開幕4連勝、チームの雰囲気は「めちゃくちゃいい」
名古屋ダイヤモンドドルフィンズは今季、開幕から4勝0敗と好スタートを切りました。大西さんがチームの状態を尋ねると、小澤飛悠選手はまず「チームの雰囲気」を挙げます。
チームの雰囲気はめちゃくちゃいい気がしますね。
大西さんは「チームの雰囲気は」という言い方に引っかかり、本人の手応えを聞き返します。小澤選手は、自分自身はまだいまいちだと認めつつ、チームが勝っていることを優先して受け止めていました。
自分はそうですね、まだいまいちパッとしてないというかって感じはあるんですけど、まあチームが勝ってるので、そこはとりあえずいいかなっていう感覚ではあります。
昨季も開幕節を1勝1敗で終えたあと12連勝しています。昨季との違いを問われた小澤選手は、大きな差はないとしたうえで、今季は試合の入りが良く、相手にリードされる場面がほとんどない点を評価しました。大西さんも、最初の2試合はクオーターを1度も落としていないと振り返っています。
ロイ体制は「やりやすい」、それでも試合で焦ってしまう理由
今季はロイさんがヘッドコーチになり、オフェンスが整理されました。小澤選手は、役割をはっきり与えられる今の形を「やりやすい」と話します。
ションさんのバスケはフリーランスに意外とあったんですけど、ロイさんは結構こうシステム、システムをしっかりやるっていう感じなので、そこはまあやりやすいなとは思います。
小澤選手の話では、前任のションさんと現在のロイさんでは、オフェンスの組み立て方に次のような違いがあります。
フリーランス(自由に判断して動く形)の要素が意外と多かった
システムをしっかり遂行する形で、役割が明確
一方で大西さんの耳には、「練習の小澤選手はめっちゃいい」という声が多く届いていました。島根戦の前には、相手選手役となる仮想岡田岡田雄太として練習で大活躍していたといいます。
課題は、その好調をどう試合につなげるかです。小澤選手は、出場時間が限られるからこそ結果を求めすぎてしまうと打ち明けました。
(試合に)出ても長くは出れないっていうあれがあるので、その短い時間の中で自分がどれだけ結果を出せるかっていうのを思えば思うほど、いつもの自分のプレーじゃなくなっちゃうというか。
転機になったのは、島根との2戦目でチームメイトのヘンリー選手(大西さんは「アーロン」と呼んでいます)がかけた言葉でした。ヘンリー選手は自身のルーキー時代の焦りを引き合いに、まずディフェンスなど自分のやるべきことから入れば、いずれシュートは決まると伝えたそうです。
小澤選手はその試合でシュートを1本も打ちませんでしたが、ディフェンスをアグレッシブにやるというマインドで入ったことで、すんなりゲームに入れたと話しています。
短い出場時間で結果を出そうと焦り、いつものプレーができない
ディフェンスをアグレッシブにやるマインドで入り、冷静に判断できる
テンさんやタイトさんといった先輩たちも、シュートを打つことには何も言わず、「思ったことをやればいい」と声をかけてくれるため、プレーへの迷いはないといいます。
小澤選手にとって理想のリズムの作り方は、最初のシュートを決めることです。ただ、それは簡単ではないため、今の目標はディフェンスとリバウンドでリズムをつかむことに置かれています。
ディフェンスとかリバウンドのところで自分でリズムをつかんで、ファーストショットをいかに自分のタイミングで気持ちよく打てるかっていうのが大事かなっていうのは思います。
評価されるパスセンスと、細かく求められる2年目の役割
大西さんは、川崎戦の終盤に小澤選手がジェイ選手へ出したアシストを「めっちゃ好きだった」と振り返ります。大学時代から小澤選手のパスセンスを評価してきた大西さんに対し、本人はパスを褒められることに少し意外そうな様子でした。
翔さんもなんか来た時になんかパスうまいねみたいな言われて。あ、パスなんだみたいな。
昨季からの役割の変化について、小澤選手は大きくは変わっていないと答えます。ただ、ロイさんのバスケではディフェンスのポジションや手が上がっているかといった細部まで見られており、若手として完璧にこなす必要を感じているそうです。
大西さんも、昨季より練習が止まる場面が増えたと感じていました。小澤選手は面談でロイさんから期待を込めた言葉をかけられたと明かしています。
グレートな選手になれると思ってるから、もうプッシュしていくよっていう、強い、言葉は強くなっちゃうけど、プッシュしていくよっていうのは言われてるんで。
アシスタントコーチの間宮さんや健二郎さんも、翌日の練習で「よかったよ」とすぐ声をかけてくれるといいます。健二郎さんからは、最初のシュートを外してもすぐ気持ちを切り替えて次を決めればいいと助言されているそうです。
練習自体も、時間が短く強度の高い形に変わりました。小澤選手は、約1時間に集中して取り組む今のスタイルで良い練習ができていると話し、大西さんは日程が詰まっていく今後に効果が出そうだと見ています。
フィジカル改造10か月、食事はどう変わった?
