デンマーク生まれのビアグラスで乾杯
この回はまず、二人が使っているグラスの話から始まります。妻いわく、これはデンマークのビールブランドミッケラー ── デンマーク発のクラフトビールブランド。世界各地とコラボした個性的なビールで知られる。と、老舗ガラスブランドのホルムガードが手を組んで作ったビール用のグラスだそうです。
このグラス可愛いけどなんかあれだね。チーンって音しないね。
しなくてよくない?
ワイングラスのように足がついた形で、見た目はワイングラスっぽいのに、思ったより容量が大きく使いやすいのだとか。パッと見の印象で買ったものの、400CCも入るちゃんとしたビール用グラスだと二人とも驚いています。
パッと見だからそれこそワイングラス的なノりで買ったけど、思ったよりちゃんとビール用って感じで。400CC入るんだ、これ。
今日のテーマは「夫婦の会話は雑になりがち」
乾杯のあと、夫がフリなしで今日のトピックを切り出します。それが「夫婦って会話が雑にならない?」というものでした。
今日のトピックは、夫婦って会話が雑にならない?っていう話。
夫の見立てはこうです。付き合う前は相手に好かれたい、自分をよく見せたいという気持ちから、丁寧に相手の話を聞くもの。でも年月が経って夫婦になると、その丁寧さが薄れてくるのではないか、というわけです。
付き合って、こう、年月が経っていったりとか、特に夫婦になると、話を聞かずに、身内感というかさ、ここまで言っても大丈夫だろうみたいな、まあ甘えというか、そういう気持ちが芽生えてきて。
妻もこれに共感します。友達や同僚だと、年月が経ってもどこかで砕け方に頭打ちがあり、必ず越えない線があると話します。
なんかそんなにこう、年月が経てば経つほどめちゃくちゃ砕けるかっていうと、まあ頭打ちになるというか。まあどっかでね、こう、制限はかかるよね。
ところが結婚すると、その線がいともたやすく破られ、越えられてしまう。緊張感がなくなり、隙が出る。これは自分たちだけでなく、世の夫婦全般に当てはまるのではないか、と夫は問いかけます。
子育てが会話を「ながら」にしてしまう
夫が次に指摘するのは、会話する時間そのものの変化です。子供ができる前は二人の時間が確保されていたけれど、子供中心の生活になると、真正面から話す機会が意図的に作らないと生まれにくくなる、と話します。
子供中心の生活になってしまえば、このラジオなんかすごくいいなと思ってるのはさ、すごく真正面にさ、こう喋れるじゃない。これはかなり意図的にそういう時間を設けないと、こういう会話って生まれにくくなるじゃない。
この収録自体も雑談ではあるけれど、トピックを決めて、何かをしながらではなく話しているのが普段と違う、と二人は言います。生活の中の会話は、どうしても何かをしながらになりがちなのです。
これも雑談なんだけど、ちょっとこう、別にラジオ向けにすごいかしこまってるわけでもないが、なんかトピックを決めて話そうみたいなのは普通はしないからね。
夫は自分の「雑さ」も正直に認めます。相手が解決を求めていないのに、話が8割ほど終わった段階で「こうしたらいいじゃん」と雑に結論を出してしまう、と。
話ってさ、なんか別に解決を求めてなくて、ただ聞いてほしいみたいなこともあるじゃない。なのに、なんかこう、8割7割聞いた段階で、もうこうだよこうだよみたいな。雑になってるなという自覚もありまして。
雑にされたショックに気づけない理由
妻は、夫が雑にされたときの反応を挙げます。喧嘩はしないけれど、表情や態度でわかりやすくブスッとするのだそうです。
なんか喧嘩は絶対しないけど、表情とか態度でわかるじゃん。
一方で妻自身は反応が顔に出にくいタイプ。だから雑にされたショックを気づいてほしくて、あえて言葉にすることがある、と話します。
ここで妻が鋭い指摘をします。雑にしている側は、そもそも相手の反応を見ていないから、雑にされた側のショックに気づけない、というのです。
雑にしてる最中だからこそ気づいてないのよね、そもそも。反応見てないから、そもそも。だから結構言うよね。
なぜ「ながら会話」は構造的に起きるのか
