編集ソフトを開かずに動画が完成した?
ウミノさんは、YouTube動画の編集をClaude Code ── Anthropicが提供する、ターミナル上で動くAIエージェント型の開発ツール。ファイル操作やプログラム実行を指示に応じて自律的に進めますに任せてみたそうです。使ったモデルは「O3.5」で、ウミノさんはこのモデルがおすすめではないかと話しています。
題材になったのは、前日の17時に公開した動画です。ElevenLabs、Fish Audio、GoogleのGeminiの3社のボイスクローンで自分の声のコピーを作り、どれが一番似ていて自然かを比べた内容で、結果は意外なものだったといいます。
ウミノさんによると、この動画は編集ソフトを一度も開かずに編集できました。本人がやったのは、画面を収録することと、出来上がった動画を見て直してほしい箇所を言葉で伝えることだけです。
私がやったのは画面を収録したこと、そして出来上がった動画を見てですね、必要に応じてここを直してくださいという風に言葉で伝えただけなんですよね。
ただし、AIによる動画編集は最初からうまくいったわけではありません。7月ごろにも同じように頼んだことがあり、そのときは時間がかかるうえ、テロップの改行がうまくいかず苦労したそうです。
同じことをね、同じようにお願いをしたんですが、全然ダメでしたね。もうめちゃめちゃ時間かかったし。
流れが変わったのは、モデルが賢くなってからです。ウミノさんはUdemy ── オンラインで動画講座を販売・受講できる学習プラットフォーム。個人が講師として講座を出品できますの講座も編集してもらっており、声とスライド画像だけを渡して、言い間違いや無音区間を切り、スライドを当てはめるよう頼むと、動画ファイルとして出てきたといいます。
Udemy講座の編集は5割ほどが「これで完璧」という出来でした。この手応えから、YouTube動画でもいけるかもしれないと考えたのが今回の挑戦です。
125箇所のカットとPIVOT風デザイン
YouTube動画の素材は14分あり、完成版は7分ほどと約半分に縮みました。言い間違いや無駄な部分、無音区間をClaude Codeが自動で見つけてカットしたためです。
ウミノさんにとって、カットの作業は人の手でやると大変で、大嫌いな作業だったそうです。
これね、人間の手でやるとほんと大変なんですよ。ほんと嫌い。ほんとこのね、作業がもう大嫌いでした、私。
テロップもウミノさんの苦手な作業でした。以前は韓国製のソフトVrew ── 音声を自動で文字起こしし、字幕付きの動画編集ができるソフト。テキストを編集する感覚でカットもできますを何度か使ったものの、面倒すぎて続かず、テロップを入れていなかったといいます。
今回はテロップが自動で入り、画面の下に表示されるうえ、カーソルが下に来たときは上に移動してくれます。変なところで切れないよう、文節で区切ってくれているようです。
ウミノさんが一番驚いたのはデザインでした。かっこいい編集で知られるビジネス系YouTubeチャンネル「PIVOT」のピンク基調のデザインを手本に、自分のテーマカラーであるティール(緑)を主役にしてPIVOTっぽくしてほしいと頼んだそうです。
緑を主役にしてPIVOTっぽくしてくださいっていう風に言ったら、なんかね、いい感じのグラデーションの枠とかをつけてくれたりとか。
ほかにも、チャンネル名やテーマの表示、章が変わるところでのチャプター風の見出しが入りました。ツールが初めて登場する場面では、左半分にそのツールの説明パネルが出るようになり、強調のテロップも付いたといいます。
説明パネルへの指示は、PIVOTで登場人物の顔の横に名前や肩書きが出る画面のスクリーンショットを渡し、「こんな感じのパネルも入れてほしい」と伝える程度の、ごく大まかなものでした。
モザイクもサムネも話すだけで直る?
音の調整とBGMも任せました。BGMはもともと手元にあったフリー素材を「適当に使って」と渡しただけで、いい感じに仕上げてくれたそうです。
メールアドレスなどの個人情報が映り込む場面への対応もできました。ウミノさんが「このアドレスが出てきたら絶対にマスキングして」と伝えると、モザイクがかけられていたといいます。自分でやると本当に面倒な作業です。
サムネイルも自動で作れるようになりました。ただ、最初に出てきたサムネイルはかなりダサかったため、ウミノさんは手本を示して作り直させています。
再生回数が万回を超えている日本のAI系の動画を24本を比べて共通点を真似して作り直せって言って直してくれました。
今回ウミノさんが最もすごいと感じたのは、指示の出し方です。日本語で普段通りに話すだけで、音声入力で適当に話した内容でも、きれいに汲み取って修正してくれたといいます。
指示はもう本当に日本語でこんな風に喋ってるだけなんですよね。
ウミノさんは今回、何度かフィードバックをして直してもらったうえで、そのやり方をスキル ── Claude Codeに手順や好みをまとめて覚えさせ、繰り返し使えるようにする仕組みとして保存しています。そのため次の動画からは、フィードバックの回数もかなり減るだろうと見ています。
ボタン1つでは終わらない「育てる」編集
とはいえ、Claude Codeでの動画編集は、ボタンを1回押せば完成するものではありません。ウミノさんは、最初はたぶんダサい仕上がりになるだろうと率直に話しています。
完成度を上げる鍵は、最終的にどうしたいのか、何をお手本にしてほしいのかを言葉で伝え続けることです。ウミノさんはこの過程を、AIの編集を育てていく感覚にたとえています。
最初の出力はダサいこともあり、サムネイルなども作り直しが必要
お手本や理想を伝えて直させ、スキル化することで次回以降はフィードバックが減る見込み
自分でもやってみたい人に向けて、ウミノさんはフリーランスの学校の周平さんが作った「YouTube自動編集スキル」を紹介しています。ウミノさんはこれを購入し、使っているつもりでいたものの、調べてもらうと実際には自分で独自に作ったスキルで編集していたそうです。
それでも周平さんの動画はかっこよく、いいスキルだろうとウミノさんは話します。スキルはBrain ── 個人がノウハウやコンテンツを販売できる日本のプラットフォームで2980円で販売されており、遠回りしたくない人には割安な近道だとすすめています。
周平さんは顔出しをしている一方、ウミノさんは顔出しに積極的ではなく、最新の動画も顔出しなしでした。それでも十分かっこよく編集できたことから、顔出しの有無に関わらずいい編集ができるだろうと締めくくっています。
まとめ
ウミノさんは、Claude Codeに言葉で指示するだけで、カット・テロップ・デザイン・モザイク・サムネイルまでを含むYouTube動画の編集を、編集ソフトを開かずに仕上げました。最初から完璧ではないものの、お手本を示して直させ、スキルとして保存することで、編集の質を育てていけると話しています。
- 14分の素材が125箇所のカットで7分に縮み、言い間違いや無音区間は自動で見つけられた
- テロップの配置、PIVOT風のデザイン、説明パネル、モザイクも大まかな日本語の指示で実現した
- サムネイルなど最初にダサい出力も、手本を示して作り直させることで改善できた
- フィードバックをスキル化すれば、次回以降の修正回数は減る見込み
- 近道したい人向けに、周平さんのYouTube自動編集スキル(2980円)も紹介された