前回の出演時、小澤選手は食事から体を変えている段階でした。約10か月がたち、周囲から「痩せた?」と言われることが増えたといいます。大西さんも、今季はジェイ選手と並んで体が引き締まったと感じていました。
体重自体はそんな減ってはないんですけど、筋肉量増えたりとか、体脂肪が去年よりは減ったっていうところで。
今季からは栄養士さんがつき、食事の写真や体重を送るとフィードバックが返ってくる仕組みになりました。自炊も続けていて、前回話題になった豆腐お好み焼きから、調理法も変わっています。
栄養士さんから「油が一番悪い」と指摘されたことをきっかけに、電子レンジで調理できる「レンジメート」を使い始めました。キャベツと肉を敷いて加熱するだけで、魚も油を使わずに調理できるといいます。
油を使って炒める料理が多かった
レンジメートでキャベツや肉、魚を加熱し、油を使わずに調理
栄養士さんからは、もっと食べてほしいと言われる一方で、脂質をタンパク質に置き換えることを求められているそうです。プレー面では、体が軽くなった実感はあまりないものの、ディフェンスのスタンスや足の動きが変わったと感じています。
昼寝はアラームを無視して1時間、入眠は「えぐい」
睡眠についても話が広がりました。小澤選手はナイトゲームの日に昼寝をするものの、短く済ませるつもりがつい寝過ごしてしまうそうです。
(昼寝は)3分とかでアラームつけてて、で、気づいたら1時間経ってるみたいな。
朝は二度寝せずに起きられるタイプで、寝つきの良さは昔からだといいます。寝落ちでしか眠れないという大西さんは、心底うらやましそうでした。
本当に最近寝れないみたいな時間あるじゃないですか。本当にないです。
オフの過ごし方も変わりました。昨季よく一緒にいたユウト選手が移籍し、今は一人で動くことが多いそうです。運転免許の取得にも通っていて、本人は「心配性なので速度はめっちゃ遅い」と慎重派ぶりを明かしています。
バスケが仕事になって変わったこと、自然に向かうオフ
前回の出演時、小澤選手はバスケ以外に趣味が少ない様子でした。プロとしてバスケが仕事になった1年で何が変わったのか、大西さんが尋ねます。
プロとして今までは好きでやってたのが、やっぱりそのバスケでそう、お金をいただくっていうことになったので、それに対してのプレッシャーはもちろん感じることはあります。
それでもバスケから離れたいと思うことはほとんどないそうです。ロイさんからはオフの日はなるべく休むよう言われているものの、チームメイトの瑛太選手を誘って軽くシューティングすることもあるといいます。
新しい楽しみとして、小澤選手は自然の中に出かけることを挙げました。岐阜などにチームメイトと出かけているそうです。
バスケ試合、試合もよしやるぞっていう、このずっとこのマインドなんで、一回自然に行くことによって、はぁみたいな。一旦こう落ち着くみたいな。
移籍した先輩と新しいチームメイト、どんな存在?