夫は、この雑さが個人の性格の問題ではなく構造的な問題だと整理していきます。家族で一緒に暮らすと、まず「何かしながら」が多くなる。家の中は意外と騒がしく、二人が正面から座って話せるのは食事や車の中くらいしかない、と。
二人がさ、正面から座って、じゃあ話そうって、結構ほんと食事の時とさ、なんか車乗ってる時ぐらいしかないじゃん。
妻もこれに同意します。結婚前のデートは、そもそも相手と話すために時間を作り、場所へ行っていたので、ながら聞きが発生しにくかった。生活の中の会話とは前提が違うのです。
結婚する前の、例えばなんかデート中とか、そのために相手と話すためにわざわざ時間を作って話すための場所に行ったりとかね、するから。何かやりながらだったらね、それは別に夫婦じゃなくても多少雑になることあるとは思うけどね。
話すために時間と場所をわざわざ作る。ながら聞きが起きにくい
家事や育児をしながら話す。構造的に雑になりやすい
雑になるのは前提、そのうえで何をするか
妻が、夫はこの問題をどうしたいのかと問い返します。雑にならないようにしたいのか、雑になるのは仕方ないと諦めたいのか、と。
要するに雑にならないようにするにはどうしたらいいんだろうって感じなのか、それとも雑になっちゃうことはあるよねって感じなのか。
妻 さんからの質問
夫の答えは、諦めではありませんでした。まずは「構造的にそういうことが起きる」という事実を二人で認識・共有すること。それは自分たちだけの問題ではなく、ほとんど全ての夫婦で起こり得ることだ、という前提の共有です。
その個別性の問題とか、我々だから起きている問題じゃなくて、多分ほぼ全ての、ほとんど全てのカップル、夫婦で起き得るんじゃないか。
そのうえで夫が求めるのは、根性論ではない解決策です。「気をつけよう」「次からは」ではなく、もっと構造的で再現性の高い方法はないか、と問いかけます。
気をつけようとか、次からはみたいな話あるけど、そんなの根性論で気合論だから、そういうことではなく、もう少し構造的に再現性の高い解決方法って何なんだろうな。
空返事より「今は聞けない」と言うほうがいい
妻は、何かをしながら聞くことが得意な人もいれば、過集中で全く耳に入らない人もいる、と話します。夫は後者のタイプ。それがわかっているのに話しかけてしまうから、すれ違いが起きるのです。
聞けないんだったら聞けないって言えばいいのに、なんか適当に返事をしちゃうから。返事するってことは聞く気あるんだって感じじゃん。
だから妻は、聞けないときには中途半端に返事をせず「ちょっと3分待って」と伝えることがある、と言います。急ぎかどうかを先に確認するのも一つの手です。
聞けないんだったら、返事を中途半端にせずに待つか、急ぎかどうか聞くとかね。
会話に「優先度のタグ」をつける
ここから二人の結論が形になっていきます。夫が挙げたのは、話の優先度や緊急度でグレードをつけること。雑談レベルなのか、ちゃんと聞いてほしいのか、今すぐ決めたい話なのか。それを前置きするのが大事だ、というわけです。
話の優先度、重要度とか緊急度みたいなところの、そのグレードをつけるのは結構大事かもね。要はなんか雑談レベルの話なのか、本当にね、結構ちゃんと聞いてほしいのか、本当これはもう今すぐ決めた方がいい話なのか。
妻も、本当に聞いてほしいときは「今お願い、大事だから聞いて」と手を止めさせて言うから伝わる、と応じます。逆に、雑談を延々と喋っているときに適当な相槌をされても、それは文句を言えない、と自分にも厳しい視点を向けます。
適当な相槌されても文句言えないよね、本来は。って思って言わない。
ここで妻が持ち出したのが「メリハリ」という言葉です。すべての会話を真剣にはできない。だからこそ、本当に聞いてほしい話は手を止めて聞いてと言うべきだし、それをせずに「真剣に聞いてくれない」と怒るのは違うのではないか、と話します。
スレッズで見かけた「飲み会すっぽかし」の話
妻は、スレッズで流れてきた子育て中の夫への不満を例に出します。ある妻が「この曜日に飲み会に行っていい?」と聞くと、夫は「いいよ」と返事をした。ところが当日、夫が帰ってこず、小学生の子供を置いていけずに飲み会をドタキャンする羽目になった、という投稿です。
