研究者とOL、200回目の二人はどんな人?
サイエントークは、研究者のレンさんとOLのエマさんが科学をエンタメっぽく語るポッドキャストです。シーズン2の200回目を迎えたこの回は、自己紹介と質問コーナーを兼ねた内容になっています。
エマさんが「年にしたら3年ぐらい」と振り返るように、番組は長く続いてきました。途中から聴き始めた人から、すでに話した内容を改めて質問されることも増えたため、もう一度自己紹介をしようという流れになりました。
レンさんの本業は会社員の研究者です。大学で博士号を取って就職し、専門はずっと化学、最近は広く言えば生物学も加わり、化学と生物学のあたりが専門領域だといいます。
分子とか原子とかわかっといたら何でも作れるんじゃないかっていうのを昔思って。で、化学の勉強おもろいなっていうのでハマって。
レンさんが研究者を目指したきっかけは、ものづくりへの関心と、化学そのものの面白さでした。好きな食べ物は、カレーとねるねるねるね ── クラシエが販売する知育菓子。粉と水を混ぜると色が変わり、ふくらむ様子を楽しめるお菓子です、そしてビールや日本酒だそうです。
エマさんは、理系の分野で修士号を取ってから一般企業に勤め、理系関係の仕事をしています。今は仕事の関係でイギリスに駐在しており、駐在期間は残り9ヶ月ぐらいだと話しています。好きな食べ物はアイスとオムライスです。
二人はポッドキャストを始めた当初は恋人同士で、2023年に結婚しました。レンさんによれば、シーズン1が結婚前、シーズン2が結婚後にあたり、シーズン2の最初はプロポーズの話から始まっています。
レンさんが「改めて自己紹介しようってなったらむずいね」と漏らしたこともあり、ここからはリスナーのお便りに答える形で話が進みます。
内定式で目の前に座った相手の第一印象は?
お互いの第一印象を教えてください。
エマさんから見たレンさんの第一印象は、博士号という肩書きから想像した「硬い人」とは違うものでした。話してみると喋りやすく、頼れるお兄ちゃんのようだったといいます。
(レンくんは)意外と喋りやすいなとか、まあなんか頼れるお兄ちゃんっぽいなみたいな思ってた。
二人が最初に会ったのは、同じ会社の内定式でした。グループワークのテーブルがたまたま同じで、しかも目の前の席だったそうです。
エマさんは、内定式が始まる前の、誰も知らない者同士が話し始めるかどうか迷う微妙な時間を思い出します。そこでレンさんが先に話し始め、エマさんも頑張って喋ったといいます。
いやもうさ、どうせ喋るじゃん、その後に。先に喋っといた方が良くね?と思って。
一方、レンさんから見たエマさんの第一印象は「謎の人物」でした。見た目で話しやすそうか、おとなしそうかが大体わかる人が多いなかで、エマさんだけは「ようわからん」と感じたそうです。
レンさんはエマさんを「謎の人物」、エマさんはレンさんを眼鏡をかけたおとなしそうな人だと感じていた
話してみると、どちらも「結構喋る人なんだ」と印象が変わった
話題はそこから、知らない人に話しかけられるかどうかへ移ります。エマさんは道で知らない人に話しかけられることがほとんどなく、レンさんは「話しかけるなオーラが出ている」と指摘しました。
逆にレンさんは、道を聞かれることも多い一方で、大阪のベンチで隣に座ったおじさんに雑談の後「ちょっとお金くれんか」と言われたこともあるそうです。
エマさんは、ポッドキャストでの二人は仲のいい関係が確立された状態で話しているため、他人と接するときの雰囲気とは違うはずだと補足します。レンさんは、番組のアートワークで二人の雰囲気を想像してもらえればよいと話しました。
面白さと鋭さの二面性、「君」と呼び合う理由は?
