折りたたみiPhoneはなぜ入手困難と言われるのか
Appleが初の折りたたみスマホを出すと言われており、生産が安定するまでに3〜5ヶ月かかって入手困難になるという情報が出ています。折りたたみスマホはすでにSamsungやGoogleのPixelなども出していますが、Appleにとっては大きなモデルチェンジになるため注目されています。
CEOセオさんは、価格面にも触れています。Samsungの折りたたみスマホでも30万円ほどで、Appleはそれを超えて35万円、下手をすると40万円弱の値付けになるかもしれないと見ています。
もういつの間にかね、もう高すぎますね、スマホ。
CEOセオさんによると、正式発表は9月になる見込みで、まだ出ていない端末がもう買えないと言われる状況は、昔のAppleらしさも感じさせるといいます。CEOがティム・クックから交代することもあり、新しい期待もあると話しています。
一方で、折りたたみスマホはスマホ全体の出荷のわずか1.4%しかありません。CEOセオさんは、このニッチな市場でAppleがどう仕掛けていくのかが重要だと整理しています。
リーク情報が伝える「iPhone Ultra」の中身
報道によれば、Apple初の折りたたみスマホは通称「iPhone Ultra」と呼ばれています。ただしこれは公式発表ではなく、著名なリーカーがWebで伝えた情報をASCII ── 日本のIT・デジタル系メディア。ガジェットやテクノロジー関連のニュースやレビューを扱っていますが報じたもので、一次情報ではない点にCEOセオさんは注意を促しています。
リークでは、初回出荷分の在庫は1000万台とされています。通常モデルのiPhone 17は月に500万台ほど生産されているため、比べると30〜40%ほど在庫確保が遅れているという見方です。
ただまあこれ(在庫を)iPhone 17の在庫と比べる意味があるのかっていうと(正直疑問)なんですけどね。だって全然違うものじゃないですか。
性能面では、iPhone 18 Proで使われるA20 Proチップが、TSMC ── 台湾の半導体受託製造(ファウンドリ)最大手。AppleやNVIDIAなど多くの企業のチップを製造していますの2ナノメートルという最新プロセスを採用するとされています。A19 Proと比べて処理は最大18%高速、消費電力も最大30%効率化されるということです。
カメラと重さはどこまで妥協するのか
CEOセオさんによると、折りたたみのiPhoneではカメラが劣化すると言われています。折りたたみ構造では部品を入れるスペースが限られるためで、SamsungのFold 8のような通常の折りたたみモデルもカメラ品質が下がっているといいます。
そのためCEOセオさんは、カメラ重視ならPro Maxを選び、YouTubeなどの動画を見たい人には折りたたみが向くのではないかと考えています。
重さについても比較しています。SamsungのFold 8は約200gと通常のPro Maxより軽いのに対し、iPhone Ultraは約250gと言われており、50gの差は「まあまあ重い」とCEOセオさんは話します。
約200g。通常のPro Maxより軽い
約250g。Fold 8より約50g重い
めちゃくちゃ精度高くておしゃれな感じになるんでしょう。なのでまあ(Appleは)妥協はしないでしょうからね。
40万円近い価格でも買われるのか
折りたたみスマホの価格は、通常のスマホの3倍ほどと言われています。iPhone Ultraは2400ドル程度という予測もあり、日本円にすると38万円ほどになるとCEOセオさんは見ています。
38万、ちょっと40万弱になると、そんなにみんな買う?って感じしますけどね。
比較対象として、SamsungのGalaxy Z Fold 8 Ultraは33万円ほど、通常のZ Fold 8は30万円を切る価格で展開されるとCEOセオさんは紹介しています。折りたたみスマホの台数シェアが1.4%にとどまる中で、この価格がどう受け止められるかが論点になっています。
なぜAppleは競合サムスンからディスプレイを仕入れるのか
CEOセオさんが特に注目するのは、部品の調達先です。折りたたみ用のOLEDディスプレイは、今後3年間Samsungが独占的にAppleへ供給するとされています。
Samsungは折りたたみスマホを長く研究し、初期にあった折り目のシワを減らして、かなり良い状態まで改良してきました。Appleはその段階から仕入れる側に回ったという構図です。