いいよってなんか快く飲み会にOKみたいな感じで出した風に見せておいて、結局帰ってこないんかいみたいな。
妻の見立ては、少しだけ夫側にも寄っています。夫が「いいよ」と返事をしたとき、それが重要な予定だと認識できていなかったのではないか、と。普段のトーンのまま伝えたことにも責任があるのでは、というわけです。
本当に雑談レベルで、普段のトーンで何もトーンを変えずに、そこをメリハリつけずに言う方もまあ責任はあるかなと思うね。
お互いの「トリセツ」を踏まえてメリハリをつける
夫は、ここでお互いの「取扱説明書」が見えてくると言います。空返事をしがち、スケジューリングしていない、といった相手のクセを踏まえて、重要なことは念を押す必要があるのです。
この人は絶対空返事したりとか、はいって言っても聞いてない、スケジューリングしてないとかってあるから。
その具体例として、数日前に朝の持ち物を伝えたときのやり取りが出てきます。夫は「うん、わかった」と繰り返したものの、妻は絶対に覚えていないと確信していました。
本当にわかってる?絶対覚えてないじゃんって。習性的にね。覚えてない。
問い詰めると、夫は「わからなかったら(妻に)聞くつもりだから大丈夫」と返し、妻に「今すぐメモしろ」とメモを取らされたそうです。パターン化できるクセを見極めたうえでメリハリをつければ、重要事項だけは雑に扱わせないでいられる、というのが二人の到達点でした。
「雑」の正体は、大事な話を雑談扱いすること
話は最初のテーマに戻ります。妻が整理したのは、問題は普段の雑談が雑になること以上に、大事な話を雑に扱ってしまうことにあるのではないか、という見方でした。
その雑になってしまうっていうのは、それ以上に大事な話を雑に扱うかどうかっていうのが。
ここで二人は「雑談」という言葉そのものに行き着きます。雑談は文字どおり「雑に扱ってなんぼ」の会話。だから雑になって問題なのは、雑談ではないもの、つまり大事な話を雑談風に扱ってしまったときだ、というわけです。
雑談はね、雑に扱ってなんぼだから。逆に言うと、大事な話なのに雑に扱う、雑談風に扱うから問題なのであって。
俺、雑談の雑をこんだけちゃんと、"雑なんだ" と思ってこなかったけど(笑)
大事な話はテーブルで、という物理的な解決策
最後に夫が一つ提案をします。雑じゃない話は、ソファではなくこのテーブルで話したい、というものです。ソファだと雑談っぽくなってしまうけれど、テーブルだと向き合って話せる感じがするのだとか。
雑じゃない話はこのテーブルで話したい。ソファとか座ると雑談っぽくなっちゃう。
妻は正面を向くのはやや苦手で、診察でもバーカウンターでも斜めの位置が好きだと言います。それでも、大事な話のときはテーブルに座る、という物理的な仕掛けには納得します。
大事だよって、雑談じゃないよって言うのもそうだけど、プラス構造的にって言うんだったら、こうやってテーブルにちょっと座ってって言うとかね。
こうして、この回の結論は二つにまとまりました。会話が雑になるのは構造上避けられないことを前提にすること。そして大事な話には、言葉と場所の両方でメリハリをつけること。もうすぐ結婚2年目を迎える二人は、この気づきがどこかの夫婦の参考になれば、と締めくくります。
まとめ
夫婦の会話が雑になるのは、性格や愛情の問題ではなく、生活の中で「ながら会話」が増える構造の問題。だからこそ、大事な話には言葉と場所でメリハリをつけることが解決策になる、という晩酌トークでした。
- 付き合う前の丁寧さが薄れ会話が雑になるのは、ほとんどの夫婦で起こり得る構造的な現象
- 子育て中は真正面で話す機会が減り、何かをしながらの「ながら会話」になりがち
- 聞けないときは空返事をせず「3分待って」と伝え、急ぎかどうかを確認するとよい
- 問題の本質は雑談が雑になることより、大事な話を雑談風に扱ってしまうこと
- 大事な話は優先度を前置きし、ソファではなくテーブルで向き合うなど物理的な工夫も効く