お互いのことをそれぞれ紹介してください。
レンさんによるエマさんの他己紹介は「二面性がある人」でした。チョモランマやコッペパンを生きてきて知らなかったという変な一面と、科学の話でピンポイントに鋭い質問をしてくる一面があるといいます。
台本全く見せてないんですけど、いつも。結構ピンポイントでそこ突いてきたりとかされる。
レンさんは、エマさんが突いてくる箇所を途中から台本に織り込むようになったと明かしています。エマさん自身は、リスナーが疑問に思うところを代表して聞いているだけだと受け止めています。
エマさんから見たレンさんは、新しいことが好きで、いろいろなことに興味を持って調べ、ポッドキャストを続けている人です。外向的で、意外と感情的な面もあるといいます。
声の印象について、エマさんはレンさんの話し方は頭が良さそうに聞こえると話します。ところがレンさん本人は、編集のたびに自分の「やっぱり」「で」という口癖が気になり、自己評価は低めだそうです。
最近リスナーからよく言われるのが、二人がお互いを「君」と呼び合っていることでした。エマさんによれば、普段の生活から君と呼んでおり、ポッドキャスト用にキャラを作っているわけではありません。
最近は、あの、君付けするか、またはほとんどが君ですね。君95パーセント。で、5パーセント連君みたいな。
番組を始めた頃の音源では「レン」と呼び捨てにしていたものの、いつから君になったのかは二人とも覚えていないといいます。他人に「君」と言うと上から目線に聞こえる一方で、歌や物語の中の「君」には違和感がない、という話にも広がりました。
エマさんは、夫や妻、恋人を「君」と呼ぶ文化が広まればいいと話し、リスナーに普段パートナーを何と呼んでいるかを教えてほしいと呼びかけています。
数学好きと英語好き、体育の夢はなぜ今も見る?
好きな教科は何ですか?
レンコン畑の妖精さんは、お便りを10通ほど送ってくれているリスナーです。好きな教科について、レンさんは一貫して数学と理科が好きで、高校では化学と生物学を選択していたと答えました。
エマさんは英語が好きで得意だったうえ、ほかの教科も平均してそれなりにこなし、物理も比較的得意だったそうです。一方、レンさんは勉強以外では体育と音楽が一番好きだったと思い出します。
エマさんにとって体育は大の苦手教科でした。今でも年に数回、体育の日に体操着や靴下を忘れる夢を見るといいます。
体育の日なのに、あの体育のさ、服持ってくるの忘れたりとかすることなかった?
特に球技が苦手な理由について、エマさんは独特の説明をしています。走ったり歩いたりは生きていく中で使うけれど、自分の体ではない球は自分でコントロールできない、というものです。
生きてる時に使わないものをなんか要求しないでほしいって思って。
レンさんは小学1年生からサッカーを続け、球技のほうが得意だったそうです。大学の野球大会では4番バッターを務め、最近は阪神の甲子園の試合を見てから野球をやりたい気持ちが高まっているといいます。
受験を乗り越えた二人の勉強法はどう違う?
お二人はどのようにして受験を乗り越えてきましたか?
レンさんは自分の部屋ではあまり勉強せず、リビングで勉強するタイプでした。小学生の頃から、わからないところをリビングで母親に聞いていた流れだといいます。
場所がね、俺一番大事だと思うよ。受験勉強。
受験直前は自室にこもったり、カフェや自習室を使ったりして、飽きたら場所を移っていたそうです。エマさんは塾の自習室に通い、休みの日は近くの図書館でひたすら勉強し、1日10時間ほど続けていたといいます。
大きく違ったのは、休むことへの向き合い方でした。レンさんは勉強する日としない日をはっきり分け、遊ぶ日があるから頑張れるというタイプです。エマさんは切り替えができず、受験期はご飯中も単語帳を見ていたそうです。
社会人になってから一緒にファイナンシャルプランナー試験を受けたときにも、二人の違いがはっきり見えたといいます。エマさんは1章を理解しきるまで次に進めず、レンさんは全体をざっと見て問題集を解き、解けなかった箇所を見直していました。
勉強する日としない日を分け、途中で息抜きをする。全体をざっと見て問題を解き、解けなかった所をぐるぐる回して覚える
息抜きせずずっと続ける。1章を完璧に理解しないと次に進めず、時間がかかる
エマさんは自分の方法を「生産性はすごい悪い」と言いつつ、どちらが正しいという話ではないと結論づけています。レンさんも、勉強スタイルは人によると同意しました。
幽霊よりジェットコースター?子どもの頃に怖かったもの
子供の頃の怖かったことなどはありますか?