まあ開発コストとかを考えるとね、まあ競合でもね、いいもの作ってるんだったらそこで仕入れようと。
CEOセオさんは、Appleならそれなりの数を仕入れるため、Samsungにとっても悪い話ではないと見ています。素材や機構部品は主に中国系メーカーが量産し、チップはTSMCが担います。
TSMCの2ナノメートルは、まだTSMCの売上全体の3%ほどです。最新で最も良いものはみんなが買いに来る一方で供給量が少なく、取り合いが最も厳しい局面にあるといいます。
CEOセオさんによれば、ティム・クックも、需要が多くて売れないというより、供給が少なくてなかなか手に取れない状況になるだろうと話していたといいます。そのため折りたたみiPhoneは、非常にレアなアイテムになるかもしれません。
ディスプレイ
Samsungが折りたたみ用OLEDを3年間独占供給
素材・機構部品
主に中国系メーカーが量産
チップ
TSMCの2ナノメートルプロセスで製造
Apple
部品を仕入れて組み合わせ、ブランドで高く売る
縮むスマホ市場で、次の値上げ材料は画面
IDC ── アメリカの調査会社。IT・通信機器の市場規模や出荷台数の調査で知られていますのデータによると、世界のスマホ市場は2026年に10.9億台で、前年比13%減と史上最大の年間縮小が見込まれています。CEOセオさんは、スマホはもう伸びる市場ではなく縮む産業だと整理しています。
市場が縮む中でビジネスを拡大するには、価格を引き上げるしかありません。これまでは高性能なカメラを載せて値上げしてきましたが、カメラは十分にコモディティ化し、1〜2年前の機種でも十分きれいに撮れるようになったといいます。
そうなると次はもう画面に行くしかないっていうことですよね。
市場の縮小
2026年は前年比13%減の見通し
価格の引き上げ
台数が伸びない分、単価で稼ぐ
カメラの限界
高性能化が進み、差がつきにくくなった
画面の大型化
折りたたみで新しい体験を提供し価格を上げる
CEOセオさんは、折りたたみ自体は日本人にとって馴染みがあると話します。昭和世代なら知っているように、折りたたみ型の携帯電話を普及させたのは日本だと言っても過言ではないといいます。
ガラケーの折りたたみと広告価値の関係
CEOセオさんによると、携帯電話はもともとモトローラやブラックベリーのような折りたたみでない形から始まりました。当時はタッチ操作がなくボタン式だったため、ボタンと画面の面積を最大化するために折りたたみが生まれたといいます。
今回の折りたたみスマホも、画面を大きくするために折りたたむという点で、全く似た世界観だとCEOセオさんは見ています。
さらに、画面が大きいほどバナー広告や動画広告の効果が高いとも言われています。そのため、Galaxy Z FoldやPixelの折りたたみモデル、iPhone Ultraを使う人は、広告価値が高いユーザーだと言えるとCEOセオさんは話します。
2000万台の市場に1000万台を投入する意味
2025年の世界の折りたたみスマホ出荷は約2000万台と言われていますが、調査会社によっては1700万台という数字もあり、ばらつきがあります。
よく考えてください。これ(市場が)2000万台ぐらいしかないところに1000万台の供給をいきなりするんですよ、初年度から。
CEOセオさんは、本当に売り切れるのか、このリーク情報は正しいのかと思うほどだと話しています。折りたたみスマホのシェアは2030年になっても世界スマホ出荷の3%未満という予測ですが、iPhoneが参入すると折りたたみ市場の30%以上を取るという予測もあります。
日本の折りたたみスマホ市場では、現在Samsungが67%のシェアで1位です。Appleの参入でこれが一気に逆転し、iPhoneが1位、Samsungが2位になる可能性があるといいます。
「メリットがわからない」は使えば変わるのか
日本の消費者調査では、折りたたみスマホの未経験者のうち48.1%が購入予定はないと答えています。理由として41%が「メリットがわからない」と答え、価格が高いという声もあります。
CEOセオさんは、メリットがわからないという理由は意外と微妙だと見ています。友人にSamsungの折りたたみスマホを使う人が多く、動画を見せてもらうと体験がとても良いため、使えば驚くはずだと話します。
ただおそらく価格がね。やっぱどう考えてもちょっと合わないんじゃないかなという気は正直しちゃいますね。
Appleは絶好調、サムスンのスマホ部門は赤字