チームメイトの変化について聞かれると、小澤選手は横浜へ移籍した拓磨さんの名前を挙げ、寂しさを口にしました。
自分の落ちてる時に常に声をかけてくれてたのが拓磨さんなんで、そこはやっぱ寂しいですね。
今もDMで「頑張れよ」と声をかけてもらうことがあり、小澤選手は拓磨さんを今もメンターだと感じています。大西さんは、横浜で拓磨さんとカイル選手が並んでいる姿を見て不思議な気持ちになったと話しました。
新加入のライアン選手とQ選手については、コートの中でもコートの外でもコミュニケーションを取ってくれるといいます。ライアン選手はコート上でプレーの助言をくれ、Q選手はコート外で気さくに声をかけてくれるそうです。
試合観戦の習慣にも小さな変化がありました。Bリーグ・プレミアになって試合日程がチームごとにずれたことで、配信を開くと他会場の試合をやっていることに驚き、知っている選手がいる横浜の試合などをたまに見ているそうです。
悩んだとき誰に相談する?内容で分ける先輩たち
2年目で変わったことを問われた小澤選手は、役割も「常にハッスルしてタフにやり続ける」姿勢も変わっていないと答えます。そのうえで大西さんは、バスケの悩みを誰に相談するのかを聞きました。
小澤選手は相談相手を内容によって使い分けています。メンタル面はテンさんとタイトさん、プレー面は啓太さんとたくみさんたくみに聞くことが多いそうです。
テンさん、タイトさん。経験があり、しっかり話を聞いてくれる
啓太さん、たくみさん。「この状況でどうすればいいか」を聞く
自分と違う考えが返ってきたときは、まず「やってみよう」と受け止めるといいます。特にテンさんとタイトさんには、普段はふざけ合う間柄でも、相談のときは真剣に聞いてもらえるそうです。
話すとすごい楽になるっす。で、頑張ろうってなるんで、すごいそこは助かってますね。
大西さんの「メンターだな」という言葉に、小澤選手は「ドルフィンズで良かった」と応じていました。
ものまねのレパートリーを支える観察力とは?
話題は小澤選手の特技、ものまねに移ります。最近は賢丈さんとマコさんの朝の挨拶の仕方をまねた動画を撮ったそうです。挨拶をよく見てしまう理由は、若手ならではの気づかいにありました。
なんかこう、あ、今日ちょっと話しかけていい日なのかなとか、そういうのを見ちゃう。
大西さんは、人の癖を細かく見る力がものまねにも、バスケのスキルにもつながっていると指摘します。チームメイトから盗みたい技術を聞かれた小澤選手は、たくみさんのポケットパスを挙げました。
なんでカットされないんだろうなとも思うですけど、やっぱ目線とかパスのタイミングとか、そのタイミングずらし方とか、すごい上手いなとは思います。
パスを受けるスコット選手との信頼関係にも触れ、大西さんは「得意の観察力で」と小澤選手の成長に期待を寄せていました。
プロ2年目は「飛躍の年」に
締めくくりに、2年目のシーズンをどうしたいかを問われた小澤選手は、はっきりと「飛躍」を掲げました。1年目でプロのレベルの高さや日程の厳しさ、プロとしての自覚を学んだうえでの目標です。
大西さんは、開幕後のリーグを見て層の厚いチームの強さを感じており、小澤選手がドルフィンズにさらなる厚みを加える存在になるはずだと話します。ファンの「ドルファミ」へ向けては、次のように語りました。
スリーポイントを決めるのはもちろんなんですけど、ディフェンスとかリバウンドとかタフなところで頑張りたいと思っているので、そういうところも見ていただけたら嬉しいなと思います。
急にメッセージらしい口調になった小澤選手に大西さんが感心する、和やかなやり取りで収録は終わりました。
まとめ
プロ2年目の小澤飛悠選手は、練習での好調を試合で出し切るために、焦りを手放してディフェンスとリバウンドからリズムをつかむ道を選んでいます。食事改善による体づくり、相談できる先輩の存在、持ち前の観察力も支えに、飛躍の年を目指しています。
- 開幕4連勝のチームは試合の入りが良く、雰囲気も良好
- ヘンリー選手の助言で、ディフェンスから試合に入るマインドを得た
- 栄養士さんの指導で油を減らし、体脂肪を落として筋肉量を増やした
- メンタルはテンさん・タイトさん、プレーは啓太さん・たくみさんに相談している
- ファンには3ポイントに加え、ディフェンスやリバウンドでの頑張りを見てほしいと語った