エマさんは、小さい頃は幽霊やUFOが怖く、暗い所に一人で行けなかったものの、小学校高学年ぐらいから自然と平気になったと振り返ります。レンさんは早くから幽霊を信じない派でしたが、暗い所は怖かったといいます。
レンさんが苦手だったのは、お化け屋敷とジェットコースターでした。今は怖いジェットコースターが大好きでUSJに行きたがるほどですが、中学生ぐらいまでは嫌いだったそうです。
(スペースマウンテンに)無理やり親と乗せられて号泣した記憶はあるんよ。
ディズニーランドのスペースマウンテン ── 東京ディズニーランドにある屋内型ジェットコースター。暗闇の中を高速で走るアトラクションですで泣いたレンさんが苦手を克服したのは、中学生か高校生の頃でした。絶叫系が好きな友達と遊園地で1日過ごし、激しい乗り物に次々乗るうちに慣れたといいます。
エマさんは、ジェットコースターよりコーヒーカップのほうが今でも苦手だそうです。ふわっとする無重力系では体調を崩さないものの、回る乗り物は酔って吐きそうになるからだと話しています。
サッカー選手とコロッケ屋さん、夢から今の仕事へ
子供の頃の夢は何でしたか?そして今の職にたどり着くまでの経緯を教えてください。
レンさんが覚えている一番古い夢は「ポケモン全種類になる」でした。その後はサッカー選手を目指し、何歳でワールドカップに出るかという将来プランまで書いていたそうです。
エマさんは、上司の小学6年生か中学1年生ぐらいの子どもが今も真剣にサッカー選手を目指している話を紹介し、多くの人はいつスポーツ選手の夢を手放すのかと問いかけます。
スポーツだったらさ、そのスポーツやってて楽しいからそのまま選手になりたいって思うわけじゃん、大体。
レンさんは、子どもの夢がシンプルなのは、それ以外の職業をまだあまり知らないからではないかと考えています。レンさん自身がサッカーを辞めたのは、部活のコーチのやり方が合わず、勉強が楽しくなって他の興味も出てきたからでした。
サッカーを辞めたことを、レンさんは「夢を諦めた」とは捉えていません。高校生の頃に研究者っていいなと思い、突き詰めることのかっこよさや、誰もやっていないことをやりたい気持ちから科学の道へ進んだといいます。
エマさんの夢は、幼稚園の頃はコロッケ屋さん、小学校の初め頃は小説家、小学校高学年では一時期研究者でした。けれど中学1年生ぐらいで子どもらしい夢はなくなり、そこから特に夢はないといいます。
その後は無難に勉強していい大学に入り、就職に有利そうな理系の分野を選びました。就職活動では海外が好きだったことから、文系理系を問わず海外赴任できる職種を探し、今の駐在につながっています。
レンさんは、エマさんがまだ「これをやりたい」と思えるものに巡り会っていないだけかもしれないと返し、何歳から始めてもいいと小説を書くことを勧めました。レンさん自身のポッドキャストも、科学の話をしたいという大学時代からの気持ちを趣味として形にしたものだそうです。
カブトムシ嫌いのきっかけは?虫とペットの好み
僕は昔好きだったカブトムシが苦手になってしまいました。お二人は茶色系の虫は好きですか?
二人とも、今は茶色系の虫が嫌いです。レンさんは小学校低学年の頃にカブトムシを飼っていましたが、外で散歩させていたところ、羽を開いて森へ飛んでいってしまい、号泣したといいます。
甲羅がさいきなりパカって開いてさ、ちょっと間があってから飛び始めるあれですよ。
このとき見えた中身がグロめに感じられ、レンさんはそれ以来カブトムシが苦手になりました。虫全般が嫌いになったのも、これがきっかけかもしれないと話しています。
エマさんは、生きている虫は苦手でも、博物館の虫の標本は節などの構造がよくできていて好きだそうです。好きな虫を聞かれると、レンさんはクマムシ ── 体長1ミリ以下の小さな動物。乾燥や高温などに極めて強いことで知られ、丸っこい姿が人気ですを挙げ、エマさんも同じにしておくと答えました。
北海道で育ったレンさんは、ゴキブリを家で一度も見たことがないといいます。エマさんは「真の恐ろしさを知らない」と驚いていました。
同じリスナーは金華鳥 ── オーストラリア原産の小鳥。キンカチョウとも呼ばれ、頬の赤い模様が特徴ですとベタ ── 東南アジア原産の熱帯魚。ひれが大きく色鮮やかで、観賞魚として人気がありますを飼っており、二人が飼いたい動物も尋ねています。レンさんは犬派で、実家のミニチュアダックスのほか、トイプードルや柴犬を飼いたいそうです。
エマさんも犬に憧れはあるものの、衛生面が気になるといいます。ここでレンさんが「君は結構潔癖症だと思うよ」と指摘し、外出後に体を洗うまでベッドに入れないという家のルールが話題になりました。
