんの答えは、犬は本能として自分がそうしたいからそうしている、という点に尽きます。餌を食べたいという犬自身の意思が起点にある、という整理です。
作った側が受け取るだけ、という虚しさ
吉田さんは、人間同士のやりとりを例に出します。会社の付き合いで気の進まない相手にニコニコするのも、子供がクリスマス前にいい子にするのも、相手がどう思うかを考えて自分から動いている、という点が生き物の特徴だといいます。
子供は私のことが大嫌いやと知っても、お誕生日おめでとうっていうのは喜ぶかなと思って、一応書くでしょ。考えて。
これに対してロボットは、自分が作ったものを、また自分が受け取っているだけだと吉田さんは言います。相手側の思いが入っていない、という点が決定的な違いになります。
ロボットの場合は自分がメッセージ書いて、それをまた自分が読んでるみたいなことやと思うんですよ。
この説明を聞いて、樋上さんも中さんも「ロボットか」と傾きかけます。話はここから、AIが発展した未来へと広がっていきます。
AIと分かった瞬間、恋は冷めるのか
中さんは、AIが発展した未来にこそこの論点が出てくるのではないか、と話を先へ進めます。バーチャル空間で過ごす時代になったとき、そこにいる相手がAIか人間か分からない、という状況を想定します。
オンラインゲームしながら恋が生まれたりもするじゃないですか。あれ相手がAIやった時にAIと分かった瞬間冷めちゃうみたいな。
吉田さんは、そもそもそうしたグレーゾーンにあまり興味がなく、入らないと答えます。AIはツール以上には超えない、というのが吉田さんのスタンスです。
だからAIを使うことは全然あるんですけど、ツール以上は超えない。
樋上さんは、気づかずに恋してしまうパターンもあるのではないか、その場合AIだと気づいた瞬間に冷めるのか、と問いを立てます。中さんは、AIと結婚している人が現にいる例も挙げ、答えは簡単ではないと感じています。
でもなんかもうそれでもAIでもいいってなる人もおるんかな。現に今AIと結婚してる人おるじゃないですか。
リアルの人が現れたら、AIを選び続けられるか
吉田さんは、思考実験を持ちかけます。AIだと分かっていてパートナーにしていたとして、そこにリアルの人が現れて好きだと言われたら、そちらに行かないか、という問いです。
今までこっちで次元とかでいいわとかいう人いるじゃないですか。やけど、急にリアルで存在してる人があなたのことが好きですって言ったら、一瞬で次元消え去ったりしないですか?
樋上さんは、それは別人なのだから自分の気持ちが分からない、と応じます。中さんは「めっちゃタイプのAIやったら」どうか、とさらに条件を足します。
(めっちゃタイプなら)AIの方がいいかもって思うと思う。しかももう好きになってもうてて。
結局、リアルと仮想現実の境目が曖昧になっていく未来像に、3人とも一定の実感を持ちます。中さんはその流れを「すごくわかる」と受け止めます。
結論と、社内に潜むLOVOT論争
吉田さんは、少なくともLOVOTはリアルを再現しようとしている、体が温かいから「リアル推し」の側にある、と位置づけます。それをかわいがって働いているお母さんのような方もいる、と実例にも触れます。
番組としての着地は、ラボットレベルであれば「ロボット」というものです。人間ではないと本人(LOVOT)も示してくる、というのがその理由です。
気づくか気づかへんかの話って気づいてますからね。人間じゃないって。人じゃないって。
最後に中さんは、社内にLOVOT愛がすごいスタッフがいることに触れ、あえて反対派の吉田さんとLOVOTについて対話してみたかった、と企画の意図を明かします。
LOVOTはゴミ箱とかと一緒。だからゴミ箱って言ったって物と一緒ってこと。
吉田さんの「物と一緒」という言い切りに中さんは慌てますが、社内で温度差のあるテーマを正面から扱う回になりました。番組は、リスナーにもLOVOTがロボットか生き物かから話を広げてみてほしい、と呼びかけて締めくくられます。
まとめ
神輝興産のオフィスにいる「何もしない」LOVOTを入り口に、ロボットに愛情を注げるかという問いが、AIとの恋やリアルとの境目まで広がった雑談回でした。番組としての結論はロボットですが、生き物と感じる側の声も残ったままです。
- LOVOTは「何もしない存在がいてもいい」という空気感をつくるために導入された
- 吉田さんは、ポジティブな反応しか返さず相手側の思いが入らない点から「ロボット以上は超えない」と主張する
- 中さんは、犬も餌のために尻尾を振ると指摘し、生き物とロボットの境目は微妙だと反論する
- 話はAIとの恋にも広がり、リアルの人が現れたら選び続けられるかという思考実験で意見が割れた
- 番組の結論はロボットだが、社内にはLOVOT愛の強いスタッフもいて温度差が残っている