Appleの業績は絶好調です。CEOセオさんによると、iPhone部門は第3四半期までで約8兆円、前年比21%増、会社全体では17兆円で16%増、中華圏も約3兆円で22.4%増となっています。通期のiPhone売上は33兆円で前年比4%増です。
サムスンも全体では好調で、第2四半期は売上19兆円、営業利益とともに過去最高を記録しています。しかしスマートフォン事業部は売上約3兆8100億円に対し、営業損失が約800億円出ています。
つまりサムスンは、ハードウェアではなく部品や半導体、チップで大きく稼ぎ、スマートフォン単体では赤字になっているとCEOセオさんは整理しています。
iPhone部門は第3四半期まで約8兆円で21%増。全体も16%増と絶好調
全体は過去最高益だが、スマホ部門は約800億円の営業損失
赤字でもサムスンがスマホを作り続ける理由
CEOセオさんは、サムスンのスマホ部門は一種の研究開発のようなもので、Appleがその成果を採用する構図を見ると「何のためにやっているのか」と思う面もあると話します。
それでもCEOセオさんは、シワのないディスプレイを実際に作って発売した実績こそ、Appleが採用する最大の理由だと考えています。
実際口頭でね、こんな風に作れますよとか、デモでこんだけ作れますよと言われるよりも、実際に販売をして出荷台数も出して、作れてるという方が、やっぱり圧倒的なプレゼンテーションになりますよね。
CEOセオさんは、部品を買ってもらうためにスマートフォンを出しているという戦略なのかもしれないと見ています。
チップメーカーとファブレスのAppleが描く勝ちパターン
チップメーカーのTSMCは大きく稼いでいます。第2四半期の売上は約6兆3900億円で前年比36%増、粗利率は67%、純利益は77.4%増です。CEOセオさんは、NVIDIAの例と同じく、チップは「ボロ儲け」の状態だと話します。
一方のAppleは、部品を自社で作らず仕入れるファブレス ── 自社で工場を持たず、設計や企画に集中して製造は外部に委託するビジネスモデル。Appleはその代表例として知られていますが強みです。調達をうまくコントロールし、ブランディングを固めて高い価格で売っていくのがAppleのやり方だといいます。
CEOセオさんは、スマホ業界の今の勝ちパターンを次のようにまとめています。単価を上げるために新製品を投入し、Appleのような会社はその部品を調達し、サムスンのような会社は部品を売るために赤字でも端末を出す。こうしてスマートフォンビジネスのエコシステムがうまく出来上がっているという見方です。
| 企業 | 役割 | 稼ぎ方 |
|---|---|---|
| Apple | ファブレスで部品を仕入れ高価格で販売 | ブランド力と単価の引き上げ |
| サムスン | 赤字でも端末を出し技術を実証 | ディスプレイや半導体などの部品 |
| TSMC | 最新プロセスでチップを製造 | 高い粗利率のチップ供給 |
後発でも1位になるAppleと、出たとこ勝負の需要
CEOセオさんは、AirPodsのようにAppleは後発でもすぐ1位になるブランド力があるため、折りたたみスマホでもすぐにシェアナンバーワンになるだろうと見ています。
ニュースでは大人気で数が少なく、転売やプレミア化も起きると言われています。しかし2026年上期の折りたたみスマホの世界出荷は510万台で、前年同期比26.1%減というのが現状です。
本当に、まあなんか(折りたたみiPhoneが)買えないのかなっていうのは、ほんと出たとこ勝負ですね。
日本にどれだけ割り当てられるかによっても、買えるかどうかが決まりそうです。それでもCEOセオさんは、意地でも買ってレビューしたいと話して締めくくりました。
まとめ
Apple初の折りたたみスマホは、高価格や重さ、カメラの妥協といった課題がありつつ、縮むスマホ市場で単価を上げる一手として位置づけられています。その裏側には、競合のサムスンがディスプレイを供給し、TSMCがチップを製造するという、端末競争を超えた共存の構造があります。
- 折りたたみiPhoneは初回在庫1000万台、価格は40万円弱と予測されるが、いずれもリーク情報で一次情報ではない
- スマホ市場の縮小とカメラのコモディティ化により、次の値上げ材料は画面の大型化になっている
- Appleは競合サムスンから折りたたみ用ディスプレイを3年間独占調達する
- サムスンはスマホ部門が赤字でも、部品を売るための実績として端末を出している可能性がある
- 新製品・部品調達・部品販売が噛み合い、スマホ業界のエコシステムが成り立っている