コンビニちょっと行っただけでさ、「外気触れた?外気触れた?」って。
エマさんは犬を飼うなら散歩後に肉球をアルコール消毒したくなると話し、懐きやすさから文鳥や、散歩のいらない猫にも関心を見せました。一方、レンさんは少し頭の悪い犬のほうが愛くるしいと話しています。
高校時代のやらかしは?元カノとの別れで学んだこと
レンさんが高校生の時にやらかしたエピソードをお聞きしたいです。
同じリスナーからは元カノの人数を尋ねる質問も届いていました。レンさんは、ポッドキャストを知っている高校時代の友達からではないかと疑っています。
エマさんは、高校時代のやらかしはないとしつつ、小学校低学年の頃の思い出を話します。保健室でクラス全員が静かに体育座りしていたとき、おならをしてしまい、とても恥ずかしかったそうです。
レンさんのやらかしは、高校時代に付き合っていた野球部のマネージャーとの別れ方でした。サッカー部だったレンさんは、相手を面倒に感じ、一方的にかなり冷たく別れを告げたといいます。
次の日学校行ったら、なんか、その、仲良し女子3人組みたいなやつに、「謝ってよ」みたいな感じで言われて、取り囲まれて
レンさんはその場で謝り、言い方に気をつけないといけないと学んだと振り返ります。女子校出身のエマさんは、大学の寮で起きていた、ここでは言えないレベルの揉め事を思い出していました。
元カノの人数については、レンさんが答えるとエマさんも言わなければいけない空気になるため、想像に任せることにしています。
喧嘩した夫婦はどう仲直りする?お風呂で叫ぶストレス発散
もしお二人が喧嘩や険悪なムードになった時にどのように対処するのでしょうか。過去に話されていたように、やはりピングー語で喋るのでしょうか。私は妻とよく喧嘩をしてしまうのですが、なかなかピングー語で話す勇気が持てません。何か別の解決策があれば教えていただけると助かります。
仲直りの方法については、ほかのリスナーからも質問が届いていました。ピングー語 ── クレイアニメ「ピングー」のペンギンたちが話す、意味をもたない独特の言葉。番組ではシーズン1の大喜利で話題になりましたは大喜利で出た話で、二人とも実際に仲直りに使ったことはないそうです。
二人とも容赦なく言うタイプで、くだらないことで喧嘩することは多いといいます。レンさんが挙げた現実的な方法は、一度離れて別のことをすることでした。
いやもう別なことして、その熱が下がるのをちょっと待たないと冷静にさ、話してどうにかなるもんじゃないよね。
エマさんも、お風呂に入るなど別のことをして、寝れば次の日には大体忘れていると話します。ただし、寝ても忘れないほど嫌なことは、理由を添えて「こうしてほしい」とはっきり伝えるそうです。
離れる
熱くなったら議論を続けず、お風呂など別のことをする
謝る
落ち着いてから、お互いに心を込めて謝る
寝る
寝ると次の日には大体忘れている
伝える
忘れられないほど嫌なことは、理由と希望をはっきり言う
謝り方について、エマさんは心のこもった謝罪が大事だと強調しました。この発言は番組冒頭でも取り上げられています。
話はさらにエマさんのストレス発散法へ移ります。レンさんによれば、エマさんはストレスが溜まると、お風呂で「レン君のバカ!」と大声で叫び、何事もなかったように出てくるそうです。
喧嘩とか、なんか君に対するイライラとか関係なく、その自分に対する、自分の中でのそのモヤモヤとか溜まった時にとりあえず言いたくなるみたいな。
エマさん本人には叫んだ記憶がなく、レンさんが録音したものを後で一緒に聞いて大笑いするそうです。最後にレンさんは、各々がストレスを発散して寝ることが解決策だとまとめました。
収録時間が1時間半を超えたため、質問コーナーの続きは次の回に持ち越しとなりました。
まとめ
200回を迎えたサイエントークの自己紹介回では、内定式での出会いから受験や夢の話、虫やペット、喧嘩の仲直りまで、レンさんとエマさんの違いと仲の良さがリスナーの質問を通して見えてきました。
- レンさんは化学と生物学が専門の会社員研究者、エマさんは理系修士を持ちイギリスに駐在中のOL
- 二人は同じ会社の内定式で目の前の席に座ったのが出会いで、2023年に結婚した
- 勉強法は、切り替え型のレンさんとずっと続ける完璧主義のエマさんで対照的だが、どちらが正解でもない
- レンさんは科学への興味から研究者に、エマさんは海外への憧れから駐在という道を選んだ
- 喧嘩のときは離れて熱を冷まし、心を込めて謝り、寝て切り替えるのが二人のやり方




